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プレゼント選び
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「とりあえずショッピングモールに行くぞ」
「その愛宮《あみ》ちゃんって子に手土産でも買ってこっか」
私、夏凛《かりん》、神薙《かんなぎ》さん、愛園《あいぞの》さんの4人は私の車に乗り込み、近くのショッピングモールまで経路案内をつけ車を走らせた。⋯⋯曲は恥ずかしくてかけていない、夏凛はまだしも残り2人にアイドルの曲を聞かせて「神崎さんもこんな曲聴くんだ」って思われたら私のイメージが変わってしまう。私はそこまで人を信用したくない。⋯⋯なんか中二病みたいで恥ずかしいわ。
「ここでうちの患者さんの誕生日プレゼントも買っていくから、というかそれが目的」
「そうなんですか、それじゃあ二手に分かれて行動⋯⋯というのはどうでしょう?」
美琴さんはいつも通り効率厨ね~。効率を追い求めた結果、生徒会長にまで上り詰めたと言っても過言では無いかも。
「私は大丈夫よー」
「私たちも大丈夫だよな」
「ああ」
「それじゃあ私と愛園さんペア、神崎さんと黒沢さんペアで動きましょうか」
駐車場に車を置き、大型ショッピングモールなのでそのままエレベーターまで歩みを進めていた。
「大丈夫とは言ったものの、私その雪希子《ゆきこ》の言ってる患者さんの事、あんまり知らないんだよな。だから誕生日プレゼントも何をあげればいいのやら」
私の左側でそう話す夏凛は、私以外の2人に顔を向け話しかけていた。
「小学4年生の男の子なんだけど、2人だったら何が欲しいとか分かる?」
「小学4年生ですか⋯⋯私は案が浮かばないです。弟や親戚にも小さい男の子などいなかったもので」
「その子の好きな物だったら神崎さんに聞けば分かるんじゃないかな?」
⋯⋯夏凛はやっと私の方を見た、都合のいいやつ。閃いたような顔までして、愛園さんのおかげなのに。
「雪希子は何か知らないか!?」
「知ってるから買いに来たんでしょ、馬鹿か?」
そう言い放ったら夏凛の心配そうな顔は一気に吹っ飛び、エレベーターが到着した音とともに希望に満ち溢れた顔をしてきた。
「普段は落ち着いてて読書とかアニメとかが好きだと思う。⋯⋯あっ、あといちごも好きだったはずだ」
「あ、手土産にいちごもありかも」
「買っていきましょうか」
そっちのヒントになっちゃったよ。
「読書が好きなら本か? でも私本詳しくないしなー」
「これからもっと寒くなりますし、シンプルにマフラーとか防寒グッズはどうでしょう」
「確かに⋯⋯さすが頭のいい生徒会長」
夏凛がそう言った時、エレベーターが3階に到着した。
「プレゼントが買えしだい食料品売り場に迎えに行く。今が9時30分だから10時30分までには間に合わせる」
そう言いながら私と夏凛はエレベーターを出て、1階に向かう2人と向かい合った。
「了解です」
「それじゃあまた後で」
「また後で~」
こうして私たちはプレゼントを探しに勤しんだ。平日にショッピングモールを歩く優越感と罪悪感はなんとも言えない気持ちになり、それがまた合法なのが心地いい。
そして、私から灰羽さんに贈る誕生日プレゼントはもう既に決まっていた。そう、灰羽さんがアイドル好きと発覚した時から──。
「アイドル雑誌コーナーはっと⋯⋯」
「ここじゃない?」
「ん? ⋯⋯ああそこだ」
夏凛はまだプレゼントに迷っていたので、まずは私からプレゼントを買うことになった。
「これっと⋯⋯あとこっち」
「こっちって、もしかして君の心シリーズ?」
「そうだ、私はこの2つにしようかと」
本屋大賞コーナーにズラーっと並んでいる君の心シリーズは現在4種類あり、最も人気な『君の心は薔薇のよう』が多く並べられていた。
「よし、これだな」
「あれ薔薇じゃないんだ」
「うん、『君の心はマジカルドーリング』の方が灰羽さんが好きだと思って」
「ふーん⋯⋯」
もちろん嘘である。私は君の心シリーズをそもそも読んだことないし、灰羽さんの好みも知らない。⋯⋯だけど灰羽さんも知っているはず、今朝灰羽さんが好きなアイドルグループの1人が、SNSで君の心はマジカルドーリング好き、と発信したことに。
これで確実に喜んでもらえると確信し、私は速やかにお会計を済ませた。
「あとは夏凛だぞ」
「どうしよっかなぁー」
「普通に防寒具でいいんじゃない?」
「まあそうだよな~」
色々なお店を見つつ、久しぶりの休みをゆったりと楽しむように2人は歩いた。
「ここじゃん、洋服屋」
「マフラーでもいいんだけど──」
夏凛の目に映ったのは入口付近に置かれているマネキンだった。定員さんが服を選んでいることもあり、冬服を完璧に着こなしている。
「あ、いいこと思いついちゃったー」
そう言ってマネキンの首元につけられているマフラーを再度確認した夏凛は、私を置いて洋服屋の奥へと消えていった。
このマネキンのマフラー可愛いな⋯⋯るなちゃんに似合いそう。
「その愛宮《あみ》ちゃんって子に手土産でも買ってこっか」
私、夏凛《かりん》、神薙《かんなぎ》さん、愛園《あいぞの》さんの4人は私の車に乗り込み、近くのショッピングモールまで経路案内をつけ車を走らせた。⋯⋯曲は恥ずかしくてかけていない、夏凛はまだしも残り2人にアイドルの曲を聞かせて「神崎さんもこんな曲聴くんだ」って思われたら私のイメージが変わってしまう。私はそこまで人を信用したくない。⋯⋯なんか中二病みたいで恥ずかしいわ。
「ここでうちの患者さんの誕生日プレゼントも買っていくから、というかそれが目的」
「そうなんですか、それじゃあ二手に分かれて行動⋯⋯というのはどうでしょう?」
美琴さんはいつも通り効率厨ね~。効率を追い求めた結果、生徒会長にまで上り詰めたと言っても過言では無いかも。
「私は大丈夫よー」
「私たちも大丈夫だよな」
「ああ」
「それじゃあ私と愛園さんペア、神崎さんと黒沢さんペアで動きましょうか」
駐車場に車を置き、大型ショッピングモールなのでそのままエレベーターまで歩みを進めていた。
「大丈夫とは言ったものの、私その雪希子《ゆきこ》の言ってる患者さんの事、あんまり知らないんだよな。だから誕生日プレゼントも何をあげればいいのやら」
私の左側でそう話す夏凛は、私以外の2人に顔を向け話しかけていた。
「小学4年生の男の子なんだけど、2人だったら何が欲しいとか分かる?」
「小学4年生ですか⋯⋯私は案が浮かばないです。弟や親戚にも小さい男の子などいなかったもので」
「その子の好きな物だったら神崎さんに聞けば分かるんじゃないかな?」
⋯⋯夏凛はやっと私の方を見た、都合のいいやつ。閃いたような顔までして、愛園さんのおかげなのに。
「雪希子は何か知らないか!?」
「知ってるから買いに来たんでしょ、馬鹿か?」
そう言い放ったら夏凛の心配そうな顔は一気に吹っ飛び、エレベーターが到着した音とともに希望に満ち溢れた顔をしてきた。
「普段は落ち着いてて読書とかアニメとかが好きだと思う。⋯⋯あっ、あといちごも好きだったはずだ」
「あ、手土産にいちごもありかも」
「買っていきましょうか」
そっちのヒントになっちゃったよ。
「読書が好きなら本か? でも私本詳しくないしなー」
「これからもっと寒くなりますし、シンプルにマフラーとか防寒グッズはどうでしょう」
「確かに⋯⋯さすが頭のいい生徒会長」
夏凛がそう言った時、エレベーターが3階に到着した。
「プレゼントが買えしだい食料品売り場に迎えに行く。今が9時30分だから10時30分までには間に合わせる」
そう言いながら私と夏凛はエレベーターを出て、1階に向かう2人と向かい合った。
「了解です」
「それじゃあまた後で」
「また後で~」
こうして私たちはプレゼントを探しに勤しんだ。平日にショッピングモールを歩く優越感と罪悪感はなんとも言えない気持ちになり、それがまた合法なのが心地いい。
そして、私から灰羽さんに贈る誕生日プレゼントはもう既に決まっていた。そう、灰羽さんがアイドル好きと発覚した時から──。
「アイドル雑誌コーナーはっと⋯⋯」
「ここじゃない?」
「ん? ⋯⋯ああそこだ」
夏凛はまだプレゼントに迷っていたので、まずは私からプレゼントを買うことになった。
「これっと⋯⋯あとこっち」
「こっちって、もしかして君の心シリーズ?」
「そうだ、私はこの2つにしようかと」
本屋大賞コーナーにズラーっと並んでいる君の心シリーズは現在4種類あり、最も人気な『君の心は薔薇のよう』が多く並べられていた。
「よし、これだな」
「あれ薔薇じゃないんだ」
「うん、『君の心はマジカルドーリング』の方が灰羽さんが好きだと思って」
「ふーん⋯⋯」
もちろん嘘である。私は君の心シリーズをそもそも読んだことないし、灰羽さんの好みも知らない。⋯⋯だけど灰羽さんも知っているはず、今朝灰羽さんが好きなアイドルグループの1人が、SNSで君の心はマジカルドーリング好き、と発信したことに。
これで確実に喜んでもらえると確信し、私は速やかにお会計を済ませた。
「あとは夏凛だぞ」
「どうしよっかなぁー」
「普通に防寒具でいいんじゃない?」
「まあそうだよな~」
色々なお店を見つつ、久しぶりの休みをゆったりと楽しむように2人は歩いた。
「ここじゃん、洋服屋」
「マフラーでもいいんだけど──」
夏凛の目に映ったのは入口付近に置かれているマネキンだった。定員さんが服を選んでいることもあり、冬服を完璧に着こなしている。
「あ、いいこと思いついちゃったー」
そう言ってマネキンの首元につけられているマフラーを再度確認した夏凛は、私を置いて洋服屋の奥へと消えていった。
このマネキンのマフラー可愛いな⋯⋯るなちゃんに似合いそう。
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