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第44話:王都からの使者、予期せぬ訪問
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テル村に、本格的な冬が訪れた。空からは白いものが舞い降り、大地はうっすらと雪化粧を始めた。村人たちは、厳しい冬を乗り越えるための準備――薪の確保、食料の備蓄、家屋の補修――に追われている。北の丘の拠点建設も、雪が降り始める前にと急ピッチで進められ、外壁はほぼ完成し、母屋や倉庫も風雪をしのげる程度には形になっていた。今は、内装や細部の仕上げ作業が中心となり、以前のような喧騒は少し落ち着きを見せている。
そんな静かな冬のある日、村に予期せぬ訪問者が現れた。
吹雪に近い悪天候の中、馬のいななきと金属の擦れる音が近づいてきた。見張り番をしていた村の若者が慌てて鐘を鳴らし、村人たちが何事かと家の窓から外を窺う。そこに現れたのは、雪に濡れながらも豪奢な毛皮の外套を羽織った貴族風の男と、彼を護衛する完全武装の騎士数名、そして記録係らしき文官の姿だった。彼らが乗る馬も、辺境では見かけないような、血統の良い立派な馬だ。明らかに、この辺境の地には不釣り合いな一行だった。
一行のリーダーらしき貴族風の男――年の頃は四十代半ば、鋭い目つきと整えられた髭が印象的だ――は、馬から降りると、出迎えた村長に対し、尊大な態度で告げた。
「私が、国王陛下の命を受け、辺境伯代理としてこの地の状況を視察に参ったマルクス・フォン・ベルンシュタインである。村の指導者はどこか。案内せよ」
突然の王都からの使者、しかも貴族の来訪に、村長は戸惑いを隠せない。
「は、はぁ…ようこそおいでくださいました、マルクス様。わしがこの村の長を務めております。して、指導者と申されますと…?」
「ふん、とぼけるな。この村が、最近妙な動きを見せているという報告は受けている。急速な発展、奇妙な建造物…それらを主導している者がいるはずだ。すぐにその者をここに呼べ」
マルクスの口調は、有無を言わせぬ威圧感を伴っていた。
村長は困り果て、俺に助けを求める視線を送ってきた。仕方ない。俺は村長の家へと向かい、使者と対面することにした。レナとシルフィには、念のため家で待機するように伝えておく。
村長の家に入ると、マルクスは暖炉の前で尊大に椅子に腰かけていた。俺の姿を見ると、その鋭い目が値踏みするように俺の全身を舐め回した。俺の身なりは、貴族としての片鱗など微塵もなく、辺境の村で暮らす若者のそれだ。マルクスの目には、侮りの色が浮かんだように見えた。だが、同時に、報告にあった「黒髪の若い指導者」と俺の姿が一致したことに気づき、警戒の色も混じったようだ。
「お前が、この村の『指導者』とやらか?」マルクスは、わざとらしくゆっくりと言った。
「カイト・アッシュフィールドと申します。指導者というほどの者ではありませんが、村の皆さんと協力して、村の改善に取り組んでいる者です。マルクス様、ようこそテル村へ」
俺は努めて丁寧に、しかし卑屈にならないように答えた。
「ふん、アッシュフィールド…? 聞き覚えのある名だが…まあ良い」マルクスは鼻を鳴らした。「カイトとやら、単刀直入に聞く。この辺境の、それも名もない村が、なぜこれほど急速に発展している? この豊かさはどういうことか? 報告によれば、以前はもっと貧しい村だったはずだ」
「それは、村人たちの長年の努力と工夫、そして幸運が重なった結果です。皆で知恵を出し合い、協力して畑を改良し、新しい試みにも挑戦した結果、少しずつ実を結び始めたに過ぎません」
俺は【万物解析】でマルクスの内心を探りながら、当たり障りのない答えを返す。彼の思考からは、「情報収集」「村の実態把握」「利用価値の判断」「不穏分子の排除」といったキーワードが読み取れた。やはり、単なる視察ではない。王都は、この村の変貌に疑念を抱き、探りを入れに来たのだ。
「ほう、努力と幸運、か。では、あの丘の上に建設中の巨大な建造物は何だ? まるで要塞ではないか。辺境の村の自衛にしては、あまりに規模が大きすぎる。一体、何のためにあのようなものを?」
マルクスの追及は鋭い。彼はすでに、丘の上の拠点を目にしているのだろう。
「あれは、先日の魔物の大群による襲撃を受け、村の安全を守るために建設している避難兼用の砦です。村人たちの命を守るためには、あれくらいの備えが必要だと判断しました」
「魔物の大群だと? それを、この村だけで撃退したというのか? にわかには信じがたい話だな。それに、報告によれば、お前の傍らにはエルフや獣人がいるそうではないか。奴隷として捕らえられていたはずの者たちが、なぜお前と共にいる?」
マルクスの質問は、核心に近づきつつあった。カイト追放の件を知っているかは不明だが、俺の素性や、シルフィ、レナの存在に強い関心を抱いているのは間違いない。
「彼女たちは、私が偶然助けた者たちです。今は、村の一員として、皆と共に暮らしています。魔物の撃退も、村人全員と、そして彼女たちの協力があったからこそ成し遂げられたことです」
俺は、あくまで仲間たちの協力によるものだと強調した。
しかし、マルクスは俺の答えに満足した様子はない。彼は立ち上がり、窓の外、雪の中にそびえる建設中の拠点を睨みつけた。
「…言葉だけでは分からんな。その『砦』とやらを、直接視察させてもらおう。案内しろ」
拒否できない要求だった。下手に隠し立てすれば、余計に疑念を深めるだけだろう。
「…分かりました。ご案内しましょう」
俺は静かに頷いた。
マルクス一行を伴い、俺は雪が降り積もる丘の上へと向かった。完成に近づいた拠点の威容――高く、厚い石壁、計画的に配置された建物、そして村を見下ろす戦略的な立地――を目の当たりにしたマルクスと騎士たちの表情に、隠しきれない驚きと、そして明確な警戒の色が浮かんだ。
「……」
マルクスは言葉を失い、ただ険しい顔で拠点の隅々を見回している。その規模、堅牢さ、そして計画性は、明らかに辺境の村のレベルを遥かに超えていた。彼はおそらく確信しただろう。この村には、何か尋常ではない力が働いている、と。
視察を終え、マルクスは俺に向き直り、鋭い視線を突き刺してきた。
「…カイト・アッシュフィールドとやら。貴様、一体何者なのだ…?」
王都の目が、明確な形でテル村に向けられた。そして、その目は、俺という存在の異常性に気づき始めている。穏やかだった辺境の村に、王都からの風が吹き込み、不穏な空気が漂い始めていた。この訪問が、これから始まる波乱の序章となることを、俺は予感せずにはいられなかった。
そんな静かな冬のある日、村に予期せぬ訪問者が現れた。
吹雪に近い悪天候の中、馬のいななきと金属の擦れる音が近づいてきた。見張り番をしていた村の若者が慌てて鐘を鳴らし、村人たちが何事かと家の窓から外を窺う。そこに現れたのは、雪に濡れながらも豪奢な毛皮の外套を羽織った貴族風の男と、彼を護衛する完全武装の騎士数名、そして記録係らしき文官の姿だった。彼らが乗る馬も、辺境では見かけないような、血統の良い立派な馬だ。明らかに、この辺境の地には不釣り合いな一行だった。
一行のリーダーらしき貴族風の男――年の頃は四十代半ば、鋭い目つきと整えられた髭が印象的だ――は、馬から降りると、出迎えた村長に対し、尊大な態度で告げた。
「私が、国王陛下の命を受け、辺境伯代理としてこの地の状況を視察に参ったマルクス・フォン・ベルンシュタインである。村の指導者はどこか。案内せよ」
突然の王都からの使者、しかも貴族の来訪に、村長は戸惑いを隠せない。
「は、はぁ…ようこそおいでくださいました、マルクス様。わしがこの村の長を務めております。して、指導者と申されますと…?」
「ふん、とぼけるな。この村が、最近妙な動きを見せているという報告は受けている。急速な発展、奇妙な建造物…それらを主導している者がいるはずだ。すぐにその者をここに呼べ」
マルクスの口調は、有無を言わせぬ威圧感を伴っていた。
村長は困り果て、俺に助けを求める視線を送ってきた。仕方ない。俺は村長の家へと向かい、使者と対面することにした。レナとシルフィには、念のため家で待機するように伝えておく。
村長の家に入ると、マルクスは暖炉の前で尊大に椅子に腰かけていた。俺の姿を見ると、その鋭い目が値踏みするように俺の全身を舐め回した。俺の身なりは、貴族としての片鱗など微塵もなく、辺境の村で暮らす若者のそれだ。マルクスの目には、侮りの色が浮かんだように見えた。だが、同時に、報告にあった「黒髪の若い指導者」と俺の姿が一致したことに気づき、警戒の色も混じったようだ。
「お前が、この村の『指導者』とやらか?」マルクスは、わざとらしくゆっくりと言った。
「カイト・アッシュフィールドと申します。指導者というほどの者ではありませんが、村の皆さんと協力して、村の改善に取り組んでいる者です。マルクス様、ようこそテル村へ」
俺は努めて丁寧に、しかし卑屈にならないように答えた。
「ふん、アッシュフィールド…? 聞き覚えのある名だが…まあ良い」マルクスは鼻を鳴らした。「カイトとやら、単刀直入に聞く。この辺境の、それも名もない村が、なぜこれほど急速に発展している? この豊かさはどういうことか? 報告によれば、以前はもっと貧しい村だったはずだ」
「それは、村人たちの長年の努力と工夫、そして幸運が重なった結果です。皆で知恵を出し合い、協力して畑を改良し、新しい試みにも挑戦した結果、少しずつ実を結び始めたに過ぎません」
俺は【万物解析】でマルクスの内心を探りながら、当たり障りのない答えを返す。彼の思考からは、「情報収集」「村の実態把握」「利用価値の判断」「不穏分子の排除」といったキーワードが読み取れた。やはり、単なる視察ではない。王都は、この村の変貌に疑念を抱き、探りを入れに来たのだ。
「ほう、努力と幸運、か。では、あの丘の上に建設中の巨大な建造物は何だ? まるで要塞ではないか。辺境の村の自衛にしては、あまりに規模が大きすぎる。一体、何のためにあのようなものを?」
マルクスの追及は鋭い。彼はすでに、丘の上の拠点を目にしているのだろう。
「あれは、先日の魔物の大群による襲撃を受け、村の安全を守るために建設している避難兼用の砦です。村人たちの命を守るためには、あれくらいの備えが必要だと判断しました」
「魔物の大群だと? それを、この村だけで撃退したというのか? にわかには信じがたい話だな。それに、報告によれば、お前の傍らにはエルフや獣人がいるそうではないか。奴隷として捕らえられていたはずの者たちが、なぜお前と共にいる?」
マルクスの質問は、核心に近づきつつあった。カイト追放の件を知っているかは不明だが、俺の素性や、シルフィ、レナの存在に強い関心を抱いているのは間違いない。
「彼女たちは、私が偶然助けた者たちです。今は、村の一員として、皆と共に暮らしています。魔物の撃退も、村人全員と、そして彼女たちの協力があったからこそ成し遂げられたことです」
俺は、あくまで仲間たちの協力によるものだと強調した。
しかし、マルクスは俺の答えに満足した様子はない。彼は立ち上がり、窓の外、雪の中にそびえる建設中の拠点を睨みつけた。
「…言葉だけでは分からんな。その『砦』とやらを、直接視察させてもらおう。案内しろ」
拒否できない要求だった。下手に隠し立てすれば、余計に疑念を深めるだけだろう。
「…分かりました。ご案内しましょう」
俺は静かに頷いた。
マルクス一行を伴い、俺は雪が降り積もる丘の上へと向かった。完成に近づいた拠点の威容――高く、厚い石壁、計画的に配置された建物、そして村を見下ろす戦略的な立地――を目の当たりにしたマルクスと騎士たちの表情に、隠しきれない驚きと、そして明確な警戒の色が浮かんだ。
「……」
マルクスは言葉を失い、ただ険しい顔で拠点の隅々を見回している。その規模、堅牢さ、そして計画性は、明らかに辺境の村のレベルを遥かに超えていた。彼はおそらく確信しただろう。この村には、何か尋常ではない力が働いている、と。
視察を終え、マルクスは俺に向き直り、鋭い視線を突き刺してきた。
「…カイト・アッシュフィールドとやら。貴様、一体何者なのだ…?」
王都の目が、明確な形でテル村に向けられた。そして、その目は、俺という存在の異常性に気づき始めている。穏やかだった辺境の村に、王都からの風が吹き込み、不穏な空気が漂い始めていた。この訪問が、これから始まる波乱の序章となることを、俺は予感せずにはいられなかった。
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