偽物の侯爵子息は平民落ちのうえに国外追放を言い渡されたので自由に生きる。え?帰ってきてくれ?それは無理というもの

つくも茄子

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~第二章~

34.排他的な村2

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 少し待つと、頼んだスペシャルランチがやって来た。
 ボリューム満点だ。
 厚切りベーコンとぶっといウインナー、半熟目玉焼き、チーズにマッシュポテトと山盛りのサラダ。更にスープまで付いている。これは美味そうだ。

 パクリ! ムシャムシャ……モグモグ……ゴックン! うん!ウマイ!
 やっぱり旅の醍醐味は美味しい料理だよね。これに限るよ。

 このマッシュポテトも美味いな。濃厚でいてサッパリしているから食べやすいし。バターたっぷりの厚切りベーコンも良いアクセントになっている。塩加減といい絶妙だなぁ。パンもフカフカだ。それに蜂蜜入りのミルクも凄く甘くておいしい。野菜スープは優しい味がする。

 これにデザートがあれば最高なのになぁ……。

 うん、やっぱりデザートを頼もう!
 食後には甘いものにかぎるよね!
 さて、どれにしよう。迷っちゃう。

 よし決めた!

「アップルパイとチーズケーキください。飲み物はダージリンで!」

 ザワリ……ザワリ……。
 また、ざわついているよ。何かおかしいかな?なんか変な顔で見られてる気がする。

 店内の村人達がジロジロ見てくるけど無視。
 外の人間に対して排他的な村なんだろう。意外とこういった閉鎖的な村は多い。いや、村だけじゃないか。国単位で「余所者はお断り」な処は結構ある。

 むしろ「余所者ウェルカム!」な場所は少ない。

 まぁ、「ウェルカム!」して居付かれたら困るっていうのもあるだろう。

 僕は「いかにも旅してます!」といった態度を崩さなかった。
 だからこそ、優しくしてくれた人が多かった。僕自身は旅人らしく振舞っていただけ。それが功を奏したんだと思う。まぁ、結果論だけどね。

 暫くすると頼んだデザートがきた。
 おおぉ!来たー!これを待ってました!アップルパイを一口食べるとシナモンと林檎の良い香りが広がり食欲をそそる。うん!美味しい。満足!
 次はダージリンを飲みながら、ゆっくりとチーズケーキを食べる。甘すぎず酸っぱ過ぎない丁度良い味わいだ。ふぅ~幸せだ~。

 店員も村人達も僕の食べっぷりを見て、目を丸くしている。
 そんなに驚く事かな?
 僕は育ち盛りだし食べる事は大好きだ。なので食事量も多い。

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