62 / 101
第62話:聖属性魔力【生命賛歌】
しおりを挟む
私の指先が、冷たい水晶玉の表面に触れた。
しん、と。部屋の全ての音が消え去ったかのような静寂。私は固く目を閉じ、これから訪れるであろう屈辱の瞬間にただ耐えようとしていた。
一秒、二秒、三秒。
何も起こらない。
やはりそうだったのだ。私に魔力などない。この最新の測定器をもってしても結果は同じ。私は無能なのだ。
私の顔に絶望の色が浮かんだのを、隣に立つレオン様は感じ取っただろうか。オルドゥス様の落胆のため息が聞こえた気がした。
もうやめてほしい。早くこの悪夢のような時間を終わらせてほしい。
そう願った、その時だった。
「……おお?」
オルドゥス様の、かすれた声が響いた。
私が、おそるおそる目を開けると。信じられない光景が目の前に広がっていた。
水晶玉。その黒曜石のように冷たかったはずの中心に、一つの小さな光点が生まれていた。
それは蝋燭の炎のような、ささやかで、しかし温かい黄金色の光だった。
光は一瞬だけ瞬くと、次の瞬間、急速にその輝きを増し始めた。まるで夜明けの太陽のように。
「な……なんだ、これは!?」
エリオット様の冷静さを失った声が響く。
光は水晶玉全体をあっという間に黄金色に染め上げた。そして、その輝きは水晶という器に収まりきらず、奔流となって部屋中に溢れ出した。
部屋全体が温かい光に包まれた。
それは決して目を焼くような激しい光ではない。春の陽だまりのように優しく、穏やかで、そしてどこまでも清浄な光。
部屋の隅に溜まっていた埃が光に触れた瞬間に浄化され、きらきらと光の粒子となって消えていく。淀んでいた空気がまるで森の奥深くのような、生命力に満ちた澄んだ空気に入れ替わっていくのが肌で感じられた。
私の体もその光に包まれ、心の奥底から温かい何かが満ち溢れてくるのを感じていた。長年私の心を蝕んでいた劣等感という名の冷たい澱が、この光によって優しく洗い流されていくようだった。
「……やはりな」
隣でレオン様の満足げな呟きが聞こえた。彼はこの光景を初めから知っていたかのように、穏やかな笑みを浮かべていた。
一方、オルドゥス様とエリオット様は完全に言葉を失っていた。彼らは目の前で起きている奇跡をただ呆然と見つめることしかできない。
やがて嵐のような光の奔流は、ゆっくりとその勢いを弱め、再び水晶玉の中へと収束していった。しかし水晶はもはや黒曜石の色ではなかった。その内部でまるで小さな太陽が燃えているかのように、力強い黄金色の光を脈打つように放ち続けていた。
「……信じられん」
最初に我に返ったのはオルドゥス様だった。彼の顔は蒼白で、その瞳は神の御業を目の当たりにした信者のように、畏怖と、そして歓喜に打ち震えていた。
彼は水晶の台座に備え付けられた魔力の数値を表示するパネルへと、ふらつく足取りで駆け寄った。そしてそこに表示された文字を読み上げ、絶叫した。
「属性……『聖』ッ! 純度は計測不能ッ! そして、魔力量は……魔力量は……『無限大(インフィニティ)』だとッ!?」
その言葉は部屋にいた全員の度肝を抜いた。
「無限大だと!? ありえん! いかなる大魔術師とて魔力量には限界がある! この測定器の故障か!?」
エリオット様が信じられないというように叫ぶ。
「故障ではございません!」
オルドゥス様は狂乱したように首を横に振った。
「姫様の魔力は我々が知る『魔力』の概念を超えているのです! それは消費されるエネルギーではない! 万物の生命そのものを源とし、周囲の生命力を活性化させることで無限に増幅し続ける、神の領域の力! 古代文献にわずかにその記述が残るのみの、伝説の聖属性魔力!」
彼は私の方を振り返ると、震える指で私を指し、その力の名前を高らかに宣言した。
「その御名は、【生命賛歌(ライフ・グローリア)】ッ!!」
生命賛歌。
そのあまりにも壮大で美しい響き。
しかし、私はその言葉の意味をまだ全く理解できずにいた。
私が……? 聖属性魔力? 無限大?
「姫様は魔力ゼロなどでは断じてなかったのです」
オルドゥス様の声は涙で震えていた。
「ただ、その力が、あまりにも清浄であまりにも優しすぎた。故に旧式の測定器ではその存在を感知することさえできなかった。我々が『魔力』と呼ぶ荒々しいエネルギーとは根本的に次元が違うのです!」
私はただ呆然と立ち尽くしていた。
自分の手を見る。この何の変哲もない小さな手。この手の中に、そんな神にも等しい力が眠っていたというのか。
私が料理をするたびに感じていたあの不思議な感覚。食材が私の手の中で生き生きと輝き出すような、あの感覚。
あれは全て、この力のせいだったというのか。
私が、無能ではなかった。
私の人生をずっと縛り付けてきた、あの冷たい烙印は。
最初から存在しなかったのだ。
喜びよりも。安堵よりも。
私の心を支配したのは、あまりにも大きな混乱だった。
では、私の今までの人生は一体何だったというのだろう。
呆然とする私の肩を大きな手が優しく、しかし力強く抱き寄せた。
見上げるとレオン様が、今まで見たこともないほど優しい瞳で私を見つめていた。
「言っただろう、アリア」
彼の声が私の混乱した心に、唯一の確かなものとして静かに響いた。
「君は無能などではない、と」
その言葉が引き金になった。
私の本当の価値が、本当の力が、今、ここに証明された。
その事実がゆっくりと、しかし確実に私の心に染み渡っていく。
そして今まで必死に抑え込んできた全ての感情が、堰を切ったように溢れ出そうとしていた。
しん、と。部屋の全ての音が消え去ったかのような静寂。私は固く目を閉じ、これから訪れるであろう屈辱の瞬間にただ耐えようとしていた。
一秒、二秒、三秒。
何も起こらない。
やはりそうだったのだ。私に魔力などない。この最新の測定器をもってしても結果は同じ。私は無能なのだ。
私の顔に絶望の色が浮かんだのを、隣に立つレオン様は感じ取っただろうか。オルドゥス様の落胆のため息が聞こえた気がした。
もうやめてほしい。早くこの悪夢のような時間を終わらせてほしい。
そう願った、その時だった。
「……おお?」
オルドゥス様の、かすれた声が響いた。
私が、おそるおそる目を開けると。信じられない光景が目の前に広がっていた。
水晶玉。その黒曜石のように冷たかったはずの中心に、一つの小さな光点が生まれていた。
それは蝋燭の炎のような、ささやかで、しかし温かい黄金色の光だった。
光は一瞬だけ瞬くと、次の瞬間、急速にその輝きを増し始めた。まるで夜明けの太陽のように。
「な……なんだ、これは!?」
エリオット様の冷静さを失った声が響く。
光は水晶玉全体をあっという間に黄金色に染め上げた。そして、その輝きは水晶という器に収まりきらず、奔流となって部屋中に溢れ出した。
部屋全体が温かい光に包まれた。
それは決して目を焼くような激しい光ではない。春の陽だまりのように優しく、穏やかで、そしてどこまでも清浄な光。
部屋の隅に溜まっていた埃が光に触れた瞬間に浄化され、きらきらと光の粒子となって消えていく。淀んでいた空気がまるで森の奥深くのような、生命力に満ちた澄んだ空気に入れ替わっていくのが肌で感じられた。
私の体もその光に包まれ、心の奥底から温かい何かが満ち溢れてくるのを感じていた。長年私の心を蝕んでいた劣等感という名の冷たい澱が、この光によって優しく洗い流されていくようだった。
「……やはりな」
隣でレオン様の満足げな呟きが聞こえた。彼はこの光景を初めから知っていたかのように、穏やかな笑みを浮かべていた。
一方、オルドゥス様とエリオット様は完全に言葉を失っていた。彼らは目の前で起きている奇跡をただ呆然と見つめることしかできない。
やがて嵐のような光の奔流は、ゆっくりとその勢いを弱め、再び水晶玉の中へと収束していった。しかし水晶はもはや黒曜石の色ではなかった。その内部でまるで小さな太陽が燃えているかのように、力強い黄金色の光を脈打つように放ち続けていた。
「……信じられん」
最初に我に返ったのはオルドゥス様だった。彼の顔は蒼白で、その瞳は神の御業を目の当たりにした信者のように、畏怖と、そして歓喜に打ち震えていた。
彼は水晶の台座に備え付けられた魔力の数値を表示するパネルへと、ふらつく足取りで駆け寄った。そしてそこに表示された文字を読み上げ、絶叫した。
「属性……『聖』ッ! 純度は計測不能ッ! そして、魔力量は……魔力量は……『無限大(インフィニティ)』だとッ!?」
その言葉は部屋にいた全員の度肝を抜いた。
「無限大だと!? ありえん! いかなる大魔術師とて魔力量には限界がある! この測定器の故障か!?」
エリオット様が信じられないというように叫ぶ。
「故障ではございません!」
オルドゥス様は狂乱したように首を横に振った。
「姫様の魔力は我々が知る『魔力』の概念を超えているのです! それは消費されるエネルギーではない! 万物の生命そのものを源とし、周囲の生命力を活性化させることで無限に増幅し続ける、神の領域の力! 古代文献にわずかにその記述が残るのみの、伝説の聖属性魔力!」
彼は私の方を振り返ると、震える指で私を指し、その力の名前を高らかに宣言した。
「その御名は、【生命賛歌(ライフ・グローリア)】ッ!!」
生命賛歌。
そのあまりにも壮大で美しい響き。
しかし、私はその言葉の意味をまだ全く理解できずにいた。
私が……? 聖属性魔力? 無限大?
「姫様は魔力ゼロなどでは断じてなかったのです」
オルドゥス様の声は涙で震えていた。
「ただ、その力が、あまりにも清浄であまりにも優しすぎた。故に旧式の測定器ではその存在を感知することさえできなかった。我々が『魔力』と呼ぶ荒々しいエネルギーとは根本的に次元が違うのです!」
私はただ呆然と立ち尽くしていた。
自分の手を見る。この何の変哲もない小さな手。この手の中に、そんな神にも等しい力が眠っていたというのか。
私が料理をするたびに感じていたあの不思議な感覚。食材が私の手の中で生き生きと輝き出すような、あの感覚。
あれは全て、この力のせいだったというのか。
私が、無能ではなかった。
私の人生をずっと縛り付けてきた、あの冷たい烙印は。
最初から存在しなかったのだ。
喜びよりも。安堵よりも。
私の心を支配したのは、あまりにも大きな混乱だった。
では、私の今までの人生は一体何だったというのだろう。
呆然とする私の肩を大きな手が優しく、しかし力強く抱き寄せた。
見上げるとレオン様が、今まで見たこともないほど優しい瞳で私を見つめていた。
「言っただろう、アリア」
彼の声が私の混乱した心に、唯一の確かなものとして静かに響いた。
「君は無能などではない、と」
その言葉が引き金になった。
私の本当の価値が、本当の力が、今、ここに証明された。
その事実がゆっくりと、しかし確実に私の心に染み渡っていく。
そして今まで必死に抑え込んできた全ての感情が、堰を切ったように溢れ出そうとしていた。
595
あなたにおすすめの小説
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
罰として醜い辺境伯との婚約を命じられましたが、むしろ望むところです! ~私が聖女と同じ力があるからと復縁を迫っても、もう遅い~
上下左右
恋愛
「貴様のような疫病神との婚約は破棄させてもらう!」
触れた魔道具を壊す体質のせいで、三度の婚約破棄を経験した公爵令嬢エリス。家族からも見限られ、罰として鬼将軍クラウス辺境伯への嫁入りを命じられてしまう。
しかしエリスは周囲の評価など意にも介さない。
「顔なんて目と鼻と口がついていれば十分」だと縁談を受け入れる。
だが実際に嫁いでみると、鬼将軍の顔は認識阻害の魔術によって醜くなっていただけで、魔術無力化の特性を持つエリスは、彼が本当は美しい青年だと見抜いていた。
一方、エリスの特異な体質に、元婚約者の伯爵が気づく。それは伝説の聖女と同じ力で、領地の繁栄を約束するものだった。
伯爵は自分から婚約を破棄したにも関わらず、その決定を覆すために復縁するための画策を始めるのだが・・・後悔してももう遅いと、ざまぁな展開に発展していくのだった
本作は不遇だった令嬢が、最恐将軍に溺愛されて、幸せになるまでのハッピーエンドの物語である
※※小説家になろうでも連載中※※
魔物が棲む森に捨てられた私を拾ったのは、私を捨てた王子がいる国の騎士様だった件について。
imu
ファンタジー
病院の帰り道、歩くのもやっとな状態の私、花宮 凛羽 21歳。
今にも倒れそうな体に鞭を打ち、家まで15分の道を歩いていた。
あぁ、タクシーにすればよかったと、後悔し始めた時。
「—っ⁉︎」
私の体は、眩い光に包まれた。
次に目覚めた時、そこは、
「どこ…、ここ……。」
何故かずぶ濡れな私と、きらびやかな人達がいる世界でした。
公爵夫人の気ままな家出冒険記〜「自由」を真に受けた妻を、夫は今日も追いかける〜
平山和人
恋愛
王国宰相の地位を持つ公爵ルカと結婚して五年。元子爵令嬢のフィリアは、多忙な夫の言葉「君は自由に生きていい」を真に受け、家事に専々と引きこもる生活を卒業し、突如として身一つで冒険者になることを決意する。
レベル1の治癒士として街のギルドに登録し、初めての冒険に胸を躍らせるフィリアだったが、その背後では、妻の「自由」が離婚と誤解したルカが激怒。「私から逃げられると思うな!」と誤解と執着にまみれた激情を露わにし、国政を放り出し、精鋭を率いて妻を連れ戻すための追跡を開始する。
冒険者として順調に(時に波乱万丈に)依頼をこなすフィリアと、彼女が起こした騒動の後始末をしつつ、鬼のような形相で迫るルカ。これは、「自由」を巡る夫婦のすれ違いを描いた、異世界溺愛追跡ファンタジーである。
ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされ
古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され
恋愛
第二回ドリコムメディア大賞一次選考通過作品。
ドジな公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間、前世の記憶を取り戻したのだ。
そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強騎士の恋愛物語になるはずです。でも、その騎士も訳アリで…。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。
皆様のお陰でHOTランキング第4位になりました。有難うございます。
小説家になろう、カクヨムでも連載中です。
『異世界転生してカフェを開いたら、庭が王宮より人気になってしまいました』
ヤオサカ
恋愛
申し訳ありません、物語の内容を確認しているため、一部非公開にしています
この物語は完結しました。
前世では小さな庭付きカフェを営んでいた主人公。事故により命を落とし、気がつけば異世界の貧しい村に転生していた。
「何もないなら、自分で作ればいいじゃない」
そう言って始めたのは、イングリッシュガーデン風の庭とカフェづくり。花々に囲まれた癒しの空間は次第に評判を呼び、貴族や騎士まで足を運ぶように。
そんな中、無愛想な青年が何度も訪れるようになり――?
前世で孵した竜の卵~幼竜が竜王になって迎えに来ました~
高遠すばる
恋愛
エリナには前世の記憶がある。
先代竜王の「仮の伴侶」であり、人間貴族であった「エリスティナ」の記憶。
先代竜王に真の番が現れてからは虐げられる日々、その末に追放され、非業の死を遂げたエリスティナ。
普通の平民に生まれ変わったエリスティナ、改めエリナは強く心に決めている。
「もう二度と、竜種とかかわらないで生きていこう!」
たったひとつ、心残りは前世で捨てられていた卵から孵ったはちみつ色の髪をした竜種の雛のこと。クリスと名付け、かわいがっていたその少年のことだけが忘れられない。
そんなある日、エリナのもとへ、今代竜王の遣いがやってくる。
はちみつ色の髪をした竜王曰く。
「あなたが、僕の運命の番だからです。エリナ。愛しいひと」
番なんてもうこりごり、そんなエリナとエリナを一身に愛する竜王のラブロマンス・ファンタジー!
異世界に行った、そのあとで。
神宮寺 あおい
恋愛
新海なつめ三十五歳。
ある日見ず知らずの女子高校生の異世界転移に巻き込まれ、気づけばトルス国へ。
当然彼らが求めているのは聖女である女子高校生だけ。
おまけのような状態で現れたなつめに対しての扱いは散々な中、宰相の協力によって職と居場所を手に入れる。
いたって普通に過ごしていたら、いつのまにか聖女である女子高校生だけでなく王太子や高位貴族の子息たちがこぞって悩み相談をしにくるように。
『私はカウンセラーでも保健室の先生でもありません!』
そう思いつつも生来のお人好しの性格からみんなの悩みごとの相談にのっているうちに、いつの間にか年下の美丈夫に好かれるようになる。
そして、気づけば異世界で求婚されるという本人大混乱の事態に!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる