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第38話:3年生になって早々トラブル発生ですか?
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3年生になって1ヶ月が経とうとしている。有難い事に、今回ほとんどクラスのメンバーは変わらず、モカやケイトたちとも一緒だ。ただカーター様も一緒のクラスのせいか、令嬢たちが私とカーター様を近づかない様に、気を使ってくれているのが物凄く申し訳なく感じる。
正直もうお互い婚約者もいるし、今なら普通に話せそうなのだが、どうやら皆はまだ納得していない様で、カーター様が私に少しでも近づくと鬼の形相で睨んでいる。
そんな令嬢たちに囲まれて、毎日楽しい日々を送っている…と言いたいところだが、やはりワイアット様が学院にいないというだけで寂しい。朝はいつも門の前で待っていてくれたし、お弁当も一緒に食べていたし帰りも一緒だった。
最後の方はお昼と帰りは別々だったが、それでもお弁当を交換する時や帰る時などは、ワイアット様に会えた。でも今は全く会えないのだ!正直寂しい…
どうやら私は男性に少し依存する所があるみたいだ。結局愛が重いのよね。こんなにも重い女だと分かったら、ワイアット様は逃げて行かないかしら?最近そんな不安に襲われる事がある。
そんな私にモカは
「王太子殿下はあなたの何十倍も重たいから大丈夫よ!」
なんて言っている。一体ワイアット様のどこが重いのかしら?確かに私にたっぷり愛情を与えてくれるけれど、今まで重いと感じた事は一度もない!
今日も令嬢たちと過ごした後、皆で話をしながら門まで向かい、それぞれ馬車に乗り込む。そう、本当に1人になる時間が無いほど、皆と一緒にいる。きっと私が寂しくない様に、気を使ってくれているのだろう。本当に優しい令嬢たちだ。
やっと学院も終わったわ!今から王宮に向かえるのにね!早く王宮に着かないかしら!学院から王宮までは10分も掛からないのだが、最近この時間が物凄く長く感じる。早く早く!
やっと王宮が見えて来た。もちろん、門の前にはワイアット様が待っていてくれている。馬車が停まるや否や、飛び降りてワイアット様に抱き着いた。
「おかえり、アリア」
「ただいま帰りました。ワイアット様、会いたかったです!」
「俺もだよ!さあ、王妃教育の前にお茶にしよう!」
実は王妃教育は全て終わっている。なぜか先生が頑張ってくれたおかげで、1年半かけてやるところを、わずか半年で完了したのだ。今は復習をしながら、より完璧にマスターするための勉強を行っている。
その為、3年生になってからはまずワイアット様とお茶をしてから、王妃教育を受けているのだ。
ワイアット様に今日何をして過ごしていたのかを、事細かに話した。なぜかワイアット様は学院内での私の様子が気になるらしい。私の話が終わると、今度はワイアット様が、今日何をしていたのか話す番だ。
こうやって、お互い会えない時間をしっかり埋めている。お茶を飲みながら話をした後は、私を王妃教育が行われる部屋へと送ってくれる。
相変わらず優しい!部屋に着くと、早速王妃教育スタートだ!でも…
「アリア様はもう完璧すぎて、復習する必要も無さそうですね。お茶にでもしましょう」
そう言った先生。早速本日2度目のティータイムに入る。先生とは、約1年後に控えている結婚式のドレスに関する話をした。そうそう、先日ウエディングドレスのデザインを決めたのだ。
その時の話しで盛り上がった。話の後は一旦与えられた部屋に戻り、ワイアット様を待つ。廊下を歩いていると、スカーレット様の姿が!私付きの護衛騎士たちが身構える。
でも…
ニヤリと笑って去って行ってしまった。一体どうしたのかしら?あまりにも何もしてこなかったので、私も護衛騎士たちも拍子抜けだ。とりあえずそのまま自室に戻り、ワイアット様が来るまで本を読んで待つ事にした。
日が沈みかけた頃、やっとワイアット様がやって来て一緒に晩ご飯だ!やっぱりワイアット様と一緒に食べるご飯が、一番美味しい!食後は家に帰る為、門までやって来た。そう、もう帰らないといけないのだ。正直3年生になってから、ワイアット様との時間がグンと減ってしまった。仕方ない事と分かっていても寂しい!
「それじゃあアリア、また明日ね」
「はい…また明日」
寂しい気持ちを必死に抑え、馬車に乗り込む。その時、何を思ったのかワイアット様が馬車に乗り込んできて、ギューッと抱きしめてくれた。
「ああ…俺の可愛いアリア…ごめんね…」
言っている意味が全く分からなくて、キョトンとしていると
「急にごめんね、気を付けて帰るんだよ」
そう言って唇を塞がれた。そう言えば口付けをするのも久しぶりだ!嬉しくて離れたくなくて、自分からワイアット様の首に手を回す。
「アリアは本当に可愛いね!それじゃあね」
私から離れたワイアット様が、馬車から降りてしまった。名残惜しいが仕方がない…ゆっくり走り出す馬車。この揺れって気持ちいいのよね。ついウトウトしてしまう…
ガタン!
大きな音と揺れで目が覚めた。と言うより、馬車の中で吹き飛んでしまい、体を思いっきりぶつけた。痛い…一体何が起こったのかしら?ふと周りを見るが、馬車の中は特に変わった様子はない。どうやら馬車が急停車した様だ。
危ないわね!
何かトラブルかしら?
その時だった!
ドアがバンと開き、いかつい男性が入って来た。私を捕まえると、そのまま真っ暗な外に引きずり出す!
「止めて!何をするの?」
必死に抵抗するが、もちろん勝てる訳がない!周りを見ると、木々が生い茂っている。一体ここは何処?伯爵家に向かっていたのではないの?見た事も無い森に来ている。
周りには盗賊と思われる男性4人が、ナイフやオノを持って立っていた。どうしよう、このままだときっと…
正直もうお互い婚約者もいるし、今なら普通に話せそうなのだが、どうやら皆はまだ納得していない様で、カーター様が私に少しでも近づくと鬼の形相で睨んでいる。
そんな令嬢たちに囲まれて、毎日楽しい日々を送っている…と言いたいところだが、やはりワイアット様が学院にいないというだけで寂しい。朝はいつも門の前で待っていてくれたし、お弁当も一緒に食べていたし帰りも一緒だった。
最後の方はお昼と帰りは別々だったが、それでもお弁当を交換する時や帰る時などは、ワイアット様に会えた。でも今は全く会えないのだ!正直寂しい…
どうやら私は男性に少し依存する所があるみたいだ。結局愛が重いのよね。こんなにも重い女だと分かったら、ワイアット様は逃げて行かないかしら?最近そんな不安に襲われる事がある。
そんな私にモカは
「王太子殿下はあなたの何十倍も重たいから大丈夫よ!」
なんて言っている。一体ワイアット様のどこが重いのかしら?確かに私にたっぷり愛情を与えてくれるけれど、今まで重いと感じた事は一度もない!
今日も令嬢たちと過ごした後、皆で話をしながら門まで向かい、それぞれ馬車に乗り込む。そう、本当に1人になる時間が無いほど、皆と一緒にいる。きっと私が寂しくない様に、気を使ってくれているのだろう。本当に優しい令嬢たちだ。
やっと学院も終わったわ!今から王宮に向かえるのにね!早く王宮に着かないかしら!学院から王宮までは10分も掛からないのだが、最近この時間が物凄く長く感じる。早く早く!
やっと王宮が見えて来た。もちろん、門の前にはワイアット様が待っていてくれている。馬車が停まるや否や、飛び降りてワイアット様に抱き着いた。
「おかえり、アリア」
「ただいま帰りました。ワイアット様、会いたかったです!」
「俺もだよ!さあ、王妃教育の前にお茶にしよう!」
実は王妃教育は全て終わっている。なぜか先生が頑張ってくれたおかげで、1年半かけてやるところを、わずか半年で完了したのだ。今は復習をしながら、より完璧にマスターするための勉強を行っている。
その為、3年生になってからはまずワイアット様とお茶をしてから、王妃教育を受けているのだ。
ワイアット様に今日何をして過ごしていたのかを、事細かに話した。なぜかワイアット様は学院内での私の様子が気になるらしい。私の話が終わると、今度はワイアット様が、今日何をしていたのか話す番だ。
こうやって、お互い会えない時間をしっかり埋めている。お茶を飲みながら話をした後は、私を王妃教育が行われる部屋へと送ってくれる。
相変わらず優しい!部屋に着くと、早速王妃教育スタートだ!でも…
「アリア様はもう完璧すぎて、復習する必要も無さそうですね。お茶にでもしましょう」
そう言った先生。早速本日2度目のティータイムに入る。先生とは、約1年後に控えている結婚式のドレスに関する話をした。そうそう、先日ウエディングドレスのデザインを決めたのだ。
その時の話しで盛り上がった。話の後は一旦与えられた部屋に戻り、ワイアット様を待つ。廊下を歩いていると、スカーレット様の姿が!私付きの護衛騎士たちが身構える。
でも…
ニヤリと笑って去って行ってしまった。一体どうしたのかしら?あまりにも何もしてこなかったので、私も護衛騎士たちも拍子抜けだ。とりあえずそのまま自室に戻り、ワイアット様が来るまで本を読んで待つ事にした。
日が沈みかけた頃、やっとワイアット様がやって来て一緒に晩ご飯だ!やっぱりワイアット様と一緒に食べるご飯が、一番美味しい!食後は家に帰る為、門までやって来た。そう、もう帰らないといけないのだ。正直3年生になってから、ワイアット様との時間がグンと減ってしまった。仕方ない事と分かっていても寂しい!
「それじゃあアリア、また明日ね」
「はい…また明日」
寂しい気持ちを必死に抑え、馬車に乗り込む。その時、何を思ったのかワイアット様が馬車に乗り込んできて、ギューッと抱きしめてくれた。
「ああ…俺の可愛いアリア…ごめんね…」
言っている意味が全く分からなくて、キョトンとしていると
「急にごめんね、気を付けて帰るんだよ」
そう言って唇を塞がれた。そう言えば口付けをするのも久しぶりだ!嬉しくて離れたくなくて、自分からワイアット様の首に手を回す。
「アリアは本当に可愛いね!それじゃあね」
私から離れたワイアット様が、馬車から降りてしまった。名残惜しいが仕方がない…ゆっくり走り出す馬車。この揺れって気持ちいいのよね。ついウトウトしてしまう…
ガタン!
大きな音と揺れで目が覚めた。と言うより、馬車の中で吹き飛んでしまい、体を思いっきりぶつけた。痛い…一体何が起こったのかしら?ふと周りを見るが、馬車の中は特に変わった様子はない。どうやら馬車が急停車した様だ。
危ないわね!
何かトラブルかしら?
その時だった!
ドアがバンと開き、いかつい男性が入って来た。私を捕まえると、そのまま真っ暗な外に引きずり出す!
「止めて!何をするの?」
必死に抵抗するが、もちろん勝てる訳がない!周りを見ると、木々が生い茂っている。一体ここは何処?伯爵家に向かっていたのではないの?見た事も無い森に来ている。
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