私を忘れたはずの王子様に身分差溺愛されています

瀬月 ゆな

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おまけ話色々

ベリルローズ公爵夫妻の淫らな一日 昼下がり:図書館にて 後  ☆

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「あ……、は、ぁ……」
「俺にしがみついていいよ」

 荒い呼吸を繰り返すアリシアにそう伝えれば、すぐさま首筋にすがりついて来る。
 もう少し胸への愛撫を続けていたかったが仕方ない。それでも挿入するにはまだ早い気がして、背中を抱き留めたまま指を蜜口に押し当てた。

「ふぁ……っ!」

 ゆっくりと中指を沈め、もうすっかり場所を覚えたざらついた部分を刺激する。熱くとろけた蜜壺はカイルの指をもきつく締めつけ、うごめいた。

「あと二本も受け入れられそう?」

 尋ねれば、しがみついたまま何度も首を縦に振った。宥めるように背中を撫で、入れたいと宣言したも同然の残りの二本の指も飲み込ませる。中を探り、水音と共に抜き差しをすると、まだ熱を燻らせたままの身体はあっという間に二度目の絶頂に達してしまった。

「あっ、あ、あぁ――!」

 指を抜き、ついばむような口づけを繰り返す。
 スラックスの中で、自らのものが愛おしい彼女の中に入りたいと硬く屹立して主張をしはじめていた。
 足に上手く力が入れられず、かろうじて膝立ちになるアリシアを支えてやりながら、そそり立ったそれを取り出す。それから、今度は指ではなく切っ先を蜜口に触れさせた。

「自分で入れられる?」
「そ、なの、できな……」
「どうして?」
「だって、はずかしいもの……」
「そうなんだ」

 カイルは残念そうに言うとアリシアの頬を包み込んだ。

「アリシアの手で、中に入らせて」

 耳元で囁けば小さな身体の温度が瞬時に跳ね上がる。

「……意地悪」
「ゆっくりでいいから、そのまま腰を落として」

 アリシアは真っ赤な顔をしてカイルの肩に手を置いた。その細く折れてしまいそうな腰と、目の前の肢体の中に欲望を吐き出したくて昂る自らの剛直とを支えれば、少しの躊躇ためらいの後に熱を帯びてぬかるんだ粘膜に切っ先が飲み込まれて行く。

「ッ……」

 カイルは奥歯を噛みしめた。
 まずい。想像していたよりもずっと興奮する。
 早くアリシアを貫きたいのを懸命に堪え、彼女が自分のペースでカイルを受け入れて行く姿を見守った。そんなカイルの焦りに気がついているはずもないアリシアは、たっぷりと焦らすかのように少しずつ腰を落とす。

「ん、あっ……全部、はいっ……」
「うん。頑張ったね」

 どれだけ我慢したのか。ようやく全てを受け入れたアリシアの身体が密着すると、カイルはたまらずに突き上げを開始した。

「カイル待ってっ、まだっ、まだだめっ……!」
「ごめんね、もう待てない」

 カイルの首にすがりついて懇願するアリシアの双丘を掴んで揺さぶる。

「やだっ、やだあっ……! あっ、あ、んっ、あ……っ!」
「下のお口はやだなんて言ってないよ」

 耳元であがる啼き声がカイルの理性を奪って行く。
 普段なら言わないようなことを言ってアリシアの羞恥心を煽った。案の定アリシアは耳まで真っ赤にしていやいやと首を振る。

「いじわ、」
「可愛いね。俺のお姫様は、誰よりも可愛い」

 嫌いだと言われてしまう前に愛情を注ぐ。言葉ごと息を飲む音が聞こえた。

「――ばか。嫌い……」

 結局、嫌いだとは言われてしまった。だがその声は拗ねたようなそれで、嫌悪の混じったものではない。

 いつもとは逆にカイルより高い位置に顔のあるアリシアが顔を寄せる。カイルの唇を仔猫のように舐め、目を合わせると悪戯っぽく笑った。その身体の最奥にカイルを受け入れている最中だとは到底思えない無邪気な笑顔にカイルは目を細める。
 ずっと、この笑顔を向けて欲しかった。その願いが叶った今は、自分以外には向けて欲しくないとさえ思う。

 今度は逆にカイルがアリシアの唇を舐める。小さな悲鳴をあげて腰を弾ませたアリシアは、それで自分の気持ちのいい場所をこすってしまったらしい。さらに身をのけぞらせた。

「この体勢だとココがイイの?」

 その反応を見逃さなかったカイルが意図的にそこをこすり立てる。

「ちがっ、違うの……っ」
「違っても気持ち良さそうだね」
「あっ、あん……っ! あっ、や、ああんっ!」

 お互いに最低限だけ衣服を乱して身体を繋げる背徳感に、アリシアの身体がびくびくと跳ねる。

「カイル、カイル……っ」
「ん……。アリシア、気持ちイイ?」
「う、んっ……。気持ちイイ、気持ちイイよぉっ……」

 気がついているのかいないのか、ゆるゆると腰を揺らすアリシアの両膝を支え、上下に動かさせながらもカイルは下から大きく突き上げる。その度に重く湿った音が漏れて、たまらなく高揚させた。

「こっ、こわい、から……っ、キス、して……っ」

 可愛らしく淫らにねだるお姫様の、その淡い桜色の唇を貪るように塞ぐ。途端に中が激しくうねり、カイルをきつく締め上げた。それによって恐れていた「こわい場所」へ自分が連れ去られる結果になるというのに、カイルに口づけをされていたら「こわくない」と思う彼女が愛しくてたまらなかった。
 快楽で蕩ける上下の口を、舌と剛直で蹂躙する。繋がる身体そのものは見えなくても、荒く弾む吐息と嬌声、何よりもうっとりと快楽に浸る表情がカイルを深く満たした。

「ひゃ……っ」
「どうして欲しいの?」

 耳元で囁くと、それだけでアリシアはひくりと中を震わせた。そんな反応も可愛くて、カイルのそれも熱と硬さを増す。するとまたアリシアが身体を震わせるという結果になった。

 ただカイルに甘えて、首に両腕を回して縋りつく。
 口づけをしやすい体勢だからだろうか。すぐに我慢できなくなって離してしまうくせに、いつも以上に積極的に唇を求めて来る。揺さぶられている時に唇が離れてしまうせいで唇の周りがどちらのものともしれない唾液に塗れ、だらしない様がひどく煽情的だった。

「んっ……! ふ、あぁっ……!」

 耐えきれなくなったアリシアが唇を離す。
 けれどカイルは逃がしてやるつもりはなかった。まだわずかに差し出された舌を追って、すぐにきつく吸い上げる。
 いやいやと首を振ってまた逃げ出し、アリシアは甘い啼き声で訴えた。

「や、も、やだぁ……っ」
「ん、いいよ、イッて」

 一旦口づけは諦めて、再び激しく揺すぶってやる。アリシアは許して欲しくて甘えるような声を上げるが、それがカイルをさらに煽っていることには気がつかない。
 気がついていたとして、アリシアにはどうにもできないことだ。
 快楽を拾いやすい彼女は甘い啼き声をたくさんあげるし、カイルはアリシアの啼き声はたくさん聞きたい。

 アリシアの舌っ足らずな声がカイルの背筋をぞくぞくと撫であげる。
 その全てがカイルにとっては極上の媚薬に等しくて、目の前に差し出された肢体を夢中になって貪った。
 カイルの動きに敏感に反応するところも、快楽と羞恥で泣きながらカイルを深く強く咥え込んで離そうとはしないところも、ぼんやりとした意識でなおもカイルに愛を囁き返してくれるところも、何もかもが愛おしい。

 わざと水音を立てながら舌を絡ませる口づけを交わす。アリシアの目尻に溜まった涙を舐め取り、そのまま耳へと滑らせて甘噛みをする。

「も、だめ……っ! あっ、あっ、あ……っ!」

 蜜壺が激しく蠕動し、カイルにも吐精を促す。

 まだ、身籠らなくていい。
 だが雄の本能は身籠らせようとアリシアの身体を引き下げ、少しでも早く子種を胎内に送り込もうとする。

 奥深い場所に熱い体液を注がれ、アリシアはよりいっそうとカイルにしがみついた。

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