婚約者を奪われ魔物討伐部隊に入れられた私ですが、騎士団長に溺愛されました

Karamimi

文字の大きさ
31 / 40

第31話:討伐部隊のメンバーと共に王宮に呼び出されました

しおりを挟む
婚約を結んだ翌朝、早速お義母様(ウィリアム様のお母様)から公爵家に来るように呼び出しがあった。どうやらウエディングドレスのデザインを決めるとの事だったので、早速お母様と一緒に公爵家に向かう。女3人とデザイナーであーでもない、こーでもないと話していたら、結局お昼まで掛かってしまった。

そして午後は宝石商による、アクセサリー選びだ。ウィリアム様の瞳をイメージした金のアクセサリーを中心に選んでいく。

この国では、花嫁は花婿の瞳の色のアクセサリーを付けると言った決まりがある。その為、出来るだけ金色のアクセサリーを中心に選んだ。

それにしても、さすが公爵家に出入りしている宝石商の事だけはある。持ってくる宝石も、最高級品ばかりだ。途中から義姉に当たる、マーラお姉様(長兄のお嫁さん)と、姪っ子のリリア様も加わり、物凄く賑やかになった。

マーラお姉様はとてもいい人で
「私の事を姉だと思ってね!」
そう言ってくれた。ちなみにマーラお姉様と次兄のお嫁さんでもある、メリア様はとても仲が悪いらしい…


「2人共いい子なのだけれど、どうしても馬が合わないみたいなの」

そう言ってクスクス笑いながら教えてくれたお義母様。

そして翌日
再び公爵家に呼び出された私は、改めて家族を紹介してもらった。確かにマーラお姉様とメリア様は仲が悪い様で、目も合わそうとしない。ちなみにメリア様は元侯爵令嬢で、今はウィリアム様のお兄様が後を継いでいる。

ちなみにメリア様も私にはとても親切だった。ただ、マーラお姉様にかなり対抗意識を燃やしている様で

「私の事も姉だと思ってね」

そう言われ、メリアお姉様と呼ぶことになった。ウィリアム様の話では、2人は元々友人だったが、ある事がきっかけで大げんかをしてから仲が悪くなったようだ。

ちなみに子供同士は仲が良い様で、お互い男の子と女の子1人ずつ子供がいる。私にも懐いてくれて、その日は一緒に遊んだ。

そんな私を見たウィリアム様が

「クレアは子供の扱いも上手いんだね。随分と懐かれているじゃないか!あいつら、意外と人見知りなんだよ。俺には寄り付きもしない」

そう言って苦笑いしていた。確かにウィリアム様には全くと言っていいほど寄って行かない。

気になって子供たちに聞いたら

「だってウィリアムはすぐに怒るんだ。怒ると鬼の様に怖いんだよ!」

そう言っていた。なるほど、確かに鬼の騎士団長だものね…

どうやらウィリアム様の家族にも受け入れてもらえた様で、ホッとした。

その後も色々とバタバタと過ごしているうちに、あっという間に討伐から帰って来て10日が過ぎた。

今日は討伐部隊のメンバーと一緒に、王宮に呼ばれている。今回ジャイアントスネークを倒したという事で、褒美が貰えるらしい。

久しぶりに皆と会えると思うと、ワクワクが止まらない。早速討伐時に着ていた服に着替える。

久しぶりに履くズボン。なんだか懐かしいわね。ただ、私の討伐時の姿を見た両親やお兄様、使用人たちが複雑な顔をしていたが、気にしない様にした。

マレアに至っては

「討伐に行く訳ではないのですよ。ドレスに着替えてください!」

そう言ってドレスを持ってきたが、今回は討伐メンバーとして参加するのだ。ドレスなんて着て行く訳にはいかない。頑なに拒否し続け、何とか諦めたマレア。ただ、まだドレスを持ってこちらを見つめている。しつこいわね!

コンコン
「お嬢様、ウィリアム様がいらっしゃいましたよ」

「ありがとう、すぐに行くわ」

王宮までは、ウィリアム様と一緒に行く事になっている。急いで玄関に向かうと、騎士団の服を着たウィリアム様が待っていた。久しぶりに見る騎士団長の姿に、つい見とれてしまった。

「おはよう、クレア。その姿を見ると、討伐の時を思い出すよ。今日は討伐に行く訳ではないのだから、ドレスでもよかったのだよ」

「あら、ウィリアム様。今日は討伐メンバーとして参加するのですから、やっぱりこの衣装でなくては!」

そんな事を言ったら、マレアが喜ぶだけだ。現に後ろで嬉しそうにドレスを広げているマレアが待機している。

「早く行かないと遅刻してしまいますわ。さあ、行きましょう」

このままドレスに着替えさせられるのは御免だ。さっさとウィリアム様の腕を掴んで、馬車へと乗り込む。

「クレア、こっちにおいで」

馬車に乗り込むと、そのまま腕を引っ張られ、ウィリアム様の膝に座らされた。さらに、後ろからギューッと抱きしめられる。

「クレアの討伐時の衣装を見ると、何となく騎士団のメンバーにクレアを取られるんじゃないかと不安になるんだ。何でだろうな…」

「ウィリアム様、そんな心配は無用ですわ。そもそも騎士団員たちも、祝福してくれていたではありませんか?」

「そうなのだが…どうしても不安なんだ。今回はジークも来るしな」

「まあ、ジークも来るのですか?それは楽しみですわ」

久しぶりにジークに会えると思ったら、つい嬉しくて笑みがこぼれる。

「クレアはそんなにジークに会えるのが嬉しいのか?」

不機嫌そうにそう言ったウィリアム様に、無理やりこちらを向かされ、そのまま唇を塞がれる。

ゆっくり離れたウィリアム様が、真っすぐ私を見つめる。美しい金色の瞳と目が合った。なんだか恥ずかしくて、俯いてしまう。それが気に入らなかったのか、再び目線を合わせさせられた。

「いいか、クレア!俺たちはもう正式に婚約を結んだんだ。結婚式の準備も急ピッチで進めている。今更、結婚は無かった事にして欲しいと言っても駄目だからな!」

なぜそんな話になるのかしら…

「何度も申し上げている通り、私はウィリアム様を心から愛しております。ですから、ウィリアム様が私を裏切らない限り、私から結婚をお断りする事はありませんので!」

ウィリアム様にはっきりとそう告げた。

「俺がお前を裏切る事は、120%ない!!すまん、クレアが俺の事を大切に思ってくれているという事を、頭では分っているのだが、どうしても不安になる事があるんだ」

そう言うと、俯いてしまったウィリアム様。いつも毅然とした態度で討伐部隊を束ねていた騎士団長のウィリアム様。こんな可愛い一面もあるのよね。

「ウィリアム様、私はいつも皆を束ねている物凄く強い騎士団長のウィリアム様も、少し嫉妬深いウィリアム様も、たまに甘えてくるウィリアム様も全て大好きです。もし不安になったら、私にぶつけて頂いても大丈夫ですわ。そのたびに、ウィリアム様をいかに大切に思っているか、きちんと説明いたしますので」

そもそも一度婚約者に裏切られた私が心配するなら分かるが、なぜウィリアム様がそこまで心配するのかよく分からない。ただ不安に思う事があれば、遠慮せずに言って欲しい。少しずつでも、不安な気持ちが解消していってくれたら嬉しいと思っている。

「クレア!ありがとう!」

ギューギュー抱きしめるウィリアム様。少し息苦しいが、今は我慢しておこう。

ふと窓の外を見ると、どうやら王宮の目の前まで来ている様だ。

「ウィリアム様、もう王宮に着くようです。降りる準備をしましょう」

その瞬間、馬車が停まった。どうやら着いた様だ。

「それじゃあ行こうか」

ウィリアム様にエスコートされ、馬車を降りた。久しぶりに皆に会うのね。そう思ったら、ワクワクしてきた。

高鳴る鼓動を抑えながら、王宮内に入って行くクレアであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

白い結婚のはずが、旦那様の溺愛が止まりません!――冷徹領主と政略令嬢の甘すぎる夫婦生活

しおしお
恋愛
政略結婚の末、侯爵家から「価値がない」と切り捨てられた令嬢リオラ。 新しい夫となったのは、噂で“冷徹”と囁かれる辺境領主ラディス。 二人は互いの自由のため――**干渉しない“白い結婚”**を結ぶことに。 ところが。 ◆市場に行けばついてくる ◆荷物は全部持ちたがる ◆雨の日は仕事を早退して帰ってくる ◆ちょっと笑うだけで顔が真っ赤になる ……どう見ても、干渉しまくり。 「旦那様、これは白い結婚のはずでは……?」 「……君のことを、放っておけない」 距離はゆっくり縮まり、 優しすぎる態度にリオラの心も揺れ始める。 そんな時、彼女を利用しようと実家が再び手を伸ばす。 “冷徹”と呼ばれた旦那様の怒りが静かに燃え―― 「二度と妻を侮辱するな」 守られ、支え合い、やがて惹かれ合う二人の想いは、 いつしか“形だけの夫婦”を超えていく。

お堅い公爵様に求婚されたら、溺愛生活が始まりました

群青みどり
恋愛
 国に死ぬまで搾取される聖女になるのが嫌で実力を隠していたアイリスは、周囲から無能だと虐げられてきた。  どれだけ酷い目に遭おうが強い精神力で乗り越えてきたアイリスの安らぎの時間は、若き公爵のセピアが神殿に訪れた時だった。  そんなある日、セピアが敵と対峙した時にたまたま近くにいたアイリスは巻き込まれて怪我を負い、気絶してしまう。目が覚めると、顔に傷痕が残ってしまったということで、セピアと婚約を結ばれていた! 「どうか怪我を負わせた責任をとって君と結婚させてほしい」  こんな怪我、聖女の力ですぐ治せるけれど……本物の聖女だとバレたくない!  このまま正体バレして国に搾取される人生を送るか、他の方法を探して婚約破棄をするか。  婚約破棄に向けて悩むアイリスだったが、罪悪感から求婚してきたはずのセピアの溺愛っぷりがすごくて⁉︎ 「ずっと、どうやってこの神殿から君を攫おうかと考えていた」  麗しの公爵様は、今日も聖女にしか見せない笑顔を浮かべる── ※タイトル変更しました

【完結】婚約破棄された貧乏子爵令嬢ですが、王太子殿下に溺愛されています

風見ゆうみ
恋愛
私、アイラ・キャスティー子爵令嬢は、学園の卒業式の日に婚約者から家が貧乏だからという理由で婚約者から婚約を破棄されてしまう。 結婚を諦め、家族のために働こうと決めた私だったけれど、なぜか王太子妃候補の一人に選別されてしまった。 参加するだけでもお金がもらえるため、王太子妃候補の試験を受けることにした私は他の候補者と一緒に王太子殿下に謁見することになった。私たちの国の王太子殿下は学園を卒業するまでは公に姿を見せないため、初めてお会いするはずなのに、初めてどころか、目の前に現れたのは元クラスメイトだった。 ※過去作を改稿し、タイトルも変更しました。 ※史実とは関係なく設定もゆるい、ご都合主義です。 ※中世ヨーロッパ風で貴族制度はありますが、法律、武器、食べ物などは現代風です。話を進めるにあたり、都合の良い世界観です。 ※ざまぁは過度ではありません。

夫に顧みられない王妃は、人間をやめることにしました~もふもふ自由なセカンドライフを謳歌するつもりだったのに、何故かペットにされています!~

狭山ひびき
恋愛
もう耐えられない! 隣国から嫁いで五年。一度も国王である夫から関心を示されず白い結婚を続けていた王妃フィリエルはついに決断した。 わたし、もう王妃やめる! 政略結婚だから、ある程度の覚悟はしていた。けれども幼い日に淡い恋心を抱いて以来、ずっと片思いをしていた相手から冷たくされる日々に、フィリエルの心はもう限界に達していた。政略結婚である以上、王妃の意思で離婚はできない。しかしもうこれ以上、好きな人に無視される日々は送りたくないのだ。 離婚できないなら人間をやめるわ! 王妃で、そして隣国の王女であるフィリエルは、この先生きていてもきっと幸せにはなれないだろう。生まれた時から政治の駒。それがフィリエルの人生だ。ならばそんな「人生」を捨てて、人間以外として生きたほうがましだと、フィリエルは思った。 これからは自由気ままな「猫生」を送るのよ! フィリエルは少し前に知り合いになった、「廃墟の塔の魔女」に頼み込み、猫の姿に変えてもらう。 よし!楽しいセカンドラウフのはじまりよ!――のはずが、何故か夫(国王)に拾われ、ペットにされてしまって……。 「ふふ、君はふわふわで可愛いなぁ」 やめてえ!そんなところ撫でないで~! 夫(人間)妻(猫)の奇妙な共同生活がはじまる――

【完結】呪いのせいで無言になったら、冷たかった婚約者が溺愛モードになりました。

里海慧
恋愛
わたくしが愛してやまない婚約者ライオネル様は、どうやらわたくしを嫌っているようだ。 でもそんなクールなライオネル様も素敵ですわ——!! 超前向きすぎる伯爵令嬢ハーミリアには、ハイスペイケメンの婚約者ライオネルがいる。 しかしライオネルはいつもハーミリアにはそっけなく冷たい態度だった。 ところがある日、突然ハーミリアの歯が強烈に痛み口も聞けなくなってしまった。 いつもなら一方的に話しかけるのに、無言のまま過ごしていると婚約者の様子がおかしくなり——? 明るく楽しいラブコメ風です! 頭を空っぽにして、ゆるい感じで読んでいただけると嬉しいです★ ※激甘注意 お砂糖吐きたい人だけ呼んでください。 ※2022.12.13 女性向けHOTランキング1位になりました!! みなさまの応援のおかげです。本当にありがとうございます(*´꒳`*) ※タイトル変更しました。 旧タイトル『歯が痛すぎて無言になったら、冷たかった婚約者が溺愛モードになった件』

虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。

専業プウタ
恋愛
ミリア・カルマンは帝国唯一の公爵家の次女。高貴な皇族の血を引く紫色の瞳を持って生まれたワガママな姉の陰謀で、帝国一裕福でイケメンのレナード・アーデン侯爵と婚約することになる。父親であるカルマン公爵の指示のもと後継者としてアカデミーで必死に勉強してきて首席で卒業した。アカデミー時代からの恋人、サイラスもいる。公爵になる夢も恋人も諦められない。私の人生は私が決めるんだから、イケメンの婚約者になど屈しない。地位も名誉も美しさも備えた婚約者の弱みを握り、婚約を破棄する。そして、大好きな恋人と結婚してみせる。そう決意して婚約者と接しても、この婚約者一筋縄ではいかない。初対面のはずなのに、まるで自分を知っていたかのような振る舞い。ミリアは恋人を裏切りたくない、姉の思い通りになりたくないと思いつつも彼に惹かれてく気持ちが抑えられなくなっていく。

公爵令嬢になった私は、魔法学園の学園長である義兄に溺愛されているようです。

木山楽斗
恋愛
弱小貴族で、平民同然の暮らしをしていたルリアは、両親の死によって、遠縁の公爵家であるフォリシス家に引き取られることになった。位の高い貴族に引き取られることになり、怯えるルリアだったが、フォリシス家の人々はとても良くしてくれ、そんな家族をルリアは深く愛し、尊敬するようになっていた。その中でも、義兄であるリクルド・フォリシスには、特別である。気高く強い彼に、ルリアは強い憧れを抱いていくようになっていたのだ。 時は流れ、ルリアは十六歳になっていた。彼女の暮らす国では、その年で魔法学校に通うようになっている。そこで、ルリアは、兄の学園に通いたいと願っていた。しかし、リクルドはそれを認めてくれないのだ。なんとか理由を聞き、納得したルリアだったが、そこで義妹のレティが口を挟んできた。 「お兄様は、お姉様を共学の学園に通わせたくないだけです!」 「ほう?」 これは、ルリアと義理の家族の物語。 ※基本的に主人公の視点で進みますが、時々視点が変わります。視点が変わる話には、()で誰視点かを記しています。 ※同じ話を別視点でしている場合があります。

【完結】『運命』を『気のせい』と答えたら、婚姻となりまして

うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中
恋愛
 ヴォレッカ・サミレットは、領地の危機をどうにかするために、三年ぶりに社交界へと婚姻相手を探しにやってきた。  第一にお金、次に人柄、後妻ではなく、できれば清潔感のある人と出会いたい。 そう思っていたのだが──。 「これは、運命だろうか……」 誰もが振り返るほどの美丈夫に、囁かれるという事態に。 「気のせいですね」 自身が平凡だと自覚があり、からかって遊ばれていると思って、そう答えたヴォレッカ。  だが、これがすべての始まりであった。 超絶平凡令嬢と、女性が苦手な美丈夫の織りなす、どこかかみ合わない婚姻ラブストーリー。 全43話+番外編です。

処理中です...