【本編完結】二度も殺されたくないので最強魔王になりました

ましろはるき

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三章

44 本当の快楽地獄

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 発動させた魔法は〔サンクチュアリ〕。ゲーム内ではフィールド上で使用すると一定時間魔物と遭遇しなくなる魔法だが、この世界には別の効果がある。
 それは聖域を作り出すこと。町や村などに魔物が入り込まないのは、〔サンクチュアリ〕が付与された宝石――結界石と呼ばれる魔法石が安置されているからだ。
 結界石は魔物の力を弱め、神聖な力で人々を守る。
 ――つまり〔サンクチュアリ〕の効果範囲内に限り、魔境とは真逆の環境を作り出すことができる。

「な……! なぜだ、魔法は封じたはず……!」
「さあて、なぜでしょうか♡」

 狼狽えるギルディラースを〔痺れ蔦〕のスキルで拘束する。さらに魔法の使用を封じる〔サイレント〕も発動させる。抵抗の手段を奪われたギルディラースの目は驚愕に見開かれていた。
 まさか反撃されるとは思っていなかったのだろう。魔境にいることで俺は弱体化し、魔法も封じられていた。だがギルディラースの目を盗み、スキルの使用を試したところ、問題なく発動させることができた。
 俺は一切の抵抗ができないふりをしながらギルディラースが油断するのを待っていた。スキルを使えるのなら勝機はある。俺はギルディラースの首飾りに嵌め込まれた大粒の宝石に〔サンクチュアリ〕と〔サイレント〕を付与して魔法石にした。さすが魔王様、本物の宝石で着飾ってくれていて助かった。特に〔サンクチュアリ〕は特別な高位魔法。半端な石では魔法石にできず、砕けてしまう。

「――それで? 私を倒そうというのか? 無駄なことだ、私のHPがゼロに至った時点でこの世界はエンディングを迎える。そして再び新たなプレイヤーがやってきて私は復活する。そういう定めだ」

 一転してピンチに陥ったギルディラースだったが、すぐに余裕綽々な態度を取り戻した。
 魔王を倒せばエンディング。この世界が消滅して、また新たなゲームがはじまる。
 それでは困る。まだ復讐を遂げていない。

「まあ、細かいことは後で考えるとして。とりあえずお前の能力をもらいますからね」

 俺はギルディラースの肩口にがぶりと噛みついた。血を飲んでステータスを確認する。
 新たに覚えた魔法は〔シャドウストライク〕〔ブラックホール〕〔ダークインフェルノ〕、スキルは〔影移動〕〔魔生物生成〕〔変身〕〔隷属〕。魔王固有のレアスキルをゲットできた喜びで小躍りしたい気分だが、今はギルディラースを完全に制圧して支配下に置くことが先決だ。
 ギルディラースは俺に忠誠を誓えと要求していた。おそらくそれが〔隷属〕のスキルを発動させる条件なのだろう。

「――それじゃあ俺に忠誠を誓ってもらおうか」
「ふん、我が能力を手に入れたか……。だからといって調子に乗るなよ。この我が人間ごときに屈するはずがなかろう。これまでに何度死を経験したと思う? 今更恐れるものなどないわ」

 強制的に隷属させるには、精神的に弱らせる必要がある。これはギルディラース自身が俺に教えてくれたことだ。

「すぐにでも我の配下である四天王が駆けつけるであろう。貴様に勝ち目はない。今は精々勝ち誇るといい」
「そうか……時間がないならちゃっちゃと済まさないとな」

 俺は〔形態変化+++〕のスキルを発動させ、右手だけを変化させた。

「――なっ、なんだ、それは……」

 ギルディラースが再び狼狽える。
 俺の右腕は今、肘から先だけがヘルローパーの触手になっている。かなりキモい姿になっているが、本番はこれからである。
〔形態変化〕はイマジネーションが大切なんですよね。イスミの姿を作ったときもそうだが、集中して強く念じることでかなり詳細に変化させられる。

「イキっぱなしは辛かったけど、ヘルローパーの責め自体は単調で大したことなかったよ。俺だったら、もっと、こう――」

 俺が念じると、触手の本数が増える。操作性を高めるため、指と同じ五本までにしておく。一本は細めにして尿道を責められるようにして。もう一本は太めにして、粒々の突起を沢山つけて。あとはもっと太くてエグい形の――。

「ま、まて! 貴様、それで、我になにをするつもりだ!?」
「え? 先に仕掛けてきたのはお前の方だろ?」

 そもそも人の心を折るために犯す、という発想がよくありませんね。というかこの俺が犯された程度で言うことを聞くわけないだろ。今まで監視してきたくせに、俺のことを何もわかっていない。
 俺の触手が仕上がっていく様子を見ていたギルディラースの顔色がどんどん青ざめていく。完成した触手で軽く突いてやると、ギルディラースはびくりと体を跳ねさせた。

「じゃあまずは一番細いやつからいってみようか」
「待て! やめろ! そんな、そんなのでこの我を――!」
「魔物にも前立腺ってあるのかな? 食事をしていたから消化器官はあるとして……結腸はどうかな?」
「ヒッ! いや……待て! やめろ! やめアアアアアッ!?」

 ギルディラースを拘束している〔痺れ蔦〕をほんの少し緩めて、衣服の隙間から触手を侵入させる。肌に直接触手を触れさせただけで悲鳴を上げるギルディラースを無視してどんどん蹂躙していく。
 俺は娼館育ち。客が喜ぶような体に仕上げられている。だから当然、「仕上げる」手順も知っている。

「あっ、あっ! な、なんだ、これは……! アアッ! んああああっ!?」

 人に魔物をけしかけておいて、自分は犯される可能性を考えてないなんて。そんな傲慢な奴にはわからせてやらないといけませんね。俺は張り切って触手を蠢かせた。
 そうして小一時間もしないうちに、ギルディラースはいい感じに仕上がった。

「ヒぎうッ♡ もう、わかったから……! 誓う……、忠誠を、誓うから、もう……アアアアッ♡」
「え? なんて?」
「誓う! ニールに忠誠を誓う! だから……あひぃいいい♡」
「人のこと呼び捨てにする奴に忠誠を誓われてもなぁ」
「ニール様! ニール様に、忠誠を……アッ! アアアアッ!」
「忠誠を? なに?」
「ひぎっ♡ 誓う♡ 誓いまひゅ♡ ニール様ぁ♡」

 ちょっと面白くなってきたところだが、一旦切り上げて〔隷属〕のスキルを発動させる。するとギルディラースの胸元――心臓の真上に、五芒星と円形を合わせたような紋様が浮かび上がった。

「これが〔隷属〕の印?」
「は、はひ……そうです……」

 ギルディラースが言うには、このスキルを使われたらどんな命令も聞かざるを得ない。死ぬまで戦えと命じれば死兵の完成だ。物騒な説明に、俺はなるほどねとうなずきながら再び触手をニュルつかせた。
 
「ひぃいい!? どっ、どうして……! 我はもうニール様に隷属しているのだが……!」
「やられた分だけやり返すのが俺のポリシーなのでこのまま続けます」
「そんなぁ……ァアアアアアッ♡」

 だって俺は日にちの感覚がなくなるまで延々と嬲られたわけだし。仕返しが小一時間で終わりでは物足りない。
 こうして俺は魔王の制圧に成功したのだった。
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