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第61話:再測定の儀
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その日の午後、私はマルタに連れられて王城の奥深く、今まで足を踏み入れたことのない一角へと向かっていた。
「マルタさん、私たちはどこへ向かっているのですか?」
私の問いに、マルタはただ「皇帝陛下がお呼びです」とだけ答え、口を固く結んでいる。その横顔はいつも以上に緊張しているように見えた。
案内されたのは窓のない円形の部屋だった。壁一面が本棚で埋め尽くされ、天井には星図が描かれている。床には複雑な魔法陣が描かれ、部屋の中央には黒曜石の台座に乗せられた人の頭ほどもある巨大な水晶玉が鎮座していた。
そこはまるで賢者の書斎か、あるいは占星術師の観測室のような、神秘的で、そしてどこか人を寄せ付けない空気に満ちていた。
そして、その部屋にはすでに三人の人物が待っていた。
皇帝レオンハルト陛下。宰相エリオット様。そして、見慣れないローブ姿の長い銀髭をたくわえた老人。彼が先日エリオット様が口にしていた宮廷魔術師長オルドゥス様なのだろう。
三人は私の姿を認めると、一斉にこちらを向いた。その視線はどれも真剣で、探るような色を帯びている。
私の心臓が嫌な音を立てて跳ねた。
何か私がとんでもない失敗をしでかしてしまったのだろうか。それとも、人質という私の立場に関わる何か良くない報せなのだろうか。
「……お呼びにより、参上いたしました」
私はか細い声でそう言うと、深々と頭を下げる。部屋の厳粛な雰囲気が私の手足を冷たくしていく。
「顔を上げよ、アリア」
レオン様の静かな声が響いた。私はおそるおそる顔を上げる。彼の表情は、いつもの厨房で見せる穏やかなものではなく、皇帝としての厳格な光を宿していた。
「怖がることはない。君を罰するために呼んだのではない」
私の不安を見透かしたように彼はそう言った。しかし、その真剣な表情が逆に私の不安を煽った。
一歩前に進み出たのはエリオット様だった。彼はその怜悧な瞳で私を真っ直ぐに見つめると、単刀直入に切り出した。
「アリア殿。君にいくつか確認したいことがある」
「……はい」
「君がこの国に来てから、君の料理を口にした者の多くに不可解な現象が起きている。病が癒え、疲労が回復し、活力がみなぎる。君は、その原因に何か心当たりはないかな?」
その問いに、私の心臓がどきりと音を立てた。
やはり、そのことだったのだ。
私の料理が起こす小さな奇跡。その不思議な現象について私自身もずっと疑問に思っていた。そして、いつかこうして問い詰められる日が来るのではないかと心のどこかで怯えていた。
「そ、それは……きっと、栄養のある温かい食事を召し上がったからでは…」
私がしどろもどろに答えると、エリオット様は静かに首を横に振った。
「それだけでは説明がつかない。我々は、その現象の根源が君自身にあると結論付けた」
彼の言葉は淡々としていたが、有無を言わせぬ響きを持っていた。
私の、せい? 私の、力?
「そんな……私には何の力もありません。ご存じの通り、魔力さえ持っておりませんのに…」
私がそう訴えると、今まで黙っていた老魔術師オルドゥス様が、一歩前に進み出た。
「それです、姫様」
彼の声は老齢に似合わず力強く、そしてどこか興奮を帯びていた。
「我々はリンドブルム王国が行ったあなたの魔力測定の結果そのものに、疑いを持っているのです」
「……え?」
「故郷での測定に使われたのは旧式の測定器。ごく一般的な属性の魔力しか計測できぬ代物。もし姫様の魔力が極めて稀有で、そして高位なものであったとしたら……旧式の測定器では『皆無』と表示されても何ら不思議はございません」
彼の言葉は私にとって、にわかには信じがたいものだった。
私は無能ではなかった? 私にも魔力があるかもしれない?
しかしその可能性は、私の心に希望よりも、むしろ深い恐怖を呼び覚ました。
「魔力測定……」
私の唇から震える声が漏れた。
脳裏にあの日の記憶が鮮明に蘇る。
リンドブルムの王宮。大勢の貴族たちが見守る前で、冷たい水晶玉に手をかざした十歳の私。何も起こさなかった水晶。そして父の失望と侮蔑に満ちた声。
『やはり、無能か』
姉の勝ち誇ったような嘲笑。周りの憐れむような、あるいは見下すような視線。
あの日、私の心は一度死んだのだ。
「いや……嫌です…!」
私は反射的に後ずさっていた。
「私に魔力なんてありません! これ以上私に恥をかかせないでください! もうあんな思いはしたくない…!」
涙が瞳の奥から込み上げてくる。拒絶するように、私は強く首を横に振った。
その時だった。
大きな手が私の震える肩を優しく、しかし力強く掴んだ。
見上げるとそこにはレオン様が立っていた。彼の蒼い瞳は私の心の奥の深い傷を全て見透かすように、静かに見つめていた。
「アリア」
彼の声は絶対的な安心感を持って、私の心に響いた。
「俺を、信じろ」
彼はそれだけを言った。
しかし、その短い言葉には何よりも強い力が宿っていた。
「ここはリンドブルムではない。君を嘲笑う者などここには一人もいない。何が起ころうとも、俺が必ず君のそばにいる。君を一人にはしない」
彼の力強い言葉。彼の温かい手のひら。
それらが私の心の奥底に凍りついていた長年のトラウマを、ゆっくりと溶かしていく。
そうだ。私はもう一人ではない。
この人は私を信じてくれている。皇帝としての彼が私のためにここまでしてくれている。その信頼を私が裏切るわけにはいかない。
私はゆっくりと涙で滲む視界の中で頷いた。
「……分かりました」
勇気を振り絞って私はそう答えた。
レオン様は満足そうに頷くと、私の手を引き部屋の中央にある巨大な水晶玉の前へと導いてくれた。
オルドゥス様が厳かな声で告げる。
「では、アリア姫様。恐れながらその手を、この『真理の水晶』にかざしていただけますかな」
真理の水晶。それは帝国が誇る最新にして最高の魔力測定器。いかなる魔力も見逃さず、その属性、純度、そして量を正確に計測するという。
私は深呼吸を一つした。隣にはレオン様が固唾をのんで私を見守ってくれている。
大丈夫。
私は自分に言い聞かせた。
そして目を固く閉じ、祈るような気持ちで震える右手を、ゆっくりと冷たい水晶玉へと伸ばしていった。
指先が水晶の滑らかな表面に触れるか触れないか。
その刹那。
私の運命が再び大きく変わろうとしていた。
「マルタさん、私たちはどこへ向かっているのですか?」
私の問いに、マルタはただ「皇帝陛下がお呼びです」とだけ答え、口を固く結んでいる。その横顔はいつも以上に緊張しているように見えた。
案内されたのは窓のない円形の部屋だった。壁一面が本棚で埋め尽くされ、天井には星図が描かれている。床には複雑な魔法陣が描かれ、部屋の中央には黒曜石の台座に乗せられた人の頭ほどもある巨大な水晶玉が鎮座していた。
そこはまるで賢者の書斎か、あるいは占星術師の観測室のような、神秘的で、そしてどこか人を寄せ付けない空気に満ちていた。
そして、その部屋にはすでに三人の人物が待っていた。
皇帝レオンハルト陛下。宰相エリオット様。そして、見慣れないローブ姿の長い銀髭をたくわえた老人。彼が先日エリオット様が口にしていた宮廷魔術師長オルドゥス様なのだろう。
三人は私の姿を認めると、一斉にこちらを向いた。その視線はどれも真剣で、探るような色を帯びている。
私の心臓が嫌な音を立てて跳ねた。
何か私がとんでもない失敗をしでかしてしまったのだろうか。それとも、人質という私の立場に関わる何か良くない報せなのだろうか。
「……お呼びにより、参上いたしました」
私はか細い声でそう言うと、深々と頭を下げる。部屋の厳粛な雰囲気が私の手足を冷たくしていく。
「顔を上げよ、アリア」
レオン様の静かな声が響いた。私はおそるおそる顔を上げる。彼の表情は、いつもの厨房で見せる穏やかなものではなく、皇帝としての厳格な光を宿していた。
「怖がることはない。君を罰するために呼んだのではない」
私の不安を見透かしたように彼はそう言った。しかし、その真剣な表情が逆に私の不安を煽った。
一歩前に進み出たのはエリオット様だった。彼はその怜悧な瞳で私を真っ直ぐに見つめると、単刀直入に切り出した。
「アリア殿。君にいくつか確認したいことがある」
「……はい」
「君がこの国に来てから、君の料理を口にした者の多くに不可解な現象が起きている。病が癒え、疲労が回復し、活力がみなぎる。君は、その原因に何か心当たりはないかな?」
その問いに、私の心臓がどきりと音を立てた。
やはり、そのことだったのだ。
私の料理が起こす小さな奇跡。その不思議な現象について私自身もずっと疑問に思っていた。そして、いつかこうして問い詰められる日が来るのではないかと心のどこかで怯えていた。
「そ、それは……きっと、栄養のある温かい食事を召し上がったからでは…」
私がしどろもどろに答えると、エリオット様は静かに首を横に振った。
「それだけでは説明がつかない。我々は、その現象の根源が君自身にあると結論付けた」
彼の言葉は淡々としていたが、有無を言わせぬ響きを持っていた。
私の、せい? 私の、力?
「そんな……私には何の力もありません。ご存じの通り、魔力さえ持っておりませんのに…」
私がそう訴えると、今まで黙っていた老魔術師オルドゥス様が、一歩前に進み出た。
「それです、姫様」
彼の声は老齢に似合わず力強く、そしてどこか興奮を帯びていた。
「我々はリンドブルム王国が行ったあなたの魔力測定の結果そのものに、疑いを持っているのです」
「……え?」
「故郷での測定に使われたのは旧式の測定器。ごく一般的な属性の魔力しか計測できぬ代物。もし姫様の魔力が極めて稀有で、そして高位なものであったとしたら……旧式の測定器では『皆無』と表示されても何ら不思議はございません」
彼の言葉は私にとって、にわかには信じがたいものだった。
私は無能ではなかった? 私にも魔力があるかもしれない?
しかしその可能性は、私の心に希望よりも、むしろ深い恐怖を呼び覚ました。
「魔力測定……」
私の唇から震える声が漏れた。
脳裏にあの日の記憶が鮮明に蘇る。
リンドブルムの王宮。大勢の貴族たちが見守る前で、冷たい水晶玉に手をかざした十歳の私。何も起こさなかった水晶。そして父の失望と侮蔑に満ちた声。
『やはり、無能か』
姉の勝ち誇ったような嘲笑。周りの憐れむような、あるいは見下すような視線。
あの日、私の心は一度死んだのだ。
「いや……嫌です…!」
私は反射的に後ずさっていた。
「私に魔力なんてありません! これ以上私に恥をかかせないでください! もうあんな思いはしたくない…!」
涙が瞳の奥から込み上げてくる。拒絶するように、私は強く首を横に振った。
その時だった。
大きな手が私の震える肩を優しく、しかし力強く掴んだ。
見上げるとそこにはレオン様が立っていた。彼の蒼い瞳は私の心の奥の深い傷を全て見透かすように、静かに見つめていた。
「アリア」
彼の声は絶対的な安心感を持って、私の心に響いた。
「俺を、信じろ」
彼はそれだけを言った。
しかし、その短い言葉には何よりも強い力が宿っていた。
「ここはリンドブルムではない。君を嘲笑う者などここには一人もいない。何が起ころうとも、俺が必ず君のそばにいる。君を一人にはしない」
彼の力強い言葉。彼の温かい手のひら。
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そうだ。私はもう一人ではない。
この人は私を信じてくれている。皇帝としての彼が私のためにここまでしてくれている。その信頼を私が裏切るわけにはいかない。
私はゆっくりと涙で滲む視界の中で頷いた。
「……分かりました」
勇気を振り絞って私はそう答えた。
レオン様は満足そうに頷くと、私の手を引き部屋の中央にある巨大な水晶玉の前へと導いてくれた。
オルドゥス様が厳かな声で告げる。
「では、アリア姫様。恐れながらその手を、この『真理の水晶』にかざしていただけますかな」
真理の水晶。それは帝国が誇る最新にして最高の魔力測定器。いかなる魔力も見逃さず、その属性、純度、そして量を正確に計測するという。
私は深呼吸を一つした。隣にはレオン様が固唾をのんで私を見守ってくれている。
大丈夫。
私は自分に言い聞かせた。
そして目を固く閉じ、祈るような気持ちで震える右手を、ゆっくりと冷たい水晶玉へと伸ばしていった。
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