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158話・特殊魔法

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 僕は、ドリさんたちを1度みた後、

「2人は、たぶんドライアドだと思う。」

 そう答える。

「ドライアド? 確か前に、お兄ちゃんが言ってた、木の精霊さんの事だよね?」

 そう言えば、前に、復習がてら色々な種族についての話をソフィアにした事あったっけ。

「そうだよ、ソフィア。木の精霊・ドライアド… 別名、ドリアードとも呼ばれているね。」

「でも、お兄ちゃん。アードちゃんも、ドリさんもどうみても、人の姿に見えるよ。確か、前にお兄ちゃんが言っていたドライアドの姿と違うよ?」

 確かに、前に話した際、ドライアドは身体の一部が木で出来てあると言った。

「確かに、2人とも人の姿だね。それについて話す前に、ソフィアは、特殊魔法は、知ってる?」

「確か、とある種族だけが使えたり、ある家系だけに受け継がれたりする魔法の事だっけ?」

「正解。それで、確かドライアドも特殊魔法を扱う事が出来るんだ。」

「まさか、それがアードちゃんの使った植物魔法なの?」

 僕は、首を横に振る。

「ドライアドが、使う特殊魔法は、木魔法と呼ばれるものだよ。」

「木魔法… 木を扱う魔法? あれでも、アードちゃんの植物魔法も木を扱ったよ。」

「そうだね。それを踏まえて、話を戻すけど、アードちゃんが使った植物魔法も特殊魔法の1つだよ。そして、たぶん、木魔法の上位互換の魔法だと思う。」

「上位互換? でも、それとアードちゃんたちの人の姿と何か意味があるの、お兄ちゃん?」

「その植物魔法を使える事の出来る種族が、ドライアドなんだよ。」

 僕は、本に書かれていた事を教える。

「あれ? でも、さっきドライアドの使う特殊魔法は、木魔法だって言ってなかった?」

「言ったね。だから、ここからは、仮説になるんだけど、2人もしくは、アードちゃんは、ハイ・ドライアドじゃないかなと思う。」

「ハイ・ドライアド?」

「まぁ、簡単に言えば、普通のドライアドより高位の種族って所だね。それなら、木魔法の上位互換らしき植物魔法や見た目が人族に似ているのも納得できるんだ。」

「そうなの、アードちゃん?」

 僕の仮説を聞いて、ソフィアはアードちゃんへ直接尋ねる。
 アードちゃんは、再度ドリさんの方を確認してから、ドリさんが頷くのを見てから、

「そうだよ… お兄ちゃんの言う通りだよ…」

 アードちゃんが、そう答える。
 そして、ドリさんが立ち上がり、それ後に続いてアードちゃんも立ち上がる。

「では改めて、ハイ・ドライアドのドリと言います。」

「ハイ・ドライアドのアードです…」

 頭を下げながら、再度名前を名乗る。
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