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第7章 南部編
四半刻 11
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振り上げられる強暴な腕、手の先には恐ろしく鋭い爪。
赤光に輝く剛爪が振るわれる!
動け!
動いてくれ!!
刹那。
極度の集中が世界を変える。
時が鈍化する。
一瞬で、すべてが変わった。
周囲がすべて!
「……」
緩やかに時を刻む世界!
目に入る光景も、耳に入る音も。
あいつの動きも。
すべてが緩慢に進んでいる!
この感覚は?
こっちの世界でも、前回の人生でも経験したことのない未知の感覚……。
まったく理解できないが、今はこれ以上にありがたいことはない。
「グゥオォ」
真上から近づく剛爪。
狙いは俺の頭。
剣姫は俺の後方。
ここで避けても問題はない。
「ォォォ!」
音も剛爪もスローモーション。
これなら、今の俺でも簡単に避けることができる。
不自由な身体を叱咤し、剛爪を避けるよう横に回転。
最小の動きで地面を転がり回避に成功。
当然、終わりじゃないよな。
「オオォォ」
やってくるのは2撃目。
これもスロー。
躱せる!
同じく地面を転がり回避。
「ォォォ」
3撃、そして4撃目も。
続けて地面を転がる。
剣姫から離れるように転がり続ける。
ドスン。
ズボッ。
その度に地面には大穴が生まれていく。
5撃。
6撃。
7撃。
8撃。
ドッガーン!
9撃目にして最大の攻撃に大きく抉り取られる地面。
それでも今の体感では、鈍重な一撃に過ぎない。
地面を転がり距離を取る。
あいつの追撃は……ない。
「グゥロオォォォォォ!!」
そこに響き渡る怒声。
いや咆哮?
ただ、これも間延びして聞こえてくるだけ。
脳にもまったく響かない。
「グルゥ……」
咆哮がやんだ。
と、次の瞬間。
静寂とともに時が戻ってくる。
世界が、正常に時を刻み始める。
「……」
今の奇跡のような時間は?
集中していたからなのか?
それとも、神様の加護?
分からない。
けど、助かった!
本当に。
「アリマっ?」
駆け寄ってくる剣姫。
その動きには咆哮の影響が見える、が……。
距離があったからか、そこまでのダメージはなさそうだ。
とはいえ、咆哮、ブレス、咆哮と立て続けに喰らっているからな。
蓄積したダメージは少なくないだろう。
「平気なのか?」
「ええ」
「すべて避けて? 怪我は?」
見ていたから分かっているだろうに。
心配してくれるんだな。
「咆哮は? 動けるのか?」
「……大丈夫です」
「そうか」
不思議なことに、咆哮によるダメージは皆無。
何の問題もない。
「……ここからは私がやろう」
万全じゃない剣姫。
それは俺も同じ。
いや、今の俺には目眩も痺れもないな。
ただ肩が痛むだけだ。
なら。
俺の順番だろ。
赤光に輝く剛爪が振るわれる!
動け!
動いてくれ!!
刹那。
極度の集中が世界を変える。
時が鈍化する。
一瞬で、すべてが変わった。
周囲がすべて!
「……」
緩やかに時を刻む世界!
目に入る光景も、耳に入る音も。
あいつの動きも。
すべてが緩慢に進んでいる!
この感覚は?
こっちの世界でも、前回の人生でも経験したことのない未知の感覚……。
まったく理解できないが、今はこれ以上にありがたいことはない。
「グゥオォ」
真上から近づく剛爪。
狙いは俺の頭。
剣姫は俺の後方。
ここで避けても問題はない。
「ォォォ!」
音も剛爪もスローモーション。
これなら、今の俺でも簡単に避けることができる。
不自由な身体を叱咤し、剛爪を避けるよう横に回転。
最小の動きで地面を転がり回避に成功。
当然、終わりじゃないよな。
「オオォォ」
やってくるのは2撃目。
これもスロー。
躱せる!
同じく地面を転がり回避。
「ォォォ」
3撃、そして4撃目も。
続けて地面を転がる。
剣姫から離れるように転がり続ける。
ドスン。
ズボッ。
その度に地面には大穴が生まれていく。
5撃。
6撃。
7撃。
8撃。
ドッガーン!
9撃目にして最大の攻撃に大きく抉り取られる地面。
それでも今の体感では、鈍重な一撃に過ぎない。
地面を転がり距離を取る。
あいつの追撃は……ない。
「グゥロオォォォォォ!!」
そこに響き渡る怒声。
いや咆哮?
ただ、これも間延びして聞こえてくるだけ。
脳にもまったく響かない。
「グルゥ……」
咆哮がやんだ。
と、次の瞬間。
静寂とともに時が戻ってくる。
世界が、正常に時を刻み始める。
「……」
今の奇跡のような時間は?
集中していたからなのか?
それとも、神様の加護?
分からない。
けど、助かった!
本当に。
「アリマっ?」
駆け寄ってくる剣姫。
その動きには咆哮の影響が見える、が……。
距離があったからか、そこまでのダメージはなさそうだ。
とはいえ、咆哮、ブレス、咆哮と立て続けに喰らっているからな。
蓄積したダメージは少なくないだろう。
「平気なのか?」
「ええ」
「すべて避けて? 怪我は?」
見ていたから分かっているだろうに。
心配してくれるんだな。
「咆哮は? 動けるのか?」
「……大丈夫です」
「そうか」
不思議なことに、咆哮によるダメージは皆無。
何の問題もない。
「……ここからは私がやろう」
万全じゃない剣姫。
それは俺も同じ。
いや、今の俺には目眩も痺れもないな。
ただ肩が痛むだけだ。
なら。
俺の順番だろ。
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