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【第86話】 王都震撼、断罪の槌
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アークライト国から放たれた見えざる矢は、王都アルカディアの中枢に深々と突き刺さり、ゆっくりと、しかし確実に毒のように回り始めていた。マルティン侯爵――長年にわたり王国の影で権力を振るってきた老獪な貴族――に関する黒い噂と、その裏付けとなる「証拠」が、まるで堰を切ったかのように王都を駆け巡り始めたのだ。
セレスティアの情報網は、最大限に活用された。侯爵の不正蓄財を示す帳簿の写し(リアムが《概念創造》で完璧に再現したもの)、彼がグラミア王国と交わしたとされる密約書の一部(これもリアム作だが、内容は捕虜の証言に基づいている)、そして彼の指示で動いていた者たちの裏切りとも取れる証言(これも情報操作の結果だ)。これらの情報は、侯爵と対立する派閥、公正さを重んじる一部の官僚、そしてゴシップに飢えた社交界へと、計算され尽くしたタイミングとルートで流布された。
最初は「また政争の道具か」と冷ややかに見ていた者たちも、次々と提示される具体的で生々しい「証拠」の前に、色めき立たざるを得なかった。特に、グラミア王国との密通疑惑は、貴族たちの愛国心(あるいは保身)を強く刺激した。王国の混乱に乗じて私腹を肥やすだけでなく、宿敵である隣国に国益を売り渡そうとしていた? それは、どんな理由があろうとも許される行為ではなかった。
疑惑の目は、急速にマルティン侯爵へと集中した。彼に連なる貴族たちは、蜘蛛の子を散らすように距離を置き始め、これまで彼を恐れていた者たちは、ここぞとばかりに過去の不正を告発し始めた。侯爵の長年の権勢は、砂上の楼閣のように、あっけなく崩れ去ろうとしていた。
追い詰められたマルティン侯爵は、必死で抵抗を試みた。財力に物を言わせて証人を黙らせようとし、長年培ってきた人脈を使って圧力をかけ、さらには自分に不利な証拠を持つ者を秘密裏に排除しようとさえした。だが、彼の悪あがきは、ことごとくセレスティアの情報網によって事前に察知され、逆に彼の罪状をさらに重くする結果となった。彼は、自らが張り巡らせたつもりでいた蜘蛛の巣に、完全に絡め取られていたのだ。
そして、ついに運命の日が訪れた。国王陛下の御前で、マルティン侯爵に対する正式な査問会が開かれた。貴族議会の広間は、王国の全ての有力者が集い、異様な緊張感に包まれていた。
侯爵の罪状が、次々と読み上げられていく。不正蓄財、職権乱用、アルフォンス・アークライトの唆し、そしてグラミア王国との密通。動かぬ証拠が提示されるたびに、会場はどよめき、侯爵の顔からは血の気が引いていった。彼は、震える声で無実を訴え、陰謀だと叫んだが、その言葉に耳を傾ける者はもはや誰もいなかった。
とどめを刺したのは、意外な人物だった。病にやつれた体を引きずるように、アークライト伯爵家当主代理、ダリウス・アークライトが証言台に立ったのだ。彼は、か細いながらも、凛とした声で語り始めた。
「……我が弟、アルフォンスが犯した罪、そして我が家が受けた恥辱……その根源には、マルティン侯爵閣下の、悪意に満ちた唆しがありました。彼は、弟の心の弱さにつけ込み、私利私欲のために利用したのです。その結果、多くの血が流れ(あるいは流れかけた)、王国の威信は傷つき、我が家は……滅びました」
彼は、静かに事実を述べた。それは、侯爵への告発であると同時に、アークライト家自身の罪を認め、その終焉を受け入れる、悲痛な宣言でもあった。
「……もはや、我が家に未来はありません。ですが、せめて、王国からこのような腐敗の根が断ち切られることを……切に願うものであります」
ダリウスは、深々と頭を下げた。その姿は、没落貴族の最後の矜持を示していた。
会場は、水を打ったように静まり返った。ダリウスの証言は、マルティン侯爵の罪状を決定的なものとした。
国王陛下は、重々しく口を開いた。その声は、怒りと悲しみに満ちていた。
「マルティン侯爵! 其方の罪、万死に値する! 王国への背信、断じて許さん! よって、其方の爵位を剥奪、全財産を没収し、終身、王都地下牢への幽閉を命ずる!」
裁決が下された瞬間、マルティン侯爵は、ついに崩れ落ちた。彼は、もはや何も語らず、虚ろな目で、衛兵によって引きずられていった。長年王国を蝕んできた巨悪の、惨めな最期だった。
王都激震。腐敗貴族の断罪は、王国の権力構造を大きく揺るがし、新たな混乱と再編の時代を招くことになるだろう。そして、アークライト伯爵家もまた、ダリウスの証言と共に、その歴史に幕を下ろした。
辺境のアークライト国では、リアムとセレスティアが、この報を静かに受け止めていた。
「……これで、アークライトを直接脅かす、最大の障害は取り除かれましたわね」セレスティアは、安堵の息をついた。
「ああ。だが、本当の戦いはこれからだ」リアムは、窓の外に広がる自国を見つめた。「王国が混乱している、今この時こそ……我々が、真の独立を果たすための、絶好の機会だ」
黒幕は断罪され、実家は没落した。過去の因縁は、全て清算された。今、リアムの目の前には、独立国家アークライトの未来だけが広がっている。その未来を、自らの手で、仲間たちと共に築き上げていく。その決意を胸に、リアムは、独立宣言という、歴史的な一歩を踏み出す準備を始めるのだった。王都の激震は、辺境の地に、新たな時代の夜明けを告げる鐘の音となろうとしていた。
セレスティアの情報網は、最大限に活用された。侯爵の不正蓄財を示す帳簿の写し(リアムが《概念創造》で完璧に再現したもの)、彼がグラミア王国と交わしたとされる密約書の一部(これもリアム作だが、内容は捕虜の証言に基づいている)、そして彼の指示で動いていた者たちの裏切りとも取れる証言(これも情報操作の結果だ)。これらの情報は、侯爵と対立する派閥、公正さを重んじる一部の官僚、そしてゴシップに飢えた社交界へと、計算され尽くしたタイミングとルートで流布された。
最初は「また政争の道具か」と冷ややかに見ていた者たちも、次々と提示される具体的で生々しい「証拠」の前に、色めき立たざるを得なかった。特に、グラミア王国との密通疑惑は、貴族たちの愛国心(あるいは保身)を強く刺激した。王国の混乱に乗じて私腹を肥やすだけでなく、宿敵である隣国に国益を売り渡そうとしていた? それは、どんな理由があろうとも許される行為ではなかった。
疑惑の目は、急速にマルティン侯爵へと集中した。彼に連なる貴族たちは、蜘蛛の子を散らすように距離を置き始め、これまで彼を恐れていた者たちは、ここぞとばかりに過去の不正を告発し始めた。侯爵の長年の権勢は、砂上の楼閣のように、あっけなく崩れ去ろうとしていた。
追い詰められたマルティン侯爵は、必死で抵抗を試みた。財力に物を言わせて証人を黙らせようとし、長年培ってきた人脈を使って圧力をかけ、さらには自分に不利な証拠を持つ者を秘密裏に排除しようとさえした。だが、彼の悪あがきは、ことごとくセレスティアの情報網によって事前に察知され、逆に彼の罪状をさらに重くする結果となった。彼は、自らが張り巡らせたつもりでいた蜘蛛の巣に、完全に絡め取られていたのだ。
そして、ついに運命の日が訪れた。国王陛下の御前で、マルティン侯爵に対する正式な査問会が開かれた。貴族議会の広間は、王国の全ての有力者が集い、異様な緊張感に包まれていた。
侯爵の罪状が、次々と読み上げられていく。不正蓄財、職権乱用、アルフォンス・アークライトの唆し、そしてグラミア王国との密通。動かぬ証拠が提示されるたびに、会場はどよめき、侯爵の顔からは血の気が引いていった。彼は、震える声で無実を訴え、陰謀だと叫んだが、その言葉に耳を傾ける者はもはや誰もいなかった。
とどめを刺したのは、意外な人物だった。病にやつれた体を引きずるように、アークライト伯爵家当主代理、ダリウス・アークライトが証言台に立ったのだ。彼は、か細いながらも、凛とした声で語り始めた。
「……我が弟、アルフォンスが犯した罪、そして我が家が受けた恥辱……その根源には、マルティン侯爵閣下の、悪意に満ちた唆しがありました。彼は、弟の心の弱さにつけ込み、私利私欲のために利用したのです。その結果、多くの血が流れ(あるいは流れかけた)、王国の威信は傷つき、我が家は……滅びました」
彼は、静かに事実を述べた。それは、侯爵への告発であると同時に、アークライト家自身の罪を認め、その終焉を受け入れる、悲痛な宣言でもあった。
「……もはや、我が家に未来はありません。ですが、せめて、王国からこのような腐敗の根が断ち切られることを……切に願うものであります」
ダリウスは、深々と頭を下げた。その姿は、没落貴族の最後の矜持を示していた。
会場は、水を打ったように静まり返った。ダリウスの証言は、マルティン侯爵の罪状を決定的なものとした。
国王陛下は、重々しく口を開いた。その声は、怒りと悲しみに満ちていた。
「マルティン侯爵! 其方の罪、万死に値する! 王国への背信、断じて許さん! よって、其方の爵位を剥奪、全財産を没収し、終身、王都地下牢への幽閉を命ずる!」
裁決が下された瞬間、マルティン侯爵は、ついに崩れ落ちた。彼は、もはや何も語らず、虚ろな目で、衛兵によって引きずられていった。長年王国を蝕んできた巨悪の、惨めな最期だった。
王都激震。腐敗貴族の断罪は、王国の権力構造を大きく揺るがし、新たな混乱と再編の時代を招くことになるだろう。そして、アークライト伯爵家もまた、ダリウスの証言と共に、その歴史に幕を下ろした。
辺境のアークライト国では、リアムとセレスティアが、この報を静かに受け止めていた。
「……これで、アークライトを直接脅かす、最大の障害は取り除かれましたわね」セレスティアは、安堵の息をついた。
「ああ。だが、本当の戦いはこれからだ」リアムは、窓の外に広がる自国を見つめた。「王国が混乱している、今この時こそ……我々が、真の独立を果たすための、絶好の機会だ」
黒幕は断罪され、実家は没落した。過去の因縁は、全て清算された。今、リアムの目の前には、独立国家アークライトの未来だけが広がっている。その未来を、自らの手で、仲間たちと共に築き上げていく。その決意を胸に、リアムは、独立宣言という、歴史的な一歩を踏み出す準備を始めるのだった。王都の激震は、辺境の地に、新たな時代の夜明けを告げる鐘の音となろうとしていた。
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