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第5章 神器と仲間を求めて
5-1 新たな旅立ち。
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むかし、むかし……。
鬼神が潜む鬼之島へ渡る為、海岸で出逢った太郎に助力を頼んでいた桃太郎一行。
太郎が言うには、三途の道を通る為にはこの島国のどこかにいる、かつて一緒に旅をした仲間が持っている神器が必要なのだそうです。
それを取りに行くため、一行は神器の場所を指し示す地図と小刀を譲り受け、再び旅に出ることになりました。
◇
「ほな、気ぃ付けて行ってきぃや~! お土産もよろしゅうな!!」
「おう! メシだけじゃなくて寝床も貸してくれて本当に助かったぜ、太郎。土産を持って帰れるかは分からねーが、お前のお仲間さんに会った時の土産話でも持ってここに帰って来るわ」
太郎の隠れ家である海岸線の洞窟の入り口で、俺たちは旅立つ前に別れの挨拶をしていた。
巨大魚を釣り上げた謎の釣り竿を持ちながらヘラヘラと土産を強請る太郎。
思えば殺されかけたお陰でコイツの最初の印象は最悪だったが、釣った魚の美味い料理で持て成してくれたし、鬼退治の手助けもしてくれたイイ奴だった。
「じゃあ、またね太郎! 神器は私たちがサッサと回収して戻って来るから、昨日食べたあの魚を御馳走してよね!」
「ボクもお魚、また食べたいです!」
「んなははは! 承知したで! ちゃんと帰ってきたらワイのとっておきを振る舞ったるさかい、楽しみにしときや!」
頭の後ろで手を組んで笑いながらそう見送ってくれた太郎を背に、俺たちは海岸線を歩いて行く。
今日もこの海は相変わらず荒れ狂い、巨大な怪魚たちが群がっている。
冷静に考えてみると……やっぱりこの海を普通に渡ろうとしたのは無謀だったな、うん。
ルナとリンはあの御馳走ですっかり太郎に餌付けされてしまったのか、何度も振り返っては両手を大きく振っていつまでも別れを惜しんでいる。
そんな二人を見ながら、別れ際にアイツが俺だけに聞こえるようにポツリと溢した言葉の意味をずっと考えていた。
『――もう何十年前やろか、ワイがこうやってアイツらをこの場所で見送ったあの日から……さすがにもう生きてはおらんかもしれへんなぁ。せめてキミらだけは無事に帰って来るんやで……』
「何十年も前の話だと……? 太郎、お前はいったい何者なんだ……」
しかし俺がいくら考えようと、その疑問に対する答えは出てくることは無かった。
◇
太郎と別れた俺たちは海から漂う潮の香りを追い風にして、昨日通ったばかりの道を内陸に向かって引き返す。
しっかし、俺も海を見たのは初めてだったが……凄かったな。
あの全てを飲み込みそうな大渦、それを意にも介さず悠々と泳ぎ回るバケモノみてぇな魚。
更にはその巨大魚をいとも簡単に釣り上げる武人……はははっ、まったく此処は末恐ろしい地獄みたいな場所だったぜ。
英雄だったジジイに散々鍛えられて育ったせいで、俺はこの世界では最強に近い存在なんだと思い上がっていたが……どうやら本当にお山の大将って奴だったみたいだ。
「もっと……強くならねぇとなぁ……」
あの男よりも、もっともっと。
鬼神なんて片手で捻ってやれるほどに、誰よりもずっと強くなってやる。
そしてジジイとババアが天国で安心して過ごせるように。
もう二度と、あの日みたいに……俺の力が足りなかった所為で大事なモノを失ったりなんかしねぇように。
俺は腰元に提げた形見の宝玉を握りしめ、二人にこの気持ちが届くように気合を込めた。
「ちょっとテイロー? こんなところで何を触っているのよ」
「桃にぃ……オシッコなら出発する前にしなよ~」
「ぶふぉおっ!?」
二人ともなぜか「子どもじゃないんだから、まったく~」とニヤニヤとした俺の股間を見つめているが、そういうことじゃねぇっての。
「別に尿意を催したんじゃねぇーよ! はぁ……人が真面目なこと考えてたっつーのに、雰囲気ぶち壊しじゃねぇか!!」
「えへへへ。だってそんな表情、テイローには似合わないんだもの。今の貴方、すっごく怖い顔していたわよ?」
ん……そうだったのか? そりゃまあ、あの俺の村を襲った日のことを思い出していたから、もしかしたらそれが表に出ちまっていたのかもしれないな。
……そうだな、気ぃばっかり張っていてもしゃーねーか。
よし、今は目の前のことをしっかりとやり切ろう。
「すまねぇ、礼を言うぜルナ」
「いいのよ。それよりも、先を急ぎましょう?」
「おう、そうだな!!」
般若のように強張ってしまっていた表情を手で揉み解し、行先を再確認するために俺は地図と飾り刀を荷物袋から取り出す。
飾り刀が示した方向は……うん、やっぱり山だな。
地図と照らし合わせて見ると、そこは霊峰カグラ山にある“竹取の里”という秘境だと書いてあった。どうやらその山は今俺たちが歩いている隣りを流れる清流を辿っていけば迷わず行けそうだ。
「えぇ~、また山なのぉ?」
「うへぇ……ボク、山より海がいいなぁ~」
自分で先を急ごうと言い出したのにブーブーと文句を垂れる女性陣二人。
いいじゃねぇか、山は足腰が良いカンジに鍛えられるんだぜ。
「確かに海の魚はこれ以上ねぇってくらいに旨かったが……山に行けば柴熊がいるかもしれないだろ?」
そう、ルナと出逢ったあの山でも狩り尽くすほどに何度も食べたあの柴熊の肉。あれは普通に暮らしていたら食べられないほどに絶品なのだ。
それはもちろん、ルナもお気に入りなわけで……
「あれは美味しかったわ! 確かに山から離れていたせいで、最近は食べていなかったわね……うん、アレは是非ともまた食べたいわ」
「わぁ、ボクも食べたい!!」
そうそう、山にだってうめぇものは結構あるんだ。
修行中にジジイに教えてもらった珍味やらもたくさんある。
「へぇ~、山にも美味しいモノはあるんだね。他に何かないの?」
「お? リンは山の幸にも興味あるのか? 山はいいぞ~、他には鹿や猪なんかもいるんだ」
「お肉!! いいなぁ、美味しそう! 他には? 他には!?」
「んん~、他か……あとは猿とかは居るが……」
俺がリンにせがまれて今まで食べたものの中で思いつく限りの獲物を上げていくと、猿という単語を聞いたルナが飛び上がる。
「猿!? 猿は嫌よ!! 無理無理、絶対に無理!! 猿だけは本当に苦手!!」
髪をぶんぶんと振り回しながら本気で嫌がるルナ。
何がそんなに嫌なのか分からないが、あの強気なコイツが猿ごときで怖がるってなんだか意外だな。
かといって避けようとして避けられる動物でもないんだよなァ……。
「まぁ猿なんて臆病だからそうそう出てこねぇよ、だから安心しろって」
「違うのよ……アレは……アレだけは……」
ルナは頭を抱えて、それ以上口を開かなくなってしまった。
そんな彼女を不思議に思いながら、俺たちは大きな川に沿って霊峰カグラ山へと歩みを進めていくのであった。
鬼神が潜む鬼之島へ渡る為、海岸で出逢った太郎に助力を頼んでいた桃太郎一行。
太郎が言うには、三途の道を通る為にはこの島国のどこかにいる、かつて一緒に旅をした仲間が持っている神器が必要なのだそうです。
それを取りに行くため、一行は神器の場所を指し示す地図と小刀を譲り受け、再び旅に出ることになりました。
◇
「ほな、気ぃ付けて行ってきぃや~! お土産もよろしゅうな!!」
「おう! メシだけじゃなくて寝床も貸してくれて本当に助かったぜ、太郎。土産を持って帰れるかは分からねーが、お前のお仲間さんに会った時の土産話でも持ってここに帰って来るわ」
太郎の隠れ家である海岸線の洞窟の入り口で、俺たちは旅立つ前に別れの挨拶をしていた。
巨大魚を釣り上げた謎の釣り竿を持ちながらヘラヘラと土産を強請る太郎。
思えば殺されかけたお陰でコイツの最初の印象は最悪だったが、釣った魚の美味い料理で持て成してくれたし、鬼退治の手助けもしてくれたイイ奴だった。
「じゃあ、またね太郎! 神器は私たちがサッサと回収して戻って来るから、昨日食べたあの魚を御馳走してよね!」
「ボクもお魚、また食べたいです!」
「んなははは! 承知したで! ちゃんと帰ってきたらワイのとっておきを振る舞ったるさかい、楽しみにしときや!」
頭の後ろで手を組んで笑いながらそう見送ってくれた太郎を背に、俺たちは海岸線を歩いて行く。
今日もこの海は相変わらず荒れ狂い、巨大な怪魚たちが群がっている。
冷静に考えてみると……やっぱりこの海を普通に渡ろうとしたのは無謀だったな、うん。
ルナとリンはあの御馳走ですっかり太郎に餌付けされてしまったのか、何度も振り返っては両手を大きく振っていつまでも別れを惜しんでいる。
そんな二人を見ながら、別れ際にアイツが俺だけに聞こえるようにポツリと溢した言葉の意味をずっと考えていた。
『――もう何十年前やろか、ワイがこうやってアイツらをこの場所で見送ったあの日から……さすがにもう生きてはおらんかもしれへんなぁ。せめてキミらだけは無事に帰って来るんやで……』
「何十年も前の話だと……? 太郎、お前はいったい何者なんだ……」
しかし俺がいくら考えようと、その疑問に対する答えは出てくることは無かった。
◇
太郎と別れた俺たちは海から漂う潮の香りを追い風にして、昨日通ったばかりの道を内陸に向かって引き返す。
しっかし、俺も海を見たのは初めてだったが……凄かったな。
あの全てを飲み込みそうな大渦、それを意にも介さず悠々と泳ぎ回るバケモノみてぇな魚。
更にはその巨大魚をいとも簡単に釣り上げる武人……はははっ、まったく此処は末恐ろしい地獄みたいな場所だったぜ。
英雄だったジジイに散々鍛えられて育ったせいで、俺はこの世界では最強に近い存在なんだと思い上がっていたが……どうやら本当にお山の大将って奴だったみたいだ。
「もっと……強くならねぇとなぁ……」
あの男よりも、もっともっと。
鬼神なんて片手で捻ってやれるほどに、誰よりもずっと強くなってやる。
そしてジジイとババアが天国で安心して過ごせるように。
もう二度と、あの日みたいに……俺の力が足りなかった所為で大事なモノを失ったりなんかしねぇように。
俺は腰元に提げた形見の宝玉を握りしめ、二人にこの気持ちが届くように気合を込めた。
「ちょっとテイロー? こんなところで何を触っているのよ」
「桃にぃ……オシッコなら出発する前にしなよ~」
「ぶふぉおっ!?」
二人ともなぜか「子どもじゃないんだから、まったく~」とニヤニヤとした俺の股間を見つめているが、そういうことじゃねぇっての。
「別に尿意を催したんじゃねぇーよ! はぁ……人が真面目なこと考えてたっつーのに、雰囲気ぶち壊しじゃねぇか!!」
「えへへへ。だってそんな表情、テイローには似合わないんだもの。今の貴方、すっごく怖い顔していたわよ?」
ん……そうだったのか? そりゃまあ、あの俺の村を襲った日のことを思い出していたから、もしかしたらそれが表に出ちまっていたのかもしれないな。
……そうだな、気ぃばっかり張っていてもしゃーねーか。
よし、今は目の前のことをしっかりとやり切ろう。
「すまねぇ、礼を言うぜルナ」
「いいのよ。それよりも、先を急ぎましょう?」
「おう、そうだな!!」
般若のように強張ってしまっていた表情を手で揉み解し、行先を再確認するために俺は地図と飾り刀を荷物袋から取り出す。
飾り刀が示した方向は……うん、やっぱり山だな。
地図と照らし合わせて見ると、そこは霊峰カグラ山にある“竹取の里”という秘境だと書いてあった。どうやらその山は今俺たちが歩いている隣りを流れる清流を辿っていけば迷わず行けそうだ。
「えぇ~、また山なのぉ?」
「うへぇ……ボク、山より海がいいなぁ~」
自分で先を急ごうと言い出したのにブーブーと文句を垂れる女性陣二人。
いいじゃねぇか、山は足腰が良いカンジに鍛えられるんだぜ。
「確かに海の魚はこれ以上ねぇってくらいに旨かったが……山に行けば柴熊がいるかもしれないだろ?」
そう、ルナと出逢ったあの山でも狩り尽くすほどに何度も食べたあの柴熊の肉。あれは普通に暮らしていたら食べられないほどに絶品なのだ。
それはもちろん、ルナもお気に入りなわけで……
「あれは美味しかったわ! 確かに山から離れていたせいで、最近は食べていなかったわね……うん、アレは是非ともまた食べたいわ」
「わぁ、ボクも食べたい!!」
そうそう、山にだってうめぇものは結構あるんだ。
修行中にジジイに教えてもらった珍味やらもたくさんある。
「へぇ~、山にも美味しいモノはあるんだね。他に何かないの?」
「お? リンは山の幸にも興味あるのか? 山はいいぞ~、他には鹿や猪なんかもいるんだ」
「お肉!! いいなぁ、美味しそう! 他には? 他には!?」
「んん~、他か……あとは猿とかは居るが……」
俺がリンにせがまれて今まで食べたものの中で思いつく限りの獲物を上げていくと、猿という単語を聞いたルナが飛び上がる。
「猿!? 猿は嫌よ!! 無理無理、絶対に無理!! 猿だけは本当に苦手!!」
髪をぶんぶんと振り回しながら本気で嫌がるルナ。
何がそんなに嫌なのか分からないが、あの強気なコイツが猿ごときで怖がるってなんだか意外だな。
かといって避けようとして避けられる動物でもないんだよなァ……。
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「違うのよ……アレは……アレだけは……」
ルナは頭を抱えて、それ以上口を開かなくなってしまった。
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