悪役令嬢はBL作家「処刑覚悟で萌えますわ!」~婚約者の王子様ごめんなさい、あなたをネタに小説書いてます~

すえつむ はな

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第三章 BL小説の存在、世に知られる

087-2

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「えーっ? 『魔法学』の先生が、フェリクス殿下の剣の先生なんですかあ?」

「不思議なつながりですね」

 不思議がるアデレイドとエルシーに対し、男子は概ね納得の様子を見せる。

「確かになー、座学の講師には見えなかったよな。あの、上腕二頭筋」

「ああ。胸筋、背筋、腹筋。どれも見事なものだ」

 フィルバートとアーネストは、うんうんと首を振って頷いた。

「自分が受けていない授業の先生なのに、よく見ているんですね」

 ヘザーが不思議がると、アルフレッドが笑った。

「いや。なんていうか、男としてあの体には憧れてしまうんだよ」

 男子は皆、その言葉に頷いたが、女子が一斉にゴクリと唾を飲み込んだ。

(ま、まま待って、アルたん!)

 ここは女子、というか腐女子代表としてメリーローズの心の中をぶちまけていただこう。

(あ、あの、か・ら・だ にですってえー?)

 アルフレッドの言う憧れとは、『あんな体になりたいな』というものだが、メリーローズの脳内シアターのスクリーンに映し出されたのは勿論これである。

 * * *

『この体に……憧れていました……』

 シーツの上、ランドルフの逞しい胸にしなだれかかるアルフレッド。

『殿下。実は私は、あなたの弟のフェリクスとは既に深い関係なのです』

『知っていたよ。それでも僕は構わない』

『殿下……』

『そうだよ、僕も構わない!』

 なんと、アルフレッドが寄り添っているの反対側のランドルフの胸に、フェリクスがいるではないか。

『僕は本当にアルフレッド兄様が大好きなんだ。だからランドルフ先生に一緒に愛されるのなら、むしろ嬉しいよ』

『僕も同じ思いだ』

『わかりました。王子殿下お二人からそこまで言われて、抱かないのは男が廃るというものです。では……お二人とも、準備はよろしいですね?』

『勿論です』

『僕だって』

 * * *

(こうして始まる濃密なバラのひととき。めくるめく3ピー……。い、いかん、鼻血で水芸が出来そう……っ!)

 自らの妄想に息も絶え絶えになっているメリーローズを見ながら、シルヴィアはもう何度目になるかわからない溜息をついた。

(あーあーあ。あんなに邪気を吐き出して……)

 更に恐ろしいことには、メリーローズとほぼ同時に、女子全員が邪気を発したことである。

(さすがに邪気の濃さと量はお嬢様に及ばないものの、皆BL本で鍛えられた成果が出ている……!)

 それが成果として出ていいものかどうか、シルヴィアには明言出来ない。
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