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第五十五話:極北の座標、揺らぐ世界
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一週間の準備期間は、瞬く間に過ぎ去った。その間、俺たちは文字通り不眠不休で、来るべき決戦に備えた。俺は『クロノスの刻印』と相沢のデータチップの解析を続け、『法則干渉』能力の深化と制御方法の確立、そして対抗技術の開発に努めた。レン、栞、ミナも、それぞれの限界を超えるような訓練と研究を重ね、その能力と精神力を高めていた。セバスチャンは、情報収集と物資調達、そして俺たちのサポートに奔走し、リンドバーグ家の総力がこの作戦に注がれていることを実感させた。
そして、出発の朝。研究工房には、これまでにないほどの緊張感が漂っていた。最終チェックを終えた装備が並び、俺たちは最後のブリーフィングのためにコンソールモニターの前に集まっていた。モニターには、エリーゼの姿が映し出されている。彼女の表情も、いつになく真剣だ。
『…目標座標の特定が完了しましたわ』
エリーゼは、モニターに一枚の衛星写真と解析データを表示させた。そこに示されていたのは、北極圏に位置する、広大な氷原と、その中心に存在する、不可解な幾何学模様を描く巨大な構造物だった。
『ここは、地図上ではただの氷原として記録されている未踏の地。ですが、リンドバーグ家の最新鋭の観測衛星が、強力なエネルギー反応と、時空間の歪みを検出しました。そして、相沢君が遺したデータチップの座標と完全に一致します。ここが、『アーク計画』の…おそらくは『揺り籠』と呼ばれる場所で間違いありませんわ』
揺り籠。キーワードの一つだ。それは、計画の中核となる施設か、あるいは装置の名称なのか。
『問題は、この場所へのアクセスです。通常の航空機や船舶では到達困難な上、周囲には強力な魔力嵐と、時空の歪みによる干渉フィールドが展開されており、物理的な接近を阻んでいます。並の探索者や軍隊では、たどり着くことすら不可能でしょう』
エリーゼは、厳しい表情で続ける。
『ですが、あなたたちのため、特別な移動手段を用意しましたわ。リンドバーグ家が極秘裏に開発を進めていた、試作型の『次元潜航艇』です。これならば、時空間の干渉フィールドを突破し、目標地点への到達が可能でしょう。ただし、運用実績のない試作機です。リスクは…覚悟していただかなければなりません』
次元潜航艇。またしても、リンドバーグ家の規格外の技術力だ。
「リスクは承知の上だ。他に選択肢はない」
俺は即答した。
『よろしい。では、最後の情報を共有しますわ。世界各地で、ダンジョンコアの暴走、あるいはそれに伴うスタンピードや魔素異常現象が、この数日間で急増しています。特に、プライマル・コードやグラビティ・コードが確認されていたダンジョンでの異常発生率が高い。これは、おそらく『ノア』による『アーク計画』の最終準備段階…あるいは、『調律の日』が近いことを示唆していると思われます』
世界の危機は、もはや目前に迫っている。俺たちの行動が、文字通り世界の運命を左右する。
『あなたたちに、全てを託しますわ、神崎譲、橘蓮、雨宮栞、ミナ、そしてセバスチャン。必ず、生きて戻ってきてちょうだい。そして、この世界の未来を守るのです』
エリーゼの言葉には、いつもの高慢さとは違う、切実な祈りのような響きが込められていた。
「ああ、必ず」
俺は、仲間たちの顔を見回し、力強く頷いた。レンも、栞も、ミナも、そしてセバスチャンも、その瞳には揺るぎない決意が宿っていた。
***
俺たちが案内されたのは、フロンティア郊外の地下深くに建造された、極秘のドックだった。そこに、流線型の、しかしどこか異様な形状をした銀色の潜航艇が静かに鎮座していた。全長は約30メートルほど。これが、次元潜航艇『アルゴノーツ』。
内部は、最新鋭のコックピットと、最低限の居住スペース、そして俺たちの装備や物資を搭載するカーゴスペースで構成されていた。操縦は、セバスチャンと、リンドバーグ家から派遣された数名の専門技術者が担当する。俺たち戦闘メンバーは、目的地到着までの間、待機しつつ最終調整を行うことになった。
「全システム、起動シーケンス開始。次元シールド、出力上昇。目標座標、入力完了。発進準備、整いました」
技術者の一人が、冷静な声で報告する。
「発進!」
セバスチャンの号令と共に、『アルゴノーツ』は静かにドックを離れ、特殊なトンネルを通って地上へと上昇した。そして、次の瞬間、船体が眩い光に包まれ、周囲の景色が歪む。強力なGが、俺たちの体をシートに押し付ける。
(これが、次元潜航…!)
窓の外には、もはや通常の景色は見えない。光と影が渦巻き、時空の狭間を突き進んでいるかのような、異様な光景が広がっている。船体は激しく振動し、時折、外部からの強力なエネルギー干渉を受けているのが分かる。
「…シールド出力、70%まで低下! 前方に高エネルギー反応!」
「回避! ルートを再計算しろ!」
コックピットでは、技術者たちが怒号に近い声で状況に対応している。セバスチャンも、冷静ながらも額に汗を滲ませ、操縦桿を握りしめている。この航行自体が、すでに命懸けの任務なのだ。
俺たち戦闘メンバーは、ただ無事を祈り、そして来るべき戦いに備えることしかできない。
俺は、目を閉じ、精神を集中させた。『クロノスの刻印』と意識を同調させ、未来予測の精度を高めようと試みる。断片的なイメージが、脳裏をよぎる。氷と雪、巨大な構造物、そして…黒い翼を持つ、天使のような、あるいは悪魔のような存在…?
(…あれは、なんだ…? 『ノア』の切り札か? それとも…)
「譲さん? 大丈夫ですか? 顔色が…」
隣に座っていた栞が、心配そうに俺の顔を覗き込む。彼女のエンパシースキルは、俺の精神的な負荷を感じ取っているのだろう。
「…ああ、問題ない。少し、集中していただけだ」
俺は無理に笑顔を作り、彼女を安心させようとした。だが、胸騒ぎは収まらなかった。
レンは、目を閉じ、静かに魔力を練り上げているようだった。彼の周囲には、以前よりも明らかに強力で、そしてどこか神聖な雰囲気すら漂うオーラが立ち昇っている。彼もまた、この決戦に向けて、自身の力を極限まで高めているのだろう。
ミナは、不安を紛らわすように、小さな声で魔法の呪文を繰り返し呟いていた。それは、彼女なりの覚悟の示し方なのかもしれない。
航行は、数時間に及んだ。幾度かの危機的な状況を乗り越え、やがて船体の振動が収まり、窓の外の景色が、再び現実のものへと戻っていく。
「…目標座標宙域に到達。次元シールド解除。通常航行モードに移行します」
技術者の報告に、船内に安堵の空気が流れる。
窓の外に広がっていたのは、見渡す限りの白い世界。氷と雪に覆われた、極北の大地だ。空は鉛色に曇り、凍てつくような風が吹き荒れている。
そして、その白い荒野の遥か彼方に、それはあった。
天を突くかのような、巨大な、黒曜石にも似た材質で作られた、巨大な塔。あるいは、柱。その表面には、プライマル・コードやグラビティ・コードとも異なる、しかし同系統の、複雑怪奇な紋様がびっしりと刻まれ、不気味な光を放っている。その頂上からは、空に向かって、黒いエネルギーの奔流が渦巻きながら立ち昇り、鉛色の雲をさらに厚くしている。
「……あれが、『揺り籠』…」
俺は、息を呑んでその光景を見つめていた。それは、人間が作ったものとは思えない、異様で、荘厳で、そして禍々しい存在感を放っていた。世界の法則そのものを捻じ曲げ、新たな現実を『産み出す』ための装置…『ノア』の『アーク計画』の中枢。
『アルゴノーツ』は、目標地点から少し離れた、比較的安定した氷原に着陸した。俺たちは、極寒冷地仕様の防寒装備と、戦闘装備を身に纏い、ハッチから外へと降り立った。
肌を刺すような冷気。吹き荒れるブリザード。そして、目の前にそびえ立つ、巨大な黒い塔。世界の終焉、あるいは始まりの場所。
「…ここが、決戦の地か」
俺は、手にした『魔晶光線銃』を握りしめ、黒い塔を睨みつけた。
仲間たちも、それぞれの武器を構え、覚悟を決めた表情で俺の隣に立つ。
託された意志、砕けた絆、そして未来への選択。様々な想いを胸に、俺たちは、世界の運命を賭けた最後の戦いへと、その第一歩を踏み出した。
揺らぐ世界の果てで、俺たちの『法則』は、果たして希望の光を灯すことができるのだろうか。答えは、あの黒い塔の先に待っている。
そして、出発の朝。研究工房には、これまでにないほどの緊張感が漂っていた。最終チェックを終えた装備が並び、俺たちは最後のブリーフィングのためにコンソールモニターの前に集まっていた。モニターには、エリーゼの姿が映し出されている。彼女の表情も、いつになく真剣だ。
『…目標座標の特定が完了しましたわ』
エリーゼは、モニターに一枚の衛星写真と解析データを表示させた。そこに示されていたのは、北極圏に位置する、広大な氷原と、その中心に存在する、不可解な幾何学模様を描く巨大な構造物だった。
『ここは、地図上ではただの氷原として記録されている未踏の地。ですが、リンドバーグ家の最新鋭の観測衛星が、強力なエネルギー反応と、時空間の歪みを検出しました。そして、相沢君が遺したデータチップの座標と完全に一致します。ここが、『アーク計画』の…おそらくは『揺り籠』と呼ばれる場所で間違いありませんわ』
揺り籠。キーワードの一つだ。それは、計画の中核となる施設か、あるいは装置の名称なのか。
『問題は、この場所へのアクセスです。通常の航空機や船舶では到達困難な上、周囲には強力な魔力嵐と、時空の歪みによる干渉フィールドが展開されており、物理的な接近を阻んでいます。並の探索者や軍隊では、たどり着くことすら不可能でしょう』
エリーゼは、厳しい表情で続ける。
『ですが、あなたたちのため、特別な移動手段を用意しましたわ。リンドバーグ家が極秘裏に開発を進めていた、試作型の『次元潜航艇』です。これならば、時空間の干渉フィールドを突破し、目標地点への到達が可能でしょう。ただし、運用実績のない試作機です。リスクは…覚悟していただかなければなりません』
次元潜航艇。またしても、リンドバーグ家の規格外の技術力だ。
「リスクは承知の上だ。他に選択肢はない」
俺は即答した。
『よろしい。では、最後の情報を共有しますわ。世界各地で、ダンジョンコアの暴走、あるいはそれに伴うスタンピードや魔素異常現象が、この数日間で急増しています。特に、プライマル・コードやグラビティ・コードが確認されていたダンジョンでの異常発生率が高い。これは、おそらく『ノア』による『アーク計画』の最終準備段階…あるいは、『調律の日』が近いことを示唆していると思われます』
世界の危機は、もはや目前に迫っている。俺たちの行動が、文字通り世界の運命を左右する。
『あなたたちに、全てを託しますわ、神崎譲、橘蓮、雨宮栞、ミナ、そしてセバスチャン。必ず、生きて戻ってきてちょうだい。そして、この世界の未来を守るのです』
エリーゼの言葉には、いつもの高慢さとは違う、切実な祈りのような響きが込められていた。
「ああ、必ず」
俺は、仲間たちの顔を見回し、力強く頷いた。レンも、栞も、ミナも、そしてセバスチャンも、その瞳には揺るぎない決意が宿っていた。
***
俺たちが案内されたのは、フロンティア郊外の地下深くに建造された、極秘のドックだった。そこに、流線型の、しかしどこか異様な形状をした銀色の潜航艇が静かに鎮座していた。全長は約30メートルほど。これが、次元潜航艇『アルゴノーツ』。
内部は、最新鋭のコックピットと、最低限の居住スペース、そして俺たちの装備や物資を搭載するカーゴスペースで構成されていた。操縦は、セバスチャンと、リンドバーグ家から派遣された数名の専門技術者が担当する。俺たち戦闘メンバーは、目的地到着までの間、待機しつつ最終調整を行うことになった。
「全システム、起動シーケンス開始。次元シールド、出力上昇。目標座標、入力完了。発進準備、整いました」
技術者の一人が、冷静な声で報告する。
「発進!」
セバスチャンの号令と共に、『アルゴノーツ』は静かにドックを離れ、特殊なトンネルを通って地上へと上昇した。そして、次の瞬間、船体が眩い光に包まれ、周囲の景色が歪む。強力なGが、俺たちの体をシートに押し付ける。
(これが、次元潜航…!)
窓の外には、もはや通常の景色は見えない。光と影が渦巻き、時空の狭間を突き進んでいるかのような、異様な光景が広がっている。船体は激しく振動し、時折、外部からの強力なエネルギー干渉を受けているのが分かる。
「…シールド出力、70%まで低下! 前方に高エネルギー反応!」
「回避! ルートを再計算しろ!」
コックピットでは、技術者たちが怒号に近い声で状況に対応している。セバスチャンも、冷静ながらも額に汗を滲ませ、操縦桿を握りしめている。この航行自体が、すでに命懸けの任務なのだ。
俺たち戦闘メンバーは、ただ無事を祈り、そして来るべき戦いに備えることしかできない。
俺は、目を閉じ、精神を集中させた。『クロノスの刻印』と意識を同調させ、未来予測の精度を高めようと試みる。断片的なイメージが、脳裏をよぎる。氷と雪、巨大な構造物、そして…黒い翼を持つ、天使のような、あるいは悪魔のような存在…?
(…あれは、なんだ…? 『ノア』の切り札か? それとも…)
「譲さん? 大丈夫ですか? 顔色が…」
隣に座っていた栞が、心配そうに俺の顔を覗き込む。彼女のエンパシースキルは、俺の精神的な負荷を感じ取っているのだろう。
「…ああ、問題ない。少し、集中していただけだ」
俺は無理に笑顔を作り、彼女を安心させようとした。だが、胸騒ぎは収まらなかった。
レンは、目を閉じ、静かに魔力を練り上げているようだった。彼の周囲には、以前よりも明らかに強力で、そしてどこか神聖な雰囲気すら漂うオーラが立ち昇っている。彼もまた、この決戦に向けて、自身の力を極限まで高めているのだろう。
ミナは、不安を紛らわすように、小さな声で魔法の呪文を繰り返し呟いていた。それは、彼女なりの覚悟の示し方なのかもしれない。
航行は、数時間に及んだ。幾度かの危機的な状況を乗り越え、やがて船体の振動が収まり、窓の外の景色が、再び現実のものへと戻っていく。
「…目標座標宙域に到達。次元シールド解除。通常航行モードに移行します」
技術者の報告に、船内に安堵の空気が流れる。
窓の外に広がっていたのは、見渡す限りの白い世界。氷と雪に覆われた、極北の大地だ。空は鉛色に曇り、凍てつくような風が吹き荒れている。
そして、その白い荒野の遥か彼方に、それはあった。
天を突くかのような、巨大な、黒曜石にも似た材質で作られた、巨大な塔。あるいは、柱。その表面には、プライマル・コードやグラビティ・コードとも異なる、しかし同系統の、複雑怪奇な紋様がびっしりと刻まれ、不気味な光を放っている。その頂上からは、空に向かって、黒いエネルギーの奔流が渦巻きながら立ち昇り、鉛色の雲をさらに厚くしている。
「……あれが、『揺り籠』…」
俺は、息を呑んでその光景を見つめていた。それは、人間が作ったものとは思えない、異様で、荘厳で、そして禍々しい存在感を放っていた。世界の法則そのものを捻じ曲げ、新たな現実を『産み出す』ための装置…『ノア』の『アーク計画』の中枢。
『アルゴノーツ』は、目標地点から少し離れた、比較的安定した氷原に着陸した。俺たちは、極寒冷地仕様の防寒装備と、戦闘装備を身に纏い、ハッチから外へと降り立った。
肌を刺すような冷気。吹き荒れるブリザード。そして、目の前にそびえ立つ、巨大な黒い塔。世界の終焉、あるいは始まりの場所。
「…ここが、決戦の地か」
俺は、手にした『魔晶光線銃』を握りしめ、黒い塔を睨みつけた。
仲間たちも、それぞれの武器を構え、覚悟を決めた表情で俺の隣に立つ。
託された意志、砕けた絆、そして未来への選択。様々な想いを胸に、俺たちは、世界の運命を賭けた最後の戦いへと、その第一歩を踏み出した。
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