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第7話:食事の準備は任せてください
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団長との稽古を終え、ボロボロの体を何とか起こした。テントに戻ろうと歩いていると、ふとジークとハル、さらに他の騎士たちがお肉を切っているのが目に入る。
「あら、今日の料理担当はジークとハル達なのね」
「クレア、随分と騎士団長にしごかれたみたいだな。大丈夫か?」
ボロボロの私を見て、心配そうに声を掛けて来てくれたジーク。ふとジークの手元を見ると、無理やり肉を切ったせいか、肉がボロボロだ。
「ジーク、お肉は繊維に対して直角に切るのが基本よ。ちょっと貸して、こうやって切るの」
ふと料理場になっている場所を見ると、色々な調味料が並んでいるし、食材も豊富だ。でも、どの調味料もほとんどが未開封だ。
「ねえ、どうしてどの調味料も未開封なの?こんなに沢山調味料があるのに」
「ああ、それは俺たちが料理が出来ないからだよ。そもそも、討伐に来ている様な奴に、料理なんて出来る奴なんかいないだろう!」
胸を張って話すジーク。なるほど、だから昼食のお肉が味も薄くあんなに硬かったのね。
「ねえ、今日の晩ご飯。私に作らせてもらえないかしら?」
「えぇ、クレアにかい?でもクレア、騎士団長にしごかれてクタクタなんじゃないのか?」
「確かにクタクタだけれど、私料理が趣味なの。ここに来たらもう二度と料理が出来ないと思っていたけれど、料理がまた出来るのなら、ぜひ作りたいわ。お願い!」
そう、料理は私のストレス発散方法でもあるのだ。
「分かったよ、クレアがそこまで言うなら作ってみろよ」
やった、許可が下りたわ!
「ちなみにここにある物なら何でも使っていいからな。食事は夜の6時だ。それまでに作らないと、また騎士団長に怒鳴られるから急いで作れよ。俺たちに手伝う事があれば、何でも言ってくれ!」
料理初心者に手を出されても、正直邪魔なだけよね。
「大丈夫よ。ありがとう!6時までに作ればいいのね。後1時間半あるから大丈夫よ」
「そうか、分かった。それじゃあ、俺達あっちに行っているから。何かあったら声を掛けてくれ」
嬉しそうな顔で歩いて行くジーク達。さあ、早速調理開始ね!みんな毎日魔物と戦って疲れているはずだから、せっかくなら栄養価の高い物を作らないとね。そうね、野菜たっぷりシチューと牛肉のワイン煮を作りましょう。それから、デザートはプリンにしましょう。
なんだか楽しくなってきた。早速野菜を切り、鍋に入れて煮込んでいく。せっかくなので、鶏肉も入れた。どうやら野菜やお肉は魔法の力で新鮮な状態を保っている様だ。それにしても、魔法には色々な使い方があるのね。
感心しつつ、どんどん料理を作っていく。皆美味しいって言って食べてくれるといいな。そう思いながら、いつもの様に美味しくなれ、美味しくなれと念じながら料理を作っていく。
そうだわ、まだ時間があるから、サンドウィッチも作ろう。でも、特製肉入りサンドウィッチは、お肉を特製のタレに一晩漬けこまないといけないから、今回はシンプルなサンドウィッチにしよう。20人分作らないといけないから、急がないと!
料理が出来る喜びで、一気に疲れも吹っ飛ぶ…事はないが、何とか時間内に作りきった。
「おぉ、メチャクチャいい匂いがする!これ全部クレアが作ったのか?」
午後6時少し前にやって来たジークやハル達。
「そうよ、どうかしら?」
「すげぇ、まさか討伐に来てこんな美味そうなものを食べられるなんてな!早速皆の分を並べよう」
盛り付けは皆にも手伝ってもらい、何とか6時には食べられる体制が出来た。午後6時と同時に、次々とやって来る騎士たち。
「何だこの料理!メチャクチャ美味そうじゃん!うん、味も最高に美味い」
「あぁ、なんだか家に帰って来たみたいだ!それにこの料理、食べるとなんだか力がみなぎって来る!」
皆が嬉しそうな顔をして、私の作った料理を食べてくれている。この瞬間が、私にとって一番幸せな時間だ。
「なあ、この料理一体どうしたんだ?おかわりあるか?」
「そう言えば今日の料理当番、ジーク達だよな。一体どんな魔法を使ったんだよ!」
口々にそう言いだした騎士たち。
「あぁ、それ全部クレアが作ったんだ。クレア、料理が得意なんだって。な、クレア!」
私に向かって話しかけたジーク。
「はい、こんなものでよければ、毎日作りますよ!それから沢山作ったので、おかわりもどうぞ」
「何!毎日こんな美味い飯が食えるのか!クレア、討伐部隊に来てくれてありがとう。後おかわりも頼む!」
「俺も」
「僕も」
次々とお替りの手が上がっていく。まさか自分の料理でこんなにも沢山の人が喜んでくれるなんて…それも“討伐部隊に来てくれてありがとう”と言って貰えた。嬉しくて涙が込み上げて来る。
ダメよ、泣いたら!これだから女は!と思われ、追い返されるかもしれないわ。必死に涙をこらえ、皆のおかわりを入れていく。
「クレアは料理が本当に得意なんだね。物凄く美味しいよ。僕もおかわりいいかい?」
そう話しかけてきたのは、副騎士団長だ。副騎士団長にも褒めてもらえたわ。嬉しくて頬が緩む。
「あの後料理が出来るぐらい元気があったんだな!それならもっと厳しくしてもよさそうだ!」
ニヤリと笑いながらこちらにやって来たのは、鬼…じゃなかった!騎士団長だ。器をこっちに差し出しているので、多分おかわりなのだろう。
「もう、ウィリアムは素直じゃないんだから!クレア、これから朝昼晩毎日ご飯の準備を頼んでいいかな?この味を知ったら、悪いが他の奴らのマズい飯は食べられないよ」
「もちろんです!よろしくお願いします」
これから毎日大好きな料理をみんなの為に作れる。それに、足手まといでしかない私が、料理でこの隊に貢献出来る。そう思ったら嬉しくてたまらない。
「おいデビッド、勝手に決めるな!でもまあ、飯を作ってもいいが、お前は飯炊き要因でここに来ている訳ではない!その事だけは覚えておけよ!次からもビシバシ行くからな!」
やっぱりこの人は鬼ね…副騎士団長も苦笑いしているじゃない!
食事の後は、後片づけだ。
「後片付けは俺たちに任せてくれ。なんだかクレアの料理を食べたら、力がみなぎって来たよ。お前、料理にどんな魔法を掛けたんだ?」
「魔法なんて掛けていないわ!ただいつも、“美味しくなれ、美味しくなれ”て、念じているだけ」
「何だよそれ」
そう言って皆笑っている。片付けと言っても
「クリーン」
と唱えるだけで、お皿から何から全てキレイになってしまった。さすがだわ!
食後はティータイムだ。皆の分の紅茶を入れた。
「紅茶なんていつぶりだ?」
そう言って喜んでくれた。せっかくなので、皆の輪に入ってお話を!そう思っていたのだが…
「お前は何を休んでいるんだ!ほら、飯の後は稽古だ!」
「え、今からですか?」
「当たり前だ!さっさと来い!」
皆に目で訴えるが、首を横に振り、“頑張れ”と口パクしている。仕方なく騎士団長に付いて行くと
「遅い!このノロマ!」
そう言ってまた怒鳴られた。この人、こんなに頻繁に怒鳴って喉が痛くならないのかしら?その後、倒れるまでウィリアムに稽古を付けられたクレアであった。
「あら、今日の料理担当はジークとハル達なのね」
「クレア、随分と騎士団長にしごかれたみたいだな。大丈夫か?」
ボロボロの私を見て、心配そうに声を掛けて来てくれたジーク。ふとジークの手元を見ると、無理やり肉を切ったせいか、肉がボロボロだ。
「ジーク、お肉は繊維に対して直角に切るのが基本よ。ちょっと貸して、こうやって切るの」
ふと料理場になっている場所を見ると、色々な調味料が並んでいるし、食材も豊富だ。でも、どの調味料もほとんどが未開封だ。
「ねえ、どうしてどの調味料も未開封なの?こんなに沢山調味料があるのに」
「ああ、それは俺たちが料理が出来ないからだよ。そもそも、討伐に来ている様な奴に、料理なんて出来る奴なんかいないだろう!」
胸を張って話すジーク。なるほど、だから昼食のお肉が味も薄くあんなに硬かったのね。
「ねえ、今日の晩ご飯。私に作らせてもらえないかしら?」
「えぇ、クレアにかい?でもクレア、騎士団長にしごかれてクタクタなんじゃないのか?」
「確かにクタクタだけれど、私料理が趣味なの。ここに来たらもう二度と料理が出来ないと思っていたけれど、料理がまた出来るのなら、ぜひ作りたいわ。お願い!」
そう、料理は私のストレス発散方法でもあるのだ。
「分かったよ、クレアがそこまで言うなら作ってみろよ」
やった、許可が下りたわ!
「ちなみにここにある物なら何でも使っていいからな。食事は夜の6時だ。それまでに作らないと、また騎士団長に怒鳴られるから急いで作れよ。俺たちに手伝う事があれば、何でも言ってくれ!」
料理初心者に手を出されても、正直邪魔なだけよね。
「大丈夫よ。ありがとう!6時までに作ればいいのね。後1時間半あるから大丈夫よ」
「そうか、分かった。それじゃあ、俺達あっちに行っているから。何かあったら声を掛けてくれ」
嬉しそうな顔で歩いて行くジーク達。さあ、早速調理開始ね!みんな毎日魔物と戦って疲れているはずだから、せっかくなら栄養価の高い物を作らないとね。そうね、野菜たっぷりシチューと牛肉のワイン煮を作りましょう。それから、デザートはプリンにしましょう。
なんだか楽しくなってきた。早速野菜を切り、鍋に入れて煮込んでいく。せっかくなので、鶏肉も入れた。どうやら野菜やお肉は魔法の力で新鮮な状態を保っている様だ。それにしても、魔法には色々な使い方があるのね。
感心しつつ、どんどん料理を作っていく。皆美味しいって言って食べてくれるといいな。そう思いながら、いつもの様に美味しくなれ、美味しくなれと念じながら料理を作っていく。
そうだわ、まだ時間があるから、サンドウィッチも作ろう。でも、特製肉入りサンドウィッチは、お肉を特製のタレに一晩漬けこまないといけないから、今回はシンプルなサンドウィッチにしよう。20人分作らないといけないから、急がないと!
料理が出来る喜びで、一気に疲れも吹っ飛ぶ…事はないが、何とか時間内に作りきった。
「おぉ、メチャクチャいい匂いがする!これ全部クレアが作ったのか?」
午後6時少し前にやって来たジークやハル達。
「そうよ、どうかしら?」
「すげぇ、まさか討伐に来てこんな美味そうなものを食べられるなんてな!早速皆の分を並べよう」
盛り付けは皆にも手伝ってもらい、何とか6時には食べられる体制が出来た。午後6時と同時に、次々とやって来る騎士たち。
「何だこの料理!メチャクチャ美味そうじゃん!うん、味も最高に美味い」
「あぁ、なんだか家に帰って来たみたいだ!それにこの料理、食べるとなんだか力がみなぎって来る!」
皆が嬉しそうな顔をして、私の作った料理を食べてくれている。この瞬間が、私にとって一番幸せな時間だ。
「なあ、この料理一体どうしたんだ?おかわりあるか?」
「そう言えば今日の料理当番、ジーク達だよな。一体どんな魔法を使ったんだよ!」
口々にそう言いだした騎士たち。
「あぁ、それ全部クレアが作ったんだ。クレア、料理が得意なんだって。な、クレア!」
私に向かって話しかけたジーク。
「はい、こんなものでよければ、毎日作りますよ!それから沢山作ったので、おかわりもどうぞ」
「何!毎日こんな美味い飯が食えるのか!クレア、討伐部隊に来てくれてありがとう。後おかわりも頼む!」
「俺も」
「僕も」
次々とお替りの手が上がっていく。まさか自分の料理でこんなにも沢山の人が喜んでくれるなんて…それも“討伐部隊に来てくれてありがとう”と言って貰えた。嬉しくて涙が込み上げて来る。
ダメよ、泣いたら!これだから女は!と思われ、追い返されるかもしれないわ。必死に涙をこらえ、皆のおかわりを入れていく。
「クレアは料理が本当に得意なんだね。物凄く美味しいよ。僕もおかわりいいかい?」
そう話しかけてきたのは、副騎士団長だ。副騎士団長にも褒めてもらえたわ。嬉しくて頬が緩む。
「あの後料理が出来るぐらい元気があったんだな!それならもっと厳しくしてもよさそうだ!」
ニヤリと笑いながらこちらにやって来たのは、鬼…じゃなかった!騎士団長だ。器をこっちに差し出しているので、多分おかわりなのだろう。
「もう、ウィリアムは素直じゃないんだから!クレア、これから朝昼晩毎日ご飯の準備を頼んでいいかな?この味を知ったら、悪いが他の奴らのマズい飯は食べられないよ」
「もちろんです!よろしくお願いします」
これから毎日大好きな料理をみんなの為に作れる。それに、足手まといでしかない私が、料理でこの隊に貢献出来る。そう思ったら嬉しくてたまらない。
「おいデビッド、勝手に決めるな!でもまあ、飯を作ってもいいが、お前は飯炊き要因でここに来ている訳ではない!その事だけは覚えておけよ!次からもビシバシ行くからな!」
やっぱりこの人は鬼ね…副騎士団長も苦笑いしているじゃない!
食事の後は、後片づけだ。
「後片付けは俺たちに任せてくれ。なんだかクレアの料理を食べたら、力がみなぎって来たよ。お前、料理にどんな魔法を掛けたんだ?」
「魔法なんて掛けていないわ!ただいつも、“美味しくなれ、美味しくなれ”て、念じているだけ」
「何だよそれ」
そう言って皆笑っている。片付けと言っても
「クリーン」
と唱えるだけで、お皿から何から全てキレイになってしまった。さすがだわ!
食後はティータイムだ。皆の分の紅茶を入れた。
「紅茶なんていつぶりだ?」
そう言って喜んでくれた。せっかくなので、皆の輪に入ってお話を!そう思っていたのだが…
「お前は何を休んでいるんだ!ほら、飯の後は稽古だ!」
「え、今からですか?」
「当たり前だ!さっさと来い!」
皆に目で訴えるが、首を横に振り、“頑張れ”と口パクしている。仕方なく騎士団長に付いて行くと
「遅い!このノロマ!」
そう言ってまた怒鳴られた。この人、こんなに頻繁に怒鳴って喉が痛くならないのかしら?その後、倒れるまでウィリアムに稽古を付けられたクレアであった。
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