嫌われていると思って彼を避けていたら、おもいっきり愛されていました

Karamimi

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第12話:俺は何を間違えたのだろう~ルドルフ視点~

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急いで2人を追いかけようとしたのだが、またしてもあの女が俺の邪魔をする。

こいつ、朝俺が言った意味が分からなかったのか?

とにかく今は、この女に構っている暇はない。急いでアメリナ達の後を追ったが、見失ってしまった。

必死に探していると、中庭で楽しそうに食事をしているアメリナ達を見つけた。令息とも嬉しそうに笑顔で話をしている。

何で…

どうしてアメリナは、他の令息にあんな笑顔を見せているのだ?あまりのショックに、俺はその場を動く事が出来ずに、ただアメリナを見つめ続けたのだった。

結局昼食も食べずに、午後の授業を受けた。

俺は一体何を間違えたのだろう。どうして急に、アメリナは俺を避けるようになったのだ?俺はアメリナだけを愛しているのに…

もしかしてアメリナはもう、俺の事を好きではなくなってしまったのだろうか?でも俺は、アメリナの理想通りの男を演じている。決してアメリナに嫌われる様なことはしていないのに、どうして…

完全に心にゆとりがなくなった俺は、何とかアメリナと話がしたくて、放課後もアメリナに話し掛けようとしたのだが、なぜか急ぎ足で馬車に乗り込み、家に帰ってしまった。

もしかして、あまり体調が良くないのかもしれない。

仕方なく俺も屋敷に戻ってきた。俺は一体どうすればいいんだ。自分の進む道が分からなくなってきた。結局この日も、ろくに食事を摂る事が出来なかった。

翌日もその翌日も、アメリナは俺を避ける。何とかアメリナの気を引きたくて、話し掛けようとするが、なぜかサーラ嬢に邪魔をされるのだ。まるで親の仇でも見る様な目で、俺を見つめるサーラ嬢。

どうしてアメリナの親友でもあるサーラ嬢が、そんな目で俺を見るのだ?やはりクレア嬢が、アメリナに何か言ったのかもしれない。

今日も重い足取りで屋敷に帰って来ると、アメリナの母親が我が家に遊びに来ていた。

「ルドルフ様、こんにちは。この前はせっかくお見舞いに来てくださったのに、アメリナがごめんなさい」

アメリナの母親が俺に謝って来たのだ。もしかして、アメリナが急に俺を避けだした理由を知っているかもしれない。アメリナの母親に聞きたい。でも…そんな事を聞くなんて、クールな俺には許されない事だ。でも…

「あの…アメリナは最近どうですか?後9ヶ月もすれば、僕たちは正式に婚約を結ぶことが出来る様になりますよね」

結局気になって、アメリナの母親に話しを振った。すると、少し困った顔のアメリナの母親。その顔が、俺を一気に不安にさせる。

「ルドルフ、婚約の件なのだけれど、今日メリーヌ(アメリナの母)とも話したのだけれど、2人の意思を尊重しようと思っているのよ。ほら、私達、あなたとアメリナちゃんを結婚させたくて、少し躍起になっていたところがあるでしょう?そのせいで、アメリナちゃんは悩んでいた様で…だからね、お互い心から愛する人が見つかったら、ぜひその相手と結婚したらいいから」

「アメリナ、色々と悩んでいた様で。本当に私は、母親失格だわ。とにかくルドルフ様も、私たちの事は気にしなくて大丈夫ですわ」

「そういえばルドルフは、シャレスト侯爵家のクレア嬢と仲が良いそうね。もしあなたがクレア嬢と結婚したいなら…」


「どうして僕が、あの女と結婚しないといけないのですか?僕はあの女の事が大嫌いです。僕が愛しているのは、アメリナただ1人だけですから!」

そう叫ぶと、そのまま自室へと戻ってきた。

どいつもこいつも、好き勝手な事を言いやがって。大体俺とアメリナを婚約させたいと言っていたのは、自分たちなのに…それなのに今更そんな事を言うだなんて!

悔しくて悲しくて、涙が込みあげてきた。俺はただ、アメリナさえ傍にいてくれたらいいのに…それなのに、どうしてこんな事になってしまったのだろう。俺は一体、何を間違えたのだろう。

次から次へと、涙が溢れ出てい来る。

「アメリナ…どうして急に、俺を避けはじめたのだい?俺は君にもっと好きになってもらいたくて、君の理想通りの男性を演じて来たのに…俺の何が不満だったんだい?自分の人格を曲げてまで、君の理想の男性になれる様に頑張って来たのに…」

ふと机の上に飾ってある似顔絵が目に留まった。まだ俺たちが子供の頃、街に出た時に絵師を見つけ、描いてもらったものだ。絵の中の俺たちは、幸せそうに微笑んでいる。あの頃は幸せだったな…

ソファに目をやると、アメリナが俺の為に入れてくれた刺繍入りのハンカチも飾ってある。アメリナは刺繍が苦手なのに、必死に俺の為に入れてくれたんだよな。指を何度も針でさして、傷だらけになっても必死に入れてくれた刺繍。

それは俺が10歳の誕生日に、アメリナが贈ってくれた万年筆だ。世界に1つだけの万年筆を贈りたいとの事で、職人と一緒にアメリナがデザインを考えてくれたものだ。

アメリナのプレゼントは、いつもアメリナの思いがたくさん詰まっている。

“ルドルフ様、大好き!ずっと一緒にいて下さい”

太陽の様な笑顔でそう伝えてくれたアメリナ。その笑顔は、一生俺のものだと思っていた。でも現実は、いつの間にかアメリナに避けられ、距離を取られている。

このままアメリナが俺と距離を取り続け、別の令息と…グリーズ殿と婚約したら、俺は…

考えただけで、胸が潰れそうなくらい苦しい。

アメリナを誰にも取られたくはない。俺はアメリナがいないと生きていけない程、彼女を愛している。大丈夫だ、まだ間に合う!

必ずアメリナを取り戻して見せる。どんな手を使っても、絶対に…


※次回、アメリナ視点に戻ります。
よろしくお願いします。
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