Straight Flash

市川 電蔵

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Scene 04

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「今、なんて言った?」
雪江が俺の顔を覗き込んだ。
「結婚してくれるか」
「誰と」
「お前とだ」
「お前って、私」
「あたりまえだ」
「私と、あなたが、結婚する」
「嫌か」
「ううん」
「じゃあいいんだな」
「いいんだけど」
雪江は何か判然としない様子だ。
「JETは、抜ける」
「え」
「今日、ミギと話した」
「それって」
「頭丸めて、就職活動する」
「じゃあ」
俺は精一杯おどけて言ったつもりだが、雪江の言葉は涙で詰まった。俺は少しもどかしくなったが、続けた。
「とりあえず大学は卒業できるかもしれないけど、就職だけは、今年はもうどうしようもない。だから就職浪人。何とかバイト探していくから」
「山形さ…」
山形を"しゃまがだ"と発音した。
「山形がどうした」
雪江の言葉を軽く受け流し、俺は雪江を抱きしめた。
「愛してる。一緒にいよう。一緒にいてくれ」
「来てけんだがした…」
雪江は涙声で、山形弁で言い、俺にすがりつく。雪江の発した切れ切れの単語がどういう意味かはわからなかった。この言葉が「あなた、山形に来てくれるのね…」という意味のことであると理解できたのは、だいぶあとのことだった。
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