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克服寸前の心の変化
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「ん......」
「あ、起きた? おはよう」
「お、おはようございます......っ!?」
「どうかしたの?」
びっくりしたぁ......
「いえ、なんでもないですよ」
そう言いながらゆっくりと背伸びをし、静華さんの方に顔を向ける。
「るなちゃんはまだ来てないんですか?」
「いやいるよ」
「えっ」
静華さんにそう言われ振り返ってみると、少し複雑そうな顔をしているるなちゃんがいた。
「むむむ......うら......やま......」
羨ま......裏山......?
「るなちゃんには膝枕してあげようかー?」
「いい......そう......じゃない」
「あら残念」
「それより2人とも、夜ご飯はどうする? まだ寝起きだから食べれなさそう?」
「神崎さ......ん......私は......大丈夫......」
「僕も大丈夫ですよ」
だって起きたら目の前に静華さんの顔があったんだもん。びっくりして目が覚めちゃったよ......寝る前の僕何してんだ。
「それじゃあ食堂に行きましょうか」
「うん」
「よいしょー! いい気分だわー」
「裏......ある......」
「無いよ!」
そんな会話のキャッチボールをしつつ、僕たちはかなり忙しそうにしている看護主任を横目に食堂へ向かった。
「明日の朝はいつも通り6時に起きて朝食をとってから、一旦各自部屋に戻って服を着替えようか」
「うん......」
「そうね、奏汰くんは手伝ってあげるからね」
「ありがとうございます」
「朝食は一緒に食べる?」
「......あ......食べ......よ......奏汰」
「うん、いいよ」
ふーん。目の前でのニヤニヤ展開真っ最中でこの私、北条静華は嬉しいよ。
るなちゃんが恐れずにどんどん話しかけに行って、仲良くなってるのが目に見えて分かって本当に安心した。これなら私たち以外にも話せる人が出来るかもな。
「じゃあ7時に食堂集合ね」
「おっけー」
明日の予定が決まり全員が食事を口に運ぶと、誰かがこっちに近づいてくる足音がした。
「食事中ごめんなさいね。神崎さんと北条さんにしか出来なくて手伝って欲しいんだけど......」
そう話しかけてきた瞬間るなちゃんの食事の手が止まり、神崎さんの背中にそっと隠れた。
「あっ看護主任。どうしたんですか?」
「珍しいですね」
「今日来た央光大学の3年生たちの評価書類をね、確認してたんだけど......一言アドバイスっていうのを書かないといけないらしくてね、それで私はその場にいなかったから実際に目で見た2人ならと思って探してたのよー」
「なるほど理事長か......」
「当たりよー! 大体40人くらい書かないといけないわ」
「20人づつならまあ......いけそうですかね」
「そうだな、じゃあこれ食べ終わったら行きます」
「ありがとー! じゃあ待ってるわね」
そう言って看護主任は手を振りながら事務室へと戻って行った。それと同時に4人の緊張感は解かれ、るなちゃんも一安心した様子だった。
「というわけでご飯食べ終わったら手伝わないといけなくなりました!」
「頑張るしかない、生徒のためにもな」
るなちゃんを少し気にしながらそう応えた。
るなちゃんは少し疲弊していたが大事にはならなかった。
「それもそうね、原因は理事長だけど」
明日央光大学に行った時に理事長先生詰められそうだなぁ。
「それで、奏汰くんとるなちゃんは休憩室にいる? それともるなちゃんの部屋に行く?」
「まあ僕はどちらでも......」
そう言いながら僕はるなちゃんの方を見た。
「部屋に......私の本......あるから......一緒に......行こ」
「分かった、食べ終わったら一緒に行こうか」
「......うん」
そんな会話を微笑ましく見る2人。2人のうち1人はこの後の2人を見れないことに思い悩んでいた。
どうにかして見れないかと考えに考えたが、20人に一言アドバイスという大きな壁はそう簡単に超えさせてはくれなかった。
「無理か......」
「え、何が?」
「......?」
「ん?」
少しの沈黙が訪れたと同時に4人は夜ご飯を食べ終えた。
「それじゃあまた後でね」
「何かあったらナースコールで呼んでいいから」
「うん......後でね」
「また後で」
こうして雪希子さんと静華さんは看護主任の手伝いへ行き、奏汰はるなちゃんと一緒にるなちゃんの部屋へお邪魔することとなった
「あ、起きた? おはよう」
「お、おはようございます......っ!?」
「どうかしたの?」
びっくりしたぁ......
「いえ、なんでもないですよ」
そう言いながらゆっくりと背伸びをし、静華さんの方に顔を向ける。
「るなちゃんはまだ来てないんですか?」
「いやいるよ」
「えっ」
静華さんにそう言われ振り返ってみると、少し複雑そうな顔をしているるなちゃんがいた。
「むむむ......うら......やま......」
羨ま......裏山......?
「るなちゃんには膝枕してあげようかー?」
「いい......そう......じゃない」
「あら残念」
「それより2人とも、夜ご飯はどうする? まだ寝起きだから食べれなさそう?」
「神崎さ......ん......私は......大丈夫......」
「僕も大丈夫ですよ」
だって起きたら目の前に静華さんの顔があったんだもん。びっくりして目が覚めちゃったよ......寝る前の僕何してんだ。
「それじゃあ食堂に行きましょうか」
「うん」
「よいしょー! いい気分だわー」
「裏......ある......」
「無いよ!」
そんな会話のキャッチボールをしつつ、僕たちはかなり忙しそうにしている看護主任を横目に食堂へ向かった。
「明日の朝はいつも通り6時に起きて朝食をとってから、一旦各自部屋に戻って服を着替えようか」
「うん......」
「そうね、奏汰くんは手伝ってあげるからね」
「ありがとうございます」
「朝食は一緒に食べる?」
「......あ......食べ......よ......奏汰」
「うん、いいよ」
ふーん。目の前でのニヤニヤ展開真っ最中でこの私、北条静華は嬉しいよ。
るなちゃんが恐れずにどんどん話しかけに行って、仲良くなってるのが目に見えて分かって本当に安心した。これなら私たち以外にも話せる人が出来るかもな。
「じゃあ7時に食堂集合ね」
「おっけー」
明日の予定が決まり全員が食事を口に運ぶと、誰かがこっちに近づいてくる足音がした。
「食事中ごめんなさいね。神崎さんと北条さんにしか出来なくて手伝って欲しいんだけど......」
そう話しかけてきた瞬間るなちゃんの食事の手が止まり、神崎さんの背中にそっと隠れた。
「あっ看護主任。どうしたんですか?」
「珍しいですね」
「今日来た央光大学の3年生たちの評価書類をね、確認してたんだけど......一言アドバイスっていうのを書かないといけないらしくてね、それで私はその場にいなかったから実際に目で見た2人ならと思って探してたのよー」
「なるほど理事長か......」
「当たりよー! 大体40人くらい書かないといけないわ」
「20人づつならまあ......いけそうですかね」
「そうだな、じゃあこれ食べ終わったら行きます」
「ありがとー! じゃあ待ってるわね」
そう言って看護主任は手を振りながら事務室へと戻って行った。それと同時に4人の緊張感は解かれ、るなちゃんも一安心した様子だった。
「というわけでご飯食べ終わったら手伝わないといけなくなりました!」
「頑張るしかない、生徒のためにもな」
るなちゃんを少し気にしながらそう応えた。
るなちゃんは少し疲弊していたが大事にはならなかった。
「それもそうね、原因は理事長だけど」
明日央光大学に行った時に理事長先生詰められそうだなぁ。
「それで、奏汰くんとるなちゃんは休憩室にいる? それともるなちゃんの部屋に行く?」
「まあ僕はどちらでも......」
そう言いながら僕はるなちゃんの方を見た。
「部屋に......私の本......あるから......一緒に......行こ」
「分かった、食べ終わったら一緒に行こうか」
「......うん」
そんな会話を微笑ましく見る2人。2人のうち1人はこの後の2人を見れないことに思い悩んでいた。
どうにかして見れないかと考えに考えたが、20人に一言アドバイスという大きな壁はそう簡単に超えさせてはくれなかった。
「無理か......」
「え、何が?」
「......?」
「ん?」
少しの沈黙が訪れたと同時に4人は夜ご飯を食べ終えた。
「それじゃあまた後でね」
「何かあったらナースコールで呼んでいいから」
「うん......後でね」
「また後で」
こうして雪希子さんと静華さんは看護主任の手伝いへ行き、奏汰はるなちゃんと一緒にるなちゃんの部屋へお邪魔することとなった
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