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第6章 移ろう魂編
エビルズピーク 5
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<ヴァーンベック視点>
「探るのですか?」
「ええ、ちっと偵察しとこうと思いましてね」
「ヴァーンさん、おれも行くぜ」
「……アル君、ヴァーンさん、休憩は?」
「休憩は要りませんよ」
「おれもです」
「そんな……」
「大丈夫、心配無用です」
これくらい、何のことはねえ。
「……無理しないでくださいね」
「了解です。では、少し出てきますので」
テポレン方面の様子を見てくるか。
「アル、行くぞ」
「了解」
アルとふたり広場を出て、山道を進むと。
また視界が狭まってきた。
ホント、木々の勢いが凄え。
先が見えにくくて仕方ねえわ。
まっ、さっきまでよりはましだけどな。
「ヴァーンさん、どこまで見に行くんだ?」
「ん? まあ、この辺でいいか」
特に問題はなさそ……。
ちょっと、待て!
何か音が?
音が聞こえる?
風に乗って僅かに耳に届くこの音は……。
「アル、もう少し先に進むぞ」
「えっ、どうしたんだよ?」
「敵兵がいるかもしれねえ。確認だ」
「……」
足音を消しながら、急いで音の聞こえる方向に歩を進めると……。
「間違いねえ」
まだ離れてはいるが、武装した一団がこちらに向かっている。
「敵兵? レザンジュの王軍!?」
「そうみたいだな」
「っ! 早く知らせないと!」
「ああ、ちっと急ぐぜ!」
時間的猶予は僅かなもの。
急いで戻って対策を立てないといけねえ。
今進んで来た道を引き返し、静かに駆ける。
視界の悪い山道をもどかしい思いでただ駆ける!
「……」
「……」
ふたり無言のまま悪道を抜けると、視界が広がり。
道幅のある坂道へ。
見覚えのある山道だ。
ここを駆け上がると、すぐ先には皆の休憩している広場。
もう少しで到着だぞ。
すると、広場を目の前にして。
「グロォォォ!!」
「オオォォォ!!」
聞こえてきたのは魔物の雄叫び?
こいつは!?
「ヴァーンさん!?」
まずい。
これは、まずいな。
「アル、聞こえるか?」
「ああ……聞こえる」
「グロォォォ!」
「グルォォォ!」
「皆、態勢を整えるんだ!!」
「「「「「「おう!」」」」」」
「「「「「「了解!」」」」」」
俺たちの前方。
セレスさんたちが休憩しているはずの広場から聞こえてくるのは、魔物の雄叫び。それに、ルボルグ隊長とワディン騎士の声。
その声には焦りが混じっている?
隊長が焦るほどの魔物。
この距離でも感じ取れる魔物の気配。
何が現れたのかは分からないが、並じゃねえことだけは確かだ。
「ヴァーンさん!」
「……」
おそらく、戦闘はまだ始まっていない。
それなら。
「広場に入ったらお前はセレスさんのもとへ走れ」
この一団の中で戦えないのはセレスさんのみ。
まずは、彼女の安全を確保する必要がある。
もちろん、ワディン騎士もセレスさんを護りながら戦ってはいるだろう。
それでもだ。
優先順位は変わらねえ。
「分かった」
セレスさんのことはアルに任せて、こっちは状況次第。
相手の魔物次第で対応も変わってくる。
「……」
「……」
よし!
もうすぐだ。
あの坂を越えれば広場が見える。
「アル、一気に行くぞ」
「了解!」
アルとふたり、全速で駆け上がり坂の上へ。
そこで目に入ってきたのは……。
2頭の魔物。
赤茶色の毛並みを持った4足の巨体。
その眼は真っ赤に染まっている。
「ヴァーンさん、あいつら?」
「……ブラッドウルフだな」
「探るのですか?」
「ええ、ちっと偵察しとこうと思いましてね」
「ヴァーンさん、おれも行くぜ」
「……アル君、ヴァーンさん、休憩は?」
「休憩は要りませんよ」
「おれもです」
「そんな……」
「大丈夫、心配無用です」
これくらい、何のことはねえ。
「……無理しないでくださいね」
「了解です。では、少し出てきますので」
テポレン方面の様子を見てくるか。
「アル、行くぞ」
「了解」
アルとふたり広場を出て、山道を進むと。
また視界が狭まってきた。
ホント、木々の勢いが凄え。
先が見えにくくて仕方ねえわ。
まっ、さっきまでよりはましだけどな。
「ヴァーンさん、どこまで見に行くんだ?」
「ん? まあ、この辺でいいか」
特に問題はなさそ……。
ちょっと、待て!
何か音が?
音が聞こえる?
風に乗って僅かに耳に届くこの音は……。
「アル、もう少し先に進むぞ」
「えっ、どうしたんだよ?」
「敵兵がいるかもしれねえ。確認だ」
「……」
足音を消しながら、急いで音の聞こえる方向に歩を進めると……。
「間違いねえ」
まだ離れてはいるが、武装した一団がこちらに向かっている。
「敵兵? レザンジュの王軍!?」
「そうみたいだな」
「っ! 早く知らせないと!」
「ああ、ちっと急ぐぜ!」
時間的猶予は僅かなもの。
急いで戻って対策を立てないといけねえ。
今進んで来た道を引き返し、静かに駆ける。
視界の悪い山道をもどかしい思いでただ駆ける!
「……」
「……」
ふたり無言のまま悪道を抜けると、視界が広がり。
道幅のある坂道へ。
見覚えのある山道だ。
ここを駆け上がると、すぐ先には皆の休憩している広場。
もう少しで到着だぞ。
すると、広場を目の前にして。
「グロォォォ!!」
「オオォォォ!!」
聞こえてきたのは魔物の雄叫び?
こいつは!?
「ヴァーンさん!?」
まずい。
これは、まずいな。
「アル、聞こえるか?」
「ああ……聞こえる」
「グロォォォ!」
「グルォォォ!」
「皆、態勢を整えるんだ!!」
「「「「「「おう!」」」」」」
「「「「「「了解!」」」」」」
俺たちの前方。
セレスさんたちが休憩しているはずの広場から聞こえてくるのは、魔物の雄叫び。それに、ルボルグ隊長とワディン騎士の声。
その声には焦りが混じっている?
隊長が焦るほどの魔物。
この距離でも感じ取れる魔物の気配。
何が現れたのかは分からないが、並じゃねえことだけは確かだ。
「ヴァーンさん!」
「……」
おそらく、戦闘はまだ始まっていない。
それなら。
「広場に入ったらお前はセレスさんのもとへ走れ」
この一団の中で戦えないのはセレスさんのみ。
まずは、彼女の安全を確保する必要がある。
もちろん、ワディン騎士もセレスさんを護りながら戦ってはいるだろう。
それでもだ。
優先順位は変わらねえ。
「分かった」
セレスさんのことはアルに任せて、こっちは状況次第。
相手の魔物次第で対応も変わってくる。
「……」
「……」
よし!
もうすぐだ。
あの坂を越えれば広場が見える。
「アル、一気に行くぞ」
「了解!」
アルとふたり、全速で駆け上がり坂の上へ。
そこで目に入ってきたのは……。
2頭の魔物。
赤茶色の毛並みを持った4足の巨体。
その眼は真っ赤に染まっている。
「ヴァーンさん、あいつら?」
「……ブラッドウルフだな」
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