スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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23話・四つん這い

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 笑顔のまま、死屍累々の山を横切って行くシエルの後を俺は、苦笑いしながらついていく。
 少し歩いた所で立ち止まり、チラッと後ろを振り返ると、周りの人たちが、助けていたので、まぁ大丈夫だろう。

「セウン、こっちよ。早く!!」

「おう。今行くよ!!」

 俺が立ち止まったのに気づかなかったのか、シエルは、少し先に進んでいたので、俺は小走りで駆け寄る。

「悪いな、立ち止まったりして」

「気にしないで。私が気づかずに、先に行ったのが悪いんだし… でも、今度は、ちゃんとついて来てね?」

「あぁ」

 今度は、ちゃんとシエルに続き、鍛冶屋へむかう。





 入り組んだ裏道をシエルの案内で進んで行き、着いた先には、少し寂れている建物が立っていた。

「ここか?」

「そうだよ。ここは、マオの知り合いのドワーフ夫婦が、営んでいるの」

 ドワーフって鍛冶や細工とかが得意な種族だったよな。それは、かなり期待出来そうだ。

「へぇ、マオの知り合いなんだ。て事は、シエルもマオに紹介されたのか?」

「そうだよ。私の剣は、ダンジョン産だけど、よくメンテナンスをお願いしているの。それじゃあ、入りましょうか。お邪魔します!!」

 シエルは、そう言いながら、寂れている建物の扉を開け中へと入っていく。

「お邪魔します」

 俺も、シエルに続き、中へと入る。

「シエルちゃんじゃない、いらっしゃい!! あら、横の人はどなた?」

 中には、ドワーフのイメージ通り… かどうかは、分からないけど、身長の低い女性が武器の整理をしながら出迎えてくれた。

「あ、俺は、シエルの… 「彼氏さんね!! シエルちゃんにも、彼氏が出来たのね!!」」

「「!?」」

 シエルがすぐに否定してくれると思ったけど、後退りながら、顔を真っ赤にして何も言ってくれない為、俺が前に出て訂正しておく。

「俺は、シエルの彼氏ではなく、知り合いの冒険者のセウンです。今日は、シエルの紹介で、武器を見に来ました」

「そうなのかい?」

「はい。そうです」

 ガクッ

「ん?」

 振り返ると、シエルは、四つん這いになっていた。

「だ… 大丈夫か、シエル?」

 手をさしのべながら聞いてみる。

「だ… 大丈夫… ありがとう…」

 手をとってくれたので、立ち上がらせる。

「えっと、セウン君だっけ?」

「はい」

「本当に、違うのかい?」

「…何がでしょうか?」

「シエルちゃんの彼氏?」

「違いますね」

 ガクッ

「ん?」

 またしても、シエルは、四つん這いになっていた。

「シエル、本当に大丈夫か? 体調が、優れないようなら帰るけど?」

「大丈夫… ナーナさん、セウンに武器を見せてあげて貰ってもいいですか?」

 シエルは、少し虚ろになったような瞳で、女性ドワーフを見ながら、そう言う。

「わ… 分かったわ。セウン君、私の名前は、ナーナよ。えっと、武器は、一通りそこに置いてあるから。好きに見てって。シエルちゃんは、そこに座ってお話しましょうね」

「分かりました」「はい…」

 シエルとナーナさんは、傍にあった椅子に腰掛け、話し出したので、俺は言われた通り、武器を見てみる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー作者より

鍛冶屋(簡単図面)

     入り口
ーーーーーー| |ーーーーーー
|            武|
|椅           器|
|子           コ|
|ーーーーー       ||
|カウンター|       ナ|
|            ||
ーー| |ーーーーーーーーーー
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