スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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96話・勘違い

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 私は飛行を解除し、その場に降りてから空を見上げ、もしかしたら見ているであろうシュテンさんに向かって、

『これも、慣れなんですかシュテンさん…』

 と心のなかで呟いた。
 だけど、それに対しての返答がある筈もなく、いつまでもそうしている訳にもいかないので、今度あった時にでも確認してみようと思うが、飛行に関しては、かなり期待していた部分があるので、かなり残念である。
 だけど、今気にしすぎてもどうしようもないので、次の神通力じんつうりきを試そうと、

パンッパンッ

 自分の頬を叩き、気持ちを切り替えていく。
 切り替えた後、セウンさんたちのいる場所へと歩いて戻ろうかと振り返った際、私の事を見る皆からの視線が何だか先程より少し違った。
 そのなんと言うか優しい眼差しみたいな感じ…

「!?」

 カァーと顔が熱くなるのを感じ、すぐ顔を下にむける。
 そういえば、皆にもあの飛行を視られていたんだと思い、何だか急に恥ずかしくなってきたからだ。
 顔を下にむけたままでいると、視線の先に誰かの足が目に入った。
 おそるおそる顔をあげると、セウンさんが近づいてきていた。
 
「ラス。その、なんだ…」

 セウンさんは、少しいいずらそうにしながら、

「さっきの飛行は、あれが全力なのか?」

 そう聞いてくる。

「そうみたいです…」

 私は、頭を縦に振りながら答える。

「やっぱそうなのか… その、あれだ。今は、あんな感じなのかもしれないが、たぶん、さっき使ったやつみたいに、慣れていったら、高く速く飛べるようになるんじゃないか?」

「そうですかね…」

「たぶんだけどな。だから今度また練習付き合うから、今はそんなに落ち込まないで、他の能力を試してどのくらい使えるのか把握しとかないか?」

 最初どういう事か分からなかったが、もしかして、セウンさんは、私が顔を伏せたのを恥ずかしがっているのではなく、落ち込んでいると勘違いし、声をかけてくれたのではないかと。

「そうですね、分かりました。落ち込む暇とかないですもんね。なら、次の神通力を試そうと思います!!」

 まだ少し恥ずかしい気持ちはあったけど、それ以上に、私の事を心配してくれて嬉しいという気持ちの方が強かった。

「あぁ、それがいいと思うぞ。それで、次は何を試すんだ?」

「神足通の壁歩きなんかを試そうかなと思ってます」

「了解。とりあえず、1度皆の所へ戻ろうか」

 そう言い歩き始めるセウンさんの後に続いて、シェーンさんたちの元へと戻っていく。
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