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13.超克の選択
運命の決断
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1942年(昭和17年)9月7日
東京・帝国議会、外交委員会の特別審議室。
蒼月レイの姿に、議場は静まり返っていた。
彼は壇上に立ち、まっすぐ前を見据えて言った。
「本日をもって、私は日本政府に対し――三国同盟からの脱退を提言します」
その一言は、議場の空気を凍らせた。
「裏切るのか?」と東條英機が低く唸る。
レイは、即座に言い返した。
「はい。」
その言葉に、周囲は一瞬ざわついたが、彼は怯まずに続けた。
「ドイツとイタリアに対し、これ以上の義理立ては不要です。
時代に取り残される国をかばって日本が沈むなら、裏切らないほうが罪です」
吉田茂が眼鏡を外し、低く言った。
「この道に進めば、敵はドイツだ」
レイは即座に、そして揺るぎなく言い返した。
「ドイツはいずれ自滅します。
勝利に酔い、全方位に敵を作った国に、長期の繁栄はありません。
彼らに未来はない。だからこそ、我々は“残る者”として、別の道を選ばなければならないのです」
静寂が落ちた。
「……では日本は、アメリカと手を取るのか?」
近衛の問いに、レイはうなずいた。
「ええ。今はまだ“信頼”と呼べない段階です。ですが、アメリカには“合理性”があります。対話の余地がある。だからこそ、協調は可能です」
レイは手元の書類を掲げる。
「こちらは、アメリカから秘密裏に提案された『技術的協力に関する覚書草案』です。
我々は今、選べます。滅びゆく同盟に縛られるか、未来のパートナーシップに踏み出すか」
⸻
同時刻、ベルリン・総統官邸。
「奴は何と言った?」
ヒトラーの怒声がこだまする中、側近が報告を読み上げる。
「……“日本は、時代に取り残された同盟を捨てる”と」
ヒトラーは地図上の極東にピンを叩きつけた。
「愚か者どもが! 世界の中心を見誤った!」
だがその声には、焦りが滲んでいた。
⸻
翌日。東京・帝大病室。
レイは静かに記者会見用の文書を書き上げていた。
「これでいい。……日本が選んだのは、“孤独な忠誠”ではなく、“未来の信頼”」
彼はペンを置き、窓の外――明けかけの空を見つめた。
「これが、新しい時代の幕開けになる」
そして、蒼月レイ14歳――その決断が、日本と世界の秩序を根本から揺るがしていく。
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「はい。」
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静寂が落ちた。
「……では日本は、アメリカと手を取るのか?」
近衛の問いに、レイはうなずいた。
「ええ。今はまだ“信頼”と呼べない段階です。ですが、アメリカには“合理性”があります。対話の余地がある。だからこそ、協調は可能です」
レイは手元の書類を掲げる。
「こちらは、アメリカから秘密裏に提案された『技術的協力に関する覚書草案』です。
我々は今、選べます。滅びゆく同盟に縛られるか、未来のパートナーシップに踏み出すか」
⸻
同時刻、ベルリン・総統官邸。
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「……“日本は、時代に取り残された同盟を捨てる”と」
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⸻
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「これでいい。……日本が選んだのは、“孤独な忠誠”ではなく、“未来の信頼”」
彼はペンを置き、窓の外――明けかけの空を見つめた。
「これが、新しい時代の幕開けになる」
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