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第19話:悩みは尽きないものだ~ウィリアム視点~
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クレアを抱きかかえ、馬にまたがる。ぐったりとしているクレア、特に怪我などは無いようだが心配だ。
しっかり抱きかかえ、テントへと急ぐ。テントに着くと、急いで寝袋に寝かせた。青白い顔をしたクレア。そっと手を握る。どれくらいそうしていただろう。デビッドがテントへとやって来た。
「クレアの様子はどうだい?」
「まだ目覚める気配はない!とにかく、俺はここでクレアが目覚めるのを待つよ。それで、ジークの様子はどうだ?」
「ああ、さっき目が覚めたよ。ただ、かなりの傷を負っていて、俺達では手に負えない!今ジークを王都に帰す様手配している。明日には医療班と馬車が来る予定だ」
「そうか…それまでに、何とかクレアが目覚めてくれるといいのだが…」
クレアはジークの事を兄の様に慕っていた。自分が意識を失っている間に、ジークが王都に治療の為戻ったと聞いたら、どんなにショックを受けるだろう。
「ウィリアム、これ、食事だ。どうやら朝のうちにクレアが準備してくれていた様だ。もしかするとジャイアントスネーク討伐で、食事の準備が出来ないかもしれないからって」
そう言って俺にサンドウィッチとスープを手渡したデビッド。
「ありがとう、後で食べるよ。一度ジークの様子を見て来るから、クレアを少しだけ頼む。いいか、くれぐれも手を出すなよ!」
「僕を何だと思っているんだよ。ウィリアムじゃあるまいし、手なんて出す訳ないだろう!」
「俺がいつクレアに手を出したと言うんだよ!」
「熱が出た時、口移しで薬を飲ませたり、抱きしめて寝たりしていただろう」
「お前、どうしてそれを!」
「僕達もクレアが心配で、こっそりテントを覗きに行っていたんだよ。おっと、怒るなよ!君に怒る権利は無いからね」
そう言ってニヤリと笑ったデビッド。まさかのぞき見をされていたなんて…
気を取り直して、ジークのテントへと向かう。
「ジーク、調子はどうだ?」
俺が声を掛けると、ゆっくりこっちを向いたジーク。包帯でぐるぐる巻きにされて、寝かされていた。どうやら体をうまく動かせない様だ。
「騎士団長、申し訳ありません。俺が油断したばっかりに」
「お前のせいじゃない!騎士団長なのに、油断した俺の責任だ」
そう、全て俺の責任なんだ!ジークが怪我をしたのも、クレアが目覚めないのも…
「騎士団長、クレアの様子はどうですか?俺を助けるために、相当な魔力を放出したと聞きます。それに、ジャイアントスネークもクレアが倒したと聞きました」
「まだ意識が戻らない。でも、多分一気に魔力を使った事で、一時的に眠っているだけだ。心配は要らない。とにかく、お前は自分の治療の事だけを考えろ」
そう言い残すと、再びクレアの元へと急いで戻った。
「デビッド、ありがとう。後は俺が見るからいいよ!」
さっさとデビッドを追い返し、クレアの作ってくれたサンドウィッチを頬張る。相変わらず美味しいな。これを食べると、力がみなぎって来る。それにしても、まさかクレアが伝説の騎士だったなんて…
お前はどれだけ俺を驚かせたら気が済むんだ!そっとクレアの髪に触れた。美しいサラサラな金色の髪。こんなにバッサリ切ってしまって。これでは嫁の貰い手がないな。
あぁ、でもそれなら俺が貰えばいいのか?そうだ、討伐が終わったら、クレアにプロポーズしよう。もちろん、クレアの意志を尊重するつもりだ。それから、あの憎き女、エミリア!あいつ、絶対に許さない!
そうだ、いい事を思い付いた。早速俺は紙とペンをとり、ある人物に手紙を書き始めた。よし、書きあがったぞ。これを定期便で送れば完璧だ。これ以上、あの女の好き勝手にはさせない!絶対に目に物を見せてやる!
結局この日は目覚める事が無かった。そして翌日、ついにジークの為の医療班と馬車が到着してしまった。
「騎士団長、長い間お世話になりました。こんな形で隊を抜けなければいけない事、物凄く悔しいですが、己の未熟さ故の事なので諦めます。どうか、残りのジャイアントスネークも倒し、無事帰ってきてください。王都で待っていますから」
「ありがとう、ジーク。お前には随分と助けられた。正直お前が抜けるのは痛いが、致し方ない。とにかく、治療に専念しろよ」
「はい、ありがとうございます。それから、これをクレアに渡してください。俺がずっと持っていたお守りです。それと、助けてくれてありがとう。そう伝えてください!騎士団長、どうかクレアをよろしくお願いします」
「わかった、必ずクレアに伝えよう。お前、なんだかクレアの保護者みたいだな」
「はい、兄みたいなものなので」
そう言って笑ったジーク。医療班によってそのまま馬車へと乗せられ、王都に向かって走り出した。
「ジーク、元気でな!また王都で会おう!」
隊員たちが次々に馬車に向かって叫んでいる。再びクレアのテントに戻ったが、やはりまだ目覚める様子はない。
「ウィリアム、そんなに心配しなくても大丈夫だ。今まで眠っていた魔力を一気に放出したから、少し体に負担が掛かっただけだよ。それからこれ、お前宛に手紙が来ていたぞ」
いつの間にかクレアのテントに来ていたデビッドに手紙を3通渡された。陛下とブライアン、それに母上からだ。
陛下とブライアンからは、クレアを今すぐ討伐部隊から連れ戻す事が決まった、至急使いを向かわせたから準備しておいて欲しいと書かれていた。それから、クレアに対する謝罪も長々と書かれていた。
どうやらさすがに今回の件で、かなり問題になっている様で、あの女は無期限の謹慎になっている様だ。
そして母上からも、似たような事が書かれていた。そうか、ついにクレアが王都に帰るのか。でもクレアは伝説の騎士、出来ればここに残って欲しい。
いいや、違うな!俺がクレアと離れたくないと言うのが正しいのかもしれない。でも、明日にはクレアを連れ戻しに、使いの者が来るだろう。
まだ意識の戻らないクレア。このまま、王都に帰さなければいけないのだろうか…
しっかり抱きかかえ、テントへと急ぐ。テントに着くと、急いで寝袋に寝かせた。青白い顔をしたクレア。そっと手を握る。どれくらいそうしていただろう。デビッドがテントへとやって来た。
「クレアの様子はどうだい?」
「まだ目覚める気配はない!とにかく、俺はここでクレアが目覚めるのを待つよ。それで、ジークの様子はどうだ?」
「ああ、さっき目が覚めたよ。ただ、かなりの傷を負っていて、俺達では手に負えない!今ジークを王都に帰す様手配している。明日には医療班と馬車が来る予定だ」
「そうか…それまでに、何とかクレアが目覚めてくれるといいのだが…」
クレアはジークの事を兄の様に慕っていた。自分が意識を失っている間に、ジークが王都に治療の為戻ったと聞いたら、どんなにショックを受けるだろう。
「ウィリアム、これ、食事だ。どうやら朝のうちにクレアが準備してくれていた様だ。もしかするとジャイアントスネーク討伐で、食事の準備が出来ないかもしれないからって」
そう言って俺にサンドウィッチとスープを手渡したデビッド。
「ありがとう、後で食べるよ。一度ジークの様子を見て来るから、クレアを少しだけ頼む。いいか、くれぐれも手を出すなよ!」
「僕を何だと思っているんだよ。ウィリアムじゃあるまいし、手なんて出す訳ないだろう!」
「俺がいつクレアに手を出したと言うんだよ!」
「熱が出た時、口移しで薬を飲ませたり、抱きしめて寝たりしていただろう」
「お前、どうしてそれを!」
「僕達もクレアが心配で、こっそりテントを覗きに行っていたんだよ。おっと、怒るなよ!君に怒る権利は無いからね」
そう言ってニヤリと笑ったデビッド。まさかのぞき見をされていたなんて…
気を取り直して、ジークのテントへと向かう。
「ジーク、調子はどうだ?」
俺が声を掛けると、ゆっくりこっちを向いたジーク。包帯でぐるぐる巻きにされて、寝かされていた。どうやら体をうまく動かせない様だ。
「騎士団長、申し訳ありません。俺が油断したばっかりに」
「お前のせいじゃない!騎士団長なのに、油断した俺の責任だ」
そう、全て俺の責任なんだ!ジークが怪我をしたのも、クレアが目覚めないのも…
「騎士団長、クレアの様子はどうですか?俺を助けるために、相当な魔力を放出したと聞きます。それに、ジャイアントスネークもクレアが倒したと聞きました」
「まだ意識が戻らない。でも、多分一気に魔力を使った事で、一時的に眠っているだけだ。心配は要らない。とにかく、お前は自分の治療の事だけを考えろ」
そう言い残すと、再びクレアの元へと急いで戻った。
「デビッド、ありがとう。後は俺が見るからいいよ!」
さっさとデビッドを追い返し、クレアの作ってくれたサンドウィッチを頬張る。相変わらず美味しいな。これを食べると、力がみなぎって来る。それにしても、まさかクレアが伝説の騎士だったなんて…
お前はどれだけ俺を驚かせたら気が済むんだ!そっとクレアの髪に触れた。美しいサラサラな金色の髪。こんなにバッサリ切ってしまって。これでは嫁の貰い手がないな。
あぁ、でもそれなら俺が貰えばいいのか?そうだ、討伐が終わったら、クレアにプロポーズしよう。もちろん、クレアの意志を尊重するつもりだ。それから、あの憎き女、エミリア!あいつ、絶対に許さない!
そうだ、いい事を思い付いた。早速俺は紙とペンをとり、ある人物に手紙を書き始めた。よし、書きあがったぞ。これを定期便で送れば完璧だ。これ以上、あの女の好き勝手にはさせない!絶対に目に物を見せてやる!
結局この日は目覚める事が無かった。そして翌日、ついにジークの為の医療班と馬車が到着してしまった。
「騎士団長、長い間お世話になりました。こんな形で隊を抜けなければいけない事、物凄く悔しいですが、己の未熟さ故の事なので諦めます。どうか、残りのジャイアントスネークも倒し、無事帰ってきてください。王都で待っていますから」
「ありがとう、ジーク。お前には随分と助けられた。正直お前が抜けるのは痛いが、致し方ない。とにかく、治療に専念しろよ」
「はい、ありがとうございます。それから、これをクレアに渡してください。俺がずっと持っていたお守りです。それと、助けてくれてありがとう。そう伝えてください!騎士団長、どうかクレアをよろしくお願いします」
「わかった、必ずクレアに伝えよう。お前、なんだかクレアの保護者みたいだな」
「はい、兄みたいなものなので」
そう言って笑ったジーク。医療班によってそのまま馬車へと乗せられ、王都に向かって走り出した。
「ジーク、元気でな!また王都で会おう!」
隊員たちが次々に馬車に向かって叫んでいる。再びクレアのテントに戻ったが、やはりまだ目覚める様子はない。
「ウィリアム、そんなに心配しなくても大丈夫だ。今まで眠っていた魔力を一気に放出したから、少し体に負担が掛かっただけだよ。それからこれ、お前宛に手紙が来ていたぞ」
いつの間にかクレアのテントに来ていたデビッドに手紙を3通渡された。陛下とブライアン、それに母上からだ。
陛下とブライアンからは、クレアを今すぐ討伐部隊から連れ戻す事が決まった、至急使いを向かわせたから準備しておいて欲しいと書かれていた。それから、クレアに対する謝罪も長々と書かれていた。
どうやらさすがに今回の件で、かなり問題になっている様で、あの女は無期限の謹慎になっている様だ。
そして母上からも、似たような事が書かれていた。そうか、ついにクレアが王都に帰るのか。でもクレアは伝説の騎士、出来ればここに残って欲しい。
いいや、違うな!俺がクレアと離れたくないと言うのが正しいのかもしれない。でも、明日にはクレアを連れ戻しに、使いの者が来るだろう。
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