血染めの復讐劇

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第2話 遡る。

其処から全ては始まった。

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「…あ、瑠璃。おはよう、今日どうして…、」

そんな親友所へ待ち合わせ場所に来なかった理由を聞こうと近付いては、言葉を途中で遮られ1人の女子に突き飛ばされた。

「アンタ、よくもまぁ、何事も無く友達面出来るわね?」

「…本当最低。」

「真面目そうな見た目して良くやるよ。」

そして、尻餅をついた彼女に浴びせられるのはいわれのない悪口。
彼女には何が何だか分からないものだった。

「…待って、?どういう事?」

戸惑いを隠せないまま問い掛ける。
すると、今まで黙っていた瑠璃が口を開いた。

「…私が好きな事知ってるくせに…、啓吾けいごくんに告白して付き合ってたんでしょう?今まで相談に乗るフリをして、私の事嘲笑ってたのも…馬鹿にしてたのも…もう全部知ってるんだから…、」

涙を流し乍言葉を紡ぐ瑠璃。
啓吾とは、松下啓吾まつしたけいご。瑠璃の好きな人だ。 

今まで彼女は瑠璃の相談に乗っていて瑠璃がどれだけ啓吾を好きなのか知っていたし、実を言うと啓吾からも一番仲がいいからと瑠璃への想いを相談された事もある。
そう、2人は両想いで、彼女には好きな人などいない。彼女は寧ろいつ互いに告白を唆そうか考えていたくらいで、啓吾と付き合うなど考えられない事だった。

「…え、違う…!私は、」

否定の言葉を紡ごうとするも、虚しく予鈴に阻まれる。
皆、女子は彼女を睨みながら、男子は関わらないようにそっと自分の席へと座った。
ただ1人床に座り込む彼女も慌てて席につく。

次の休み時間にでもきちんと話をしよう。
そう思った彼女であったが、それは叶わぬ事となる。
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