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店員
テイスティング
しおりを挟む真由美の家に寄ってから無事帰宅。
今日はなんだか疲れてしまった。早く寝たい……。
私は紙袋をクローゼットの前に置いて、浴室へ向かった。
『それで、使ったの?』
『何を?』
『お店で買ったやつ』
『あー、まだ開けてない』
『えーもったいないよ!』
真由美とチャットをしていて思い出した。買ってから一週間くらい経ってるかも。
そういえば飯塚さんにも最近会ってない……。次は一ヵ月後だろうか。
大きな手が顎から耳筋を這っていき、耳たぶを捏ねられる。
耳に気をとられていると、もう片方の手で顎を持ち上げられ、くちびるを奪われる。
腰から入ってきた手が背中を伝い上がってきて、ブラジャーのホックを外されて……
……エッチなこと考えたらムラムラしてきてしまった。
携帯を置いてベッドから下りる。
クローゼットの前に置かれていた真っ白の紙袋から、淡い水色の袋を取り出す。
袋のテープを外して中の物を取り出すと、シンプルなグレーの箱が出てきた。
中にはディルドと充電コードが入っているだけだった。
ん? どうやって使うのこれ……。
説明書は特になく、外の箱にも何も書いていない。とりあえず、見つけた充電用の穴にコードを刺して充電してみる。
線のついたディルドを持って、あらゆる角度からのぞき込むが、他には何も見当たらない。
電気がいるってことは何かしら動くと思うんだけど……。
――ちょっとコツがあるので説明しますね――
そういえば、店員さんが説明しようとしたのを遮ったんだった……。
あの時を思い出して頭を抱える。
どうしよ……。
とりあえず本体を持ってベッドに戻る。
携帯で色々調べたが、同じような商品は見当たらない。
エッチな気持ちだけが膨らんできて、ショーツが湿ってきてしまう。
「……電源つかなくても、いいよね……」
スウェット地のズボンを脱ぎ、ショーツを下ろしていく。
部屋で下だけ脱ぐって変な感じがしてそわそわしてしまう。
ベッドに仰向けになって、ゆっくりディルドを挿入していく。
冷っとして、少しずつ中に入っていく。
痛みが少しあったが、次第にナカに馴染んでいく。
恐るおそる抽挿を繰り返すと、淡い快感が少しずつ増してくる。
ここに飯塚さんのが入っているんだ……。
そう思うとナカが密があふれていくのがわかった。
「んっ……いいづかさん……あんっ」
抽挿の手を止めずに、もう片方の手を胸に伸ばし、人差し指と親指で乳首を縒る。
「あんっ、あぅ……」
目を瞑ると瞼の裏に飯塚さんが出てくる。
口内に彼の熱い舌が入ってきて、私も答えるように絡ませていく。
キスでキュウッと締まるナカを彼のモノでいっぱい擦られて……。
「っあぁ!」
絶頂を迎えた身体は弛緩していく。乱れた呼吸を整えながらぼんやりと考える。
よかった……。
でも……少し物足りない。
達した後の朦朧とした頭で考えたので気が大きくなってしまっていた私は、明日お店に行って使い方を聞きに行くなんて大それたことを決めてしまっていた。
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