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第54話:やっぱりヒロインは素晴らしい!
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公爵家に着くと、なぜかお父様に居間へと連行された。この流れ、良くない流れよね…そんな私の予想は的中した。
そう、私はお父様からお説教を受けたのだ。今回の件をお父様に内緒にしていた事、陛下や王妃様に暴言を吐いた事などなど、公爵令嬢としてあるまじき行動に対して厳しく注意を受けた。
この人はボケているのだろうか?そう思うくらい、同じ事を何度も言うお父様。最後の方は、ほとんど記憶が無い。2時間みっちりお説教を受けた後、さすがにクタクタになりベッドにへたり込んだ。
そう言えば、小説でのお父様はとても私に甘かったのに。いつから私にあんなに厳しくなったのかしら?とにかく今日は疲れたわ。
夕食をさっさと食べ、湯あみを済ませ、クラウド様との通信も早々に引き上げたところで、ベッドに入った。昨日の夜あまり眠れなかったせいか、物凄く眠い。目を瞑ったと同時ぐらいに、夢の世界に旅立ったのであった。
翌日
再び王宮へと向かう。
「ねえ、お父様!王太子殿下は王太子の座を明け渡す事になるのかしら?」
「陛下の子供ではないと分かったのだから、きっとそうなるだろうね。でも、きっと悪いようにはしないよ。もし平民にでもすると言ったら、家で面倒を見てもいいしね」
「そうよね、家で面倒を見ればいいのよね。さすがお父様だわ!」
嬉しくてお父様に抱き着いた。そうだ、何かあれば家で面倒を見ればいい。そう思ったら、急に気が楽になった。
「それよりもミレニア、くれぐれも昨日の様な暴言は吐くなよ」
「分かっているわ。さすがに今日は大丈夫よ!」
心配そうにこちらを見ているお父様。失礼しちゃうわ!そんな顔で見なくても大丈夫よ!
「ミレニア、王宮についたぞ。いいか、くれぐれも暴言を吐くなよ!」
「お父様!しつこい!少しは娘を信じたらどうなのかしら」
「信じて欲しいなら、信じてもらえる様な行動を取りなさい!」
なぜかまたお父様に怒られてしまった。釈然としない中、王宮の会議室へと向かう。どうやら今日は侯爵以上の貴族が集まっている様で、既に沢山の貴族が来ていた。
しばらくすると、陛下、王太子、クラウド殿下、ソフィー様、鎖に繋がれた王妃様とポレスティレイ王国の元第三王子、それになぜかファーム王国の国王と王妃様までやって来た。なぜファーム王国の国王と王妃様までいるのかしら?
「皆、今日は急遽集まってもらってすまない。既に話は行っていると思うが、今回ソフィー王女とクラウドの事件の犯人が捕まった。ここにいる王妃と、ポレスティレイ王国の元第三王子だ。それから、王太子でもあるマシューが私の子供ではない事も発覚した。その為、彼らをどうするかをこれから話し合おうと思っている」
どうやら既に話は行っている様で、貴族たちに動揺は感じられない。
「陛下、隣国の王女でもあるソフィー王女と、陛下の正当な血を引くクラウド殿下を殺そうとしたのです。犯人の2人には公開処刑が妥当かと。それから、マシュー殿下は陛下の正当な血を引く者ではないとの事なので、王太子の座をクラウド殿下に譲るのが妥当かと」
「私もそう思います!」
「私も!」
次々と手を挙げる貴族たち。
もっともらしい意見が飛び交う。
その時だった
「あの、少しよろしいでしょうか?」
手を挙げたのは、ソフィー様だ。
「今回の件の被害者として、申し上げます。まず王妃様と元第三王子様の処分ですが、私とクラウド殿下に任せてはいただけないでしょうか?そもそも、私たちが一番の被害者ですので、関係のない外野がギャーギャー言うのはいかがなものかと」
「コラ、ソフィー!娘が申し訳ございません」
すかさずファーム王国の国王が頭を下げた。でも、ソフィー様の言う事は確かに理にかなっている。
「確かにソフィー王女の言う通りだ。皆はどう思う?」
「ソフィー王女がそうおっしゃるのなら…」
困惑しつつも、了承する貴族たち。そもそも、小さな島国でもある我がパルメラーネ王国と、戦争に打ち勝ち今や大陸一の大国になったファーム王国では格が違いすぎる。そう、今この中で一番権力があるのは、ファーム王国の国王と王妃様、その娘でもあるソフィー様なのだ。
「それでしたら、私は2人の極刑を望みません。そうですね、国外追放でいかがでしょう。クラウド殿下はいかがですか?」
「ソフィー嬢がそう言うなら、僕は構わないよ」
ソフィー様、いくら何でも罪が軽すぎでは?当の本人でもある王妃様と元第三王子も口をぽかりと開けて固まっている。
「しかし、それでは少々罪が軽すぎるのでは…」
「あら、陛下。さっき私の意見を聞いてくれると言ったではありませんか?あれは嘘だったのですか?」
「いいや、嘘ではない!ソフィー王女がそれでいいと言うなら、そうしよう」
「ありがとうございます。そうそう、2人は我がファーム王国が責任をもってこの国から連れ出しますので、安心してください」
「ソフィー様、それって…」
ついソフィー様に聞き返してしまった。
「ええ、わが国で面倒を見るという事ですわ!もちろん、自由にするつもりはありません。王宮で幽閉生活を送っていただきますから、ご安心を!」
王宮で幽閉?そんな話聞いた事が無い。
「それから、マシュー様。私はマシュー様を心から愛しています。どうか私と一緒に、ファーム王国を支えて頂けないでしょうか?」
急に話を王太子に振ったソフィー様。当の王太子も、口をポカンと開けている。
「ソフィー、君の気持ちは嬉しいが、俺は犯罪者の子供だ。こんな俺はソフィーには相応しくないよ」
そう言って力なく笑った王太子。
「マシュー殿、君がソフィーを命がけで守ってくれた事、自分の置かれている状況を顧みず、自ら母親を断罪した勇気と正義感。本当に素晴らしいと私は思っている。もしソフィーを嫌いではないのなら、ファーム王国の次期国王として、ソフィーと結婚してやってくれないだろうか?君なら、素晴らしい王になれると私は確信しているんだ。それに何より、君と一緒じゃないと、ファーム王国には帰らないとソフィーが駄々をこねていてね。私たちを助けると思って、ファーム王国に来て欲しい」
そう言って頭を下げたファーム王国の国王。
「国王陛下、頭をお上げください。ソフィー、君を深く傷つけた俺が、再びソフィーの隣に立ってもいいのかい?」
「そんなの当たり前です!私はマシュー様を心より愛しているのです。私に初めて人の温もりを教えてくれたマシュー様。どうか私と共に、生きて行ってくれますか?」
「それは俺が言いたかったな。ソフィー、君を心から愛している。どうか一生君を愛する権利を俺に下さい!」
「マシュー様、大好きです!」
そう言って王太子…じゃなくてマシュー様に抱き着くソフィー様。そのまま、2人の顔が徐々に近づいていき、唇が重なった。
おいおい、いくら盛り上がっているからって、人前で口付けはよして欲しいわ。て、私が言える立場ではないか。
「コホン、どうやら話はまとまった様だな。ファーム王国の国王陛下、どうかマシューの事、よろしくお願いいたします」
陛下がファーム王国の国王に深々と頭を下げた。それにしても、まさか誰も死なせないなんて、やっぱりソフィー様は凄いわ。
「ソフィー王女、今まで酷い事をしたのに、私たちの為に動いて頂き、ありがとうございました」
王妃様と元第三王子がソフィー様に頭を下げた。
「勘違いしないで下さい。私は大好きなマシュー様が悲しむ姿を見たくないのです。マシュー様の父親と母親でもあるあなた達が罪人として殺されたら、きっとマシュー様も悲しむでしょう。でも、もう二度とこの国には戻れないけれど、よろしかったかしら?」
「もちろんです!本当に、ありがとうございます」
涙を流す王妃様の背中を撫でる元第三王子。この2人も別の形で出会っていたら、もっと幸せになれたかもしれないわね…
「それじゃあ、今日の会議はこれで終わりだ。皆、急遽集まってもらってありがとう。各自気を付けて帰ってくれ」
陛下の言葉で、解散となった。正直会議時間は15分程度だった。こんな簡単な会議はきっと初めてだろう。でも、まあこれはこれで良かったのかもしれないわね。
そう、私はお父様からお説教を受けたのだ。今回の件をお父様に内緒にしていた事、陛下や王妃様に暴言を吐いた事などなど、公爵令嬢としてあるまじき行動に対して厳しく注意を受けた。
この人はボケているのだろうか?そう思うくらい、同じ事を何度も言うお父様。最後の方は、ほとんど記憶が無い。2時間みっちりお説教を受けた後、さすがにクタクタになりベッドにへたり込んだ。
そう言えば、小説でのお父様はとても私に甘かったのに。いつから私にあんなに厳しくなったのかしら?とにかく今日は疲れたわ。
夕食をさっさと食べ、湯あみを済ませ、クラウド様との通信も早々に引き上げたところで、ベッドに入った。昨日の夜あまり眠れなかったせいか、物凄く眠い。目を瞑ったと同時ぐらいに、夢の世界に旅立ったのであった。
翌日
再び王宮へと向かう。
「ねえ、お父様!王太子殿下は王太子の座を明け渡す事になるのかしら?」
「陛下の子供ではないと分かったのだから、きっとそうなるだろうね。でも、きっと悪いようにはしないよ。もし平民にでもすると言ったら、家で面倒を見てもいいしね」
「そうよね、家で面倒を見ればいいのよね。さすがお父様だわ!」
嬉しくてお父様に抱き着いた。そうだ、何かあれば家で面倒を見ればいい。そう思ったら、急に気が楽になった。
「それよりもミレニア、くれぐれも昨日の様な暴言は吐くなよ」
「分かっているわ。さすがに今日は大丈夫よ!」
心配そうにこちらを見ているお父様。失礼しちゃうわ!そんな顔で見なくても大丈夫よ!
「ミレニア、王宮についたぞ。いいか、くれぐれも暴言を吐くなよ!」
「お父様!しつこい!少しは娘を信じたらどうなのかしら」
「信じて欲しいなら、信じてもらえる様な行動を取りなさい!」
なぜかまたお父様に怒られてしまった。釈然としない中、王宮の会議室へと向かう。どうやら今日は侯爵以上の貴族が集まっている様で、既に沢山の貴族が来ていた。
しばらくすると、陛下、王太子、クラウド殿下、ソフィー様、鎖に繋がれた王妃様とポレスティレイ王国の元第三王子、それになぜかファーム王国の国王と王妃様までやって来た。なぜファーム王国の国王と王妃様までいるのかしら?
「皆、今日は急遽集まってもらってすまない。既に話は行っていると思うが、今回ソフィー王女とクラウドの事件の犯人が捕まった。ここにいる王妃と、ポレスティレイ王国の元第三王子だ。それから、王太子でもあるマシューが私の子供ではない事も発覚した。その為、彼らをどうするかをこれから話し合おうと思っている」
どうやら既に話は行っている様で、貴族たちに動揺は感じられない。
「陛下、隣国の王女でもあるソフィー王女と、陛下の正当な血を引くクラウド殿下を殺そうとしたのです。犯人の2人には公開処刑が妥当かと。それから、マシュー殿下は陛下の正当な血を引く者ではないとの事なので、王太子の座をクラウド殿下に譲るのが妥当かと」
「私もそう思います!」
「私も!」
次々と手を挙げる貴族たち。
もっともらしい意見が飛び交う。
その時だった
「あの、少しよろしいでしょうか?」
手を挙げたのは、ソフィー様だ。
「今回の件の被害者として、申し上げます。まず王妃様と元第三王子様の処分ですが、私とクラウド殿下に任せてはいただけないでしょうか?そもそも、私たちが一番の被害者ですので、関係のない外野がギャーギャー言うのはいかがなものかと」
「コラ、ソフィー!娘が申し訳ございません」
すかさずファーム王国の国王が頭を下げた。でも、ソフィー様の言う事は確かに理にかなっている。
「確かにソフィー王女の言う通りだ。皆はどう思う?」
「ソフィー王女がそうおっしゃるのなら…」
困惑しつつも、了承する貴族たち。そもそも、小さな島国でもある我がパルメラーネ王国と、戦争に打ち勝ち今や大陸一の大国になったファーム王国では格が違いすぎる。そう、今この中で一番権力があるのは、ファーム王国の国王と王妃様、その娘でもあるソフィー様なのだ。
「それでしたら、私は2人の極刑を望みません。そうですね、国外追放でいかがでしょう。クラウド殿下はいかがですか?」
「ソフィー嬢がそう言うなら、僕は構わないよ」
ソフィー様、いくら何でも罪が軽すぎでは?当の本人でもある王妃様と元第三王子も口をぽかりと開けて固まっている。
「しかし、それでは少々罪が軽すぎるのでは…」
「あら、陛下。さっき私の意見を聞いてくれると言ったではありませんか?あれは嘘だったのですか?」
「いいや、嘘ではない!ソフィー王女がそれでいいと言うなら、そうしよう」
「ありがとうございます。そうそう、2人は我がファーム王国が責任をもってこの国から連れ出しますので、安心してください」
「ソフィー様、それって…」
ついソフィー様に聞き返してしまった。
「ええ、わが国で面倒を見るという事ですわ!もちろん、自由にするつもりはありません。王宮で幽閉生活を送っていただきますから、ご安心を!」
王宮で幽閉?そんな話聞いた事が無い。
「それから、マシュー様。私はマシュー様を心から愛しています。どうか私と一緒に、ファーム王国を支えて頂けないでしょうか?」
急に話を王太子に振ったソフィー様。当の王太子も、口をポカンと開けている。
「ソフィー、君の気持ちは嬉しいが、俺は犯罪者の子供だ。こんな俺はソフィーには相応しくないよ」
そう言って力なく笑った王太子。
「マシュー殿、君がソフィーを命がけで守ってくれた事、自分の置かれている状況を顧みず、自ら母親を断罪した勇気と正義感。本当に素晴らしいと私は思っている。もしソフィーを嫌いではないのなら、ファーム王国の次期国王として、ソフィーと結婚してやってくれないだろうか?君なら、素晴らしい王になれると私は確信しているんだ。それに何より、君と一緒じゃないと、ファーム王国には帰らないとソフィーが駄々をこねていてね。私たちを助けると思って、ファーム王国に来て欲しい」
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