逆行した公爵令嬢!2度目の人生は絶対に失敗しないことを誓う

Karamimi

文字の大きさ
2 / 81

第2話:目が覚めたら8歳に戻っていました

しおりを挟む
「う~ん」

ゆっくり目を覚ますと、見覚えのある天井が目に入る。ここは、私の部屋だわ。どういう事?私、第二王子に切られたはずじゃあ…

ベッドから起き上がると、近くに置いてあった姿鏡に映った自分が目に入った。

どういう事?明らかに小さいわ!


コンコン
「お嬢様、お目覚めですか?」

私の専属メイド、ルシアナがやって来た。

「ねえ、ルシアナ。今私いくつ?」

「お嬢様、どうなされたのですか?お嬢様は今8歳でしょう!」

目を丸くするルシアナ。そうか、私何かの拍子に逆行したんだわ。きっとそうよ。神様が、もう一度人生をやり直させてくれるチャンスをくれたんだわ。

おっといけない。ルシアナが不思議そうにこっちを見ている。

「そうだったわね。ごめんなさい」

「もう、どうしちゃったのですか?お嬢様ったら」

おかしそうに笑うルシアナ。ルシアナは私より3つ上で、男爵令嬢の娘だ。いつも優しく、身分を気にせず私の事を妹の様に接してくれたルシアナが大好きだった。

私が騎士たちに連れて行かれた時も、最後まで抵抗してくれた。

「さあ、お嬢様。お着替えを済ませましょうね」

そう言って着替えさせてくれた。

「ルシアナ、午前中ちょっと1人にしてもらっても良いかしら。少し考えたいことがあるの」

「ええ、大丈夫ですよ。ただし、午後からはダンスと語学のレッスンがありますから、逃げ出したりしないで下さいね」

そう言えば、1回目の生の時は、ちょこちょこさぼったりしていたな。今思うと、私ってロクでもない人間だったのね。

「さあ、まずは食事にしましょう。旦那様や奥様がお待ちですよ」

「お父様とお母様が!すぐに行くわ」

急いで食堂に向かうと、既に両親が食事をしていた。

「お父様、お母様」

私はそう叫ぶと、お母様に飛び込んだ。お父様、お母様、私のせいで辛い思いをさせてしまってごめんなさい!心の中で、そう呟いた。

「あらあら、ミシェル。8歳にもなって、どうしたの?甘えん坊さんね」

クスクス笑いながら抱きしめてくれるお母様。お父様も私の元へやって来て、頭を撫でてくれた。心優しいお父様とお母様、また会えて本当に嬉しい!今回は絶対に守るからね!


気を取り直して、3人でおしゃべりをしながら朝食を食べた。やっぱり、家族で過ごす時間は幸せだ。久しぶりに楽しい食事を終えると、再び部屋へと戻る。今考えないといけないことは、これからどうするかという事よね。とりあえず、お茶でも飲んでゆっくり考えるとするか。

「ルシアナ、久しぶりにローズヒップティーが飲みたいわ」

第二王子によって投獄されていたから、しばらくローズヒップティーを飲んでいない。やっぱり、お茶と言えば、ローズヒップティーだ。

「久しぶりって、昨日も飲まれたでしょう。わかりました、すぐに準備しますね」

おかしそうに笑いながら、部屋から出て行った。すぐに戻ってきたルシアナは、お茶だけでなくお菓子まで準備してくれた。

「それじゃあ、お嬢様。何かあればすぐに呼んでくださいね」

「ええ、ありがとう」

ルシアナが出て行った事を確認し、早速1回目の生の事を思い出す。

確か第二王子は私と婚約したせいで、息苦しい生活を送っていたと言っていたわ。という事は、第二王子と婚約しなければいいのよね。

10歳の時、王宮で開かれたお茶会で第二王子に一目ぼれした私が、お父様に頼んで婚約者にしてもらったんだわ。だったら、単純にお父様にお願いしなければいいのよね。

あの時は美しい第二王子にべた惚れだったけれど、あんな恐ろしい姿を見てしまったら、100年の恋も一気に冷めるってものよ。それに、護衛騎士たちに囲まれて自分では戦わない卑怯っぷり。

思い出してもムカつくわ。

そう言えば、私が癇癪持ちで我が儘で傲慢とも言っていたわ。確かに、言われてみればそうだったわね。1回目の生では、ミューティング公爵家の1人娘として大切に育てられた事もあり、かなり天狗になっていた。

自分より身分の低い人を見下し、常に最高級品を身に着けていた。今思い返してみると、かなり嫌な子だったと思う。でも1度失敗したのだから、今回は謙虚に行きましょう。


傲慢で我が儘な子なんて、よく考えたら周りから反感を買う。たとえ第二王子と距離を置いたとしても、新たに我が公爵家を陥れようとするものが現れるかもしれない。

とにかく友達をたくさん作って、出来るだけ嫌われないような人生を送らないとね。

そして…

私を命がけで助けてくれたレオ!周りが敵だらけの中、最後まで勇ましく戦ったあの姿、今思い出しただけでも胸が熱くなる。そう、レオと過ごした最後の時に、私は完全にレオに惚れてしまったのだ!

そもそも、あんな姿を見せられて、惚れるなと言う方が無理である。

レオは公爵家の3男だ!きっとお父様に頼めば、レオのお父様も喜んでミューティング公爵家に養子に出してくれるだろう。

でも、自分の気持ちを相手に一方的に押し付けた事で、1度目の生では私だけでなく、家族やレオまで傷つけてしまった。

もう同じ失敗は繰り返したくはない。
それに、レオには私を好きになったうえで、共に人生を歩みたい!だから、レオを振り向かせるまで、婚約の話はスルーしておこう。

幸い学院を卒業するまでに婚約者を決めればいいと、お父様に言われている。


よし、決めた。とにかく第二王子には近づかない。レオを振り向かせる為、努力する。この2本柱で行こう。

そう言えば1度目の生では、私が命を落とす16歳まで、レオは婚約者どころか、浮いた話すらなかったわ。という事は、焦る必要はなさそうね。

焦ってレオに振られて気まずい思いをするのも嫌だし、ゆっくりじっくり攻めていく事にしましょう。

こうして、ミシェルの2回目の生は始まったのであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~

夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」  弟のその言葉は、晴天の霹靂。  アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。  しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。  醤油が欲しい、うにが食べたい。  レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。  既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・? 小説家になろうにも掲載しています。

公爵令嬢は嫁き遅れていらっしゃる

夏菜しの
恋愛
 十七歳の時、生涯初めての恋をした。  燃え上がるような想いに胸を焦がされ、彼だけを見つめて、彼だけを追った。  しかし意中の相手は、別の女を選びわたしに振り向く事は無かった。  あれから六回目の夜会シーズンが始まろうとしている。  気になる男性も居ないまま、気づけば、崖っぷち。  コンコン。  今日もお父様がお見合い写真を手にやってくる。  さてと、どうしようかしら? ※姉妹作品の『攻略対象ですがルートに入ってきませんでした』の別の話になります。

公爵家の秘密の愛娘 

ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。 過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。 そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。 「パパ……私はあなたの娘です」 名乗り出るアンジェラ。 ◇ アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。 この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。 初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。 母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞  🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞 🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇‍♀️

はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?

あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」 「……あぁ、君がアグリア、か」 「それで……、離縁はいつになさいます?」  領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。  両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。  帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。  形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。 ★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます! ※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

【完結】記憶喪失の令嬢は無自覚のうちに周囲をタラシ込む。

ゆらゆらぎ
恋愛
王国の筆頭公爵家であるヴェルガム家の長女であるティアルーナは食事に混ぜられていた遅延性の毒に苦しめられ、生死を彷徨い…そして目覚めた時には何もかもをキレイさっぱり忘れていた。 毒によって記憶を失った令嬢が使用人や両親、婚約者や兄を無自覚のうちにタラシ込むお話です。

【完結】狂愛の第二皇子は兄の婚約者を所望する

七瀬菜々
恋愛
    兄の婚約者を手に入れたい第二皇子ジェレミーと、特に何も考えていない鈍感令嬢リリアンの執着と苦悩の物語。

処理中です...