スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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54話・一礼

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 早くあいつの捜索に戻りたいので、助けた女性に、ゾンビが現れた旨を知らせに行くよう頼む。
 女性は、声を震わせながらも、それを了承してくれる。

「なら、ほら」

「え、あ… ありがとうございます…」

 先程驚いた拍子に座り込んでいたようなので、手を差し出し、女性が手を掴んだ瞬間引き起こす。

「じゃあさっきの件頼んだ。あ、後、俺はこの後少し用事があるから、あいつらを倒したらすぐここから離れないといけないから、貴女が連れてくる人にそう話しといてくれないか?」

 女性が人を連れて戻ってきた時には、俺がこの場からいなくなっている事を先に伝えておく。

「え、用事ですか? わ… 分かりました。そう伝えておきます」

「あぁ、頼む。じゃあ、そろそろゾンビが来そうだから、転ばないように、走って行って来てくれ」

「は… はい!!」

 話したい事は話せたので、軽く女性の背を押し、この場から離れさせる。
 女性が走っていく様を横目で確認しながら、武器を構える。

「「「「あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ」」」」

 ゾンビは、女性に目もくれずに俺の方へとノロノロと歩いてくる。

「悪いな…」

 どういう経由でゾンビにされたのか分からないが、それでも2度目の命を断つ事に対して謝っておく。
 そして、近寄ってきたゾンビたちの間を縫うように走り抜きながら、ゾンビたちの首を斬っていった。
 全てのゾンビの首を斬り終えた後に、振り返ると、辺りはゾンビの血で真っ赤に染まっていた。
 そして、その中央には、首のないゾンビの骸が重なるように転がっていた。
 少しの間、それらが動き出さないかどうか眺め、動き出さない事を確認してから武器を鞘に戻す。
 そして、一応斬った頭を胴体の近くに移動させた後、その骸に向けて一礼してからその場を後にした。





 ゾンビを倒してから、あいつの捜索を再開する。
 ゾンビに時間をとられたから、すぐにでもオークション会場へと向かおうとするが、モンスター襲撃の鐘せいか、先程よりもかなりの人数が外に出てきており、上手く前に進めなくなっていた。

「チッ…」

 こうなっては、普通の方法で進むには難しい為、ある方法を試そかと道を少しそれた所で、遠話のブレスレットが反応したので、すぐ魔力を流す。

『シエルだけど、セウン今大丈夫?』

「大丈夫だけど、出来れば手短で頼む」

『ん? 何かあったの?』

「まぁちょっとな。それは、後で話すから、シエルの話を聞いていいか?」

『そうね。それで、私たちからの話なんだけど…』

 シエルからの話を聞く。
 モンスターを率いる鬼人と聞いて、まず思い浮かんだのは、マレンから聞いた話だった。
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