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第四話
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来瀬町図書館。
真新しい木の看板に出迎えられ、私と四郎さまは木造二階建ての図書館に足を踏み入れた。木の香りが心地よい。宿場町の景観に馴染むようデザインされたのだろう。
和風建築ではあるけれど、入ってみると天井は高く、開放的で明るい。もしかすると、この町はお金持ちなのかもしれない。
学習スペースでは、高校生らしき学生たちがテーブルにテキストやノートを広げて勉強している。とても静かだ。
珍しそうに天窓を見上げる落ち武者を入り口に残し、私は若い女性の司書さんに話しかけた。
「あの、地元の祠について調べたいのですが」
インターネットで検索したことと、何も見つからなかったことを伝える。
「あっ、その祠なら知っています」
司書さんはぱっと笑顔になった。
「鈴掛の、北岡さんちにある石の祠ですよね」
「多分それです」
私は頷いた。近くに同じ名字の家がたくさんあったとしても、祠のあるお宅はそうそうないはずだ。
司書さんは席を立つと、郷土資料のコーナーから一冊のパンフレット出してくれた。
「若宮さまでしたら、少しですがこちらに記述があります」
あの祠は若宮さまと呼ばれているらしい。
ページをめくると、すぐに見覚えのある祠の写真が見つかった。写真は色あせて、青みがかっていた。
解説に目を通す。
――延元三年(一三三八年)のこと。いずこからか、幼い姫君が美々しい若武者に守られてこの地、来瀬に逃れてきた。若武者は深手を負っておりほどなくして亡くなったが、姫君は土地の者たちに大切にかしずかれ、この地で生を全うしたという。この祠はその若武者を祀ったものである。ふたりの素性は不明であるが、若武者は『四郎』という名であったと伝えられている。(写真:北岡貞顕)
たったこれだけだ。
目新しい情報というと四郎さまが持っていたという太刀の写真。あとは四郎さまが「美々しい」と記されていることくらいか。
(美々しい――、かなあ)
冊子から顔を上げると、美しき落ち武者は目を輝かせてあたりをきょろきょろと見回していた。まるで子どものようだ。
「主君から託された姫君を、命をかけて守り抜いた美しい若武者。ロマンですよね」
胸の前で指を組み、小首をかしげる司書さん。こちらも目がきらきらしている。この人に教えてやりたい。そのロマンを体現する若武者は、あなたのすぐそばにいますよ、と。
「そうだ。詳しいことをお知りになりたいなら、ぴったりの人がいますよ」
「本当ですか?」
思いも掛けない大収穫。藁をも掴みたい私の前に、太いロープが下りてきた。
「はい。今日なら近くにいると思うので、ちょっと探してみますね」
「お願いします」
私は頭を下げた。「少々お待ちください」と言い置いて、司書さんがスタッフルームに入っていく。開け放したドアの向こうから切れ切れに会話が聞こえてきた。……ガイドが、団体さんで、お昼ご飯は。
「すみません。今、ボランティアのガイドで、団体さんの案内をしているみたいです」
戻ってきた司書さんは申し訳なさそうに言った。
「お昼前に解散予定なので、あと三十分もすれば終わると思うんですが」
「待ちます」
三十分が三時間でも構わない。この機を逃してなるものか。即答すると、縦長の四つ折りにした紙が差し出された。
「来瀬宿のお店で使える割引クーポン券です。よろしければ、ここの町並みも楽しんでくださいね」
地元PRだった。
ここで待ってもよかったのだけれど、落ち武者連れだし。私は肩こりも頭痛も感じていないけれど、勉学に励む学生さんに障りがあるとよろしくない。礼を言って一旦図書館を出ることにした。
薄茶色の砂利で舗装された小道を歩く。外はいいお天気だ。せっかくだから、どこかで美味しいものをいただこう。クーポン券を眺めながらお店を物色する。茶問屋カフェなんてよさそうだ。
あいかわらず、四郎さまは落ち着きなくきょろきょろとあたりを見渡している。
「ここに来るのは初めてなんですか?」
「姫を見守るというお役目があるからな。一応屋敷神という立場でもあるらしいし、遠出などはできぬ」
煤で汚れた顔がほんのり上気している。ささやかな散策を心から楽しんでいるようだ。
「このように広くけざやかな景色を見たのは久方ぶりだ」
小道の両脇には江戸時代を再現したという格子のついた商家が立ち並んでいる。強めの風にはためく色とりどりの幟。造り酒屋の軒に下がる杉玉。醤油の焦げる香ばしい匂い。立ち止まり、店の中を覗く人たち。
霊と歩く昼間の観光地。この世ならぬ者の目に、この世はどう映っているのだろう。
「ここではないか」
四郎さまが声を弾ませて指を差す。
茶問屋カフェ『ふくふく』。老舗の茶問屋が営む古民家カフェだそうだ。軒先には気の早い『氷』の旗がぶら下がっていた。
木製のドアを引いて中に入る。窓際の席に座ると、
「いらっしゃいませ」
愛想の良い声とともに、氷水の入ったコップがふたつ、テーブルに置かれた。
ぎょっとして店員さんの顔を見上げる。
「これは氷か。まるで水晶ではないか」
はしゃぐ四郎さまには目もくれず、
「ご注文がお決まりになりましたら、お知らせください」
マニュアル通りのセリフを言うと、店員さんは離れて行った。ほっと、胸をなで下ろす。
うっかりなのか無意識なのかは分からないが、視えているわけではなさそうだった。
「お行儀悪いですから」
今にもコップに指を突っ込もうとする四郎さまを小声でたしなめ、私はため息をついた。
甘いものが食べたい気分だ。
(そういや朝は何を食べたんだっけ)
コーヒーを淹れたことだけは覚えているのだが。今朝のことなのに、ずっと前のことのようだ。
「お待たせしました。和紅茶とお茶畑のフレンチトーストです」
ほかほか湯気の立つメニュー。セットで千五百円。クーポン割引でなんと千円。
和紅茶とフレンチトーストにかけられた抹茶は地元の茶農家さんが生産したものだ。うちの事業所とも関わりがあるはず。
(これ、いつか経費で落ちるようになるのかな)
不埒な考えが頭をよぎった。
「いただきます」
両手を合わせ、ナイフとフォークを手にする。
地元産の蜂蜜がたっぷり染み込んだフレンチトーストにナイフを入れようとしたとき、正面から熱い視線を感じた。四郎さまが見ている。向かいの席から、身を乗り出して、お皿の上のフレンチトースをじっと見ている。
私は心もち、お皿を四郎さまの方に押しやった。四郎さまはフレンチトーストと私の顔を交互に見て、ぺこりと頭を下げると、手のひらでその香りを自分の方に引き寄せた。
目を閉じて、ふわり、と幸せそうな顔をする。どうやらお気に召したらしい。
屋敷神さまのお下がりをいただく。フレンチトーストは見た目よりもかなり甘さひかえめな味がした。
真新しい木の看板に出迎えられ、私と四郎さまは木造二階建ての図書館に足を踏み入れた。木の香りが心地よい。宿場町の景観に馴染むようデザインされたのだろう。
和風建築ではあるけれど、入ってみると天井は高く、開放的で明るい。もしかすると、この町はお金持ちなのかもしれない。
学習スペースでは、高校生らしき学生たちがテーブルにテキストやノートを広げて勉強している。とても静かだ。
珍しそうに天窓を見上げる落ち武者を入り口に残し、私は若い女性の司書さんに話しかけた。
「あの、地元の祠について調べたいのですが」
インターネットで検索したことと、何も見つからなかったことを伝える。
「あっ、その祠なら知っています」
司書さんはぱっと笑顔になった。
「鈴掛の、北岡さんちにある石の祠ですよね」
「多分それです」
私は頷いた。近くに同じ名字の家がたくさんあったとしても、祠のあるお宅はそうそうないはずだ。
司書さんは席を立つと、郷土資料のコーナーから一冊のパンフレット出してくれた。
「若宮さまでしたら、少しですがこちらに記述があります」
あの祠は若宮さまと呼ばれているらしい。
ページをめくると、すぐに見覚えのある祠の写真が見つかった。写真は色あせて、青みがかっていた。
解説に目を通す。
――延元三年(一三三八年)のこと。いずこからか、幼い姫君が美々しい若武者に守られてこの地、来瀬に逃れてきた。若武者は深手を負っておりほどなくして亡くなったが、姫君は土地の者たちに大切にかしずかれ、この地で生を全うしたという。この祠はその若武者を祀ったものである。ふたりの素性は不明であるが、若武者は『四郎』という名であったと伝えられている。(写真:北岡貞顕)
たったこれだけだ。
目新しい情報というと四郎さまが持っていたという太刀の写真。あとは四郎さまが「美々しい」と記されていることくらいか。
(美々しい――、かなあ)
冊子から顔を上げると、美しき落ち武者は目を輝かせてあたりをきょろきょろと見回していた。まるで子どものようだ。
「主君から託された姫君を、命をかけて守り抜いた美しい若武者。ロマンですよね」
胸の前で指を組み、小首をかしげる司書さん。こちらも目がきらきらしている。この人に教えてやりたい。そのロマンを体現する若武者は、あなたのすぐそばにいますよ、と。
「そうだ。詳しいことをお知りになりたいなら、ぴったりの人がいますよ」
「本当ですか?」
思いも掛けない大収穫。藁をも掴みたい私の前に、太いロープが下りてきた。
「はい。今日なら近くにいると思うので、ちょっと探してみますね」
「お願いします」
私は頭を下げた。「少々お待ちください」と言い置いて、司書さんがスタッフルームに入っていく。開け放したドアの向こうから切れ切れに会話が聞こえてきた。……ガイドが、団体さんで、お昼ご飯は。
「すみません。今、ボランティアのガイドで、団体さんの案内をしているみたいです」
戻ってきた司書さんは申し訳なさそうに言った。
「お昼前に解散予定なので、あと三十分もすれば終わると思うんですが」
「待ちます」
三十分が三時間でも構わない。この機を逃してなるものか。即答すると、縦長の四つ折りにした紙が差し出された。
「来瀬宿のお店で使える割引クーポン券です。よろしければ、ここの町並みも楽しんでくださいね」
地元PRだった。
ここで待ってもよかったのだけれど、落ち武者連れだし。私は肩こりも頭痛も感じていないけれど、勉学に励む学生さんに障りがあるとよろしくない。礼を言って一旦図書館を出ることにした。
薄茶色の砂利で舗装された小道を歩く。外はいいお天気だ。せっかくだから、どこかで美味しいものをいただこう。クーポン券を眺めながらお店を物色する。茶問屋カフェなんてよさそうだ。
あいかわらず、四郎さまは落ち着きなくきょろきょろとあたりを見渡している。
「ここに来るのは初めてなんですか?」
「姫を見守るというお役目があるからな。一応屋敷神という立場でもあるらしいし、遠出などはできぬ」
煤で汚れた顔がほんのり上気している。ささやかな散策を心から楽しんでいるようだ。
「このように広くけざやかな景色を見たのは久方ぶりだ」
小道の両脇には江戸時代を再現したという格子のついた商家が立ち並んでいる。強めの風にはためく色とりどりの幟。造り酒屋の軒に下がる杉玉。醤油の焦げる香ばしい匂い。立ち止まり、店の中を覗く人たち。
霊と歩く昼間の観光地。この世ならぬ者の目に、この世はどう映っているのだろう。
「ここではないか」
四郎さまが声を弾ませて指を差す。
茶問屋カフェ『ふくふく』。老舗の茶問屋が営む古民家カフェだそうだ。軒先には気の早い『氷』の旗がぶら下がっていた。
木製のドアを引いて中に入る。窓際の席に座ると、
「いらっしゃいませ」
愛想の良い声とともに、氷水の入ったコップがふたつ、テーブルに置かれた。
ぎょっとして店員さんの顔を見上げる。
「これは氷か。まるで水晶ではないか」
はしゃぐ四郎さまには目もくれず、
「ご注文がお決まりになりましたら、お知らせください」
マニュアル通りのセリフを言うと、店員さんは離れて行った。ほっと、胸をなで下ろす。
うっかりなのか無意識なのかは分からないが、視えているわけではなさそうだった。
「お行儀悪いですから」
今にもコップに指を突っ込もうとする四郎さまを小声でたしなめ、私はため息をついた。
甘いものが食べたい気分だ。
(そういや朝は何を食べたんだっけ)
コーヒーを淹れたことだけは覚えているのだが。今朝のことなのに、ずっと前のことのようだ。
「お待たせしました。和紅茶とお茶畑のフレンチトーストです」
ほかほか湯気の立つメニュー。セットで千五百円。クーポン割引でなんと千円。
和紅茶とフレンチトーストにかけられた抹茶は地元の茶農家さんが生産したものだ。うちの事業所とも関わりがあるはず。
(これ、いつか経費で落ちるようになるのかな)
不埒な考えが頭をよぎった。
「いただきます」
両手を合わせ、ナイフとフォークを手にする。
地元産の蜂蜜がたっぷり染み込んだフレンチトーストにナイフを入れようとしたとき、正面から熱い視線を感じた。四郎さまが見ている。向かいの席から、身を乗り出して、お皿の上のフレンチトースをじっと見ている。
私は心もち、お皿を四郎さまの方に押しやった。四郎さまはフレンチトーストと私の顔を交互に見て、ぺこりと頭を下げると、手のひらでその香りを自分の方に引き寄せた。
目を閉じて、ふわり、と幸せそうな顔をする。どうやらお気に召したらしい。
屋敷神さまのお下がりをいただく。フレンチトーストは見た目よりもかなり甘さひかえめな味がした。
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