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第8章 南部動乱編
白都キュベルリア 4
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<ギリオン視点>
「助勢、感謝する」
「ん……」
この数と魔法。
助けなんて不要じゃねえか。
こっちも分かってりゃあ、加勢なんてしなかったのによ。
「歯切れが悪いようだが……」
ったりめえだ。
「ふふ、どうした?」
「……」
「奴らに剣を放った時とは随分違うな」
この女……。
「威勢はどこにいったのだ?」
威圧感が半端ねえぞ。
鍛えてるって感じもしねえのに。
ちっ!
「どこにもいってねえよ」
「それは重畳」
「……あんたら、最初からこうするつもりだったんだな?」
「ふむ。まあ、そういうことだ」
「なら、助けなんて要らねえだろ」
「だから、そう言ったであろう」
「……」
何を?
「……ウォーライル?」
「聞いてなかったようですね」
戦闘中に?
そういえば、何か言ってたような……。
「ふふ、おかしな男だ」
「おかしくねえ」
戦闘に集中してただけ。
何もおかしくねえんだよ。
「おい!」
うん?
顔を真っ赤にした奴が前に出てきたぞ。
「貴様!」
「……」
「いい加減口を慎め!」
誰だ、こいつ?
「無礼者! 失礼にも程がある!」
「んだと!」
無礼なのは、割り込んでくるおめえの方だ。
「リリニュス、よい。問題ない」
「ですが……」
「私が良いと言っておる」
「……」
「不服か」
「いえ……申し訳ありません」
「ふむ、分かればよい。さて、話の腰を折って悪かったな」
「んなこたぁ、気にしねえよ」
「助かる」
こっちは、おめえの笑顔の方が気になるわ。
「ふむ、どうした?」
「……何でもねえ」
「ふふ、そうか」
こいつ……。
髪は後ろでまとめただけ。
化粧もしてねえ。
服装も飾り気のないもんだ。
それでいて、時折見せる威圧感が尋常じゃねえ。
おそらくは貴族なんだろうが……。
まっ、よく見りゃ、品もあるわ。
金髪もつり目の碧眼も、貴族令嬢っぽいしよ。
「それで、君は冒険者なのか?」
「ああ」
「ふむ、やはりな」
「……」
冒険者と聞いて嬉しそうな顔しやがって。
貴族の女が冒険者相手に、何なんだ?
ほんと、意味分かんねえ。
「……」
くそっ!
貴族なんて、ろくでもねえのに。
なのに、こいつの戦闘時の素振りや今のオレへの対応は……。
ちっ!
悪くねえじゃねえか。
「しかし、王都の冒険者がこんな所に何の用だ?」
「ん? オレは王都の冒険者じぇねえぞ」
「というと?」
「普段はオルドウで活動してんだよ」
「オルドウ?」
「ああ」
「オルドウの冒険者……」
「オルドウに何かあんのか?」
「ふむ、オルドウの冒険者には少々縁があるのでな」
************************
<ヴァルター視点>
レザンジュ王国、王都カーンゴルム。
南北に渡って広大な領地を有する大王国の首都でもあるこの地を一言で表現するなら、黒という言葉が最も相応しいだろう。
そう。
黒都という異名通り、王都には黒を基調とした建造物が所狭しと立ち並んでいるからだ。
建国当初から変わらぬ黒の街並み。
大通りを歩けば、すぐ目に入ってくるこの眺め。
まさに、カーンゴルムそのものと言っても過言ではない。
今こうして歩いていても……。
「助勢、感謝する」
「ん……」
この数と魔法。
助けなんて不要じゃねえか。
こっちも分かってりゃあ、加勢なんてしなかったのによ。
「歯切れが悪いようだが……」
ったりめえだ。
「ふふ、どうした?」
「……」
「奴らに剣を放った時とは随分違うな」
この女……。
「威勢はどこにいったのだ?」
威圧感が半端ねえぞ。
鍛えてるって感じもしねえのに。
ちっ!
「どこにもいってねえよ」
「それは重畳」
「……あんたら、最初からこうするつもりだったんだな?」
「ふむ。まあ、そういうことだ」
「なら、助けなんて要らねえだろ」
「だから、そう言ったであろう」
「……」
何を?
「……ウォーライル?」
「聞いてなかったようですね」
戦闘中に?
そういえば、何か言ってたような……。
「ふふ、おかしな男だ」
「おかしくねえ」
戦闘に集中してただけ。
何もおかしくねえんだよ。
「おい!」
うん?
顔を真っ赤にした奴が前に出てきたぞ。
「貴様!」
「……」
「いい加減口を慎め!」
誰だ、こいつ?
「無礼者! 失礼にも程がある!」
「んだと!」
無礼なのは、割り込んでくるおめえの方だ。
「リリニュス、よい。問題ない」
「ですが……」
「私が良いと言っておる」
「……」
「不服か」
「いえ……申し訳ありません」
「ふむ、分かればよい。さて、話の腰を折って悪かったな」
「んなこたぁ、気にしねえよ」
「助かる」
こっちは、おめえの笑顔の方が気になるわ。
「ふむ、どうした?」
「……何でもねえ」
「ふふ、そうか」
こいつ……。
髪は後ろでまとめただけ。
化粧もしてねえ。
服装も飾り気のないもんだ。
それでいて、時折見せる威圧感が尋常じゃねえ。
おそらくは貴族なんだろうが……。
まっ、よく見りゃ、品もあるわ。
金髪もつり目の碧眼も、貴族令嬢っぽいしよ。
「それで、君は冒険者なのか?」
「ああ」
「ふむ、やはりな」
「……」
冒険者と聞いて嬉しそうな顔しやがって。
貴族の女が冒険者相手に、何なんだ?
ほんと、意味分かんねえ。
「……」
くそっ!
貴族なんて、ろくでもねえのに。
なのに、こいつの戦闘時の素振りや今のオレへの対応は……。
ちっ!
悪くねえじゃねえか。
「しかし、王都の冒険者がこんな所に何の用だ?」
「ん? オレは王都の冒険者じぇねえぞ」
「というと?」
「普段はオルドウで活動してんだよ」
「オルドウ?」
「ああ」
「オルドウの冒険者……」
「オルドウに何かあんのか?」
「ふむ、オルドウの冒険者には少々縁があるのでな」
************************
<ヴァルター視点>
レザンジュ王国、王都カーンゴルム。
南北に渡って広大な領地を有する大王国の首都でもあるこの地を一言で表現するなら、黒という言葉が最も相応しいだろう。
そう。
黒都という異名通り、王都には黒を基調とした建造物が所狭しと立ち並んでいるからだ。
建国当初から変わらぬ黒の街並み。
大通りを歩けば、すぐ目に入ってくるこの眺め。
まさに、カーンゴルムそのものと言っても過言ではない。
今こうして歩いていても……。
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