スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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39話・お父さんとお母さん

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 マオがラスを連れて後にするのを見送った後、私たちも行動に移す。

「じゃあ、シェーン。私たちも行きましょうか?」

「えぇ、行きましょう。」

 シェーンと2人で王城に行き、すぐお父さんへの面会を求めると、運良くすぐ面会の許可がおりた。
 部屋に入ると、お母さんもいたので、お父さんと一緒に、セウンから聞かされた話を話す。
 最初は、ニコニコとしていたお父さんも、話が進むに連れて表情が引き締まった。

「だから、その危険人物を探すのに、兵を動かす事はできないかな?」

「それに答える前に、1つシエルに聞いてもいいかな?」

「なに?」

「その情報をくれたセウンとやらは、もしかして男だったりするのかな?」

「は?」

 思いもしなかった事を聞かれ、一瞬答えにつまってしまう。

「はぁ… あなた、今は、そんな話をする場合じゃないでしょ…」

 お母さんは、ため息をつきながら、お父さんを嗜めるが、

「いやいやいや、これはとても重要な事だよ、エリー!!」

 お父さんは、何故か立ち上がりながら、お母さんへそう答える。

「はぁ… 分かったから、とりあえず座って頂戴…」

「あ、はい…」

 ギロリとお母さんから睨まれたお父さんは、さっと椅子に腰かける。

「悪いけど、シエル。話を進めるために、そっちの方を先に答えて貰ってもいい?」

「え、うん、分かった。えっと、セウンは、私たちと同世代の男の子だ… 「何!!」

 私が言いきる前に、お父さんが遮ってしまい、

「それは、どこのどいつでいったいどんなや… 痛っ!!」

 ものすごい剣幕で、セウンについて聞こうとしたが、お母さんから叩かれてしまう。

「あなた。その話は、また今度にしなさい。」

「…分かった。ただ、シエル。そいつについては、今度じっくり話を聞かせて貰うぞ。」

「え、普通に嫌よ。」

「な!? どうしてだ?」

 目を見開き、詰め寄ってこようとするが、お母さんが引っ張って止めてくれる。

「どうしても何も、なんで、私の交友関係を教えないといけないのよ。」

「え、いやそれは…」

「ふふ。あなた、今回はばかりは完全に分が悪いわよ。」

「…」

「それで、この王都に危険人物が侵入したようだけど、あなたはどうするつもりなの?」

「…一応、捜索はさせるが、そこまでの人数をく事は出来ない。」

「その理由は?」

「その人物が、何をしにここに来たのが分からないからだ。確実にその人物が、王都で何かをしでかすと言うのなら別に人数を割いても構わないのだが、確実でないのなら、あまり大人数で捜索して、民衆にいらぬ不安を抱かせるのはよくないからだ。」

 お父さんは、そう答える。
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