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第五部:決断の種を咲かせる
第21章:最後の咆哮 第2話:「牙を剥く焔」
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焦土に、ひりつくような熱が立ち込める。
焔の牙の仲間たちが、静かにレグナさんのそばに立ち、誰ひとりその場を離れなかった。
彼らの光の玉たちは、不安と決意をないまぜにしたように、危うい輝きを放っている。
ジーナさんが一歩、前に出た。
「ここで終わるなら、あたしも一緒に戦うよ。リーダーの最後を、見届けさせて」
トムさんも、手を震わせながら、でもしっかりと剣の柄を握る。
「今さら逃げるのも悔しいからさ。レグナと一緒に、最後まで暴れてやる」
メルさんは静かに弓を構えた。
どこか、笑みすら浮かべて。
「こういう時しか、あたしたち“らしさ”なんて見せられないんだろ」
レグナさんは仲間たちをゆっくり見渡し、ぽつりと呟く。
「ありがとうな……。でも、もう、みんなを巻き込みたくない」
「勝手に一人で終わらせんなよ」
ジーナさんがレグナさんの腕をつかむ。
「お前が決めたなら、全員で背負う。それが“焔の牙”だろ」
そんなやり取りを見て、僕の胸が締めつけられる。
「お願いです、やめてください!」
僕は必死で叫んだ。
だが、レグナさんは静かに首を振る。
「……止まらない。だから俺は、自分の“終わり”を選ぶ。」
その言葉を聞いた瞬間、カイさんの眉が鋭く動いた。
「……ニコ、下がってろ」
カイさんが、僕の肩に手を置いた。その手はいつもの軽さを失い、ひどく熱かった。
「レグナ。……本当に、それでいいのかよ」
カイさんの声に、レグナさんは振り返らない。ただ焦土の空を見つめている。
「強くなれば、誰も失わないと思った。……けど、気づいたら、全部が遠ざかっていた」
その背中から、絶望よりも深い、無力の影が滲み出ていた。
「やるしかないんだよ、今さら」
メルさんが絞り出すように言う。
ジーナさんは目を閉じ、トムさんも光の玉を握りしめていた。
レグナさんの光の玉が、一斉に強烈な閃光を放つ。
焦土に、火と雷の咆哮が響き渡る。
焔の牙の全員が、次々と戦闘態勢に入っていく。
僕は動けなかった。
“戦うしかない”と覚悟を決めた人たちの目の前では、どんな言葉も無力だった。
「止めるなら、力ずくで来い――それだけだ」
レグナさんが言い放つ。その言葉に、カイの眉が鋭く動いた。
カイさんは前へ一歩踏み出す。普段の飄々とした雰囲気はなく、その瞳は、燃えるように鋭く、どこか苦しげだった。
「なあ、レグナ。お前、ほんとにそれでいいのかよ」
カイさんの声が、焦土に響いた。
「終わりを選ぶのが“強さ”だって思ってんなら――俺は、お前をぶっ飛ばしてでも止める」
その言葉に、焔の牙の仲間たちが一瞬息を呑む。
「……何様のつもりだ、カイ」
ジーナさんが低く唸る。
「さあな。だがな、俺は――」
カイさんは、拳を強く握りしめ、自分の光の玉を見つめる。その輝きが、赤と黄と青のグラデーションに染まる。
「仲間が勝手に消えていくのも、背中で全部終わらせるのも、……もう見てられねぇんだよ」
それは、カイ自身が“本気”で怒ったときにだけ出る、まっすぐな声音だった。
レグナさんは、ふっと笑った。それは、どこか諦めにも似て――かすかな安堵が混じっていた。
「なら――来いよ、カイ。止めてみろ」
「言われなくても、そのつもりだ」
カイさんはゆっくりと歩みを進める。
風の精霊が足元で渦を巻き、雷の光が拳の周囲に集まっていく。
リリィが矢を静かに下ろし、クレアさんも小さく頷いた。
「ニコ君。……カイさんを信じて」
クレアさんの声が、焼けた大地に染み入る。
ガルドさんが一歩前に出る。
「……お前の“覚悟”、見せてもらうぞ」
レグナさんは、焔の牙の仲間たちに振り返る。
「これが最後だ。俺について来る奴は、構えろ。……嫌なら、もう行け」
トムさんが微笑み、メルさんが小さく頷く。
ジーナさんは最後に一度だけレグナさんの背を見つめ、前に出た。
「最後まで、“焔の牙”だろ」
全員が戦闘態勢を整える。
焦土に、静かな咆哮が響く。光の玉が一斉に燃え上がる。
「カイ。……来い」
「……行くぞ!」
カイさんが叫ぶ。その一歩が、焦土の空気を切り裂いた。
戦いが、始まる。
焔の牙の仲間たちが、静かにレグナさんのそばに立ち、誰ひとりその場を離れなかった。
彼らの光の玉たちは、不安と決意をないまぜにしたように、危うい輝きを放っている。
ジーナさんが一歩、前に出た。
「ここで終わるなら、あたしも一緒に戦うよ。リーダーの最後を、見届けさせて」
トムさんも、手を震わせながら、でもしっかりと剣の柄を握る。
「今さら逃げるのも悔しいからさ。レグナと一緒に、最後まで暴れてやる」
メルさんは静かに弓を構えた。
どこか、笑みすら浮かべて。
「こういう時しか、あたしたち“らしさ”なんて見せられないんだろ」
レグナさんは仲間たちをゆっくり見渡し、ぽつりと呟く。
「ありがとうな……。でも、もう、みんなを巻き込みたくない」
「勝手に一人で終わらせんなよ」
ジーナさんがレグナさんの腕をつかむ。
「お前が決めたなら、全員で背負う。それが“焔の牙”だろ」
そんなやり取りを見て、僕の胸が締めつけられる。
「お願いです、やめてください!」
僕は必死で叫んだ。
だが、レグナさんは静かに首を振る。
「……止まらない。だから俺は、自分の“終わり”を選ぶ。」
その言葉を聞いた瞬間、カイさんの眉が鋭く動いた。
「……ニコ、下がってろ」
カイさんが、僕の肩に手を置いた。その手はいつもの軽さを失い、ひどく熱かった。
「レグナ。……本当に、それでいいのかよ」
カイさんの声に、レグナさんは振り返らない。ただ焦土の空を見つめている。
「強くなれば、誰も失わないと思った。……けど、気づいたら、全部が遠ざかっていた」
その背中から、絶望よりも深い、無力の影が滲み出ていた。
「やるしかないんだよ、今さら」
メルさんが絞り出すように言う。
ジーナさんは目を閉じ、トムさんも光の玉を握りしめていた。
レグナさんの光の玉が、一斉に強烈な閃光を放つ。
焦土に、火と雷の咆哮が響き渡る。
焔の牙の全員が、次々と戦闘態勢に入っていく。
僕は動けなかった。
“戦うしかない”と覚悟を決めた人たちの目の前では、どんな言葉も無力だった。
「止めるなら、力ずくで来い――それだけだ」
レグナさんが言い放つ。その言葉に、カイの眉が鋭く動いた。
カイさんは前へ一歩踏み出す。普段の飄々とした雰囲気はなく、その瞳は、燃えるように鋭く、どこか苦しげだった。
「なあ、レグナ。お前、ほんとにそれでいいのかよ」
カイさんの声が、焦土に響いた。
「終わりを選ぶのが“強さ”だって思ってんなら――俺は、お前をぶっ飛ばしてでも止める」
その言葉に、焔の牙の仲間たちが一瞬息を呑む。
「……何様のつもりだ、カイ」
ジーナさんが低く唸る。
「さあな。だがな、俺は――」
カイさんは、拳を強く握りしめ、自分の光の玉を見つめる。その輝きが、赤と黄と青のグラデーションに染まる。
「仲間が勝手に消えていくのも、背中で全部終わらせるのも、……もう見てられねぇんだよ」
それは、カイ自身が“本気”で怒ったときにだけ出る、まっすぐな声音だった。
レグナさんは、ふっと笑った。それは、どこか諦めにも似て――かすかな安堵が混じっていた。
「なら――来いよ、カイ。止めてみろ」
「言われなくても、そのつもりだ」
カイさんはゆっくりと歩みを進める。
風の精霊が足元で渦を巻き、雷の光が拳の周囲に集まっていく。
リリィが矢を静かに下ろし、クレアさんも小さく頷いた。
「ニコ君。……カイさんを信じて」
クレアさんの声が、焼けた大地に染み入る。
ガルドさんが一歩前に出る。
「……お前の“覚悟”、見せてもらうぞ」
レグナさんは、焔の牙の仲間たちに振り返る。
「これが最後だ。俺について来る奴は、構えろ。……嫌なら、もう行け」
トムさんが微笑み、メルさんが小さく頷く。
ジーナさんは最後に一度だけレグナさんの背を見つめ、前に出た。
「最後まで、“焔の牙”だろ」
全員が戦闘態勢を整える。
焦土に、静かな咆哮が響く。光の玉が一斉に燃え上がる。
「カイ。……来い」
「……行くぞ!」
カイさんが叫ぶ。その一歩が、焦土の空気を切り裂いた。
戦いが、始まる。
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二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
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