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恋のファンファーレ
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あの後昼食を食べ終わった5人は咲苺の見送りに行き、見送ったあとは休憩室でいつも通りのんびり過ごしていた。
「奏汰奏汰......これ......読んだ?『恋のファンフーレ』」
「あっ、それるなちゃんがずっと好きって言ってる本だよね」
「うん......好き......本読むきっかけ......」
「そうなんだ、読んでみてもいい?」
「うん......はい」
そう言いるなちゃんが持っていた『恋のファンファーレ』を渡してくれ、奏汰は読み始めた。
題名は『恋のファンファーレ』 文字数はそれほど多くない青春・恋愛小説。タイトルにもある通り恋愛が絡んでくるお話らしい。
「あらすじっと」
そう言いながら僕は本を開きページを1枚めくってあらすじを読み始めた。
私は中学からお姉ちゃんの影響もあってか楽器をやっていました。高校に入って吹奏楽部に入って日々練習に励んでいました。そんな中、顧問の先生にコンクールの日時を伝えられて頑張ろうと決意を固めたのですが、私は同じ吹奏楽部の先輩に恋をしてしまいました。練習をいっぱいして良いところを見せようと頑張っていたのも束の間、吹奏楽部内で先輩に彼女が出来たという噂が流れた。だがその噂は一瞬にして嘘になった。当の本人も彼女はいないと言い張り、逆に迷惑だと言う。そんな話を聞いた私は少しモヤモヤした気持ちになりながら朝練に向かい、部室に入ると同じクラスのスクールカースト女王様ポジションの川井玲香がいた。そして思っていた最悪な事が起こってしまった。
そこまで読んで僕は反射的に本を閉じてしまった。この先の展開が少し......ほんの少しだけ分かってしまった気がしたからだ。
「ん......どう......した?」
「えっと......あらすじを呼んでみたんだけど、これって普通の恋愛小説......だよね?」
「......あっ......と」
「おっと......?」
まあまあ、こっから先輩を恋人にするために吹奏楽を通して睨み合い奪い合いになるけど結局はライバル的存在となって全国大会で金賞を目指す。
という青春恋愛物語に......なればいいなぁ。
そんな淡い期待持ち、僕はもう一度本を開きあらすじを読む。
そして思っていた最悪な事が起こってしまった。
スクールカースト女王様、川井玲華が吹奏楽部に入ると言う。そして顧問の先生も了承済みとの事。私は正直苦手だ、こういう人間。好きな人が居るからという理由だけで転部してくるやつ、私は本気でやっているのに。
川井さんの楽器は先輩、そして私と同じトランペット。コンクールに出れる人数は五十五人以内。部員数は六十三人。八人は出れない。
そして顧問の先生が来ると同時に朝練が始まる。
私は決意した。次のコンクール、運良くもトランペットソロがある。そこで選ばれて女王様に実力の差を見せつつ先輩との距離を一気に縮めて仲良くなる! と。
こうして私の高校生活は二年生から血みどろのファンファーレを奏でることになった。
「こわ......最後こわ、あらすじこわ」
僕はそっと本を閉じた。
「なんかこの本ちょっと怖い......ね?」
そう言いながらるなちゃんの方を見ると、横になって気持ちよさそうに寝ているるなちゃんがいた。
「今日は色々あったし疲れたのかな」
「あっ神崎さん」
「ここだと少し騒がしいし部屋に運んでくるね。夜ご飯の時間になったら食堂に行くから一緒に食べようね」
「はい、分かりました」
「それじゃあね」
そりゃそうだ、本当に色々あったし寝ちゃうのも無理はない。僕もちょっと眠たいし。
「奏汰くんもお眠かな?」
「あっ、静華さん。まあちょっと眠いですね」
「じゃあここで仮眠する?」
静華さんはポンポンと肩を叩き頭を乗せるように促す。
「いや......」
「遠慮しないのー」
そう言って僕の首に手を持っていき、僕の頭をゆっくりと肩へ寄せる。
「すいません」
「夜ご飯になったら起こしてあげるから、安心しておやすみ」
「ありがとうございます......」
それにしてもどこから静華さん来たんだろう、全く姿が見えなかったのに。
そんな事を思いながら僕はそっと目を閉じた。
不思議な感覚だった。息をするごとに周りからいい匂いがし、上半身が優しく包まれているようにも思えた。
不思議と僕は安心した。
そして僕は眠りに落ちた──
「寝ちゃった」
ということは......?
寝顔見放題、頭撫で放題、匂い嗅ぎ放題!!
まず寝顔を見てから頭撫でつつ匂いを堪能しようかな!?
これからやることを決め、静華は奏汰の寝顔を凝視する。
くっっ! 可愛すぎる!! 肌プニプニだし髪サラサラだし可愛いし! 最高すぎるよ!
髪は私が毎日入念に洗ってあげてるからサラサラなんだけど、それにしてもサラサラ過ぎない? これが髪質の差かぁ......いいなぁ天然サラサラ髪。
「ううん......」
「ごめん、起こしちゃった?」
「......」
寝言か、びっくりしたぁ......それにしても私の肩に奏汰くんの頭があって当の本人は寝てる、まるで母親? それとも親戚のお姉さん? まあどっちでもいいや、嬉しいし。安心して寝てくれてる事自体も嬉しい。
相手に緊張とか不安とかがあったら安心して眠れないよね。
「奏汰奏汰......これ......読んだ?『恋のファンフーレ』」
「あっ、それるなちゃんがずっと好きって言ってる本だよね」
「うん......好き......本読むきっかけ......」
「そうなんだ、読んでみてもいい?」
「うん......はい」
そう言いるなちゃんが持っていた『恋のファンファーレ』を渡してくれ、奏汰は読み始めた。
題名は『恋のファンファーレ』 文字数はそれほど多くない青春・恋愛小説。タイトルにもある通り恋愛が絡んでくるお話らしい。
「あらすじっと」
そう言いながら僕は本を開きページを1枚めくってあらすじを読み始めた。
私は中学からお姉ちゃんの影響もあってか楽器をやっていました。高校に入って吹奏楽部に入って日々練習に励んでいました。そんな中、顧問の先生にコンクールの日時を伝えられて頑張ろうと決意を固めたのですが、私は同じ吹奏楽部の先輩に恋をしてしまいました。練習をいっぱいして良いところを見せようと頑張っていたのも束の間、吹奏楽部内で先輩に彼女が出来たという噂が流れた。だがその噂は一瞬にして嘘になった。当の本人も彼女はいないと言い張り、逆に迷惑だと言う。そんな話を聞いた私は少しモヤモヤした気持ちになりながら朝練に向かい、部室に入ると同じクラスのスクールカースト女王様ポジションの川井玲香がいた。そして思っていた最悪な事が起こってしまった。
そこまで読んで僕は反射的に本を閉じてしまった。この先の展開が少し......ほんの少しだけ分かってしまった気がしたからだ。
「ん......どう......した?」
「えっと......あらすじを呼んでみたんだけど、これって普通の恋愛小説......だよね?」
「......あっ......と」
「おっと......?」
まあまあ、こっから先輩を恋人にするために吹奏楽を通して睨み合い奪い合いになるけど結局はライバル的存在となって全国大会で金賞を目指す。
という青春恋愛物語に......なればいいなぁ。
そんな淡い期待持ち、僕はもう一度本を開きあらすじを読む。
そして思っていた最悪な事が起こってしまった。
スクールカースト女王様、川井玲華が吹奏楽部に入ると言う。そして顧問の先生も了承済みとの事。私は正直苦手だ、こういう人間。好きな人が居るからという理由だけで転部してくるやつ、私は本気でやっているのに。
川井さんの楽器は先輩、そして私と同じトランペット。コンクールに出れる人数は五十五人以内。部員数は六十三人。八人は出れない。
そして顧問の先生が来ると同時に朝練が始まる。
私は決意した。次のコンクール、運良くもトランペットソロがある。そこで選ばれて女王様に実力の差を見せつつ先輩との距離を一気に縮めて仲良くなる! と。
こうして私の高校生活は二年生から血みどろのファンファーレを奏でることになった。
「こわ......最後こわ、あらすじこわ」
僕はそっと本を閉じた。
「なんかこの本ちょっと怖い......ね?」
そう言いながらるなちゃんの方を見ると、横になって気持ちよさそうに寝ているるなちゃんがいた。
「今日は色々あったし疲れたのかな」
「あっ神崎さん」
「ここだと少し騒がしいし部屋に運んでくるね。夜ご飯の時間になったら食堂に行くから一緒に食べようね」
「はい、分かりました」
「それじゃあね」
そりゃそうだ、本当に色々あったし寝ちゃうのも無理はない。僕もちょっと眠たいし。
「奏汰くんもお眠かな?」
「あっ、静華さん。まあちょっと眠いですね」
「じゃあここで仮眠する?」
静華さんはポンポンと肩を叩き頭を乗せるように促す。
「いや......」
「遠慮しないのー」
そう言って僕の首に手を持っていき、僕の頭をゆっくりと肩へ寄せる。
「すいません」
「夜ご飯になったら起こしてあげるから、安心しておやすみ」
「ありがとうございます......」
それにしてもどこから静華さん来たんだろう、全く姿が見えなかったのに。
そんな事を思いながら僕はそっと目を閉じた。
不思議な感覚だった。息をするごとに周りからいい匂いがし、上半身が優しく包まれているようにも思えた。
不思議と僕は安心した。
そして僕は眠りに落ちた──
「寝ちゃった」
ということは......?
寝顔見放題、頭撫で放題、匂い嗅ぎ放題!!
まず寝顔を見てから頭撫でつつ匂いを堪能しようかな!?
これからやることを決め、静華は奏汰の寝顔を凝視する。
くっっ! 可愛すぎる!! 肌プニプニだし髪サラサラだし可愛いし! 最高すぎるよ!
髪は私が毎日入念に洗ってあげてるからサラサラなんだけど、それにしてもサラサラ過ぎない? これが髪質の差かぁ......いいなぁ天然サラサラ髪。
「ううん......」
「ごめん、起こしちゃった?」
「......」
寝言か、びっくりしたぁ......それにしても私の肩に奏汰くんの頭があって当の本人は寝てる、まるで母親? それとも親戚のお姉さん? まあどっちでもいいや、嬉しいし。安心して寝てくれてる事自体も嬉しい。
相手に緊張とか不安とかがあったら安心して眠れないよね。
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