スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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特別閑話・くりすます 12

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 完成間近で、セウンさんが帰ってきた。

「私が出てきますから、シエルさんとマオさんは、そのまま続けていて下さい。シェーンさん、補助はお願いします」

 3人が、コクりと頷くのを横目で見ながら、セウンさんを出迎えに行く。

「おかえりなさい、セウンさん」

「あぁ、ただいま、ラス。あれ? 他の皆は?」

「あ、えっと、やる事があるみたいで…」

「そうなんだ。(なら、後でいいか…)」

「ん? 何か言いました?」

「いや、何でもないよ。なら悪いけど、俺は、部屋で休んでるから用があったら声をかけてくれるか?」

「分かりました」

 そう言って、セウンさんは部屋に戻って行ったので、私も、マオさんの部屋へと戻る。

「どうですか?」

 部屋へと戻って早々、そう確認してみると、

「出来たわ」

「終わったのじゃ」

 完成していた。

「お疲れ様です、シエルさん、マオさん」

「本当に疲れたわ…」

「そうじゃの。やっぱり、慣れない事をするものではないのじゃ…」

 2人は、テーブルの上にぐでぇーと倒れる。

「だから最初に言ったじゃないですか。初心者のお二人に、それを作るのは難しいって。なのに、お二人が、それを作ると言ったから、任せたんじゃないですか」

「それはそうだけど、あれって小さいし、2人で1つずつ作ればって思ったんだもん…」

「だもんじゃないですよ、シエルさん」

「まぁまぁ、シェーンさん。そうだ、セウンさんは、部屋で休むみたいですから、今のうちに、ラッピ… じゃなかった、包んでしまいましょう」

「…そうですね。じゃあ、包みましょうか」

「はい」

 その後、私たちが作り上げた物を皆でラッピングした。





 時は少し遡る

 路地裏から出た俺は、目的の場所へむかった。
 目的の場所につくと、

「ん? 何だ、セウンじゃないか。昨日顔を見せに来たと思ったが、今日は、どうしたんだ?」

 店前で、ガルさんに出会った。

「こんにちは、ガルさん。今日は、例の件で、ナーナさんに会いに来ました」

「あぁ、あれか」

「はい。それで、ナーナさんは今、中にいますか?」

「あぁ、いるぞ」

「なら、入らせて貰いますね」

「おう」

 挨拶もそこそこに俺は、中へと入る。

「あら、セウン君。いらっしゃい」

「こんにちは、ナーナさんって、掃除中でしたか」

 入ってすぐ出会えたが、ナーナさんは丁度掃除をしていた。

「えぇ、ごめんなさいね」

「あ、いえ、俺の方こそ、そんな忙しい時にすみません」

「別にいいのよ。それで、例のあれよね?」

「はい。出来てますか?」

「えぇ、完成しているわ。こっちよついて来てちょうだい」

「はい」

 俺は、ナーナさんの後に続く。
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