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転生したところで迷子癖は治らない
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「ここ、どこだろう?」
人を避けてずんずんと進めば、いつの間にか会場を抜け出していた。
微かに人の声は聞こえる。まだ会場からそう離れていないのだろう。
きっと今から引き返せば、お茶会終了までには会場に戻れるはずだ。
けれど私は『超』がつくほどの迷子体質。
自慢ではないが、前世では出口が二つある駅を待ち合わせとした場合、確実に私は間違った方を引く。出口は真逆方向。歩き出した方向までは合っているのに、なぜか別の出口に出る。大きな駅なんかで待ち合わせをすれば、最悪、隣駅に辿り着く。
トモちゃんなんて「探す時間が無駄。電車から降りたらドアに一番近いベンチで座って待ってて」と言い切るくらいだった。
人が多くなったら確実にはぐれるからと手を繋ぎ、それでもはぐれる可能性があるからと会ったらまず初めにスマートフォンの充電具合を確認される。なんならモバイルバッテリーの持参確認までされていた。
実際、モバイルバッテリーの存在に感謝したことは数知れず。
それほど酷い迷子な私が転生した所で、迷子が治るだろうか。否、無理である。
「……変にチャレンジ精神出さなきゃ良かった」
私の迷子癖は筋金入りだったらしい。刺繍の呪いは代わりではなく、追加という形で私の身に降りかかったようだ。
転生四日でマイナスポイントを二つも発見してしまうとは……。
あ、でも、ご令嬢って基本的に一人で歩く機会ないからセーフじゃない!?
マイナスポイントじゃなくて、通知表のもう少し頑張りましょう扱い。もしくは二重丸・丸・三角・バツのバツポジション。そう思うと、今世もどうにか迷子癖とは良い関係を気づけそうだ。
ーーとはいえ、今はめったにないイレギュラーな状態に直面している。
どんけつ一歩手前で歓喜するにはやや場所が悪い。
声は耳に届いているが、未だ城内で迷い続けている。
途中で座れるような場所もなければ、道を尋ねられる人すらいない。
お城って使用人がたくさんいるイメージがあったが、案外そんなことはないらしい。
上位貴族の子ども達も揃っているから会場内の警備を強化したのかな?
それにしてはここに来るまで一回も止められなかったけれど。
こんな目立つ格好した令嬢一人が抜け出すのも阻止出来ないとは……。
お手洗いに向かうと勘違いしたにしては、皿を持っている不自然さに気づくべきだ。
大丈夫か、この国? 警備体制の薄さに思わず国の未来が心配になる。
「私が泥棒だったら簡単にお宝取られちゃうわよ。って、まぁそもそも現在地すら把握出来ない奴にたどり着ける訳ないけどさ……」
宝物庫にはちゃんと警備がなされているだろうし、万が一でもお宝を手に入れられた所で、帰り道が分からない。
私には致命的なほどに泥棒の才能はないようだ。
なる気もないから構わないのだが。
ブツブツと呟きながら、声のする方角に向かって進み続ける。
すると会場ではなかったはずの香りが風に乗ってやってきた。鼻をくすぐるこの香りはーー。
「バラだ! ということはここが王家自慢のバラ園ね」
見事なまでの赤バラが咲き誇っている。
王城に足を運ぶのはこれが三度目だが、一人で来るのはこれが初めて。お茶会で何度も話題にあがっていた王家自慢のバラを目にする機会などなかった。
少し離れた位置からでも香りを楽しむことが出来るなんて、よほど手入れがしっかりなされているのだろう。香りに誘われるように近づいて思わず顔を歪める。品種だろうか? 近くで楽しむにはやや香りが強すぎる。多分、こんな至近距離で楽しむものではないのだろう。空いた手で鼻を擦れば、今度はお菓子の甘い香りが鼻をくすぐる。
あ、合わせるとちょうど良い感じ。
ここに紅茶が混ざればもっといいかも?
確か前世でバラのお菓子ってあったような? と想像すると、口の中で唾液が生成されていく。お皿に視線を落とせば、きゅうううううとお腹から頼りない音が聞こえてきた。
「ここなら生け垣もあるし、地面に座って食べてても怒られなさそう」
まだ十になったばかりの子どもが目的地も分からずに何十分も休みなく歩き続けていれば疲れるのも仕方がないだろう。
辺りをキョロキョロと見回して、人がいないことをよく確認する。
生け垣の迷路を進む際もちょこちょこと頻繁に立ち止まっては人の気配を探る。そして数回角を右に曲がった辺りで立ち止まる。直進か右折しかしていないから帰り道にも迷うことはないだろう。
「それにしてもここ良いところよね~」
香りがキツいところが難点だが、それを我慢すれば良いところだ。本当は入り口から見えたガセボに到着出来ればベストだったのだが、さすがに無理だろうと早々に諦める。来た方向を見失わないように足で地面に跡をつけた。直線だと分かりづらいから小さめの丸を二つ。よし、これで大丈夫。
ポケットからこれまたピンク色のハンカチを取り出し、地面に広げた。
大きさは少し小さめだが、子どものお尻を載せるスペースには十分だ。カバー出来なかった分は立ち上がった時にパッパと払えばいいだろう。
腰を降ろし、足は小さく畳んで正座をする。
ドレスで正座ってどうなんだろう、と自分でも思う。
でも体育座りで中身がチラリすることに怯えるよりいいだろう。誰に見られる訳でもないのだが、気分の問題だ。ハラハラしながらではお菓子を楽しむことも出来やしない。
それに王家のバラ園だけあって、しっかりと整備されて小石一つないのだ。一時間くらいなら足も痛くならないだろう。
人を避けてずんずんと進めば、いつの間にか会場を抜け出していた。
微かに人の声は聞こえる。まだ会場からそう離れていないのだろう。
きっと今から引き返せば、お茶会終了までには会場に戻れるはずだ。
けれど私は『超』がつくほどの迷子体質。
自慢ではないが、前世では出口が二つある駅を待ち合わせとした場合、確実に私は間違った方を引く。出口は真逆方向。歩き出した方向までは合っているのに、なぜか別の出口に出る。大きな駅なんかで待ち合わせをすれば、最悪、隣駅に辿り着く。
トモちゃんなんて「探す時間が無駄。電車から降りたらドアに一番近いベンチで座って待ってて」と言い切るくらいだった。
人が多くなったら確実にはぐれるからと手を繋ぎ、それでもはぐれる可能性があるからと会ったらまず初めにスマートフォンの充電具合を確認される。なんならモバイルバッテリーの持参確認までされていた。
実際、モバイルバッテリーの存在に感謝したことは数知れず。
それほど酷い迷子な私が転生した所で、迷子が治るだろうか。否、無理である。
「……変にチャレンジ精神出さなきゃ良かった」
私の迷子癖は筋金入りだったらしい。刺繍の呪いは代わりではなく、追加という形で私の身に降りかかったようだ。
転生四日でマイナスポイントを二つも発見してしまうとは……。
あ、でも、ご令嬢って基本的に一人で歩く機会ないからセーフじゃない!?
マイナスポイントじゃなくて、通知表のもう少し頑張りましょう扱い。もしくは二重丸・丸・三角・バツのバツポジション。そう思うと、今世もどうにか迷子癖とは良い関係を気づけそうだ。
ーーとはいえ、今はめったにないイレギュラーな状態に直面している。
どんけつ一歩手前で歓喜するにはやや場所が悪い。
声は耳に届いているが、未だ城内で迷い続けている。
途中で座れるような場所もなければ、道を尋ねられる人すらいない。
お城って使用人がたくさんいるイメージがあったが、案外そんなことはないらしい。
上位貴族の子ども達も揃っているから会場内の警備を強化したのかな?
それにしてはここに来るまで一回も止められなかったけれど。
こんな目立つ格好した令嬢一人が抜け出すのも阻止出来ないとは……。
お手洗いに向かうと勘違いしたにしては、皿を持っている不自然さに気づくべきだ。
大丈夫か、この国? 警備体制の薄さに思わず国の未来が心配になる。
「私が泥棒だったら簡単にお宝取られちゃうわよ。って、まぁそもそも現在地すら把握出来ない奴にたどり着ける訳ないけどさ……」
宝物庫にはちゃんと警備がなされているだろうし、万が一でもお宝を手に入れられた所で、帰り道が分からない。
私には致命的なほどに泥棒の才能はないようだ。
なる気もないから構わないのだが。
ブツブツと呟きながら、声のする方角に向かって進み続ける。
すると会場ではなかったはずの香りが風に乗ってやってきた。鼻をくすぐるこの香りはーー。
「バラだ! ということはここが王家自慢のバラ園ね」
見事なまでの赤バラが咲き誇っている。
王城に足を運ぶのはこれが三度目だが、一人で来るのはこれが初めて。お茶会で何度も話題にあがっていた王家自慢のバラを目にする機会などなかった。
少し離れた位置からでも香りを楽しむことが出来るなんて、よほど手入れがしっかりなされているのだろう。香りに誘われるように近づいて思わず顔を歪める。品種だろうか? 近くで楽しむにはやや香りが強すぎる。多分、こんな至近距離で楽しむものではないのだろう。空いた手で鼻を擦れば、今度はお菓子の甘い香りが鼻をくすぐる。
あ、合わせるとちょうど良い感じ。
ここに紅茶が混ざればもっといいかも?
確か前世でバラのお菓子ってあったような? と想像すると、口の中で唾液が生成されていく。お皿に視線を落とせば、きゅうううううとお腹から頼りない音が聞こえてきた。
「ここなら生け垣もあるし、地面に座って食べてても怒られなさそう」
まだ十になったばかりの子どもが目的地も分からずに何十分も休みなく歩き続けていれば疲れるのも仕方がないだろう。
辺りをキョロキョロと見回して、人がいないことをよく確認する。
生け垣の迷路を進む際もちょこちょこと頻繁に立ち止まっては人の気配を探る。そして数回角を右に曲がった辺りで立ち止まる。直進か右折しかしていないから帰り道にも迷うことはないだろう。
「それにしてもここ良いところよね~」
香りがキツいところが難点だが、それを我慢すれば良いところだ。本当は入り口から見えたガセボに到着出来ればベストだったのだが、さすがに無理だろうと早々に諦める。来た方向を見失わないように足で地面に跡をつけた。直線だと分かりづらいから小さめの丸を二つ。よし、これで大丈夫。
ポケットからこれまたピンク色のハンカチを取り出し、地面に広げた。
大きさは少し小さめだが、子どものお尻を載せるスペースには十分だ。カバー出来なかった分は立ち上がった時にパッパと払えばいいだろう。
腰を降ろし、足は小さく畳んで正座をする。
ドレスで正座ってどうなんだろう、と自分でも思う。
でも体育座りで中身がチラリすることに怯えるよりいいだろう。誰に見られる訳でもないのだが、気分の問題だ。ハラハラしながらではお菓子を楽しむことも出来やしない。
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