大好きだった人には振られましたが、なぜかヤンデレ王太子に溺愛されました

Karamimi

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第5話:カーター様と久しぶりに話をしました

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とにかく王宮の夜会では、沢山料理を食べるという事で話がまとまった私は、モカたちのお茶の誘いを断り、急いで屋敷に帰って来た。

なぜかって?そう、夜会に参加する為のドレスを選ぶ為だ。正直ドレスなんて何でもいいのだが…

お母様に連れられてドレスが売られているお店へと向かう。

普段であればデザイナーに来てもらうのだが、今回は既製品を買うという事で、色々なドレスを見る為お店へとやって来たのだ。

「よくいらして頂きました。さあ、こちらにドレスを準備してありますので」

いつものデザイナーが奥の部屋へと案内してくれた。その部屋には所狭しと、ドレスが並んでいる。はっきり言って、こんなにも沢山あるドレスの中から、一体どうやって選べと言うのかしら…

「アリア様、こちらに青いドレスがありますわよ」

デザイナーが青いドレスのコーナーに案内してくれた。でも…

「アリアはピンクの方がいいのではなくって?黄色いドレスも素敵よ」

すかさずお母様が別のドレスの方へと連れて行ってくれた。そう、今までの私は、カーター様の瞳に合わせて、青いドレスを好んで着ていた。でも今は、青いドレスを選ぶことはない。

結局今回は、ピンク色のドレスを選んだ。可愛らしいフリルが付いているドレスだ。

「可愛いドレスが見つかってよかったわね。ずっとあなたには、ピンクが似合うと思っていたのよ」

嬉しそうに私に話しかけて来るお母様。親子で久しぶりに話をしながら、家路についた。家に帰ると、お父様とジョセフが待っていてくれた。その後は仲良く4人で食事をした。


翌日、久しぶりにモカと2人で昼食タイムだ。

「いい、アリア。食事ばかりしていないで、ちゃんと王太子殿下とも話をしなさいよ。分かっている?」

「はいはい、でも私がいくらすり寄っても、あしらわれて終わりよ」

「あら、そうかしら?アリアは物凄く美人なのよ。きっと好かれるわ」

モカはいつも、随分と私を持ち上げてくれる。でも、はっきり言って私が王太子殿下に相手にされるとは思えないのよね。

「いけない、私先生に呼び出されているのだった。ごめん、アリア。先に戻るわね」

「ええ、私はもう少しゆっくりしてから戻るわ」

急いで戻って行くモカを見送った。その時だった。

「アリア」

この声は…
ゆっくり声の方を振り向くと、そこにはカーター様がいた。

「お久しぶりです、カーター様。それから、スカーレット王女と婚約を結ぶとお伺いしました。おめでとうございます」

極力冷静に話しかけた。でも、本当は口から心臓が飛び出すのではないかと思うぐらい動揺している。

「まだ正式に婚約を結ぶと決まった訳ではないよ…」

そう言ったカーター様。既にこれだけ噂になっているのだ。きっと近いうちに婚約を結ぶだろう。

「カーター様、私と2人でいるところを王女様に見られては大変です。それでは失礼します」

頭を下げてカーター様の元から去ろうとしたのだが、なぜか腕を掴まれた。

「待ってくれ、アリア。ごめん!ずっと君に謝りたかったんだ。本当にごめん」

「謝らないでください…私が勝手にカーター様を思っていただけなので…カーター様、どうか幸せになって下さい…」

私の事は気にせず、どうかカーター様には幸せになって欲しい、そう素直に思った。でも、瞳から溢れる涙を止める事は出来なかった。次から次へと溢れる涙を、必死に拭う。

「アリア、ごめん。泣かないで!」

何を思ったのか、カーター様が私を抱きしめようとした。その瞬間、思いっきりカーター様の胸を押し、阻止した。

「カーター様、お止めください。そんな事をされても、惨めなだけです。私の事はもう気にしないでください。とにかく、もう私に関わらない方がいいです。それでは、失礼します」

深々と頭を下げると、急いで走り出した。後ろで私の名前を呼ぶカーター様の声が聞こえたが、とにかく走った。

カーター様と話しをしたせいで、再び封印したはずの気持ちが溢れ出す。もうどんなに思っても、決して結ばれる事のないこの気持ち。あんなに必死に封印したのに!

溢れ出す気持ちを抑える事が出来ず、誰もいない校舎裏で1人声を上げて泣いた。泣いて泣いて泣き続けた。どれほど涙が出るのだろう…

カーター様、どうして私に話しかけてきたの?せっかくあなたを忘れる努力をしていたのに…どうしてまた私を苦しめるの?

もうこんな辛い思いはしたくないのに…
泣いて泣いて泣きつかれた私は、いつの間にか眠ってしまったのであった。
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