スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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12話・お願い

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 俺は、そのまま晩御飯を食べた後、おばちゃんにあるお願いをしてから部屋へむかった。
 部屋につき、ベッドに寝転びたい衝動を押さえ、椅子に腰かける。少しした後、俺は1階に降りる。

「おばちゃん、さっきお願いした物の準備は出来てる?」

「出来てるよ。今持ってくるよ」

 そう言っておばちゃんは、1度奥に行ってから桶を持ってきてくれる。

「はいよ」

「ありがとう、おばちゃん」

 中には、熱々のお湯が入っている。その桶を受け取り、部屋に戻る。ダンジョンで、お風呂に入れるようにあれらを買ったのだが、今日は宿屋に戻ってきたので、結局体を拭き、服を着替える。着替えを終えた後、1階に降りてから桶を返す。桶を返す際、ある事を聞いてみる。

「そう言えば、おばちゃん」

「なんだい?」

「弁当って、頼んだら作って貰える?」

「弁当かい? 大丈夫だと思うけど、材料と弁当代を貰うけどお金は大丈夫かい?」

「大丈夫だから、明日からお願いしてもいい?」

「それは、いいけど、材料はどうするんだい?」

 周りには、他の宿泊客がいたので俺は、小声で答える。

「俺、アイテムボックス持ちなんです」

「!? そうかい… なら、奥の厨房で出してくれるかい?」

「はい」

 俺は、おばちゃんについていき、奥に入って行く。
 奥の厨房では、おばちゃんの旦那さんが料理を作っていた。

「あんた、セウンが明日から弁当を作ってほしいそうなんだけど、材料はここに置けばいいかい?」

「セウン君久しぶり。材料は、そこで、大丈夫だよ」

「お久しぶりです、おじさん」

「それじゃあ、セウン。材料をここに出しておくれ」

「はい」

 俺は、アイテムボックスに入れておいた材料を半分ほど取り出す。

「ちょ… ちょっと、待ってくれセウン。どんだけ、材料入れてんだい!!」

「今出てるので、大体半分です」

「そ… そうかい。それより、こんなに出してどうするんだい?」

「全部、弁当でお願いしたいんだけど、大丈夫?」

「それだけの量どう… いや、アイテムボックス持ちだったね… あんた、大丈夫かい?」

「す… 数日に分ければ、なんとか…」

「だそうだよ、セウン。それでもいいかい?」

「大丈夫です。それで、お金はどのくらいになりますか?」

「そうだね… どのくらいの量が出来上がるかまだ、分からないから、全部作り終わった後で、いいかい?」

「分かった。それじゃあ、おじさん。お願いします!!」

「腕によりをかけて作るよ」

 その後は、おばちゃんと厨房を後にして、俺は部屋に戻る。
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