スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

文字の大きさ
140 / 453

5話・出品

しおりを挟む
 ちゃんと、セウンを誘う事が出来た。
 それに、喜んでいると、

「シエルさん」

「どうしたのシェーン?」

「その、喜んでいる所悪いんですけど、3人でいる事を言って良かったんですか?」

「ん? ダメだった?」

「いや、ダメと言う訳ではないのですが…」

「なら、どうしたの?」

「シエルよ」

「なに、マオ?」

「たぶん、シェーンが言いたいのは、儂らもいる事を伝えたら、儂らも同行する可能性が出て来ると言いたいんじゃないかのぉ?」

「え? 2人は、来ないの?」

「え、儂らも行くのか?」

「え、私たちも、行っていいんですか?」

「最初から、そのつもりだけど?」

 私が、そう言うと、2人は顔を見合せ笑う。

「突然、笑ってどうしたの、2人とも?」

「何でもないですよ、ねぇマオさん」

「そうじゃの。何でもないのじゃ」

「なによ、2人して!!」

 そんなやり取りをしながら、セウンが来るのを待った。





 ガルさんから、手入れの仕方をみっちり仕込まれ、お礼をいい、お店を出た所で、遠話のブレスレットが反応しだす。邪魔にならない位置に、移動してから、魔力を流す。
 話が終わり、遠話をきった。

「オークションに出品するだけでも、手間がかかるんだな…」

 シエルとの会話を思い返しながら、そう呟きながら、マオの家へとむかう。俺の用で待たせるのも、あれなので、能力向上をし急いだ。そのおかげか、マオの家には、すぐに到着した。
 門近くにあった、チャイムらしきものを起動させると、3人が家から出てきた。
 軽く挨拶を済ませてから、オークション会場にむかった。俺は、オークション会場すら知らなかったので、大人しく3人の後に続くだけだった。
 3人に続き、暫く歩くと、大きな建物があった。
 あれが、会場なのか尋ねると、そうであると返答があり、そのまま中へと入っていった。
 シエルたちが、受付で、出品したい旨を伝えると、少しまたされた後、男が現れ、別の場所へ案内された。
 案内された部屋には、案内した男以外に、数人の人が待機していた。
 案内してきた男が、ここの支配人で、最初から部屋にいたのが、鑑定士と護衛だと紹介され、俺たちも、軽く挨拶をする。
 支配人から、出品物の説明を受けた後、

「では、出品したい物をお見せして頂いても宜しいでしょうか?」

 支配人が、そう尋ねてきたので、俺はアイテムボックスから出品したい物を出していく。
 その量に、軽く驚いた支配人は、追加で、鑑定士を呼び、片っ端から鑑定していった。因みに、身元保証は、シエルがなってくれたので、俺の身分確認は、ギルドカードを見せるだけで済み、スムーズに進んでいった。
しおりを挟む
感想 105

あなたにおすすめの小説

私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜

AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。 そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。 さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。 しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。 それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。 だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。 そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。 ※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。 彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。 公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。 しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。 だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。 二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。 彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。 ※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

俺の婚約者は地味で陰気臭い女なはずだが、どうも違うらしい。

ミミリン
恋愛
ある世界の貴族である俺。婚約者のアリスはいつもボサボサの髪の毛とぶかぶかの制服を着ていて陰気な女だ。幼馴染のアンジェリカからは良くない話も聞いている。 俺と婚約していても話は続かないし、婚約者としての役目も担う気はないようだ。 そんな婚約者のアリスがある日、俺のメイドがふるまった紅茶を俺の目の前でわざとこぼし続けた。 こんな女とは婚約解消だ。 この日から俺とアリスの関係が少しずつ変わっていく。

悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。

向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。 それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない! しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。 ……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。 魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。 木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ! ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

処理中です...