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34話・到着

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 僕はすぐに、何かを感じ取った方向へ、走り出す。
 道中も、ゴブリンが道を塞いでいたが、どんどん斬り捨てていく。
 少し進むと、結界を張っているシャーロットを発見した。しかも、周りはゴブリンたちに囲まれている。
 僕は、前にいたゴブリンの肩を借りて、一気にシャーロットのいる場所までジャンプする。
 
「ノーリ… 助けて…」

 シャーロットの助けを求める声が僕の耳に届いた。

「任せろ!!」

 僕は、声を張り上げ、結界の前にいた、ゴブリンに剣を突き立てながら、着地する。
 着地した後、横目で確認すると、シャーロット以外にも、アネモスさんがいた。しかも、足を怪我しているようだ。
 
「お待たせ、シャーロット、アネモスさん助けに来たよ。」

「ど… どうしてノーリがここに…」

 シャーロットがそう言うと、後ろでアネモスさんも首を縦にふっている。

「それより、これを。」

 アイテムボックスから、回復薬を2本素早く取り出して、シャーロットに手渡す。
 ゴブリンたちは、僕に警戒してるのか、一定の距離をあけて様子を見ている。しかも、奥には、ゴブリンの数倍の体躯のゴブリンらしき者までいる。普通のゴブリンは、そこまで慎重ではないから、たぶん、あのデカいゴブリンが指令をだしているのだろう。

「これは、回復薬ですか…」

「あぁ。シャーロットとアネモスさんで飲んでくれ。僕は、あいつらの相手をするから。」

 もうそろそろ、ゴブリンたちも襲ってきそうなので、話を切り上げ、剣を構える。

「グギャ!!」

 デカいゴブリンがそう言うと、一斉にゴブリンたちが襲ってくる。

「「ノーリ(さん)!!」」

 2人の心配してくれる声が聞こえたが、ゴブリンたちに集中する。
 とりあえず、ゴブリンの攻撃をバックラーで受け流したり、躱せるものは躱しながら、剣で斬りつけ数を減らしていく。

「グギャ!!」

 デカイゴブリンが再び、何かを呟くと、

「******** ヴィンドカッダー!!」

 どこからか魔法が飛んできた。

「危なっ!!」

 風の刃は、躱した先のゴブリンを切り裂く。
 魔法が飛んできた方を見てみると、ダンジョンでも見た事のある杖を持ったゴブリンがいた。
 ゴブリンマジシャンとは、少し距離があるので、アイテムボックスから、ゴブリンの短剣を取り出し、勢い良く投げつける。
 短剣は、そのままゴブリンマジシャンではなく、その横にいたゴブリンの眉間に突き刺さった… これは、練習が必要だな…
 僕は、ゴブリンより厄介になりそうなゴブリンマジシャンを先に倒すため、俊足スキルを使い、ゴブリンの間をぬっていく。
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