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41.引越前夜(中編2)
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ぱんっぱんっ、と肌と肌がぶつかる音が響く。
真緒には洗面台に手を着かせ、創平は彼女の腰を掴んで、背後から奥を突いているのだ。
「後ろから突いてる時、真緒がどんな顔してるのか見たかったんだよな」
鏡には真緒の快楽に溺れる表情が映っている。彼女が後ろからの行為が気に入っているということに気づき、そんなことを考えたのだ。
「後ろから突くと、めちゃくちゃ締まるんだよな」
そうだよな、と意地悪く言っても真緒は答えなかった。
苦しそうに息を吐いて、創平から突かれて身悶えている。
胸を鷲掴みにし、勢いよく腰を振ると、彼女は呻いた。胸の先を乱暴に捻ると、真緒はまた悶えて前のめりになるのだ。
きゅんっと創平のモノが締め付けられ、急速に絶頂が近づいた感覚があった。
真緒の表情を見て満足していた。
絶頂が近く、止めることはできず勢いだけは加速する。
「あーっ……あー……もう……」
イクっ……、と創平は欲を吐き出した。
背後から真緒の身体を包み込むようにして、創平は湯に浸かっている。狭い浴槽に密着して入浴している状態だ。
今まで一緒に風呂に入ったことはなかった。
セックスの後に風呂に入って帰ることはあったが、一緒には入ってはくれなかったのだ。今日は強引に真緒と一緒に入っている。真緒が先に入ると言ったところに、創平が勝手に突撃した。怒りはしないが、困った様子だった。
「全部見てるのに。一緒に入ろうよ」
『…………』
「すっぴんが嫌? いや違うか。真緒はほぼすっぴんだしな」
『恥ずかしいじゃないですか、身体を洗うところとか、見られるなんて』
「そう?」
創平の粘り勝ちのようなものだった。
しぶしぶ真緒は一緒に入ることを許してくれた。
風呂に入ろうとした真緒を掴まえて、洗面台の前で行為に及んでしまった。
そのあと、真緒に風呂へ入るよう伝え、しばらくのあと創平は入ったわけだ。
一緒に風呂に入ったからと言って、何かいいことがあるのか、と言われれば答えに困るが、個人的にはセックス以外の裸の付き合いだと思っていた。
(それに、またいい雰囲気になる……かもしれないし)
散々ベッドの上で抱き合って、洗面台の前でも絡んでおいて、まだ言うのかと叱られそうだが、創平の憧れでもあり、企みでもあったのだ。
「真緒の身体はどこも柔らかいなあ」
髪をまとめてアップにしている彼女を後ろから抱きしめているが、腕も脚も腹も背中も……みな柔らかい。
項にキスをして、順番に撫でていき、
「ほっぺも柔らかいし」
顔に手を添え、強引に振り向かせ、唇を奪う。
「いちばん柔らかいのは……やっぱ胸なのかな」
手を胸に乗せ、やわやわと指先を動かした。下から上へ揉みあげて、先端を少し強く摘まむ。
「……ぁぅっ……」
「柔らかいな、先っちょは固くなってきたけど」
真緒は大人しく、創平の手の動きに耐えようとしている。
(我慢すんの? だったら)
太腿の間に手を入れ、先程さんざん創平のモノとつながった場所に触れた。
「ぃっ……ぁ……」
駄目です、と手を阻もうとするが、もう創平の指は彼女の秘部を撫でている。湯のなかでも、そこに愛液があふれ出したのがわかる。
「濡れてる」
『…………』
「ちょっとエッチな気分になってきた?」
『…………』
「答えないのは肯定だよな?」
『…………』
ついさっきは阻もうとしていたのに、今はじっと耐えている。
創平の欲を表したものは、何度でも大きくなる。わざと真緒の尻に押しつけ、
「わかるか? 俺のがもうこんなになってるって」
耳元で囁いた。
小さく真緒が頷いた。
「今日の俺……真緒となら何回でもこうなれるみたい」
『…………』
「こんな俺は嫌か?」
ふるふると彼女は頭を振った。
「……セックスしなくていいから、ちょっとだけ抱きしめさせて」
片方の手で真緒の胸を揉み、もう片方は密壺を刺激する。目を閉じて、真緒のナカをかき回す自分の指をイメージした。それでいて、ぐいぐいと自分のモノは真緒の尻に押しつけたままだ。
(あー……挿れたい……今日の俺ヤバいな……)
馬鹿みたいに彼女を求めているなと思う。脳内では彼女を犯して悦んでいる自分がいるなんて、口にはできない。
真緒の身体が離れる感覚があった。
ざぶり、とお湯が揺れ、真緒が立ち上がったのだ。
目を開け、真緒を見上げる。
(やりすぎたか……?)
「どうした……?」
真緒を見上げる。
身体のあちこちから滴が滴り落ちていく。
「ほら、浸からないと」
手を引いて座らせた。
(やっぱやりすぎたか)
ごめんな、と謝ろうとしたその時、真緒が、
「!?」
創平の首に抱きつき、唇をぶつけてきた。突然のことに驚くしかなかった。
真緒からキスをしてくれることは少ない上、こんな荒っぽいことはされたことはない。創平も負けじとそれを受け止めた。離そうとしても真緒は尚も舌を絡めてくる。
「真緒がこんな積極的にキスしてくれるなんて……どうした?」
ようやく身体を離し、手を掴んで真緒の顔を覗き込んだ。
「急にどうした? まあ全然嫌じゃ無いけど」
頬に張り付いた髪を退けてやると、真っ直ぐに見返してきた。
「ん?」
『したいです』
「え?」
『松浦さんとしたいです』
「え……」
『今日のわたし、おかしいんです。何回もしたのに、まだしたくてしたくて……。わたし、淫乱ですよね? 淫乱なわたしは嫌いになりますか?』
真緒の手話を理解できない部分があり、
「今日はおかしい、セックスしたいってことだよな? もっとしたいって」
彼女は泣きそうな顔で頷いた。
「えと、そのあとの言葉がわからなくて」
真緒は、指文字で「淫乱」と伝えてきた。
「いんらん……ああ、淫乱か。真緒が淫乱だったら嫌いになるか、ってこと?」
彼女はまた頷いた。
「えっと……」
言葉を組み立てる。
つまり真緒は、おかしいくらいセックスがしたくてたまらないが、それが淫乱だと思っている。淫乱な自分を創平は嫌いになるのではないか、と不安になっているということのようだ。
「なるわけないだろ。おかしくもない。真緒がスケベになるのは俺の前でだけだし、セックスするのは俺だけだろ? だったら、ぜーんぜん。真緒が俺の前でだけドスケベになるのは大歓迎だぞ」
頬に手を当て、笑った。
「俺とセックスしたいんだろ? 俺は嬉しいけどなあ」
『ほんとに?』
「ほんと。実は……俺も真緒と何回してもまだしたいと思ってる。真緒が泊まるからって、ちょっとテンション上がってんのかな。今も我慢しようと思って、頭の中でだけ真緒をめちゃくちゃに犯してた。酷いよな……」
かっこ悪いけど、と創平は気まずそうに笑った。
「ほら、めっちゃギンギンで、すぐにでも挿れられそうになっててヤバい」
真緒の手を取り、それを握らせた。
彼女は少し驚いた様子だったが、抵抗もなく握った。
(うっ……)
上下に手を動かし、欲を煽ってくる。
「な……真緒、なんなら風呂でしよっか」
『……ここで?』
「ん、初めて一緒に風呂に入ったんだし、せっかくなら風呂でセックスしよっか」
どういうふうにだろう、と真緒は不安そうに首を傾げた。
(AVで研究したんじゃないのかよ)
以前そんなことを言っていたが、その後見たりはしていないのだろうか。
自分が教えるから鵜呑みにするな、というようなことは言ったが、それを守っているのかもしれない。
「するよな?」
うん、と彼女は頷いた。
「じゃあ、一旦上がって」
真緒と浴槽から上がると、彼女を壁に向かって手を着かせた。
真緒には洗面台に手を着かせ、創平は彼女の腰を掴んで、背後から奥を突いているのだ。
「後ろから突いてる時、真緒がどんな顔してるのか見たかったんだよな」
鏡には真緒の快楽に溺れる表情が映っている。彼女が後ろからの行為が気に入っているということに気づき、そんなことを考えたのだ。
「後ろから突くと、めちゃくちゃ締まるんだよな」
そうだよな、と意地悪く言っても真緒は答えなかった。
苦しそうに息を吐いて、創平から突かれて身悶えている。
胸を鷲掴みにし、勢いよく腰を振ると、彼女は呻いた。胸の先を乱暴に捻ると、真緒はまた悶えて前のめりになるのだ。
きゅんっと創平のモノが締め付けられ、急速に絶頂が近づいた感覚があった。
真緒の表情を見て満足していた。
絶頂が近く、止めることはできず勢いだけは加速する。
「あーっ……あー……もう……」
イクっ……、と創平は欲を吐き出した。
背後から真緒の身体を包み込むようにして、創平は湯に浸かっている。狭い浴槽に密着して入浴している状態だ。
今まで一緒に風呂に入ったことはなかった。
セックスの後に風呂に入って帰ることはあったが、一緒には入ってはくれなかったのだ。今日は強引に真緒と一緒に入っている。真緒が先に入ると言ったところに、創平が勝手に突撃した。怒りはしないが、困った様子だった。
「全部見てるのに。一緒に入ろうよ」
『…………』
「すっぴんが嫌? いや違うか。真緒はほぼすっぴんだしな」
『恥ずかしいじゃないですか、身体を洗うところとか、見られるなんて』
「そう?」
創平の粘り勝ちのようなものだった。
しぶしぶ真緒は一緒に入ることを許してくれた。
風呂に入ろうとした真緒を掴まえて、洗面台の前で行為に及んでしまった。
そのあと、真緒に風呂へ入るよう伝え、しばらくのあと創平は入ったわけだ。
一緒に風呂に入ったからと言って、何かいいことがあるのか、と言われれば答えに困るが、個人的にはセックス以外の裸の付き合いだと思っていた。
(それに、またいい雰囲気になる……かもしれないし)
散々ベッドの上で抱き合って、洗面台の前でも絡んでおいて、まだ言うのかと叱られそうだが、創平の憧れでもあり、企みでもあったのだ。
「真緒の身体はどこも柔らかいなあ」
髪をまとめてアップにしている彼女を後ろから抱きしめているが、腕も脚も腹も背中も……みな柔らかい。
項にキスをして、順番に撫でていき、
「ほっぺも柔らかいし」
顔に手を添え、強引に振り向かせ、唇を奪う。
「いちばん柔らかいのは……やっぱ胸なのかな」
手を胸に乗せ、やわやわと指先を動かした。下から上へ揉みあげて、先端を少し強く摘まむ。
「……ぁぅっ……」
「柔らかいな、先っちょは固くなってきたけど」
真緒は大人しく、創平の手の動きに耐えようとしている。
(我慢すんの? だったら)
太腿の間に手を入れ、先程さんざん創平のモノとつながった場所に触れた。
「ぃっ……ぁ……」
駄目です、と手を阻もうとするが、もう創平の指は彼女の秘部を撫でている。湯のなかでも、そこに愛液があふれ出したのがわかる。
「濡れてる」
『…………』
「ちょっとエッチな気分になってきた?」
『…………』
「答えないのは肯定だよな?」
『…………』
ついさっきは阻もうとしていたのに、今はじっと耐えている。
創平の欲を表したものは、何度でも大きくなる。わざと真緒の尻に押しつけ、
「わかるか? 俺のがもうこんなになってるって」
耳元で囁いた。
小さく真緒が頷いた。
「今日の俺……真緒となら何回でもこうなれるみたい」
『…………』
「こんな俺は嫌か?」
ふるふると彼女は頭を振った。
「……セックスしなくていいから、ちょっとだけ抱きしめさせて」
片方の手で真緒の胸を揉み、もう片方は密壺を刺激する。目を閉じて、真緒のナカをかき回す自分の指をイメージした。それでいて、ぐいぐいと自分のモノは真緒の尻に押しつけたままだ。
(あー……挿れたい……今日の俺ヤバいな……)
馬鹿みたいに彼女を求めているなと思う。脳内では彼女を犯して悦んでいる自分がいるなんて、口にはできない。
真緒の身体が離れる感覚があった。
ざぶり、とお湯が揺れ、真緒が立ち上がったのだ。
目を開け、真緒を見上げる。
(やりすぎたか……?)
「どうした……?」
真緒を見上げる。
身体のあちこちから滴が滴り落ちていく。
「ほら、浸からないと」
手を引いて座らせた。
(やっぱやりすぎたか)
ごめんな、と謝ろうとしたその時、真緒が、
「!?」
創平の首に抱きつき、唇をぶつけてきた。突然のことに驚くしかなかった。
真緒からキスをしてくれることは少ない上、こんな荒っぽいことはされたことはない。創平も負けじとそれを受け止めた。離そうとしても真緒は尚も舌を絡めてくる。
「真緒がこんな積極的にキスしてくれるなんて……どうした?」
ようやく身体を離し、手を掴んで真緒の顔を覗き込んだ。
「急にどうした? まあ全然嫌じゃ無いけど」
頬に張り付いた髪を退けてやると、真っ直ぐに見返してきた。
「ん?」
『したいです』
「え?」
『松浦さんとしたいです』
「え……」
『今日のわたし、おかしいんです。何回もしたのに、まだしたくてしたくて……。わたし、淫乱ですよね? 淫乱なわたしは嫌いになりますか?』
真緒の手話を理解できない部分があり、
「今日はおかしい、セックスしたいってことだよな? もっとしたいって」
彼女は泣きそうな顔で頷いた。
「えと、そのあとの言葉がわからなくて」
真緒は、指文字で「淫乱」と伝えてきた。
「いんらん……ああ、淫乱か。真緒が淫乱だったら嫌いになるか、ってこと?」
彼女はまた頷いた。
「えっと……」
言葉を組み立てる。
つまり真緒は、おかしいくらいセックスがしたくてたまらないが、それが淫乱だと思っている。淫乱な自分を創平は嫌いになるのではないか、と不安になっているということのようだ。
「なるわけないだろ。おかしくもない。真緒がスケベになるのは俺の前でだけだし、セックスするのは俺だけだろ? だったら、ぜーんぜん。真緒が俺の前でだけドスケベになるのは大歓迎だぞ」
頬に手を当て、笑った。
「俺とセックスしたいんだろ? 俺は嬉しいけどなあ」
『ほんとに?』
「ほんと。実は……俺も真緒と何回してもまだしたいと思ってる。真緒が泊まるからって、ちょっとテンション上がってんのかな。今も我慢しようと思って、頭の中でだけ真緒をめちゃくちゃに犯してた。酷いよな……」
かっこ悪いけど、と創平は気まずそうに笑った。
「ほら、めっちゃギンギンで、すぐにでも挿れられそうになっててヤバい」
真緒の手を取り、それを握らせた。
彼女は少し驚いた様子だったが、抵抗もなく握った。
(うっ……)
上下に手を動かし、欲を煽ってくる。
「な……真緒、なんなら風呂でしよっか」
『……ここで?』
「ん、初めて一緒に風呂に入ったんだし、せっかくなら風呂でセックスしよっか」
どういうふうにだろう、と真緒は不安そうに首を傾げた。
(AVで研究したんじゃないのかよ)
以前そんなことを言っていたが、その後見たりはしていないのだろうか。
自分が教えるから鵜呑みにするな、というようなことは言ったが、それを守っているのかもしれない。
「するよな?」
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