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第67話:自分に正直に
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ブラッド様に背中を押され、真っすぐと王太子殿下の方を向いた。
「王太子殿下、お心遣いありがとうございます。確かに王太子殿下のおっしゃる通り、この国によい思い出は正直ないです。思い出すのは、辛かったことや苦しかった事ばかりです。
それに何よりも、彼らを許すことが出来ないのです。私は貴族学院で、何度も理不尽な目に遭ってきました。昨日まで仲が良かった令嬢が、翌日には親の仇の様な目で睨みつけられ無視され、心無い言葉をぶつけられました。
時には無理やりおさえつけられ、頭を床にこすりつけ謝るように強要された事もありました。誰も私の言う事など、聞いてくれない、どうして自分がこんな屈辱を味合わないといけないのだろう。何も悪い事をしていないのに…
辛くて苦しくて、消えてしまいたいと考えたくらいです。彼らは結局、噂に左右され、その人の事を知ろうとはしない、そんな人たちのいる国に、これ以上はいたくないのです。
とはいえ…この国には私の大切な家族がいます。両親や兄、そして兄の恋人のイリーネ嬢、彼らは私をいつも温かく見守り、全力で守ってくれたのです。ですので、この国は私の大切な故郷と思っております。
なんて事をいう女だ、王太子殿下のお心遣いを無下にするだなんて、そういう人もいるでしょう。ですが私にとっては、そんな事はもうどうでもいいのです。これからは愛する人のいる、リューズ王国で生きたいのです。
王太子殿下、どうか私の我が儘をお許しください」
王太子殿下に向かって、深々と頭を下げた。これで罰せられたとしたら、それでもいい。でも、私はどうしてもこのまま自分の気持ちを押し殺して、今まで散々私を虐めていた人たちと、仲良しこよしを演じる事は出来ないのだ。
「アントアーネ嬢、正直な気持ちを話してくれてありがとう。君なら正直に気持ちを話してくれると思って、あえて意地悪な事を言ってしまったね。
アントアーネ嬢の元クラスメートの人たち、聞いたかい?君たちはラドル殿に騙されただけ、そう思っているかもしれない。だが、君たちは1人の令嬢の心を傷つけボロボロにしたのだよ。それがどれほど残酷で恐ろしい事か。
その事に気が付いてほしくて、あえて私はアントアーネ嬢にこの国に残ってくれないかと提案した。彼女ならきっと、正直に気持ちをぶつけてくれと信じてね。
アントアーネ嬢、彼らにその事を気付かせるきっかけを作ってくれて、ありがとう。君は散々苦労した。何も悪い事をしていないのに、評判を下げられ辛い思いをした。だからこそ、リューズ王国で幸せになってほしい」
「はい、必ず幸せになります。王太子殿下、お心遣い、感謝いたします」
令嬢らしく、カーテシーを決めた。そんな私を見た王太子殿下が、満足そうに頷いている。
「先ほどアントアーネ嬢が話していた通り、無理やり謝罪させるのは侮辱罪に値する。証拠の映像もある様なので、関わった者は後日処分が下るだろう。他にも色々と調査をしている。覚悟しておくように」
最後に王太子殿下が、爆弾を投下した。私に無理やり謝罪させようとした貴族たちは、真っ青な顔で立ちすくんでいた。騙されたとはいえ、自業自得だ。
「ブラッド殿、アントアーネ嬢、どうかリューズ王国で幸せになってくれ。私達もリューズ王国に出向いた際は、君たちに会いに行くよ。皆様、どうかブラッド殿とアントアーネ嬢の幸せを願い、大きな拍手を」
王太子殿下の言葉と共に、会場中が大きな拍手で包まれた。王太子殿下や王太子妃殿下はもちろん、高貴な貴族の方たちも笑顔で拍手を送って下さっている。他の貴族たちも、一部を除いて皆笑顔だ。
お父様やお兄様、おじ様も満足そうな顔をしている。お母様とイリーネお姉様、おば様に至っては、3人で抱き合って泣いていた。
大切な家族には、随分と心配をかけてしまったが、それでも今日、全てが終わった。これで心置きなく明日、リューズ王国に旅立てる。それもこれも、全てブラッド様のお陰だ。彼がいてくれたから、全てが解決したのだ。
きっともう、私の悪評のせいで両親やお兄様、イリーネお姉様が苦労をする事もないだろう。それだけが、唯一心の中に引っかかっていたのだ。
「ブラッド様、私の傍にいて下さりありがとうございます。あなたは私にとって、神様ですわ」
「俺が神様なら、君は女神だよ。アントアーネ、これからもずっと一緒にいようね」
「はい、もちろんですわ」
「王太子殿下、お心遣いありがとうございます。確かに王太子殿下のおっしゃる通り、この国によい思い出は正直ないです。思い出すのは、辛かったことや苦しかった事ばかりです。
それに何よりも、彼らを許すことが出来ないのです。私は貴族学院で、何度も理不尽な目に遭ってきました。昨日まで仲が良かった令嬢が、翌日には親の仇の様な目で睨みつけられ無視され、心無い言葉をぶつけられました。
時には無理やりおさえつけられ、頭を床にこすりつけ謝るように強要された事もありました。誰も私の言う事など、聞いてくれない、どうして自分がこんな屈辱を味合わないといけないのだろう。何も悪い事をしていないのに…
辛くて苦しくて、消えてしまいたいと考えたくらいです。彼らは結局、噂に左右され、その人の事を知ろうとはしない、そんな人たちのいる国に、これ以上はいたくないのです。
とはいえ…この国には私の大切な家族がいます。両親や兄、そして兄の恋人のイリーネ嬢、彼らは私をいつも温かく見守り、全力で守ってくれたのです。ですので、この国は私の大切な故郷と思っております。
なんて事をいう女だ、王太子殿下のお心遣いを無下にするだなんて、そういう人もいるでしょう。ですが私にとっては、そんな事はもうどうでもいいのです。これからは愛する人のいる、リューズ王国で生きたいのです。
王太子殿下、どうか私の我が儘をお許しください」
王太子殿下に向かって、深々と頭を下げた。これで罰せられたとしたら、それでもいい。でも、私はどうしてもこのまま自分の気持ちを押し殺して、今まで散々私を虐めていた人たちと、仲良しこよしを演じる事は出来ないのだ。
「アントアーネ嬢、正直な気持ちを話してくれてありがとう。君なら正直に気持ちを話してくれると思って、あえて意地悪な事を言ってしまったね。
アントアーネ嬢の元クラスメートの人たち、聞いたかい?君たちはラドル殿に騙されただけ、そう思っているかもしれない。だが、君たちは1人の令嬢の心を傷つけボロボロにしたのだよ。それがどれほど残酷で恐ろしい事か。
その事に気が付いてほしくて、あえて私はアントアーネ嬢にこの国に残ってくれないかと提案した。彼女ならきっと、正直に気持ちをぶつけてくれと信じてね。
アントアーネ嬢、彼らにその事を気付かせるきっかけを作ってくれて、ありがとう。君は散々苦労した。何も悪い事をしていないのに、評判を下げられ辛い思いをした。だからこそ、リューズ王国で幸せになってほしい」
「はい、必ず幸せになります。王太子殿下、お心遣い、感謝いたします」
令嬢らしく、カーテシーを決めた。そんな私を見た王太子殿下が、満足そうに頷いている。
「先ほどアントアーネ嬢が話していた通り、無理やり謝罪させるのは侮辱罪に値する。証拠の映像もある様なので、関わった者は後日処分が下るだろう。他にも色々と調査をしている。覚悟しておくように」
最後に王太子殿下が、爆弾を投下した。私に無理やり謝罪させようとした貴族たちは、真っ青な顔で立ちすくんでいた。騙されたとはいえ、自業自得だ。
「ブラッド殿、アントアーネ嬢、どうかリューズ王国で幸せになってくれ。私達もリューズ王国に出向いた際は、君たちに会いに行くよ。皆様、どうかブラッド殿とアントアーネ嬢の幸せを願い、大きな拍手を」
王太子殿下の言葉と共に、会場中が大きな拍手で包まれた。王太子殿下や王太子妃殿下はもちろん、高貴な貴族の方たちも笑顔で拍手を送って下さっている。他の貴族たちも、一部を除いて皆笑顔だ。
お父様やお兄様、おじ様も満足そうな顔をしている。お母様とイリーネお姉様、おば様に至っては、3人で抱き合って泣いていた。
大切な家族には、随分と心配をかけてしまったが、それでも今日、全てが終わった。これで心置きなく明日、リューズ王国に旅立てる。それもこれも、全てブラッド様のお陰だ。彼がいてくれたから、全てが解決したのだ。
きっともう、私の悪評のせいで両親やお兄様、イリーネお姉様が苦労をする事もないだろう。それだけが、唯一心の中に引っかかっていたのだ。
「ブラッド様、私の傍にいて下さりありがとうございます。あなたは私にとって、神様ですわ」
「俺が神様なら、君は女神だよ。アントアーネ、これからもずっと一緒にいようね」
「はい、もちろんですわ」
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