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第28話:アリアのこの顔がたまらない…~ワイアット視点~
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アリアを迎えに行く為部屋に出ると、アリアと出くわした。もしかして1人でどこかに行こうとしたのか?そう思ったが、どうやらアリアも俺を誘いに来てくれた様だ。
早速アリアをズボンに着替えさせ、ペガサスの元へと向かった。初めてペガサスを見たアリアは、目玉が飛び出るのではないかと言うくらい目を大きく見開いていた。
そして
「ワイアット様、この馬はまさかペガサスですか!」
そう聞いて来たのだ。そう、このペガサスは本来我がパルマ王国には生息していない、物凄く貴重な動物だ。そんなペガサスが目の前にいるのだから、びっくりするなと言う方が無理である。
そしてペガサスに乗って空の旅に出掛ける事を伝えると、完全に固まってしまった。あれ?嫌だったのかな?アリアは高いところが平気なはずだから、喜ぶと思ったんだけれど…
とにかくアリアを抱きかかえ、ペガサスにまたがる。かなり緊張しているのか、キョロキョロと周りを見ているアリア。早速ペガサスを走らせると、大きく羽根を広げ、空に向かった飛び立った。
最初は怯えて俺にしがみついていたアリアだったが、だんだん慣れて来たのか、それはそれは嬉しそうに周りを実況しだした。どうやら空の旅を気に入ってくれた様で、ホッとした。
ちなみにペガサスは馬と同じ様に扱えばいいので、馬に乗れる人間なら誰でも乗れる。ただやはり空を飛んでいく為、落馬には十分注意しなければいけないが。
しばらく空の旅を楽しんだ後は、山の上にあるお花畑へと向かう。そう、ここは俺のお気に入りの場所だ。初めてペガサスと空の旅をした時に見つけたのだ。きっとアリアも気に入ってくれるはず。
俺の予想は見事的中!物凄く嬉しそうに辺りを見渡すアリア。その時何を思ったのか、崖を覗き込んだ時には、さすがにヒヤリとした。ちょっときつめに怒ると、飼い主に怒られた子犬の様にシュンとしていて、物凄く可愛かった。
そう言えば、そろそろお昼の時間だ。早速2人並んで持ってきたサンドウィッチを食べる。物凄く美味しそうに食べるアリアを見ているだけで、俺はもう満腹だ!
そんな俺に何を思ったのか、アリアが果物を食べさせてくれた。正直何が起こっているのか分からず、思わず固まってしまう。そんな俺を見て
「美味しいですか?」
と、恥ずかしそうに聞いて来たアリア!もちろん美味しいに決まっている!なんて言ってもアリアが食べさせてくれたんだ!あまりの嬉しさに、調子に乗った俺は
「もう1つ欲しいな」
と言って口を開ける。するとまた恥ずかしそうに口に入れてくれたアリア。何なんだろう、この幸福感!まるで新婚の様だ!その後はお互い果物を食べさせ合った。
食後はアリアと一緒に、周辺を見て回る。お花畑にしゃがみ込むと、器用に花冠を編んでいくアリア。まるで花の妖精の様だ!そして出来上がった花冠を、なんと俺の頭に乗せてくれたのだ。
初めてアリアから貰った手作りのプレゼント!これは俺の宝物にしよう。そうだ、花がずっと長持ちする様に、特殊な液に付けてケースにしまおう。
母上も結婚式に使ったブーケを特殊な液に付けて今でも取ってあるもんな。よし、そうと決まれば、屋敷に戻ったらすぐに手配してもらおう!
俺がそんな事を考えている間に、もう1つ花冠を作ったアリア。今度はペガサスにプレゼントしていた。せっかくアリアが一生懸命作った花冠を、あろう事かあのバカペガサスが振り落としたのだ!
体中から怒りが込み上げて来て、ペガサスに怒鳴りつけた。そんな俺を無視して草を食べているペガサス!こいつ!
さらに怒りが込み上げて来た俺を必死になだめるアリアに連れられ、湖にやって来た。正直まだあのペガサスには腹が立っているが、あまりしつこく怒るのもなんだかカッコ悪いので、ここはもう気にしていないフリをした。
湖を見ながらゆっくり過ごしていると、あのバカペガサスが奥の方まで進んでいた。あいつ、あんな所まで行ってやがる!
アリアに断りを入れて、すぐにペガサスを連れ戻した。ふとアリアの方を見ると、何かを追いかけ走り出す姿が目に入る。急いで後を追いかけると、どうやらウサギを追いかけている様だ。どんどん森の中に入って行くアリア。
このままだとマズいな!そう思った時だった。ウサギが猛スピードで走り去った。どうやら完全にウサギに遊ばれていたアリア。あのウサギ、アリアで遊ぶなんてけしからん!次見つけたら、容赦しないからな。
ふとアリアの方を見ると、どうやら帰り道が分からないのか、泣きそうな顔になっていた。そして次の瞬間
「ワイアット様!ワイアット様!」
俺の名前を叫び出したのだ!可愛いアリアが俺に助けを求めている!今すぐ助けに行かないと!そう思ったものの、ある光景が蘇る。
そう、8歳の時、泣きながらカーターを探していたアリアだ。今はあの憎き男ではなく、俺を探して泣きそうな顔をしている。そんなアリアをもう少し見ていたくて、少し様子を見る事にした。
周りをキョロキョロしながら、俺の名前を必死に呼びながら歩き出したアリア。あぁ…可愛い…なんて可愛いんだ…今すぐ抱きしめたい…でも、そんなアリアをもっと見ていたい…
しばらくすると、ついに泣き出してしまった。その涙を見た瞬間、体中から血が沸き上がって来る様な激しい興奮を覚える。あぁ、俺の可愛いアリアが、俺を求めて泣いている…
そう思ったら、さらに血が沸き上がる!こんな気持ちは初めてだ…あぁ、あの顔を俺だけのものにしたい…アリアを閉じ込めたい…誰にも会えない場所で、俺だけしか頼れないようにしたい…
そんなどす黒い感情が、俺の心を支配していく…
その時だった!
物陰から熊が出て来たのだ。恐怖で腰を抜かすアリア。さすがにこのままではマズい。急いでアリアの元へと駆け付ける。
「ワイアット様!」
俺を見るなり、それはそれは嬉しそうな笑顔を向けた。そう、8年前カーターに向けた笑顔そのものだった。その笑顔を見た瞬間、再び血が沸き上がるのを必死に抑える。
俺に必死に抱き着いて来るアリアを思いっきり抱きしめた。本当はずっとこうして居たいけれど、あの邪魔者を退治するのが先だな!少し落ち着いたアリアから離れ、一気に熊を倒しにかかる。
途中アリアの心配そうな声が聞こえたが、今は熊を倒すのが先だ!一応熊は仕留めたが、またいつ別の熊が出て来るか分からない。とにかくこの森は危険だ!そう判断した俺は、アリアを連れ森を抜けた。
さっきまでいたお花畑に着くと
「ワイアット様、怖かったです!」
そう言って俺に必死にしがみついて来るアリア。瞳からは、ポロポロと涙が流れている。ダメだ…この顔…たまらない…
再び沸き上がる興奮を必死に抑え、アリアをなだめる。少し落ち着いたところで、軽く叱ってこの話は終わりにした。本来であれば命に関わる事なので、もっと強く叱らなければいけないのだろうが、今の俺には無理だ!こんなにも可愛いアリアを、何度も見せられたのだ。
正直これ以上アリアを叱るなんて、俺には出来ない。それにしても、今日のアリアはたまらなく可愛かった…
やっぱりアリアを俺だけのものにしたい…
これからの事、もっと真剣に考えないとな…
早速アリアをズボンに着替えさせ、ペガサスの元へと向かった。初めてペガサスを見たアリアは、目玉が飛び出るのではないかと言うくらい目を大きく見開いていた。
そして
「ワイアット様、この馬はまさかペガサスですか!」
そう聞いて来たのだ。そう、このペガサスは本来我がパルマ王国には生息していない、物凄く貴重な動物だ。そんなペガサスが目の前にいるのだから、びっくりするなと言う方が無理である。
そしてペガサスに乗って空の旅に出掛ける事を伝えると、完全に固まってしまった。あれ?嫌だったのかな?アリアは高いところが平気なはずだから、喜ぶと思ったんだけれど…
とにかくアリアを抱きかかえ、ペガサスにまたがる。かなり緊張しているのか、キョロキョロと周りを見ているアリア。早速ペガサスを走らせると、大きく羽根を広げ、空に向かった飛び立った。
最初は怯えて俺にしがみついていたアリアだったが、だんだん慣れて来たのか、それはそれは嬉しそうに周りを実況しだした。どうやら空の旅を気に入ってくれた様で、ホッとした。
ちなみにペガサスは馬と同じ様に扱えばいいので、馬に乗れる人間なら誰でも乗れる。ただやはり空を飛んでいく為、落馬には十分注意しなければいけないが。
しばらく空の旅を楽しんだ後は、山の上にあるお花畑へと向かう。そう、ここは俺のお気に入りの場所だ。初めてペガサスと空の旅をした時に見つけたのだ。きっとアリアも気に入ってくれるはず。
俺の予想は見事的中!物凄く嬉しそうに辺りを見渡すアリア。その時何を思ったのか、崖を覗き込んだ時には、さすがにヒヤリとした。ちょっときつめに怒ると、飼い主に怒られた子犬の様にシュンとしていて、物凄く可愛かった。
そう言えば、そろそろお昼の時間だ。早速2人並んで持ってきたサンドウィッチを食べる。物凄く美味しそうに食べるアリアを見ているだけで、俺はもう満腹だ!
そんな俺に何を思ったのか、アリアが果物を食べさせてくれた。正直何が起こっているのか分からず、思わず固まってしまう。そんな俺を見て
「美味しいですか?」
と、恥ずかしそうに聞いて来たアリア!もちろん美味しいに決まっている!なんて言ってもアリアが食べさせてくれたんだ!あまりの嬉しさに、調子に乗った俺は
「もう1つ欲しいな」
と言って口を開ける。するとまた恥ずかしそうに口に入れてくれたアリア。何なんだろう、この幸福感!まるで新婚の様だ!その後はお互い果物を食べさせ合った。
食後はアリアと一緒に、周辺を見て回る。お花畑にしゃがみ込むと、器用に花冠を編んでいくアリア。まるで花の妖精の様だ!そして出来上がった花冠を、なんと俺の頭に乗せてくれたのだ。
初めてアリアから貰った手作りのプレゼント!これは俺の宝物にしよう。そうだ、花がずっと長持ちする様に、特殊な液に付けてケースにしまおう。
母上も結婚式に使ったブーケを特殊な液に付けて今でも取ってあるもんな。よし、そうと決まれば、屋敷に戻ったらすぐに手配してもらおう!
俺がそんな事を考えている間に、もう1つ花冠を作ったアリア。今度はペガサスにプレゼントしていた。せっかくアリアが一生懸命作った花冠を、あろう事かあのバカペガサスが振り落としたのだ!
体中から怒りが込み上げて来て、ペガサスに怒鳴りつけた。そんな俺を無視して草を食べているペガサス!こいつ!
さらに怒りが込み上げて来た俺を必死になだめるアリアに連れられ、湖にやって来た。正直まだあのペガサスには腹が立っているが、あまりしつこく怒るのもなんだかカッコ悪いので、ここはもう気にしていないフリをした。
湖を見ながらゆっくり過ごしていると、あのバカペガサスが奥の方まで進んでいた。あいつ、あんな所まで行ってやがる!
アリアに断りを入れて、すぐにペガサスを連れ戻した。ふとアリアの方を見ると、何かを追いかけ走り出す姿が目に入る。急いで後を追いかけると、どうやらウサギを追いかけている様だ。どんどん森の中に入って行くアリア。
このままだとマズいな!そう思った時だった。ウサギが猛スピードで走り去った。どうやら完全にウサギに遊ばれていたアリア。あのウサギ、アリアで遊ぶなんてけしからん!次見つけたら、容赦しないからな。
ふとアリアの方を見ると、どうやら帰り道が分からないのか、泣きそうな顔になっていた。そして次の瞬間
「ワイアット様!ワイアット様!」
俺の名前を叫び出したのだ!可愛いアリアが俺に助けを求めている!今すぐ助けに行かないと!そう思ったものの、ある光景が蘇る。
そう、8歳の時、泣きながらカーターを探していたアリアだ。今はあの憎き男ではなく、俺を探して泣きそうな顔をしている。そんなアリアをもう少し見ていたくて、少し様子を見る事にした。
周りをキョロキョロしながら、俺の名前を必死に呼びながら歩き出したアリア。あぁ…可愛い…なんて可愛いんだ…今すぐ抱きしめたい…でも、そんなアリアをもっと見ていたい…
しばらくすると、ついに泣き出してしまった。その涙を見た瞬間、体中から血が沸き上がって来る様な激しい興奮を覚える。あぁ、俺の可愛いアリアが、俺を求めて泣いている…
そう思ったら、さらに血が沸き上がる!こんな気持ちは初めてだ…あぁ、あの顔を俺だけのものにしたい…アリアを閉じ込めたい…誰にも会えない場所で、俺だけしか頼れないようにしたい…
そんなどす黒い感情が、俺の心を支配していく…
その時だった!
物陰から熊が出て来たのだ。恐怖で腰を抜かすアリア。さすがにこのままではマズい。急いでアリアの元へと駆け付ける。
「ワイアット様!」
俺を見るなり、それはそれは嬉しそうな笑顔を向けた。そう、8年前カーターに向けた笑顔そのものだった。その笑顔を見た瞬間、再び血が沸き上がるのを必死に抑える。
俺に必死に抱き着いて来るアリアを思いっきり抱きしめた。本当はずっとこうして居たいけれど、あの邪魔者を退治するのが先だな!少し落ち着いたアリアから離れ、一気に熊を倒しにかかる。
途中アリアの心配そうな声が聞こえたが、今は熊を倒すのが先だ!一応熊は仕留めたが、またいつ別の熊が出て来るか分からない。とにかくこの森は危険だ!そう判断した俺は、アリアを連れ森を抜けた。
さっきまでいたお花畑に着くと
「ワイアット様、怖かったです!」
そう言って俺に必死にしがみついて来るアリア。瞳からは、ポロポロと涙が流れている。ダメだ…この顔…たまらない…
再び沸き上がる興奮を必死に抑え、アリアをなだめる。少し落ち着いたところで、軽く叱ってこの話は終わりにした。本来であれば命に関わる事なので、もっと強く叱らなければいけないのだろうが、今の俺には無理だ!こんなにも可愛いアリアを、何度も見せられたのだ。
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