浮気した殿下とは結婚は出来ません!私は従者と国を出て幸せになりますので!

Karamimi

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第7話:いよいよ国を出ます!

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温かい何かに包まれている…物凄く心地いい温もり…この温もりは一体何かしら…

ゆっくり目を覚ますと、目の前には美しいジャックの顔が!ギャーーー!そう叫びそうになるのを、必死に堪えた。そう言えば昨日ホテルに泊まったのだった。そして、ジャックと一緒にベッドで眠ったのだったわ。

でもおかしいわね。端っこで寝たはずなのだが…
なぜかジャックの方に攻め込んでいるだけでなく、抱き着いて眠っていた。と言うより、これはどうやら抱きしめられている様だ。まだ眠っているジャックから抜けようとしたのだが、ギューッと抱きしめられている為動けない。

仕方がない、ジャックが起きるまで待つ事にした。それにしても、初めてジャックの寝顔を見たが、物凄く美しい。そう言えば、こうやってじっくりとジャックの顔を見たのは初めてだ。

ふとジャックの銀色の髪に触れてみる。物凄くサラサラで気持ちいい。それにジャックはいい匂いがするし、こうやって抱きしめられていると物凄く落ち着く。この心地よさに、再び瞼が落ちていく…


「エリザ、エリザ!そろそろ起きて!」

う~ん、まだ眠い…それに温かくて気持ちいい…

次の瞬間、温もりが一気に離れていくのを感じた。この温もりを逃がすものか!温もりを離すまいと必死にしがみつく。

「エリザは甘えん坊だね!でももう起きようか」

耳元で誰かが囁く…この声は…

パチッと瞼を上げると、目の前にはやはり美しいジャックの顔が!今度はバッチリ起きており、赤い瞳と目が合う。どうやら二度寝してしまった様だ!

「ごめんなさい!どうやらジャックの方に攻め込んでしまっていたみたいね…それにギューギュー抱き着いてしまって…」

なんだか恥ずかしくなり、真っ赤な顔で俯いた。

「エルザはずっと寂しい思いをしていたんだから、俺に甘えたいなら甘えたらいいよ」

そう言って優しく頭を撫でてくれたジャック。やっぱりジャックは優しい!

「さあ、朝食を食べて船に乗ろう。今日の船を逃すと、次は3日後になってしまうからね。それにどうやら、王太子が動きだした様だし…」

ん?最後の方がよく聞こえなかったわ。

「ジャック、最後の言葉が聞き取れなかったわ!なんて言ったの?」

「何でもないよ!昨日夕食を食べた部屋に朝食を準備してあるから、急いで着替えて食べよう。俺は先に行っているからね」

そう言って隣の部屋に移動したジャック。私も急いで着替えないと!早速ジャックが準備してくれた、真っ赤なワンピースに袖を通す。そして顔を洗い、急いで隣の部屋へと向かった。

「お待たせしてごめんなさい」

「気にしなくていいよ。それにしても、エリザは赤いワンピースがよく似合うね。さあ、早速食べよう」

今日の朝食はパンとスープ、さらにメインは魚料理だ。朝からかなり豪華ね!昨日の晩ご飯もそうだったけれど、海に近いという事もあり、物凄くお魚が美味しい!朝食を食べ終わると、チェックアウトをしてホテルを後にした。

「ジャック、荷物が重いでしょう?私も持つわ!」

大きなカバンを3つも持っているジャック。さすがに1つくらい私も持たないと!そう思ったのだが…

「大丈夫だよ!実はちょっとした細工をしてあるから、全然重くないんだ!さあエルザ、後1時間で船が出る!とにかく急ごう!」

ジャックに手を引かれ、船着き場へとやって来た。目の前には物凄く大きな船が!そもそも私は、海を見るのも初めて!全てが初めてで、どう表現していいのかわからず固まるしかない。

「エリザ、急ごう!」

ジャックに手を引かれ、船に乗り込む。ここでも物凄く立派な部屋へと通された。どうやらこの船で一番いい部屋の様だ。

「ねえジャック、せっかくだからデッキに出てみましょう!船の上からこの国を眺めながら、さよならをしたいわ!」

そう提案したのだが…

「エリザ、ごめんね。船が動き出すまでは、この部屋に居てくれるかい?万が一君の事を探しに来た者達がいないとも限らないからね」

「でもジャック、私はもう死んだことになっているのでしょう?それならきっと大丈夫よ!ねっ、行きましょうよ!」

そもそも昨日の今日だ。さすがにこんな遠くまで追手が来るとは思えない。それに、下手をすると私が居なくなった事に、まだ気が付いていないかもしれないしね!

「エリザ、いい子だからここに居てくれ!そもそも、まだ国を出ていない!油断は禁物だよ!」

珍しくジャックが真剣な表情でそう訴えてきた。ここはジャックの言う事を聞いておいた方がよさそうね。

「分かったわ。それじゃあ、ジャックがいいと言うまでこの部屋にいるわ。でも、窓から外を眺めるくらいならいいでしょう?」

「ああ、それくらいならいいよ!そうだ、これを念のため飲んでおいた方がいい」

1錠の薬と水を渡してくれたジャック。

「これは何の薬なの?」

「船は揺れるからね。船の揺れで酔ってしまい吐き気を催すと大変だから、この薬で抑えるんだ」

「まあ、それは大変ね。分かったわ、すぐに飲むわね」

早速1錠飲んだ。そうしているうちに汽笛が鳴り、ゆっくりと動き出した船。

「ジャック、船が動き出したわ!ねえ見て!凄いわ、本当にこんなにも大きな船が動くのね!」

初めて乗る船に大興奮だ!あぁ、やっぱりデッキで出港する所を見たかったな…でも、万が一誰かに見つかったら大変だものね。
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