男女に友情は無いと私は思うけど、どう思う？

無職の片無さん〜その2〜

あの日から、僕はノスタルジアに住み込んでいた。


朝からランチまではひたすらピアノの練習をして、ランチ時はウエイター兼演奏者として、ランチが終われば、またピアノの練習をひて、ディナーの時間はウエイター兼演奏者を繰り返した。


お店を締めた後はピアノの練習をして、そのまま寝落ちして、地面に倒れるまでが僕の一日だった。


毎日、夏海とケンチャンはバイトじゃない日もかこに来て僕と話をしていたよ。


そんな生活で1年が過ぎた頃、中年男性のお客さんから、うちで働かないか？と声をかけてられた。


沢山の人に声をかけてもらったが、この人は毎日来ては一緒に働こうと言ってきた。


店長はの知り合いでもあるらしく、悪い人ではないし、ゲーム会社に勤めている人って認識だったけど、それが半年も続くとちょっとひいた。


その人から、テーマを貰い、初めて作曲した。


とても大変だったけど、その人に完成した曲を渡したら、半年後ゲームのＢＧＭに使われていた。


この人は大丈夫なのか？と思ったけど、なんか嬉しくて、一緒に働く事にした。


週末は、ここで演奏する許可を貰う事を条件にだしたら、すんなりokだった。


プライベートは好きにするべきだと言われて。


オーナーや店長に話したら、就職した事を喜んでくれたと同時に、鍵を1つもらった。


理由は、ここ一年間、無給で働いていたらしい。


お金が必要な時は、二人から貰ってたし、お風呂は二人の家で浴びていた。


渡された鍵は、二人が住んでいたアパートの鍵だったよ。お店も繁盛して、新しい所に引っ越すから、空いたアパートは僕が使っていい事になった。


家賃の話をしたら、週末ここで演奏してくれるなら、それで良いと言われて無しになったよ。


こうして僕は今にいたる。


目の前では、酔い潰れた夏海とケンチャンが抱きしめあって寝ているし、僕の横では、ベロベロの南波さんが、何か言ってる。


時々、頬をツンツンされたり、引っ張ったりされるけど、何故？


僕はこの先どうなるのかはわからないど、ここにいるみんなは幸せになって欲しいなぁー。


僕に使う時間を二人の時間にして欲しいなぁー。


もう僕には無い世界を二人には叶えて欲しい。