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第2話 ステータスオープン
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侍女に案内され、私は巨大なクローゼットルームへと足を踏み入れた。
ずらりと並んだドレスの数々は、どれも一流の職人が手掛けた芸術品だ。シルクやベルベット、最高級のレースが惜しげもなく使われている。その一つ一つが、前世の私の年収を軽く超えるだろう。
「アシュリー様。本日のパーティには、こちらの深紅のドレスはいかがでしょうか」
侍女が差し出したのは、燃えるような赤色のドレスだった。幾重にも重なったフリルが波のように広がり、胸元には黒いレースとルビーが飾られている。悪役令嬢のイメージにぴったりの、実に派手なデザインだ。
「ええ、それでいいわ」
私は頷いた。これから断罪される身だ。服装などどうでもいい。むしろ、悪役らしい派手な格好の方が、王子も罪状を糾弾しやすいだろう。私のささやかな気遣いだ。
着替えを手伝われながら、私はこの身体に改めて驚いていた。
見た目が美しいだけではない。驚くほど軽いのだ。何枚も布地を重ねた重厚なドレスのはずなのに、羽衣でも纏っているかのように感じられる。侍女たちが数人がかりで運んできたティアラも、頭に乗せても重さをほとんど感じない。
これが若さというものだろうか。いや、それにしても異常な感覚だ。
鏡の前で最後の身支度を整える。
侍女が結い上げた赤い髪は複雑な編み込みが施され、まるで芸術品のようだ。白い首筋には、ドレスと同じルビーのネックレスが輝いている。
鏡の中の少女は、完璧な悪役令嬢だった。冷たく、美しく、そしてどこか人を寄せ付けない気配を漂わせている。
「よし」
私は内心で拳を握った。
完璧だ。これなら誰が見ても非の打ち所のない悪役令嬢だろう。さあ、派手に断罪されて、華々しく追放されてやろうじゃないか。私のスローライフはもう目前だ。
「アシュリー様、準備が整いました」
「ええ。行きましょう」
侍女に促され、私は部屋の扉へ向かって歩き出した。
その時だった。
《……確認してください》
「え?」
頭の中に、直接声が響いた。
機械的で、感情の乗らない平坦な声。男の声か女の声かも判別できない。私は思わず足を止め、周囲を見回した。
「どうかなさいましたか、アシュリー様?」
侍女が不思議そうな顔で私を見ている。彼女には聞こえていないらしい。
気のせいか。憑依したばかりで、まだ精神が不安定なのかもしれない。
そう思い、再び歩き出そうとした。
《ステータス、と念じてください》
まただ。今度はもっとはっきりと聞こえた。
幻聴ではない。確かに私の頭の中に響いている。
ステータス?
それは、ゲームでキャラクターの能力値を確認するコマンドだ。まさか、とは思う。ここはゲームによく似た世界だが、本当にゲームそのものというわけではないはずだ。
しかし、声は執拗に繰り返される。
《ステータスを確認してください》
《ステータスを確認してください》
「……」
少しだけ、迷った。
だが、試してみるだけなら損はないだろう。むしろ、この身体の能力を客観的に知ることができるなら、今後のスローライフ計画にも役立つかもしれない。
私は侍女に気づかれないよう、心の中だけで静かに唱えた。
(ステータス)
その瞬間、私の目の前に半透明の青い板が浮かび上がった。
それは光の粒子で構成されたウィンドウのようで、侍女からは見えていないらしい。彼女は私を不思議そうに見つめているだけだ。
そして、私はウィンドウに表示された文字列を見て、呼吸を忘れた。
【名前】アシュリー・フォン・ヴァルハイト
【種族】人間
【レベル】100
【称号】五国の破壊者、歩く天災、虐殺の紅姫、竜殺し、魔王の友、絶世の美少女、最後の希望
【ステータス】
HP:99999 / 99999
MP:99999 / 99999
STR(筋力):9999
VIT(体力):9999
INT(知力):9999
MND(精神力):9999
AGI(敏捷性):9999
DEX(器用さ):9999
LUK(幸運):9999
【スキル】
《剣術 Lv.MAX》《体術 Lv.MAX》《弓術 Lv.MAX》
《魔法全属性 Lv.MAX》
- 火魔法 Lv.MAX
- 水魔法 Lv.MAX
- 風魔法 Lv.MAX
- 土魔法 Lv.MAX
- 光魔法 Lv.MAX
- 闇魔法 Lv.MAX
- 空間魔法 Lv.MAX
- 時空魔法 Lv.MAX
《身体強化 Lv.MAX》《魔力操作 Lv.MAX》《高速詠唱 Lv.MAX》《無詠唱 Lv.MAX》《並列思考 Lv.MAX》《鑑定 Lv.MAX》《隠蔽 Lv.MAX》……
「……」
声が出なかった。
なんだ、これは。
レベル100?確か、このゲームのレベルキャップは50だったはずだ。ステータスに至っては、全ての項目がカンストしているように見える。明らかにおかしい。
そして、称号。
絶世の美少女はまあ、この容姿なら納得できなくもない。最後の希望、というのも意味は分からないが、不吉な響きではない。
だが、他は何だ。
五国の破壊者?歩く天災?虐殺の紅姫?
冗談じゃない。そんな物騒な称号が並んでいてたまるか。竜殺しや魔王の友に至っては、もはやおとぎ話の世界だ。
スキル欄も異常だった。スクロールしても終わりが見えないほどのスキルが羅列されている。そのどれもがレベルMAX。無詠唱や並列思考など、ゲームではラスボス級の敵しか持っていなかったようなチートスキルまである。
このステータスが、この身体の能力だというのか。
どうりでドレスが軽く感じられるわけだ。STR9999。もはや人間が持ちうる筋力の域を遥かに超えている。
頭がくらくらしてきた。
あの断片的な戦場の記憶は、やはり夢ではなかったのだ。
五つの国を滅ぼし、人々から歩く天災と恐れられる。それが、憑依する前のアシュリー・フォン・ヴァルハイトの真の姿だったのだ。
ゲームのシナリオはどこへ行った?
私が知っているアシュリーは、王子に恋焦がれ、ヒロインに嫉妬する、ただの哀れな少女だったはずだ。こんな、一人で世界を滅ぼせるような最終兵器ではなかった。
一体、何がどうなっているんだ。
この身体の持ち主は、一体何と戦っていたんだ。
次から次へと疑問が湧き上がってくる。
しかし、今はそれを考えている時間はない。パーティが始まってしまう。
「アシュリー様……?お顔の色が優れませんが」
侍女が本気で心配そうな声を出す。鏡を見なくても、自分の顔が青ざめているのが分かった。
私は深く息を吸い、無理やり思考を切り替えた。
混乱している場合じゃない。今は、目前の目標に集中すべきだ。
私の目標は何か?
円満に断罪され、辺境に追放されて、スローライフを送ることだ。
このとんでもないステータスは、その目標にとって障害になるだろうか?
いや、待てよ。
むしろ、逆じゃないか?
辺境の地で暮らすとなれば、色々と物騒なこともあるだろう。魔物に襲われるかもしれないし、盗賊に狙われるかもしれない。そんな時、この力があればどうだ。
STR9999。そこらの魔物など一撃だろう。
VIT9999。多分、病気にもならない。
魔法全属性Lv.MAX。家を建てるのも、畑を耕すのも、自由自在じゃないか。土魔法で家を建て、水魔法で水を確保し、火魔法で暖炉の火を熾す。完璧な自給自足生活だ。
「……」
考えれば考えるほど、この力はスローライフに最適だった。
これは、神が私に与えてくれた最高の贈り物かもしれない。前世で馬車馬のように働いた私への、ご褒美なのかもしれない。
そうだ、そうに違いない。
問題は、この力をどうやって隠すかだ。
こんな力を持っていることがバレたら、追放どころの話ではなくなる。国に危険因子として拘束されるか、あるいは逆にその力を利用しようと王家に囲われるかもしれない。どちらにしても、私のスローライフは遠のいてしまう。
絶対に隠し通さなければ。
私は何も知らない、ただの我儘な公爵令嬢。力なんて持っていない、か弱い少女。
その設定を、断罪イベントが終わるまで貫き通すのだ。
そうと決まれば、もう迷いはない。
私は目の前のステータスウィンドウを、念じるだけで静かに消した。
そして、心配そうに私を見つめる侍女に向かって、完璧な淑女の笑みを浮かべてみせた。
「ごめんなさい、少し考え事をしていただけよ。さあ、行きましょう。王子殿下がお待ちだわ」
その声は、自分でも驚くほど落ち着いていた。
内心では、規格外の力を手に入れたことで、未来のスローライフへの期待が最高潮に達していた。
その高揚感が、無意識のうちに私の纏う空気を変質させていることには、まだ気づいていなかった。
それは、全てを見下す絶対者の風格。
これから始まる断罪劇の主役である王子たちを、まるで虫けらのようにしか見ていないかのような、圧倒的な覇気となって。
ずらりと並んだドレスの数々は、どれも一流の職人が手掛けた芸術品だ。シルクやベルベット、最高級のレースが惜しげもなく使われている。その一つ一つが、前世の私の年収を軽く超えるだろう。
「アシュリー様。本日のパーティには、こちらの深紅のドレスはいかがでしょうか」
侍女が差し出したのは、燃えるような赤色のドレスだった。幾重にも重なったフリルが波のように広がり、胸元には黒いレースとルビーが飾られている。悪役令嬢のイメージにぴったりの、実に派手なデザインだ。
「ええ、それでいいわ」
私は頷いた。これから断罪される身だ。服装などどうでもいい。むしろ、悪役らしい派手な格好の方が、王子も罪状を糾弾しやすいだろう。私のささやかな気遣いだ。
着替えを手伝われながら、私はこの身体に改めて驚いていた。
見た目が美しいだけではない。驚くほど軽いのだ。何枚も布地を重ねた重厚なドレスのはずなのに、羽衣でも纏っているかのように感じられる。侍女たちが数人がかりで運んできたティアラも、頭に乗せても重さをほとんど感じない。
これが若さというものだろうか。いや、それにしても異常な感覚だ。
鏡の前で最後の身支度を整える。
侍女が結い上げた赤い髪は複雑な編み込みが施され、まるで芸術品のようだ。白い首筋には、ドレスと同じルビーのネックレスが輝いている。
鏡の中の少女は、完璧な悪役令嬢だった。冷たく、美しく、そしてどこか人を寄せ付けない気配を漂わせている。
「よし」
私は内心で拳を握った。
完璧だ。これなら誰が見ても非の打ち所のない悪役令嬢だろう。さあ、派手に断罪されて、華々しく追放されてやろうじゃないか。私のスローライフはもう目前だ。
「アシュリー様、準備が整いました」
「ええ。行きましょう」
侍女に促され、私は部屋の扉へ向かって歩き出した。
その時だった。
《……確認してください》
「え?」
頭の中に、直接声が響いた。
機械的で、感情の乗らない平坦な声。男の声か女の声かも判別できない。私は思わず足を止め、周囲を見回した。
「どうかなさいましたか、アシュリー様?」
侍女が不思議そうな顔で私を見ている。彼女には聞こえていないらしい。
気のせいか。憑依したばかりで、まだ精神が不安定なのかもしれない。
そう思い、再び歩き出そうとした。
《ステータス、と念じてください》
まただ。今度はもっとはっきりと聞こえた。
幻聴ではない。確かに私の頭の中に響いている。
ステータス?
それは、ゲームでキャラクターの能力値を確認するコマンドだ。まさか、とは思う。ここはゲームによく似た世界だが、本当にゲームそのものというわけではないはずだ。
しかし、声は執拗に繰り返される。
《ステータスを確認してください》
《ステータスを確認してください》
「……」
少しだけ、迷った。
だが、試してみるだけなら損はないだろう。むしろ、この身体の能力を客観的に知ることができるなら、今後のスローライフ計画にも役立つかもしれない。
私は侍女に気づかれないよう、心の中だけで静かに唱えた。
(ステータス)
その瞬間、私の目の前に半透明の青い板が浮かび上がった。
それは光の粒子で構成されたウィンドウのようで、侍女からは見えていないらしい。彼女は私を不思議そうに見つめているだけだ。
そして、私はウィンドウに表示された文字列を見て、呼吸を忘れた。
【名前】アシュリー・フォン・ヴァルハイト
【種族】人間
【レベル】100
【称号】五国の破壊者、歩く天災、虐殺の紅姫、竜殺し、魔王の友、絶世の美少女、最後の希望
【ステータス】
HP:99999 / 99999
MP:99999 / 99999
STR(筋力):9999
VIT(体力):9999
INT(知力):9999
MND(精神力):9999
AGI(敏捷性):9999
DEX(器用さ):9999
LUK(幸運):9999
【スキル】
《剣術 Lv.MAX》《体術 Lv.MAX》《弓術 Lv.MAX》
《魔法全属性 Lv.MAX》
- 火魔法 Lv.MAX
- 水魔法 Lv.MAX
- 風魔法 Lv.MAX
- 土魔法 Lv.MAX
- 光魔法 Lv.MAX
- 闇魔法 Lv.MAX
- 空間魔法 Lv.MAX
- 時空魔法 Lv.MAX
《身体強化 Lv.MAX》《魔力操作 Lv.MAX》《高速詠唱 Lv.MAX》《無詠唱 Lv.MAX》《並列思考 Lv.MAX》《鑑定 Lv.MAX》《隠蔽 Lv.MAX》……
「……」
声が出なかった。
なんだ、これは。
レベル100?確か、このゲームのレベルキャップは50だったはずだ。ステータスに至っては、全ての項目がカンストしているように見える。明らかにおかしい。
そして、称号。
絶世の美少女はまあ、この容姿なら納得できなくもない。最後の希望、というのも意味は分からないが、不吉な響きではない。
だが、他は何だ。
五国の破壊者?歩く天災?虐殺の紅姫?
冗談じゃない。そんな物騒な称号が並んでいてたまるか。竜殺しや魔王の友に至っては、もはやおとぎ話の世界だ。
スキル欄も異常だった。スクロールしても終わりが見えないほどのスキルが羅列されている。そのどれもがレベルMAX。無詠唱や並列思考など、ゲームではラスボス級の敵しか持っていなかったようなチートスキルまである。
このステータスが、この身体の能力だというのか。
どうりでドレスが軽く感じられるわけだ。STR9999。もはや人間が持ちうる筋力の域を遥かに超えている。
頭がくらくらしてきた。
あの断片的な戦場の記憶は、やはり夢ではなかったのだ。
五つの国を滅ぼし、人々から歩く天災と恐れられる。それが、憑依する前のアシュリー・フォン・ヴァルハイトの真の姿だったのだ。
ゲームのシナリオはどこへ行った?
私が知っているアシュリーは、王子に恋焦がれ、ヒロインに嫉妬する、ただの哀れな少女だったはずだ。こんな、一人で世界を滅ぼせるような最終兵器ではなかった。
一体、何がどうなっているんだ。
この身体の持ち主は、一体何と戦っていたんだ。
次から次へと疑問が湧き上がってくる。
しかし、今はそれを考えている時間はない。パーティが始まってしまう。
「アシュリー様……?お顔の色が優れませんが」
侍女が本気で心配そうな声を出す。鏡を見なくても、自分の顔が青ざめているのが分かった。
私は深く息を吸い、無理やり思考を切り替えた。
混乱している場合じゃない。今は、目前の目標に集中すべきだ。
私の目標は何か?
円満に断罪され、辺境に追放されて、スローライフを送ることだ。
このとんでもないステータスは、その目標にとって障害になるだろうか?
いや、待てよ。
むしろ、逆じゃないか?
辺境の地で暮らすとなれば、色々と物騒なこともあるだろう。魔物に襲われるかもしれないし、盗賊に狙われるかもしれない。そんな時、この力があればどうだ。
STR9999。そこらの魔物など一撃だろう。
VIT9999。多分、病気にもならない。
魔法全属性Lv.MAX。家を建てるのも、畑を耕すのも、自由自在じゃないか。土魔法で家を建て、水魔法で水を確保し、火魔法で暖炉の火を熾す。完璧な自給自足生活だ。
「……」
考えれば考えるほど、この力はスローライフに最適だった。
これは、神が私に与えてくれた最高の贈り物かもしれない。前世で馬車馬のように働いた私への、ご褒美なのかもしれない。
そうだ、そうに違いない。
問題は、この力をどうやって隠すかだ。
こんな力を持っていることがバレたら、追放どころの話ではなくなる。国に危険因子として拘束されるか、あるいは逆にその力を利用しようと王家に囲われるかもしれない。どちらにしても、私のスローライフは遠のいてしまう。
絶対に隠し通さなければ。
私は何も知らない、ただの我儘な公爵令嬢。力なんて持っていない、か弱い少女。
その設定を、断罪イベントが終わるまで貫き通すのだ。
そうと決まれば、もう迷いはない。
私は目の前のステータスウィンドウを、念じるだけで静かに消した。
そして、心配そうに私を見つめる侍女に向かって、完璧な淑女の笑みを浮かべてみせた。
「ごめんなさい、少し考え事をしていただけよ。さあ、行きましょう。王子殿下がお待ちだわ」
その声は、自分でも驚くほど落ち着いていた。
内心では、規格外の力を手に入れたことで、未来のスローライフへの期待が最高潮に達していた。
その高揚感が、無意識のうちに私の纏う空気を変質させていることには、まだ気づいていなかった。
それは、全てを見下す絶対者の風格。
これから始まる断罪劇の主役である王子たちを、まるで虫けらのようにしか見ていないかのような、圧倒的な覇気となって。
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