嫌われていると思って彼を避けていたら、おもいっきり愛されていました

Karamimi

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第25話:夜会当日を迎えました

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「お嬢様、そのドレス、とても素敵ですわ。本当によく似合っておられますよ」

マリーがうっとりと私の方を見つめている。

「でもこのドレス、青色よ。確かに私の瞳は青だけれど、青はルドルフ様の色だから、他の色のドレスを着ようと思っていたのに。お母様ったら、勝手にドレスを準備しちゃうのだから、嫌になるわ」

今日は別の色のドレスを着ようと思っていたのに、ギリギリになってお母様がこの真っ青なドレスを持ってきたのだ。私の為に作ったから絶対に着て欲しいと、目を輝かせて言うから、さすがに断られなかった。

確かにデザインもとても凝っていて素敵だけれど、私はルドルフ様を連想させる色は嫌だったのよ。万が一ルドルフ様に誤解されて、また嫌な顔をされたらさすがに私、立ち直れないわ。

でも、ずっと部屋に籠っているらしいし、さすがに今日は来ないかもしれないわね。て、また彼の事を考えて、私ったらダメね。

今日は大切な親友、サーラとグリーズ様が婚約する日。ついでにお披露目も行われる大切な夜会なのだ。私も未練たらしくルドルフ様の事を考えるのは止めよう。それに今日の夜会で、素敵な殿方と出会えるかもしれないし。

いつまでもウジウジ考えていても仕方がない。気合を入れ直し、馬車へと向かう。そして両親と一緒に馬車に乗り込んだ。

「今日の夜会、ルドルフ様のエスコートを断ったそうじゃない。その件でルドルフ様、相当落ち込んでいらした様よ。ルドルフ様は今でもずっと、アメリナを想っているとこの前、ルミーナが話していたわ。確かにルドルフ様はアメリナに酷い態度をとった事もあったかもしれないけれど、それも理由があるみたいよ。一度2人でしっかり話し合いなさい」

何も知らないお母様が、あろう事かそんなふざけたことを言って来たのだ。

「おば様がなんとおっしゃっているかは知りませんが、ルドルフ様は私の事を嫌っていらっしゃいますわ。それに彼は、シャレスト侯爵家のクレア様と恋仲なのです。勝手な事をおっしゃらないで下さい。それにお母様がおっしゃったのではありませんか?私には好きな人と結婚して欲しい。ルドルフ様にこだわらなくてもいいと!」

「確かにあの時は、あなたがものすごく落ち込んでいたからそう言ったけれど…」

「とにかく、お母様は黙っていてください!」

プイっとあちらの方を向いた。本当にお母様は好き勝手言って!

「2人とも落ち着きなさい。とにかく今、そんな話をしていても仕方がないだろう。ただ侯爵からもルドルフ殿とアメリナの婚約の件、どうか前向きに検討して欲しいと頼まれていてね…とにかく一度ルドルフ殿と話をしなさい。ルドルフ殿は何度もアメリナに話し掛けようとしても、アメリナが完全に拒否していると聞いたよ」

お父様まで、面倒な事を言い出したわ。どうして私が悪者になるのよ。私はルドルフ様の事が大好きだった、でも、ルドルフ様が私を嫌っているのだから、仕方がないのに!

お父様とお母様をギロリと睨んだ。何も知らないくせに、口出ししないで欲しいわ。そんな私を見た2人が、なぜかため息をついている。何なのよ、この人たちは!

「伯爵家に着いた様だね。アメリナ、今日は親友でもあるサーラ嬢の15歳のお誕生日祝いを兼ねた夜会だ。そんな怖い顔をしていないで、しっかり祝ってあげなさい」

「お父様に言われなくても、分かっていますわ。それでは私は先に向かいますので!」

プイっとあちらの方を向きながら、急いで馬車から降りた。本当にお父様もお母様も、腹が立つことこの上ないわ!何も知らないくせに、好き勝手言って!

悔しくて泣きそうになるのを必死に堪え、今日の舞台、ホールへと向かう。

1人で堂々と入場すると、今日の主役でもあるサーラがやって来た。

「アメリナ、よく来てくれたわね。そのドレス、とても素敵だわ」

「サーラ、お誕生日おめでとう。今日のあなたのドレスも素敵よ。紫色のドレス、グリーズ様の瞳をイメージしたのね」

「ええ…実はグリーズ様が贈って下さって…」

サーラが少しは恥ずかしそうに呟いている。幸せそうでよかったわ。

「アメリナ嬢、来てくれたのだね。今日はサーラの為にありがとう。それから、僕とサーラがこうやって婚約できるようになったのは、君のお陰だ。色々と協力してくれた事、本当に感謝しているよ」

「私は何もしておりませんわ。グリーズ様、どうかサーラの事をよろしくお願いします。もしもサーラを泣かせたら、その時は容赦しませんからね」

「もちろんだ。僕はずっとサーラが好きだったのだから。全力でサーラを大切にするよ」

胸を張って宣言するグリーズ様、少し恥ずかしそうに、それでも幸せそうに笑うサーラ。2人の顔を見ていると、私もつい笑みがこぼれる。

「サーラ、そろそろ挨拶の時間だ。それじゃあアメリナ嬢、また後で」

「ええ、挨拶、頑張ってね」

幸せそうな2人を、笑顔で見送った。
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