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一章
12 伝えたいこと
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「なんっっっなんだよ畜生! 一発ぐらいやらしてくれたっていいじゃんかよぉ!」
宿の寝台にどさりと寝転がって、俺はひとり悪態をついた。
ピクニックに出かけてからもレオとの交流は続いた。週に二度は食事に誘われるし、暇さえあればニールの露店に顔を出して魔法石を買ってくれるし、素材採取にも付き合ってくれる。
レオも冒険者としての仕事がある。俺も俺で商人と冒険者イスミとしての活動を並行しながらもそれだけ会っているのだから、かなり親密だと言える。なのに相変わらずそれ以上発展しない。
――ここまでやってダメなのだから、さすがの俺も認めざるを得ない。三か月間あの手この手でアプローチしてきたのに落とせないということは、俺の魅力ではレオをその気にさせることは出来ないのだ。
レオの攻略に夢中になりすぎて、この町にも思いがけず長居してしまった。
普段俺がひとつの町に滞在する期間は大体一か月。その間に魔法石商人ニールとして商売と情報収集をして、冒険者イスミとして実績を積んで名を売り、ボロが出ないうちに次の町へ移動する。
復讐に役立ちそうな魔法やスキルを所持している男とセックスして能力をいただく為にもその方が都合がよかった。ひとつの町で男を喰い漁りまくってたらビッチだって噂が立っちゃうしね。
しかしレオに出会ってからというもの、新しい能力をひとつもゲットできていない。レオにアプローチしてる間に他の男に色目を使うわけにはいかないし、そうでなくてもレオは俺が他の男と話していると間に割って入って来ることがよくあるから、他の男とどうにかなる隙がない。
嫉妬してる、というわけじゃなくて純粋に心配してくれているんだと思う。なにせレオとの初対面が、男に暴行(本当は合意だけど)されてるところを助けてもらったから、俺がまた襲われないように気遣ってくれているのだろう。
「んだよもぉ~お優しいのは結構だけど抱く気がないなら放っといてくれよなぁ~」
気遣いも優しさもいらねえから抱いてくれ。いや別にレオとセックスしたいんじゃなくて能力が欲しいだけで、決して欲求不満なのではない。そもそも俺は元々男が好きというわけじゃない。っていうか好きだとか嫌いだとか、そういう恋愛感情なんか必要ない。
――俺を虐げた奴らに復讐する。それ以外のことを、今は考えていられない。
この際、レオのことはあきらめよう。他の町にも同じ魔法を使える人がいるかもしれないのだから、レオにこだわる必要はない。
そうと決まれば次の町に移動する算段をしなければ。俺は目を閉じ、脳内でマップを広げた。
ゲームのアルティメット・ドラゴンでも、世界地図が表示されるシステムがあった。
このマップ機能に気づいたのは旅をはじめてからすぐ。目を閉じて念じれば、まぶたの裏に世界地図が広がる。
アルドラと同じく、街の情報や地形などが詳細に表示されるのは一度訪れた場所だけ。未踏の場所はただグレーで塗りつぶされた状態だ。
エスト国内を旅した限り、地形や町の位置はアルドラと同じ。でもアルドラには登場しない町がいくつかある。今いるフローレの町もそうだし、俺が男娼として働いていた歓楽街、プリマヴェーラもそうだ。
ゲーム内では、フローレの町がある代わりにダンジョンがあったはずなのだ。ゲームの中盤あたりでたどり着く、マグマが湧き立つ火山帯の洞窟。ボスであるレッドドラゴンを倒すと〔ドラゴンキラー〕という武器が手に入る。幼心に「ドラゴンを倒すときにこそ欲しかったんだけど!?」と思ったのでよく覚えている。
そのダンジョンがあるかどうかを確かめるためにも俺はこの町に来ていた。温泉がいくつかあるけれど、あとはピクニックにちょうどいいぐらいの山がある程度だった。ドラゴンについても伝説級の存在で、マグマが流れているような洞窟もなかった。
この世界はアルドラと似ているだけで、アルドラとまったく同じというわけではないのかもしれない。
ともかく。仕入れた情報によれば、この町の南西にルレーヌという町があるそうだ。そこもアルドラにはなかったけれど、街道が交差する場所に位置しているので交易が盛んらしい。
次の目的地はルレーヌに決まりだ。冒険者イスミとして受けているギルドからの依頼を片付けたら即移動しよう。
目標を定めて一息ついたら、ドアがノックされた。
「はーい、どなたです?」
頭の中のマップを閉じて答えると、返ってきたのはレオの声だった。
「俺だけど、遅い時間にごめん」
ついさっきあきらめようと決めたばっかりなんですけど! と憤りながらも俺はすぐさまドアを開けてレオを部屋に迎え入れた。
「すまない、急に訪ねてきて」
「嬉しいな♡ 今ちょうどレオのこと考えてた♡」
あきらめはしたけど、レオを前にすると反射的に甘えた声が出てしまう。レオはレオで俺のこういうわざとらしいぶりっ子な態度にいちいち照れた顔するし。脈がある感じなのにどうせセックスしてくんないからな~。もう期待しないからなちくしょう。
「待ってて、お茶の準備するから」
「すぐに帰るからいいよ。その、少しだけ聞いてもらいたいことがあって」
当然だけど夜這いではなかった。最初からわかってたから別にがっかりしていない。
いつになく緊張したような表情のレオを見上げて小首をかしげると、レオはためらいがちに口を開いた。
「ギルドからの依頼で、明後日から樹海の調査に出かけることになったんだ」
「調査って、最近町の近くに強い魔物がいっぱい出るようになったっていう……?」
「ああ、その原因を特定してほしいっていう依頼なんだ。それほど長くはかからないはずだけど、もしかしたら一週間ぐらい町には戻れないかもしれない」
ピクニックのときに大型の魔物が出てきたときは「ふーん、そんなこともあるんだな」程度に思っていたけれど、結構な異常事態だったらしい。
あのときだけではなく、これまでは人里に下りてくることのなかった凶悪な魔物が町の近くで目撃される事例が多発しているのだという。町に出入りしている商人や旅人が襲われるという人的被害もすでに出ている。原因を突き止めなければ町全体が危ない。
「そっか、大変な仕事なんだね」
「他の冒険者たちと調査隊を組むからそれほど危険ではないと思う。ただ、俺が調査に出ている間、俺のことを待っていてほしいんだ。帰ってきたら、ニールに伝えたいことがあるから」
「うん? レオを待つのは全然かまわないけど……」
ちょうどレオをあきらめて移動しようと計画した途端に「待っていてほしい」とか。心を読まれたのかと思って一瞬びっくりしたけど、俺が町を転々として商売をしていることはレオにも話したことがある。せっかく知り合ったのに、不在の間に別れの挨拶もなく街を移ることになったら寂しいから待ってて、というのは不自然じゃないけど。
伝えたいことって何? 今言えばよくない? 俺の疑問を察しながらも答える気はないらしく、レオはおやすみの挨拶をして去っていった。
レオを見送ってから、俺はしばらく扉の前で立ち尽くしていた。
伝えたいことって……もしかして告白? 付き合ってくださいって言われたらどうしよう♡ 困っちゃう♡ 一発やらせてくれたら用済みなんだけどな♡
――なんて。一通り都合のいい想像を巡らせてから、俺は力なく寝台に突っ伏した。
「んも~! また思わせぶりなこと言いやがってぇええええ~!」
なにせ相手はレオである。どうせ良質の天然石が手に入る山の情報とか、魔法石を大量に買ってくれる顧客を紹介するとか、そういう善意のお節介なんでしょうよ。
今まで一生懸命レオを誘惑しようとしてたけど、もしかしたら俺の方がレオに弄ばれているのかもしれない。俺は枕に顔を埋めたまま、深々とため息をついた。
宿の寝台にどさりと寝転がって、俺はひとり悪態をついた。
ピクニックに出かけてからもレオとの交流は続いた。週に二度は食事に誘われるし、暇さえあればニールの露店に顔を出して魔法石を買ってくれるし、素材採取にも付き合ってくれる。
レオも冒険者としての仕事がある。俺も俺で商人と冒険者イスミとしての活動を並行しながらもそれだけ会っているのだから、かなり親密だと言える。なのに相変わらずそれ以上発展しない。
――ここまでやってダメなのだから、さすがの俺も認めざるを得ない。三か月間あの手この手でアプローチしてきたのに落とせないということは、俺の魅力ではレオをその気にさせることは出来ないのだ。
レオの攻略に夢中になりすぎて、この町にも思いがけず長居してしまった。
普段俺がひとつの町に滞在する期間は大体一か月。その間に魔法石商人ニールとして商売と情報収集をして、冒険者イスミとして実績を積んで名を売り、ボロが出ないうちに次の町へ移動する。
復讐に役立ちそうな魔法やスキルを所持している男とセックスして能力をいただく為にもその方が都合がよかった。ひとつの町で男を喰い漁りまくってたらビッチだって噂が立っちゃうしね。
しかしレオに出会ってからというもの、新しい能力をひとつもゲットできていない。レオにアプローチしてる間に他の男に色目を使うわけにはいかないし、そうでなくてもレオは俺が他の男と話していると間に割って入って来ることがよくあるから、他の男とどうにかなる隙がない。
嫉妬してる、というわけじゃなくて純粋に心配してくれているんだと思う。なにせレオとの初対面が、男に暴行(本当は合意だけど)されてるところを助けてもらったから、俺がまた襲われないように気遣ってくれているのだろう。
「んだよもぉ~お優しいのは結構だけど抱く気がないなら放っといてくれよなぁ~」
気遣いも優しさもいらねえから抱いてくれ。いや別にレオとセックスしたいんじゃなくて能力が欲しいだけで、決して欲求不満なのではない。そもそも俺は元々男が好きというわけじゃない。っていうか好きだとか嫌いだとか、そういう恋愛感情なんか必要ない。
――俺を虐げた奴らに復讐する。それ以外のことを、今は考えていられない。
この際、レオのことはあきらめよう。他の町にも同じ魔法を使える人がいるかもしれないのだから、レオにこだわる必要はない。
そうと決まれば次の町に移動する算段をしなければ。俺は目を閉じ、脳内でマップを広げた。
ゲームのアルティメット・ドラゴンでも、世界地図が表示されるシステムがあった。
このマップ機能に気づいたのは旅をはじめてからすぐ。目を閉じて念じれば、まぶたの裏に世界地図が広がる。
アルドラと同じく、街の情報や地形などが詳細に表示されるのは一度訪れた場所だけ。未踏の場所はただグレーで塗りつぶされた状態だ。
エスト国内を旅した限り、地形や町の位置はアルドラと同じ。でもアルドラには登場しない町がいくつかある。今いるフローレの町もそうだし、俺が男娼として働いていた歓楽街、プリマヴェーラもそうだ。
ゲーム内では、フローレの町がある代わりにダンジョンがあったはずなのだ。ゲームの中盤あたりでたどり着く、マグマが湧き立つ火山帯の洞窟。ボスであるレッドドラゴンを倒すと〔ドラゴンキラー〕という武器が手に入る。幼心に「ドラゴンを倒すときにこそ欲しかったんだけど!?」と思ったのでよく覚えている。
そのダンジョンがあるかどうかを確かめるためにも俺はこの町に来ていた。温泉がいくつかあるけれど、あとはピクニックにちょうどいいぐらいの山がある程度だった。ドラゴンについても伝説級の存在で、マグマが流れているような洞窟もなかった。
この世界はアルドラと似ているだけで、アルドラとまったく同じというわけではないのかもしれない。
ともかく。仕入れた情報によれば、この町の南西にルレーヌという町があるそうだ。そこもアルドラにはなかったけれど、街道が交差する場所に位置しているので交易が盛んらしい。
次の目的地はルレーヌに決まりだ。冒険者イスミとして受けているギルドからの依頼を片付けたら即移動しよう。
目標を定めて一息ついたら、ドアがノックされた。
「はーい、どなたです?」
頭の中のマップを閉じて答えると、返ってきたのはレオの声だった。
「俺だけど、遅い時間にごめん」
ついさっきあきらめようと決めたばっかりなんですけど! と憤りながらも俺はすぐさまドアを開けてレオを部屋に迎え入れた。
「すまない、急に訪ねてきて」
「嬉しいな♡ 今ちょうどレオのこと考えてた♡」
あきらめはしたけど、レオを前にすると反射的に甘えた声が出てしまう。レオはレオで俺のこういうわざとらしいぶりっ子な態度にいちいち照れた顔するし。脈がある感じなのにどうせセックスしてくんないからな~。もう期待しないからなちくしょう。
「待ってて、お茶の準備するから」
「すぐに帰るからいいよ。その、少しだけ聞いてもらいたいことがあって」
当然だけど夜這いではなかった。最初からわかってたから別にがっかりしていない。
いつになく緊張したような表情のレオを見上げて小首をかしげると、レオはためらいがちに口を開いた。
「ギルドからの依頼で、明後日から樹海の調査に出かけることになったんだ」
「調査って、最近町の近くに強い魔物がいっぱい出るようになったっていう……?」
「ああ、その原因を特定してほしいっていう依頼なんだ。それほど長くはかからないはずだけど、もしかしたら一週間ぐらい町には戻れないかもしれない」
ピクニックのときに大型の魔物が出てきたときは「ふーん、そんなこともあるんだな」程度に思っていたけれど、結構な異常事態だったらしい。
あのときだけではなく、これまでは人里に下りてくることのなかった凶悪な魔物が町の近くで目撃される事例が多発しているのだという。町に出入りしている商人や旅人が襲われるという人的被害もすでに出ている。原因を突き止めなければ町全体が危ない。
「そっか、大変な仕事なんだね」
「他の冒険者たちと調査隊を組むからそれほど危険ではないと思う。ただ、俺が調査に出ている間、俺のことを待っていてほしいんだ。帰ってきたら、ニールに伝えたいことがあるから」
「うん? レオを待つのは全然かまわないけど……」
ちょうどレオをあきらめて移動しようと計画した途端に「待っていてほしい」とか。心を読まれたのかと思って一瞬びっくりしたけど、俺が町を転々として商売をしていることはレオにも話したことがある。せっかく知り合ったのに、不在の間に別れの挨拶もなく街を移ることになったら寂しいから待ってて、というのは不自然じゃないけど。
伝えたいことって何? 今言えばよくない? 俺の疑問を察しながらも答える気はないらしく、レオはおやすみの挨拶をして去っていった。
レオを見送ってから、俺はしばらく扉の前で立ち尽くしていた。
伝えたいことって……もしかして告白? 付き合ってくださいって言われたらどうしよう♡ 困っちゃう♡ 一発やらせてくれたら用済みなんだけどな♡
――なんて。一通り都合のいい想像を巡らせてから、俺は力なく寝台に突っ伏した。
「んも~! また思わせぶりなこと言いやがってぇええええ~!」
なにせ相手はレオである。どうせ良質の天然石が手に入る山の情報とか、魔法石を大量に買ってくれる顧客を紹介するとか、そういう善意のお節介なんでしょうよ。
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