大好きだった人には振られましたが、なぜかヤンデレ王太子に溺愛されました

Karamimi

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第1話:大好きな人は別の人と婚約するそうです

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午前中の授業が終わると、真っ先に向かった先は、大好きなカーター様のもと。

「カーター様、今日もお弁当を作って来ましたの!一緒に食べましょう」

「ああ、別にいいよ」

いつもの様に2人で中庭に行き、お互い向かい合わせで座ってお弁当を食べる。

私の名前はアリア・マーティン。伯爵令嬢で貴族学院2年の15歳。向かいで私の作ったお弁当を食べてくれているのは、同じ年の侯爵令息、カーター様だ。美しい金髪に青い瞳をしたカーター様と私は幼馴染。元々家が近かったのと、親同士も仲良しだったという事で、物心ついた時から一緒にいる。

優しくて穏やかな性格のカーター様が、私は子供の頃から大好きなのだ。何とかカーター様と結婚したくて、猛アプローチ中。カーター様の為に料理も勉強した、特に甘いものが好きなカーター様の為に、お菓子作りにも力を入れた。

刺繍が出来る女性が好きと言われれば、刺繍も練習した。女の子らしい女性が好きと言われれば、女性として必要なマナーも必死に勉強した。頭の悪い女性は苦手と言われれば、必死に勉強もした。

そのおかげで気が付くと、学年でもトップ3に入る程賢くなったし、マナーもどこに嫁に行っても大丈夫と、先生に太鼓判を押されるほど完璧になった。もちろん、料理の腕もかなり上達し、今では料理長と一緒に新しい料理を開発するまでに成長した。

とにかくアーサー様と結婚する為に、並々ならぬ努力をして来たのだ!

「アリア、このお肉と野菜をパイで包んだ料理、メチャクチャ美味しいね。さすがアリアだ」

「本当ですか?それは嬉しいです!では、ぜひ私と婚約して下さい!」

「う~ん、そうだね。もう少し様子を見させてもらってもいいかな?僕も侯爵家の嫡男だし。相手は慎重に選びたいんだ。ごめんね。アリア」

そう言って私の頭を優しく撫でるカーター様。今日も駄目だったか…

「アリア、そんな顔をしないでおくれ。今日のお弁当もとても美味しかったよ。それじゃあ、僕はそろそろ行くね」

「待ってください!今日はシフォンケーキを焼いてきましたの。よかったら一緒に食べませんか?」

そう、私はカーター様の為に、毎日お弁当だけでなくお菓子も作ってきているのだ。

「シフォンケーキか、それは楽しみだね」

再び席に着いたカーター様に、今日作って来たシフォンケーキとメイドが入れてくれた紅茶を差し出した。少しでも一緒にいたくて、姑息な手段だと分かっていても、少し時間をおいてから食後のデザートを出す様にしている。

そのおかげで、少しでもカーター様と一緒にいる事が出来るのだ。それでもケーキを食べたら、さっさと席を立つカーター様。

1人ぽつんと残された私の元にやって来たのは、親友で伯爵令嬢のモカだ。

「相変わらず冷たい男だね。ねえアリア、いつまであの男に尽くすつもり!あいつ絶対アリアの事、都合のいい女としか思っていないよ!アリアはモテるんだから、いい加減あんな男の事は忘れて、次に行きなさいよ」

「嫌よ!私はカーター様が好きなの!カーター様と絶対に結婚したいのよ!カーター様を諦めるくらいなら、結婚なんてしないわ!」

モカに向かってはっきりそう伝えた。

「これは駄目ね…本当に頑固なんだから…」

何と言われようが、カーター様を諦めるなんて出来ない。だって、こんなにもカーター様が好きなんだから!

放課後、いつもの様にカーター様の元へと駆け寄る。

「カーター様、今日の放課後時間はありますか?」

そう、少しでもカーター様と一緒にいたくて、カーター様の都合がいい時は一緒に勉強をしたりお茶をするのだ。

「ごめん、今日は都合が悪いんだ。また今度ね」

そう言って馬車に乗り込むカーター様。用事があるなら仕方が無いか…ちなみに、放課後一緒に過ごせる確率は5回に1回くらい。それでもめげずに毎日誘っている。正直私って、鬱陶しい女かしら?そう思う事もあるが、どうしても大好きなカーター様と一緒にいたいのだ。

仕方なく1人屋敷に戻り、明日のお弁当の仕込みをする。本来貴族令嬢はあまり料理をしないらしいが、私は別だ。とにかく自分が作った物を、カーター様に食べてもらいたい一心で料理を覚えた。

最初両親は、私が怪我をしないか物凄く心配していたが、最近は何も言わなくなった。料理の仕込みも早々に終わらせ、自室で勉強に励む。とにかくバカな女が嫌いなカーター様の為、努力は惜しまない。

もちろん、ダンスやマナーのレッスンも受けている。とにかくカーター様に認められるため、必死なのだ。

勉強が終わり、食事を済ませた後、なぜかお父様に呼び出された。物凄く難しい顔をしているお父様。一体どうしたのかしら?

「アリア、落ち着いて聞いて欲しい。実はカーター殿の婚約が決まったんだ。相手は第一王女のスカーレット様だ」

「何ですって…カーター様が…」
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