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Scene 36
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ゴールデンウィークも終了し、寒河江もようやく暖かい気候になってきた。俺は新任教師として、毎日研鑽の日々だ。そう長く生きてきたわけでもないが、こんなに勉強をしている自分が信じられない程なのである。佐藤さんの授業を生徒たちと一緒に受け、進講のポイントを学ぶ。授業を行う下地には世界史全体への一応の理解が求められるのだから、勉強し過ぎということは全くない。國井を見習って俺も予備校に通うべきかと真剣に考えたりもした。
「石川さんが一番熱心だな、俺の授業聴いでる中では」
授業が終わり、職員室へ戻る廊下で、佐藤さんが言う。
「いや、佐藤さんが引退されたら生徒たちの理解度が激落ちしたとか、しゃれならんすから。大学か予備校で聴講生やろうかとも考えてます」
俺はまじめに答える。
「姿勢は買うげっとそごまですねくてもいいず。おすすめの参考書と資料、いくつか見繕ってやっから、十文字屋さ注文すっといい。ほいづで勉強すろちゃ」
それはありがたいが、アマゾンに注文するだろうな俺は。
「まぁしかし、熱心なのはほんてん偉いと思う」
「石川宗家のプレッシャーっすよ」
俺は軽く笑って答えたが、実はこの一言に尽きるのだ。石川の看板に泥を塗りたくない、新しい家族と最愛の妻を失望させたくないという一心だ。
「石川さんはミュージシャンば一所懸命してきたんだべす、根性あんのっだなね」
我ながら案外そうなのかもしれないと思った。俺は一つのことにのめり込みやすい性格ではある。
「まだ二ヶ月ばかりだげっと、石川さんは大丈夫だど思うじぇ、俺は」
佐藤さんが一応の合格点をくれたようだ。俺は少しほっとする。
「石川先生!」
職員室に入ろうとするところで、ミニ三連星の菅野・日塔・鈴木が追いかけてきた。菅野がDVDを持っている。
「これに出てるの、先生ってホント?」
「金髪ロン毛のギタリスト」
「お父さんが旦那様がらもらたって、DVD」
例のデビューDVDである。立て続けにまくし立てる三人に多少閉口するが、あぁそうだよと軽い感じで答えた。
菅野がぎえーという声を出し、日塔は絶句、鈴木は飛び跳ねる。
「お父さんゆったっけもの、旦那様が、おらえの息子出っだはげ見でけろってやっだて」
ミニ三連星の中では訛りを隠そうとしない鈴木がはしゃぐ。三人のなかでは一番小柄で、額を出したキツ目のポニーテールが特徴だ。髪の艶がよくて、いつもキラキラ輝いている。父がDVDを渡す鈴木の父というのは、有力支援者のひとりなのだろう。最初に石川家に来た昨年の暮の集まりにいたのかもしれない。
「大泉先輩も言ってたが、やはり」
つとめて男っぽく振る舞うところのある日塔は、ショートボブにメガネというスタイル。色白で背が高く、沖津とはまた違った意味で大人っぽい雰囲気だ。
「なんで教えてくれなかったっけな」
菅野はなるべく標準語を使おうと努力しているようだが訛りは隠せない。ハキハキと明るい性格で、勉強もできてスポーツも万能、学級委員長に学級一致で選出された才媛だ。肌は黒めで茶色い髪は長く、日塔といいコントラストだ。髪が茶色いのは生来のものと、入学時の身上書に明記してある。
「わかったわかった、今日の終礼の時に話してやるから教室に戻って。次の授業まで時間ないよ」
俺はようやくミニ三連星を押し戻し職員室に戻る。佐藤さんが満足気に俺を見ていた。
「石川さん、やっぱりあんた大丈夫だ。雪江や理事長、旦那様の目に狂いはねぇ。子供の扱いもだんだんじょんだぐなってる」
佐藤さんがまた褒めてくれて、俺は嬉しくて少し泣きそうになってしまった。
「あ、ありがとうございます」
俺は頭を下げ、そのひょうしに机に額をぶつけた。周囲に笑いが起こる。東海林さんと小川も笑っていた。
「えー今日の終礼は、石川さんのプライベートを話してもらいましょう」
佐藤さんがそう言って終礼を始める。教室内にクスクス笑いが起こる。菅野はあらかじめ触れ回っていたようだ。俺は苦笑しながら教壇に上がる。クラスの教壇に上がったのは、実はこれが初めてである。
「なんか恥ずかしいですね」
俺は正直な感想をもらす。また小さな笑いが起こった。
「えーっと私はですね、埼玉県の所沢というところで生まれ育ちました。5歳年上の兄とふたり兄弟です。所沢は、池袋か新宿から西武線という私鉄で三十分位です。東京のベッドタウンの一つですね。私が子供の頃はまだ畑もありましたけど、今はだいぶ宅地化してます」
田舎の子どもたちにとっては、東京まで電車で三十分というのはもう東京とイコールなのだと昔雪江が言っていた。
「中学の時に、兄からフォークギターを貰ってから、人生変わりました。ギターのことしか考えなくなって、高校入った時は上から二十番以内だったのに、本格的にギターにのめり込んで、卒業するときは下から二十番」
どっと笑いが起こる。佐藤さんも笑った。
「高校では学祭でバンド組んで、大成功でした。高校の友達以外ともつながりができて、大学生のバンドに所属したこともあります。あんま勉強しなかったので、大学は三流大です、町田の」
せめて二流って言ってやれ、学院からも進学してる奴が結構いるぞあそごは、と佐藤さんがツッコむ。また笑いが起こった。
「大学に入って最初にできた友達が、ずっと音楽やってる奴だったてのは運命だったのかもしれません。その男はものすごく音楽的才能があって、人を引きつける魅力もあった。すぐにそいつと新しいバンドを組んだんです。そのバンドは、学祭だけにとどまらず、東京近辺のハコ…ハコってライブハウスのことね、に出るようになって」
「大学行ってたんですか?」
日塔がクールに野次を飛ばす。
「失礼な、行ってましたよ、時々。バイトとバンドの練習のほうにずっと長い時間割いてたけど行ってました」
教室が爆笑に包まれた。
「私達のバンドは、最初に友だちになったその右田というやつの才能に引っ張られて、どんどん人気が出てきました。もちろん私達メンバーも練習に打ち込んで、テクニックを磨いた。関東ローカルの深夜番組ですけど、テレビには二回出たことあります。音楽雑誌にも三回ばかり載りました」
ほーお、という声があがる。
「バンドの名前なんていうんですか」
菅野が聞く。
「JET BLACK、漆黒って意味です。リーダーの右田が提案して文句なしで決まりました」
西川先輩が大好きなバンドで、あの西川先輩が石川先生にすぐ頭下げたってよ、と男子生徒が話している。
「ちょうど去年の今頃、右田が我々メンバーに決断を迫りました。プロになる道を目指そうと。他のメンバーはすぐ承知しましたが、私だけが、決心がつかなかった」
「雪江様ど付き合ってだがらだがしたー」
鈴木が天然なタイミングで合いの手を入れ、クラス中笑いと冷やかしの声に包まれる。
「えぇ、その通り。真剣に悩みました。バンドの仲間たちは本当に最高の友達だし、ずっと一緒に夢を追いたかった。でも彼女のことも大事にしたい。彼女と結婚したうえでバンドを続けるという選択肢はありません。石川宗家の跡取り娘がバンドマンに嫁ぐなんてありえないからです」
このくらいの歳の男子生徒はまだ恋愛に関しては興味が薄い。ニヤニヤするだけである。しかし女子生徒はだいぶ進んでいるので、目をうるませて聞いていた。
「ドラムのやつと殴り合いの喧嘩までして、結局私はバンドを脱退することに決めました。私の脱退報告にものすごく怒ったリーダーの右田も、最後は理解してくれました。去年の9月のライブを最後に、私はバンドを脱退したんです」
「その時のライブが、このDVDだがした」
鈴木がDVDのケースをかざして天真爛漫に言う。佐藤さんが本来それは学校に持ってきていいもんじゃないと苦笑した。
「そ。買ってくれると、私に印税が入ってきます」
佐藤さんも含めてみなどっと笑った。
「さっき大学に行ってなかったわけじゃ無い、と言いましたが、単位が取れていたとも言ってません。バンドの方はいい形で卒業出来ましたが、大学が卒業できる見込みが立っていなかったのも事実です」
佐藤さんが、大学の単位取得について簡単に説明してくれた。
「バンドをやめて彼女を取ると決めた以上、石川宗家に恥をかかせるわけには行きません。実は、理事長や佐藤さんたちに多くの援助をもらって、ギリギリで卒業出来ました」
俺は佐藤さんにあらためて頭を下げる。
「私のプロフィールを語ることで、みんなに伝えたいことは、人はひとりでは生きていけないってことです。誰かに助けられて、誰かを助けて、誰かと信頼しあって、誰かと殴り合いのケンカをして、自分以外の人と関わっていかないといけないということです」
佐藤さんがふんふんと頷く。生徒たちはけっこう真剣な顔になった。
「私は婿ですから、実の親のところから離れて、新しい親が出来ました。幸いなことに、素晴らしい人たちです。みなさんも、これからいろんな人と会ってください。孤独を愛するのもけっこうでしょうけど、お勧めしません。いろんな人と関係を持ったほうが、楽しくなると思います。ですよね、佐藤さん」
「んだね、勉強も、独学もいいが人に教えてもらったほうが早く向上する」
「私のギターの腕は、今年の陵山祭で披露します」
菅野をはじめとする女子生徒が歓声を上げた。
「みんな、いま、石川さんは大変重要なことを言ってくれた。人はひとりでは生きていけない、これは私もまったく同じ考えです。いつかみんなに言おうと思ったことを先に言われてしまったが、忘れないようにしてください」
佐藤さんが訛りを消して生徒たちに呼びかけ、生徒たちは一斉にハイと答えた。
「石川さんが一番熱心だな、俺の授業聴いでる中では」
授業が終わり、職員室へ戻る廊下で、佐藤さんが言う。
「いや、佐藤さんが引退されたら生徒たちの理解度が激落ちしたとか、しゃれならんすから。大学か予備校で聴講生やろうかとも考えてます」
俺はまじめに答える。
「姿勢は買うげっとそごまですねくてもいいず。おすすめの参考書と資料、いくつか見繕ってやっから、十文字屋さ注文すっといい。ほいづで勉強すろちゃ」
それはありがたいが、アマゾンに注文するだろうな俺は。
「まぁしかし、熱心なのはほんてん偉いと思う」
「石川宗家のプレッシャーっすよ」
俺は軽く笑って答えたが、実はこの一言に尽きるのだ。石川の看板に泥を塗りたくない、新しい家族と最愛の妻を失望させたくないという一心だ。
「石川さんはミュージシャンば一所懸命してきたんだべす、根性あんのっだなね」
我ながら案外そうなのかもしれないと思った。俺は一つのことにのめり込みやすい性格ではある。
「まだ二ヶ月ばかりだげっと、石川さんは大丈夫だど思うじぇ、俺は」
佐藤さんが一応の合格点をくれたようだ。俺は少しほっとする。
「石川先生!」
職員室に入ろうとするところで、ミニ三連星の菅野・日塔・鈴木が追いかけてきた。菅野がDVDを持っている。
「これに出てるの、先生ってホント?」
「金髪ロン毛のギタリスト」
「お父さんが旦那様がらもらたって、DVD」
例のデビューDVDである。立て続けにまくし立てる三人に多少閉口するが、あぁそうだよと軽い感じで答えた。
菅野がぎえーという声を出し、日塔は絶句、鈴木は飛び跳ねる。
「お父さんゆったっけもの、旦那様が、おらえの息子出っだはげ見でけろってやっだて」
ミニ三連星の中では訛りを隠そうとしない鈴木がはしゃぐ。三人のなかでは一番小柄で、額を出したキツ目のポニーテールが特徴だ。髪の艶がよくて、いつもキラキラ輝いている。父がDVDを渡す鈴木の父というのは、有力支援者のひとりなのだろう。最初に石川家に来た昨年の暮の集まりにいたのかもしれない。
「大泉先輩も言ってたが、やはり」
つとめて男っぽく振る舞うところのある日塔は、ショートボブにメガネというスタイル。色白で背が高く、沖津とはまた違った意味で大人っぽい雰囲気だ。
「なんで教えてくれなかったっけな」
菅野はなるべく標準語を使おうと努力しているようだが訛りは隠せない。ハキハキと明るい性格で、勉強もできてスポーツも万能、学級委員長に学級一致で選出された才媛だ。肌は黒めで茶色い髪は長く、日塔といいコントラストだ。髪が茶色いのは生来のものと、入学時の身上書に明記してある。
「わかったわかった、今日の終礼の時に話してやるから教室に戻って。次の授業まで時間ないよ」
俺はようやくミニ三連星を押し戻し職員室に戻る。佐藤さんが満足気に俺を見ていた。
「石川さん、やっぱりあんた大丈夫だ。雪江や理事長、旦那様の目に狂いはねぇ。子供の扱いもだんだんじょんだぐなってる」
佐藤さんがまた褒めてくれて、俺は嬉しくて少し泣きそうになってしまった。
「あ、ありがとうございます」
俺は頭を下げ、そのひょうしに机に額をぶつけた。周囲に笑いが起こる。東海林さんと小川も笑っていた。
「えー今日の終礼は、石川さんのプライベートを話してもらいましょう」
佐藤さんがそう言って終礼を始める。教室内にクスクス笑いが起こる。菅野はあらかじめ触れ回っていたようだ。俺は苦笑しながら教壇に上がる。クラスの教壇に上がったのは、実はこれが初めてである。
「なんか恥ずかしいですね」
俺は正直な感想をもらす。また小さな笑いが起こった。
「えーっと私はですね、埼玉県の所沢というところで生まれ育ちました。5歳年上の兄とふたり兄弟です。所沢は、池袋か新宿から西武線という私鉄で三十分位です。東京のベッドタウンの一つですね。私が子供の頃はまだ畑もありましたけど、今はだいぶ宅地化してます」
田舎の子どもたちにとっては、東京まで電車で三十分というのはもう東京とイコールなのだと昔雪江が言っていた。
「中学の時に、兄からフォークギターを貰ってから、人生変わりました。ギターのことしか考えなくなって、高校入った時は上から二十番以内だったのに、本格的にギターにのめり込んで、卒業するときは下から二十番」
どっと笑いが起こる。佐藤さんも笑った。
「高校では学祭でバンド組んで、大成功でした。高校の友達以外ともつながりができて、大学生のバンドに所属したこともあります。あんま勉強しなかったので、大学は三流大です、町田の」
せめて二流って言ってやれ、学院からも進学してる奴が結構いるぞあそごは、と佐藤さんがツッコむ。また笑いが起こった。
「大学に入って最初にできた友達が、ずっと音楽やってる奴だったてのは運命だったのかもしれません。その男はものすごく音楽的才能があって、人を引きつける魅力もあった。すぐにそいつと新しいバンドを組んだんです。そのバンドは、学祭だけにとどまらず、東京近辺のハコ…ハコってライブハウスのことね、に出るようになって」
「大学行ってたんですか?」
日塔がクールに野次を飛ばす。
「失礼な、行ってましたよ、時々。バイトとバンドの練習のほうにずっと長い時間割いてたけど行ってました」
教室が爆笑に包まれた。
「私達のバンドは、最初に友だちになったその右田というやつの才能に引っ張られて、どんどん人気が出てきました。もちろん私達メンバーも練習に打ち込んで、テクニックを磨いた。関東ローカルの深夜番組ですけど、テレビには二回出たことあります。音楽雑誌にも三回ばかり載りました」
ほーお、という声があがる。
「バンドの名前なんていうんですか」
菅野が聞く。
「JET BLACK、漆黒って意味です。リーダーの右田が提案して文句なしで決まりました」
西川先輩が大好きなバンドで、あの西川先輩が石川先生にすぐ頭下げたってよ、と男子生徒が話している。
「ちょうど去年の今頃、右田が我々メンバーに決断を迫りました。プロになる道を目指そうと。他のメンバーはすぐ承知しましたが、私だけが、決心がつかなかった」
「雪江様ど付き合ってだがらだがしたー」
鈴木が天然なタイミングで合いの手を入れ、クラス中笑いと冷やかしの声に包まれる。
「えぇ、その通り。真剣に悩みました。バンドの仲間たちは本当に最高の友達だし、ずっと一緒に夢を追いたかった。でも彼女のことも大事にしたい。彼女と結婚したうえでバンドを続けるという選択肢はありません。石川宗家の跡取り娘がバンドマンに嫁ぐなんてありえないからです」
このくらいの歳の男子生徒はまだ恋愛に関しては興味が薄い。ニヤニヤするだけである。しかし女子生徒はだいぶ進んでいるので、目をうるませて聞いていた。
「ドラムのやつと殴り合いの喧嘩までして、結局私はバンドを脱退することに決めました。私の脱退報告にものすごく怒ったリーダーの右田も、最後は理解してくれました。去年の9月のライブを最後に、私はバンドを脱退したんです」
「その時のライブが、このDVDだがした」
鈴木がDVDのケースをかざして天真爛漫に言う。佐藤さんが本来それは学校に持ってきていいもんじゃないと苦笑した。
「そ。買ってくれると、私に印税が入ってきます」
佐藤さんも含めてみなどっと笑った。
「さっき大学に行ってなかったわけじゃ無い、と言いましたが、単位が取れていたとも言ってません。バンドの方はいい形で卒業出来ましたが、大学が卒業できる見込みが立っていなかったのも事実です」
佐藤さんが、大学の単位取得について簡単に説明してくれた。
「バンドをやめて彼女を取ると決めた以上、石川宗家に恥をかかせるわけには行きません。実は、理事長や佐藤さんたちに多くの援助をもらって、ギリギリで卒業出来ました」
俺は佐藤さんにあらためて頭を下げる。
「私のプロフィールを語ることで、みんなに伝えたいことは、人はひとりでは生きていけないってことです。誰かに助けられて、誰かを助けて、誰かと信頼しあって、誰かと殴り合いのケンカをして、自分以外の人と関わっていかないといけないということです」
佐藤さんがふんふんと頷く。生徒たちはけっこう真剣な顔になった。
「私は婿ですから、実の親のところから離れて、新しい親が出来ました。幸いなことに、素晴らしい人たちです。みなさんも、これからいろんな人と会ってください。孤独を愛するのもけっこうでしょうけど、お勧めしません。いろんな人と関係を持ったほうが、楽しくなると思います。ですよね、佐藤さん」
「んだね、勉強も、独学もいいが人に教えてもらったほうが早く向上する」
「私のギターの腕は、今年の陵山祭で披露します」
菅野をはじめとする女子生徒が歓声を上げた。
「みんな、いま、石川さんは大変重要なことを言ってくれた。人はひとりでは生きていけない、これは私もまったく同じ考えです。いつかみんなに言おうと思ったことを先に言われてしまったが、忘れないようにしてください」
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